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シャム猫FBI/ニャンタッチャブル That Darn Cat! (1965)

銀行強盗の手がかりを知る猫の飼い主とFBI捜査官の捜査と奮闘を描く、監督ロバート・スティーヴンソン、主演ヘイリー・ミルズディーン・ジョーンズドロシー・プロヴァインエルザ・ランチェスター他共演のサスペンス・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・スティーヴンソン

製作
ウォルト・ディズニー

ビル・ウォルシュ
ロン・W・ミラー
原作:ザ・ゴードンズ
脚本
ザ・ゴードンズ

ビル・ウォルシュ
撮影:エドワード・コールマン
編集:コットン・ウォーバートン
音楽:ボブ・F・ブラナー

主題歌:ボビー・ダーリン

出演
パティ・ランドール:ヘイリー・ミルズ

ジーク・ケルソー:ディーン・ジョーンズ
イングリッド・ランドール:ドロシー・プロヴァイン
マクドーガル夫人:エルザ・ランチェスター
マクドーガル:ウィリアム・デマレスト
イギー:フランク・ゴーシン
ダン:ネヴィル・ブランド
グレゴリー・ベンソン:ロディ・マクドウォール
ホフステダー:エド・ウィン
ニュートン:リチャード・イーストハム
マーガレット・ミラー:グレイソン・ホール
カヌー:トーマス・ローウェル

アメリカ 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
1965年製作 116分
公開
北米:1965年12月2日
日本:1967年8月26日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
”ダーン・キャット”または”DC”と呼ばれるシャム猫は、イギー(フランク・ゴーシン)の買った魚の切り身に誘われて、彼について行く。

イギーは、相棒のダン(ネヴィル・ブランド)の元に向かうのだが、実は2人は強盗で、銀行から大金を奪い、行員のマーガレット・ミラー(グレイソン・ホール)を人質に取っていた。

DCに気づいたダンだったが、猫好きのイギーはそれを可愛がり、マーガレットに料理をさせる。

マーガレットは、ナイフで腕時計に”助け・・”と文字を刻んだところでダンらに見つかりそうになり、DCの首にそれをつけて逃がす。

DCの飼い主パティ・ランドール(ヘイリー・ミルズ)は、両親が旅行中で、幼馴染のカヌー(トーマス・ローウェル)とデートから戻ってくる。
...全てを見る(結末あり)

その後、カヌーがDCの時計に気づくのだが、彼は時間を確認しただけで家に帰る。

パティの姉イングリッド(ドロシー・プロヴァイン)は、隣人で彼女に好意を持つグレゴリー・ベンソン(ロディ・マクドウォール)に家に送られる。

帰宅したグレゴリーは、いたずら猫のDCにカモを盗まれてしまい、追いかけて行きパティに抗議する。

パティは反論するものの、DCがカモをくわえて現れたため、グレゴリーにそれを返し、彼は小言を言いながら帰宅する。

その後パティは、グレゴリーやカヌーのことで、姉イングリッドと言い合いになるが、彼女はDCの時計に気づく。

パティは時計の裏に刻まれた”HEL・・”の文字を見つけ、それをイングリッドに知らせる。

文字が”HELP(助けて)”に違いないと考えたパティだったが、イングリッドはそれに興味を示さない。

パティは、誰かが困っているのだと考え、DCならそれを見つけられるだろうと考える。

翌朝、時計がマーガレットの物だと確信したパティは、FBIのオフィスを訪ねる。

捜査官のジーク・ケルソー(ディーン・ジョーンズ)が気に入ってしまったパティは、受付の目を盗み、彼のデスクに向かってしまう。

時計のことをケルソーに話したパティは彼にそれを渡し、人質のマーガレットと関係がある可能性を指摘する。

ケルソーは、上司のニュートン(リチャード・イーストハム)に相談して、その件を捜査するよう指示される。

しかし、時計をDCがつけていたということで、猫アレルギーのケルソーは困惑してしまう。

パティの家に向かったケルソーだったが、それを目撃した隣人のマクドーガル夫人(エルザ・ランチェスター)は、若い男を昼間から連れ込むパティに呆れてしまう。

夫人はそれを夫(ウィリアム・デマレスト)に伝えるが、彼はそれを気にもしない。

ケルソーは悪戦苦闘しながら、DCに捜査への協力をさせて、スタッフと尾行する準備を始める。

夜になり、DCは行動を開始し、捜査官らがそれを尾行して動き回るが、結局DCは家に戻ってきてしまう。

イングリッドは自分の部屋が使われて迷惑し、おまけに翌日、部屋に男がいたことで、マクドーガル夫人に疑われてしまう。

上司のニュートンに、捜査を打ち切るよう言われたケルソーだったが、DCに発信機をとマイクの首輪をつけ、単独捜査を始める。

その夜、パティはカヌーと映画に出かけ、首輪の性能を確かめるために、クローゼットに隠れていたイングリッドを、ケルソーが助け出そうとする。

そして、DCが行動を開始したため、ケルソーはイングリッドをクローゼットから出して尾行を始める。

DCは、パティとカヌーが向かったドライブイン・シアターに紛れ込み、騒動を起こしてしまう。

その後、DCはいつものようにグレゴリーの家に向かい、それに気づいた彼は発砲する。

ケルソーは犯人だと思い込み本部に連絡するが、パティらの知人グレゴリーが発砲したことが分かる。

グレゴリーは、マクドーガル夫人からイングリッドの部屋に男がいたことを聞かされていたため、それを調べケルソーと出くわす。

イングリッドを見限ったグレゴリーはその場を去り、ケルソーも捜査を打ち切ってしまう。

諦めきれないパティは、宝石・時計店の店主ホフステダー(エド・ウィン)の協力でケルソーに偽の情報を提供し、捜査を再開させてしまう。

一方、マーガレットは殺されるという恐怖から、キッチンに火をつけて騒ぎを起こそうとするが、ダンに火を消されてしまう。

ニュートンや捜査官を動員した大掛かりな捜査が始まり、行動を開始したDCをケルソーが尾行する。

パティもそれを追い、彼女を疑いだしたカヌーも後をつけ、不審者を目撃したマクドーガル夫人も続き、彼女は夫の通報で警察に捕まってしまう。

その後、DCはイギーの後をつけてアパートに忍び込み、ついにケルソーは彼らのアジトを見つけ、それをニュートンに報告する。

DCの首輪の発信機に気づいたダンとイギーは、猫の飼い主だと言う現れたケルソーを部屋に招き入れる。

正体がばれそうになったケルソーだったが、それをドア越しに聞いていたパティが、部屋に入り彼を助けようとする。

ダンは2人に銃を向けるが、パティが彼にDCを放り投げて、その隙にケルソーが銃を奪う。

ケルソーとダンは格闘となり、イギーはパティとDCに逃亡を邪魔され、2人は逮捕される。

翌朝、パティとDCのお手柄は、新聞で大々的に報道され、それで気を取り戻したグレゴリーが、イングリッドを迎えに来る。

しかし、イングリッドは、現れたケルソーの車に乗って出かけてしまう。

そこに、パティを追い、ガレージに一晩中挟まれていたカヌーが現れ、彼女に歓迎される。

誤解が解けて、釈放されたマクドーガル夫人も帰宅し、自分を陥れた夫に復讐しようとする。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
シャム猫のDCは、銀行強盗のダンとイギーの隠れ家に忍び込む。
人質の行員マーガレットは時計に文字を刻みDCを逃がし,飼い主パティはそれが”助けて”というメッセージだと気づく。
新聞でも報道されている、人質のマーガレットが助けを求めているのだと考えたパティは、ハンサムなケルソーFBI捜査官に情報を提供する。
猫アレルギーのケルソーは、苦労しながら捜査を開始し、夜になると必ず外出するDCの尾行をする。
しかし、犯人の逮捕には至らず、捜査は打ち切りになってしまう。
時計と人質との関係に確信を持っていたパティは、偽の情報をFBIに提供して、ケルソーに捜査を再開させてしまうのだが・・・。
__________

1963年に発表された、ザ・ゴードンズ(夫妻)の小説”Undercover Cat”を基に製作された作品。

原作者ザ・ゴードンズビル・ウォルシュの共同脚色を、前年「メリー・ポピンズ」(1964)をヒットさせたロバート・スティーヴンソンが監督した抱腹絶倒のディズニー実写版作品。

自分勝手な行動をする猫が、捜査の協力をして大活躍するわけでもないのだが、気ままに動き回る、その猫に関わる者達の、あたふたする姿が実に可笑しい。

ベテランや個性派を含めた、お馴染みのキャストも注目で、各人がその個性を活かし熱演し抜群のアンサンブルを楽しめる。

ボビー・ダーリンの愉快な主題も、作品のイメージに合っている。

行動派のティーンエージャーで、愛嬌もある主人公のヘイリー・ミルズ、彼女の依頼で捜査を担当する若いFBI捜査官、ショーン・コネリーを思い起こさせる風貌のディーン・ジョーンズ、結局は彼と恋仲になる主人公の姉ドロシー・プロヴァイン、隣人である世話焼き夫人エルザ・ランチェスターと夫ウィリアム・デマレスト、同じ隣人ロディ・マクドウォール、犯人のフランク・ゴーシンネヴィル・ブランド、宝石・時計店の店主役エド・ウィン、ケルソー(D・ジョーンズ)の上司リチャード・イーストハム、人質の行員グレイソン・ホール、主人公のボーイフレンド、トーマス・ローウェルなどが共演している。


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