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ティアーズ・オブ・ザ・サン Tears of the Sun (2003)

内戦下のナイジェリアで奉仕活動をするアメリカ人医師を救出する命令を受けたアメリカ海軍特殊部隊SEALsの活躍を描く、監督アントワーン・フークア、主演ブルース・ウィリスモニカ・ベルッチコール・ハウザー他共演の戦争ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)

ブルース・ウィリス / Bruce Willis 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:アントワーン・フークア

製作総指揮:ジョー・ロス
製作
イアン・ブライス

マイク・ロベル
アーノルド・リフキン
脚本
アレックス・ラスカー
パトリック・シリロ
撮影:マウロ・フィオーレ

編集:コンラッド・バフ
音楽:ハンス・ジマー

出演
A・K・ウォーターズ大尉:ブルース・ウィリス

リーナ・フィオーレ・ケンドリックス:モニカ・ベルッチ
ジェームズ“レッド”アトキンズ:コール・ハウザー
エリス“ジー”ペティグルー:イーモン・ウォーカー
ケリー・レイク:ジョニー・メスナー
マイケル“スロー”スロウェンスキー:ニック・チンランド
デミトリアス“シルク”オーウェンズ:チャールズ・イングラム
ダニー“ドク”ケリー:ポール・フランシス
ジェイソン“フリー”マブリー:チャド・スミス
ビル・ロード大佐:トム・スケリット

シスター・グレイス:フィオヌラ・フラナガン
イドリス・サディック大佐:マリック・ボウエンズ

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

2003年製作 121分(142分:DC)
公開
北米:2003年3月7日
日本:2003年10月25日
製作費 $70,000,000
北米興行収入 $43,426,960
世界 $86,468,160


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ナイジェリア
クーデターに勝利したフラニ族は、武力行使を続けて数万人の死傷者を出し、その大半を占めるイボ人は、家を捨てて安全な地に避難しようとした。

アフリカ沖海域、空母”ハリー・S・トルーマン”。
アメリカ大使館員などを救出したアメリカ海軍特殊部隊SEALsの指揮官A・K・ウォーターズ大尉(ブルース・ウィリス)は、艦長ビル・ロード大佐(トム・スケリット)に迎えられる。

ロード大佐は、ウォーターズに、再び最優先の救出作戦に向かう指示を与え、準備を始めさせる。

隊員を招集したロード大佐は、アメリカ人と結婚したために市民権を持つ、国際救済奉仕団のリーナ・フィオーレ・ケンドリックス医師(モニカ・ベルッチ)と、希望により神父と尼僧を救出する命令を言い渡す。
...全てを見る(結末あり)

直ちに出動し現地にパラシュート降下した隊員は、救済医療センターに向かう。

ウォーターズは、手術中のケンドリックスに事情を説明するが、彼女は、患者と現地人を置き去りにすることを拒む。

その後ウォーターズは、一応、彼女の意見を聞き入れたと思わせて、脱出の準備を始める。

神父と尼僧シスター・グレイス(フィオヌラ・フラナガン)は残ることになり、歩ける者だけという条件で、ウォーターズらは施設を出発する。

その後、イドリス・サディック大佐(マリック・ボウエンズ)率いる反乱軍のゲリラ部隊に遭遇して、それをやり過ごしたウォーターズらだったが、その後、センターの神父らはゲリラに虐殺される。

救出地点に到着したウォーターズは、ケンドリックスだけを降り立ったヘリコプターに乗せて飛び立とうとしたため、彼女は激怒して残ろうとする。

ウォーターズは、ケンドリックスに罵られながらそれを制止し、襲われたセンターの悲惨な状況を目撃する。

ヘリに引き返すよう命じたウォーターズは、老人と子供達だけを乗せて飛び立たせる。

ケンドリックスはウォーターズに感謝し、彼はロード大佐に別のヘリを要請する。

しかし、それが不可能だと分かり、ウォーターズは陸路で、カメルーンに脱出をする方法を考える。

その頃、サディック大佐のゲリラ部隊も、ウォーターズらの動きに気づいていた。

背後の敵を察知したウォーターズは、尾行される理由があるかをケンドリックスに尋ねるが、彼女は何も語らない。

途中、焼き討ちに遭っている村を目撃したウォーターズは、隊員を率いて敵を全滅させる。

翌朝、ウォーターズは、敵が急接近していることを部下のマイケル“スロー”スロウェンスキー(ニック・チンランド)から知らされ、誰かが発信電波を送信していることに気づく。

家族を、サディック大佐に人質に取られていた男がスパイだと分かり、ウォーターズは、大佐が誰かを追っていることに気づく。

それを探ったウォーターズは、避難民の中に大統領の息子がいることを知り、イボ人族の絶滅を考える反乱軍が、彼を捜していることが分かる。

ウォーターズはケンドリックスに問質し、彼女がそれを隠していたことを知る。

ロード大佐から連絡を受けたウォーターズは、部隊の行動が内政干渉になると言われ、大統領の息子と避難民を置き去りにして、早急に任務を遂行するよう命ぜられる。

隊員の同意を得たウォーターズは、ロード大佐の命令を無視し、避難民らを連れて国境に向かう。

その後、ゲリラとの交戦は始まり、ウォーターズは死傷者を出しながら、気を失ったケンドリックスを担ぎ、その場を逃れる。

負傷したウォーターズは、意識を取り戻したケンドリックスを国境に向かわせる。

ウォーターズは、銃弾を受けたエリス“ジー”ペティグルー(イーモン・ウォーカー)の元に戻り、他の部下ダニー“ドク”ケリー(ポール・フランシス)、ジェームズ“レッド”アトキンズ(コール・ハウザー)らと共に茂みに隠れ、戦闘機にそのまま攻撃するよう指示を出す。

ゲリラ部隊は全滅し、無事だったウォーターズらは国境に向かう。

ケンドリックスはウォーターズに駆け寄り、彼は避難民に感謝されながら、到着したロード大佐に迎えられる。

ウォーターズは、ケンドリックスと大統領の息子を救い出したことをロード大佐に報告し、避難民達は家族に再会する。

避難民達は大統領の息子を囲み、手を掲げて”自由”と叫び続ける。

そして、ウォーターズはケンドリックスに寄り添われ、ヘリで飛び立つ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ナイジェリア
クーデターの末、民族浄化を進める反乱軍から逃れるため、多くの人々が安全地帯を求め家を捨て避難民となる。
アメリカ海軍特殊部隊”SEALs”の指揮官A・K・ウォーターズ大尉は、アメリカ人と結婚して市民権を持つ医師ケンドリックスの救出を、ロード大佐に命ぜられる。
早速、現地に向かったウォーターズは、自分だけが助けられることを拒むケンドリックスを、避難民も助けると言って説得し、救出地点に向かう。
しかし、ウォーターズはケンドリックスだけを強引にヘリコプターに乗せて、その場を脱出する。
途中、ウォーターズは、焼き討ちに遭い惨殺された施設の現場を目撃する。
ヘリに引き返すよう命じたウォーターズは、老人と子供達をヘリで脱出させる。
ウォーターズは、続く救出が不可能と知らされ、陸路カメルーン国境に向かおうとするのだが、反乱軍のゲリラ部隊の執拗な追跡に遭う・・・。
__________

命令に従うことが使命の軍人が、目の前の罪なき人々を見捨てられず、人間として正しい行動に出る男の苦悩を描く、ヒューマン・ドラマの要素も取り入れた作品。

アメリカ人の夫との結婚で市民権を得た、要人でもない一医師のために、人命を懸けた大掛かりな救出作戦を断行するのかが疑問で、主人公達をヒーローとして描き過ぎのクライマックスも、やや押し付けがましい気はする。

”精鋭”、”SEALs”という名前だけで、その能力の描写なども物足りず、隊員達の存在感もあまりない、アントワーン・フークアの演出も今一だ。

そのせいか、北米興行収入は約4300万ドルに留まり、全世界でも約8600万ドル、7000万ドルの製作費をようやく回収できる程度の結果に終わってしまった。

ニヒルなブルース・ウィリスは、悲惨な現実を前に、人間としてそれを無視出来ない、苦悩する指揮官をまずまず好演し、救出されるモニカ・ベルッチが、主人公の心を揺さぶる医師役を彼以上に熱演している。

部隊員のコール・ハウザーイーモン・ウォーカージョニー・メスナーニック・チンランド、チャールズ・イングラム、ポール・フランシス、チャド・スミス、作戦命令を出す大佐トム・スケリット、救済センターのシスター、フィオヌラ・フラナガン、反乱軍ゲリラの指揮官マリック・ボウエンズなどが共演している。


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