チャーリーとロバートのフォード兄弟に暗殺される伝説のアウトロー、ジェシー・ジェームズと兄弟らの最後の日々を描く、製作リドリー・スコット、製作総指揮トニー・スコット、監督、脚本アンドリュー・ドミニク、製作、主演ブラッド・ピット、ケイシー・アフレック、サム・シェパード、サム・ロックウェル、ジェレミー・レナー他共演のドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アンドリュー・ドミニク
製作総指揮
ブラッド・グレイ
トニー・スコット
リサ・エルジー
ベンジャミン・ウェイスブレン
製作
ブラッド・ピット
デデ・ガードナー
リドリー・スコット
ジュールズ・ダリー
デヴィッド・ヴァルデス
原作:ロン・ハンセン
脚本:アンドリュー・ドミニク
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集
ディラン・ティチェナー
カーティス・クレイトン
音楽
ニック・ケイヴ
ウォーレン・エリス
出演
ブラッド・ピット:ジェシー・ジェームズ
ケイシー・アフレック:ロバート・フォード
サム・シェパード:フランク・ジェームズ
サム・ロックウェル:チャーリー・フォード
ジェレミー・レナー:ウッド・ハイト
ポール・シュナイダー:ディック・リディル
ギャレット・ディラハント:エド・ミラー
メアリー=ルイーズ・パーカー:ジー・ジェームズ
アリソン・エリオット:マーサ・ボルトン
マイケル・パークス:ヘンリー・クレイグ
テッド・レヴィン:ティンバーレイク保安官
ジェームズ・カーヴィル:トーマス・セオドア・クリッテンドン州知事
カイリン・シー:サラ・ハイト
ズーイー・デシャネル:ドロシー
マイケル・コープマン:エドワード・オケリー
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2007年製作 160分
公開
北米:2007年9月21日
日本:2008年1月12日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $3,904,982
世界 $15,001,776
■ アカデミー賞 ■
第80回アカデミー賞
・ノミネート
助演男優(ケイシー・アフレック)
撮影賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1881年9月7日、ミズーリ州、ブルーカット。
南北戦争にゲリラとして参加し、正体を隠しながら犯罪を繰り返していた、フランク・ジェームズ(サム・シェパード)と弟のジェシー(ブラッド・ピット)率いる一団に、チャーリー・フォード(サム・ロックウェル)の弟ロバート(ケイシー・アフレック)が加わろうとする。
フランクは、ロバートの資質を認めず、厄介払いしようとするが、ジェシーは彼を頭数として仲間に引き入れる。
一団は、最後の仕事と決めた列車強盗を計画して実行するが、現金は、わずかしか手に入れられず、新聞だけが騒ぎたてた。
その後、一団は解散して、ジェシーはロバートに残るように伝え、いとこのウッド・ハイト(ジェレミー・レナー)とチャーリーには町を出るよう指示をだす。
ロバートは、ジェシーの付き添いをさせられ、幼い頃から憧れていた彼の様子を観察する。
やがて、ロバートはジェシーに追い出されてしまい、妻のジー(メアリー=ルイーズ・パーカー)からは、別れの言葉すらなかった。 姉マーサ(アリソン・エリオット)の家に戻ったロバートは、兄のチャーリーやウッド、ディック・リディル(ポール・シュナイダー)と合流する。 ロバートは、ジェシーを狙うジム・カミンズと何かを企むディックに、余計な詮索をするなと脅される。 10月になると、町には窃盗団を捜すピンカートン社の探偵が現れ、やがて、一団のうちの4人が逮捕される。 無法者は一箇所には留まれず、ウッドは、ディックと旅立ち実家に向かう。 仲間のエド・ミラー(ギャレット・ディラハント)の元に向かったジェシーは、彼を狙うカミンズに、自分を密告したかを確かめる。 マーサの家に立ち寄りディックを連れ出し、カミンズを捜すジェシーだったが、彼はカタルや全身の痛み、そして、肺も病んで不眠症に悩み、悪い兆しに心を閉ざしていた。 ウッドの義母サラ(カイリン・シー)に手を出したディックは、マーサの家にいたところをウッドに襲われ、撃ち合いになる。 ディックに止めを刺そうとしたウッドを、その場にいたロバートが撃ち殺してしまう。 ロバートとディックは、ジェシーのいとこであるウッドを殺したことで焦る。 数日後、ジェシーが現れ、彼はチャーリーを連れてセントジョセフフに向かう。 ジェシーは、自宅に立ち寄り二人はそこで一泊し、彼は、ミラーを連れ出して殺したことをチャーリーに知らせる。 ウッドについて尋ねるジェシーだったが、チャーリーは、動揺しながら白を切る。 その後、ロバートはディックの居場所を警察に密告し、彼は逮捕されてしまう。 州知事トーマス・セオドア・クリッテンドン(ジェームズ・カーヴィル)は、ジェシーの脅迫を受けて、ロバートとディックに彼の逮捕への協力を強要する。 ジェシーは、再び強盗を考えるが実行はせず、その頃、警察署長のヘンリー・クレイグ(マイケル・パークス)は、ロバートを食料品店で働かせる。 ロバートは、保安官ティンバーレイク(テッド・レヴィン)の指示に従いジェシーを待つ。 そして、ジェシーはロバートの前に姿を現し、チャーリーと共に彼を自宅に連れて行く。 3人は銀行を襲う計画を立てるが、ロバートはジェシーの目付きで、自分の真意が見抜かれていることを察知する。 1882年4月3日。 そして、銃を置いたジェシーを、背後からロバートが銃撃して、彼とチャーリーは、泣き崩れる妻ジーと子供達を残し、その場から逃が去る。 その後、ロバートは、知事宛にジェシーを殺したという電報を打つ。 ジェシーの遺体の写真は雑誌の表紙を飾り、氷で冷やされた遺体を一目見ようと、1000人もの人々が巡礼に現れる。 1年後、ニューヨーク。 チャーリーはロバートを恨み始めるが、彼のジェシー役は、本人そのもののようになっていく。 ロバートは卑怯者呼ばわりする観客に暴行を働くが、800回以上も自分の裏切りを演じ続けた。 1884年5月。 ジェシーや家族の勇敢さは人々から称ええられ、ロバートは裏切りを責められて落ちぶれてしまう。 1892年、コロラド州、クリード。 見せ掛けの勇気と自惚れを恥じたロバートは、暗殺を悔やみ、ジェシーに会いたい気持ちになっていた。 6月8日。
...全てを見る(結末あり)
ジェシーの企みに怯えるチャーリーを気遣うロバートは、新聞でディックが自白したことを知り、恐怖は限界に達する。
ロバートとチャーリーは、ジェシーの死を芝居にして、自らが演じ、大統領よりも有名になる。
迷信深いチャーリーは、ジェシーの妻ジーを聖母マリアのように崇め、許しを請おうとして自ら命を絶つ。
ロバートは、踊り子ドロシー(ズーイー・デシャネル)と結婚し、心休まる日々を過ごしていた。
ロバートは、自分の酒場で、名声を求めるだけの、何の計画性もないエドワード・オケリー(マイケル・コープマン)によって射殺される。
*(簡略ストー リー)
1866年2月13日、世界で初めてと言われる銀行強盗を成功させ、極悪非道な犯罪人にも拘らず、伝説のアウトローとなっていたジェシー・ジェームズと兄フランクの率いる一団に、チャーリー・フォードと弟ロバートが加わる。
最後の列車強盗を終え、一団は解散するが、ジェシーは、別れた仲間らの裏切りを確かめようとする。
幼い頃から、ジェシーに憧れていたロバートは、彼のいとこである一味のウッドをはずみで殺してしまう。
その後、ジェシーにそれを知られるのを恐れるロバートとチャーリーは、彼の影に怯えながら行動を共にすることになるのだが・・・。
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1983年に発表された、ロン・ハンセンの同名小説の映画化。
いわゆる、正統派西部劇ではなく、ジェシー・ジェームズに憧れながらも裏切り、暗殺者となるロバート・フォードの視点で描く人間ドラマ。
第80回アカデミー賞では、ロバートを演じたケイシー・アフレック(助演賞)とロジャー・ディーキンス(撮影賞)がノミネートされ、その見事な演技と美しい映像は印象に残る。
ブラッド・ピットは、伝説のアウトローとして、ドラマの象徴的存在を、ケイシー・アフレックの引き立て役的な役柄ながら、存在感ある演技で見せてくれる。
上記のように、主演は製作を兼ねるブラッド・ピットだが、主人公はC・アフレックであり、ジェシーの恐怖に怯え葛藤する気弱な青年から、暗殺者の名声をしたたかに利用した、プライドの高い現実派へと変貌していく過程を繊細に演じている。
出番が少ないのが残念だが、貫禄ある演技を見せてくれるジェシーの兄フランクのサム・シェパード、ジェシーの暗殺殺に加担する、ロバートの兄チャーリー、サム・ロックウェル、強盗団の一味でジェシーのいとこウッド役のジェレミー・レナーとディック役のポール・シュナイダー、そして、エドのギャレット・ディラハント、ジェシーの妻ジーのメアリー=ルイーズ・パーカー、保安官テッド・レヴィン、州知事クリッテンドン役のジェームズ・カーヴィル、ロバートの妻役ズーイー・デシャネルなどが共演している。