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狼たちの報酬 The Air I Breathe (2008)

銀行員、ギャングのボスの手下、人気ポップ歌手そして医師が微妙に絡み合う、出演ケヴィン・ベーコンジュリー・デルピーアンディ・ガルシアブレンダン・フレイザーフォレスト・ウィッテカーエミール・ハーシュ他共演、監督ジエホ・リーによるオムニバス・タッチ犯罪ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:ジエホ・リー

製作総指揮
タイ・ダンカン
クリストファー・プラット
ジム・セイベル
ビル・ジョンソン
製作
ポール・シフ

エミリオ・ディエス・バロッソ
ダーレーン・カーマニョ
脚本
ジエホ・リー

ボブ・デローサ
撮影:ウォルト・ロイド
編集:ロバート・ホフマン
音楽:マーセロ・ザーヴォス

出演
ラブ:ケヴィン・ベーコン

ジーナ:ジュリー・デルピー
フィンガーズ:アンディ・ガルシア
プレジャー:ブレンダン・フレイザー
ソロウ/トリスタ:サラ・ミシェル・ゲラー
ハピネス:フォレスト・ウィッテカー
トニー:エミール・ハーシュ
ヘンリー:クラーク・グレッグ
バート:ジョン・チョー
ジヤン:ケリー・ヒュー
ダニー:エヴァン・デクスター・パーク
ソロウの父:テイラー・ニコルズ
エディ:ヴィクター・リヴァース
アリソン:セシリア・スアレス
フランク:トッド・スタシュウィック
インタビュアー:ジョン・バーンサル
プレジャー(少年期):ジェイソン・ドリー
ソロウ(少女期):サーシャ・ピーターズ

アメリカ 映画
配給 THINKFilm

2008年製作 95分
公開
北米:2008年1月25日
日本:未公開
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $25,780
世界 $2,597,650


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

● ハピネス/”幸福”
生真面目な銀行員ハピネス(フォレスト・ウィッテカー)は、ある日、同僚らが語り合う裏賭博の情報を知ってしまう。

話を信じ、5万ドルを賭けたハピネスはそれを外してしまい、元締めである、ボスのフィンガーズ(アンディ・ガルシア)に、2週間以内に現金を用意すよう脅される。

街から逃げようとしたハピネスだったが、自分の顧客だった、フィンガーズの手下のプレジャー(ブレンダン・フレイザー)が現れる。

不自由ない生活をするハピネスの過ちを嘆き、痛めつける気にもなれなかったプレジャーは、彼に拳銃を渡して立ち去る。

それで吹っ切れたハピネスは、銀行強盗を働き、途中、車と接触しながら逃亡するが、たちまちビルの屋上で警察に包囲され射殺される。

● プレジャー/”喜び”  喜望
フィンガーズは、甥のトニー(エミール・ハーシュ)を仕込むために、彼を呼び寄せプレジャーに監視させる。

...全てを見る(結末あり)

その後フィンガーズは、新鋭の歌手ソロウ(サラ・ミシェル・ゲラー)のマネージメントをすることを、未来が見越せるプレジャーに伝え、彼女の監視も任せる。

トーニーを連れて取り立てに向かったプレジャーは、彼を馴染みのクラブに残し、その場を離れる。

しかし、トニーの危険を察知したプレジャーはクラブに戻り、揉め事を起こした彼を連れて、その場から逃走する。

路地に逃げ込んだ2人だったが、プレジャーは目の前のフェンスからトニーが落下することを予知していた。

しかし、その予知は外れ、自分が落下してしまい、追っ手に袋叩きにされる。

瀕死の重傷を負ったプレジャーは、病院に運ばれるものの、新しい感覚”喜び”を感じ、医師ラブ(ケヴィン・ベーコン)の質問に笑いながら答える。

フィンガーズに感謝され回復したプレジャーは、街を離れるトニーを送り出し、先が見えないままトリスタの監視を始める。

● ソロウ”悲哀”
ソロウ、ステージ・ネーム”トリスタ”は、借金のあるマネージャーのフランク(トッド・スタシュウィック)が、マネージメントの権利をフィンガーズに渡したことを知りショックを受ける。

フィンガーズの冷酷さを知るプレジャーは、トリスタに逃がすことを約束し、彼女を自分のアパートで匿う。

やがて2人は愛し合うようになるが、フィンガーズに見つかり、プレジャーは銃弾を受け、トリスタの本名を聞きながら息を引き取る。

● ラヴ
ラブは、学生時代に知り合ったジーナ(ジュリー・デルピー)とは長い付き合いだったものの、彼女はヘンリー(クラーク・グレッグ)と結婚する。

ある日、研究をしていたジーナが蛇に噛まれ、ラブの病院に運ばれる。

輸血が必要になるが、珍しいタイプのジーナの血液型が用意できないことで、ラブは混乱してしまう。

ロビーで、トリスタのインタビューを見ていたラブは、彼女がジーナと同じ血液型だと知る。

トリスタの元に向かったラブは、彼女を逃がそうとしていた、付き人のアリソン(セシリア・スアレス)らの目の前でトラブルを起こす。

トリスタは怪我をして病院に運ばれ、フィンガースに、身篭っていた子供の処置をしてまでも仕事を強要される。

絶望したトリスタは、病院の屋上から身を投げようとするが、それに気づいたラブが彼女を救う。

ジーナは輸血を受けて助かり、トリスタは開放感を味わいながら、ラブに感謝され、車を借りて病院を立ち去る。

トリスタは、街中で現金を奪ったハピネスと接触してしまう。

そして、ハピネスが屋上から投げた現金入りのバッグを拾ったトリスタは、それを持って旅立つ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
生真面目な銀行員ハピネスは、裏賭博の八百長情報で大金を失い、ギャングのボスであるフィンガーズに脅される。
そのことで吹っ切れたハピネスは、銀行を襲い現金を手に入れるものの、逃亡途中に警察に射殺されてしまう。
フィンガーズの手下プレジャーは、ボスの甥トニーの監視を任されるが、トラブルに巻き込まれ大怪我を負う。
予知能力のある、回復したプレジャーは、人気ポップ歌手トリスタの監視を始める。
トリスタは、フィンガーズに借金の代わりとしてマネージメントの権利を奪われ、支配されていた。
プレジャーは、辛い立場のトリスタを助けようとして彼女を匿い、フィンガーズに殺される。
医師ラブは、親友のジーナが蛇に噛まれ、輸血が必要となり、珍しいタイプの血液型の持ち主がトリスタだと知り、彼女の元に急行するのだが・・・。
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4人の男女が絡む、巧みな構成のストーリー展開、実力派人気スター競演も注目の作品。

しかし、拡大公開はされなかったために、商業的には全く成功しなかった作品でもあり、日本では未公開に終わる。

斬新さがある物語ではないが、上記のように名だたるスターの手抜きのない熱演、無駄のない、シャープでスリリングな描写など、観る者を引きつける要素はある。

主演と言う位置づけの役はないが、ギャングの手下を演ずる、寡黙な男ブレンダン・フレイザーと、人気ポップ歌手を演ずるサラ・ミシェル・ゲラーの好演が印象に残る。

親友を助け、ポップ歌手の命も救い、彼女に安らぎを与える医師ケヴィン・ベーコン、彼に助けられる友人のジュリー・デルピー、冷酷なギャングのボスを迫力で演ずるアンディ・ガルシア、その甥エミール・ハーシュ、生真面目な銀行員のフォレスト・ウィッテカー、ジーナ(J・デルピー)の夫役のクラーク・グレッグなどが共演している。


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