暗殺組織から銃の調達を依頼される孤独な男を描く、ジョージ・クルーニー製作、主演、製作グラント・ヘスロヴ、監督アントン・コービンによるサスペンス。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:アントン・コービン
製作総指揮:エンツォ・システィ
製作
アン・ウィンゲート
ジョージ・クルーニー
グラント・ヘスロヴ
アン・キャリー
原作:マーティン・ ブース”A Very Private Gentleman”
脚本:ローワン・ジョフィ
撮影:マーティン・ルーエ
編集:アンドリュー・ヒューム
音楽:ヘルベルト・グレーネマイヤー
出演
ジャック/エドワード:ジョージ・クルーニー
クララ:ヴィオランテ・プラシド
マチルダ:テクラ・ロイテン
ベネデット神父:パオロ・ボナッチェリ
パヴェル:ヨハン・レイセン
ファビオ:フィリッポ・ティーミ
イングリッド:イリーナ・ビヨルクルンド
アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2010年製作 105分
公開
北米:2010年9月1日
日本:2011年7月2日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $35,606,380
世界 $67,876,280
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
スウェーデン、ダラルナ。
アメリカ人のガンスミス、ジャック(ジョージ・クルーニー)は、恋人イングリッド(イリーナ・ビヨルクルンド)と散歩に出かけるが、スナイパーに狙われる。
拳銃で反撃したジャックはスナイパーを倒し、イングリッドも射殺する。
もう一人の男も射殺したジャックは、雪国を去りローマに向かう。
組織の連絡員パヴェル(ヨハン・レイセン)に接触したジャックは、女は無関係だったと伝え、暫く姿を隠すよう指示されてる。
車のキーを受け取り行先を知らされたジャックは、パヴェルから、友人はつくらないようにと言われる。 指示された目的地のカステルヴェッキオからカステル・デル・モンテに向かおうとしたジャックは、用意されていた携帯電話を捨てる。 潜伏生活を始めたジャックは、ベネデット神父(パオロ・ボナッチェリ)から話しかけられ、アメリカ人のカメラマンだと伝える。 神父から、ワインを飲んで話をしたいと言われたジャックはそれを断るが、付き合うことになる。 パヴェルに連絡を入れたジャックは、携帯電話に出なかったことを訊かれ、機械は苦手だと答える。 銃のカスタムをパヴェルから依頼されたジャックは、考えておくと伝える。 教会を訪ねたジャックは、ベネデット神父とワインを飲みながら過ごす。 スルモーナ。 送られてきた小包を受け取ったジャックは、銃を組み立てる。 娼館に向かったジャックは、娼婦クララ(ヴィオランテ・プラシド)と愛し合う。 誰とも親しくなるなとパヴェルから言われていたジャックだったが、ベネデット神父との親交を深める。 写真家だというジャックが職人の手をしていると言うベネデット神父は、彼が芸術家でないことを見抜く。 神父から自動車整備工のファビオ(フィリッポ・ティーミ)の話を聞いたジャックは、不足している部品を手に入れるために彼の元に向かう。 ファビオから譲り受けた部品でサイレンサーを仕上げたジャックは、銃の試射をする。 娼館に向かったジャックは、馴染みの娼婦クララが不在だったために町に戻る。 バールにいたジャックは、監視されている気配を感じながら手紙を受け取り、中身がダラルナの三人の射殺事件の新聞記事であることを確認する。 現れたマチルダは完成した銃を確かめ、ジャックに調整箇所を指摘して町を去る。 その後もジャックは、クララと愛し合うために娼館に通う。 数日後、町で偶然クララと出くわしたジャックは、娼婦としての顔しか知らない彼女の違う一面に魅力を感じ、食事の約束をする。 ジャックは、娼婦が狙われている殺人事件の新聞記事を気にする。 その後ジャックは、自分を見張っていたと思われるスウェーデン人の男に襲われ、彼を追跡して殺害する。 そのことをパヴェルを問い詰めたジャックは、居場所が知れたことで、鋭さを失ったと言われる。 自分の中で変化が起きていることに気づき、気分転換することにしたジャックは、ベネデット神父の元に向かう。 神父から昨夜の事件の話などをされて、告解を勧められたジャックは、ファビオが息子であることに気づいていると伝える。 逆に思わぬ告白をすることになった神父は罪を認めるが、自分には父親の愛である心があることを伝え、ジャックには何があるのかを問う。 クララと食事をしたジャックは、満ち足りた時間を過ごし、彼女のアパートで一夜を共にする。 翌朝、目覚めたジャックは、クララが小型の拳銃を所持していることを知る。 ジャックは銃を仕上げ、それを隠して運ぶケースを用意する。 クララの周辺を探ったジャックは、彼女が男達と接触していることを知り、パヴェルに連絡をして2日間の猶予をもらう。 クララをピクニックに誘ったジャックは、マチルダと銃の試射をした場所に彼女を連れて行く。 ジャックは、銃を所持しているはずの彼女が、殺し屋である可能性を考えて警戒する。 銃を所持している理由をクララに尋ねたジャックは、娼婦が殺されたので身を守るためだと言われる。 カステル・デル・モンテで行われる聖体行列に誘われたジャックは、その後のことを訊かれて、永遠には町にいられないと答える。 悩んだジャックはパヴェルに連絡して、今回の仕事で足を洗うことを伝えて了解してもらう。 パヴェルは、マチルダに電話をして指示を与える。 マチルダと待ち合わせて、警戒しながら銃を渡したジャックは、報酬を受け取り彼女と別れる。 ジャックを殺すチャンスがなかったことをマチルダから知らされたパヴェルは、尾行していると言われる。 カステル・デル・モンテ。 クララに会い、仕事を辞めて自分について来るようにと伝えたジャックは、彼女が同意してくれたために喜ぶ。 ジャックを狙い撃ったマチルダだったが、細工してあった銃が暴発して建物から落下する。 それに気づいたジャックは、ピクニックをした川で会うことをクララに伝え、瀕死のマチルダの元に向かい、雇い主がパヴェルだったことを聞き出す。 そこにベネデット神父が現れ、彼に銃を向けたジャックは、マチルダの死を確認し、神父に謝罪してその場を去る。 警戒するジャックは、後を追ってきたパヴェルを射殺する。 車でクララが待つ川に向かったジャックだったが、銃弾を受けていたため、彼女を目の前にして力尽きる。
...全てを見る(結末あり)
エドワードと名乗り、パヴェルから依頼された仕事の件で暗殺者のマチルダ(テクラ・ロイテン)と接触したジャックは、、威力はサブマシンガンで射程はライフル並みの、銃のカスタム内容を知らされる。
聖体行列で賑わう町でジャックを待ち伏せたマチルダは、受け取った銃の照準を彼に合わせる。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
スウェーデンでスナイパーに狙われたアメリカ人のガンスミス、ジャックは、相手を倒し、恋人も仲間だと疑い射殺する。
ローマに向かったジャックは、組織の連絡員パヴェルと接触し、身を潜めるよう指示され、田舎町のカステルヴェッキオに向かう。
安全を確保するため、近隣のカステル・デル・モンテで潜伏生活を始めたジャックは、パヴェルから仕事を依頼される。
ジャックは、スウェーデンの件で自分が監視されている気配を感じながら、暗殺者マチルダからのカスタム内容に従い、部品を調達し銃を完成させる。
人との関わりをあえて避けていたジャックだったが、ベネデット神父と知り合い、馴染みの娼婦クララとの親交深める。
やがて、自分の中の変化を感じ始めたジャックは、この世界から足を洗うことを考えるのだが・・・。
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1990年に発表された、マーティン・ ブースの小説”A Very Private Gentleman”を基に製作された作品。
写真家として知られるアントン・コービンの演出による、主演ジョージ・クルーニーと、彼の盟友であり共同で製作会社を設立したグラント・ヘスロヴも製作に参加している作品。
今をときめく大スターのジョージ・クルーニー主演作しては小作と言える作品ではあるが、死と隣り合わせの仕事を請け負う、ストイックなまでに孤独にこだわる男を淡々と演じ、作品自体の、どこか古風なの雰囲気や仕上がりと共に、味わい深い演技を見せてくれる。
世界的な写真家であるアントン・コービンの作品だけに、普段あまりお目にかかれないイタリアの自然や田舎町の風景などが実に美しく新鮮でもある。
主人公の生き方の考えを変えるきっかけとなる娼婦ヴィオランテ・プラシド、プロ中のプロにしては、やや銃の扱いがぎこちないのが気になる、女暗殺者のテクラ・ロイテン、主人公と親交を持つ神父パオロ・ボナッチェリ、組織の連絡員ヨハン・レイセン、自動車整備工で神父の息子であるフィリッポ・ティーミ、主人公が射殺する恋人イリーナ・ビヨルクルンドなどが共演している。