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テイク・ディス・ワルツ Take This Waltz (2011)

ごく普通の結婚生活を送っていた女性が近所の青年に心惹かれたことで越えられない壁に悩む姿を描く、製作、監督、脚本は注目の若手映画作家サラ・ポーリー、主演ミシェル・ウィリアムズセス・ローゲンサラ・シルバーマンルーク・カービー他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:サラ・ポーリー

製作
サラ・ポーリー

スーザン・キャヴァン
脚本:サラ・ポーリー
撮影:リュック・モンテペリエ
編集:クリストファー・ドナルドソン
音楽:ジョナサン・ゴールドスミス

出演
マーゴット・ルービン:ミシェル・ウィリアムズ

ルー・ルービン:セス・ローゲン
ダニエル:ルーク・カービー
ジェラルディン・ロス:サラ・シルバーマン
アーロン・ルービン:アーロン・エイブラムス
カレン:ジェニファー・ポデムスキー

カナダ 映画
配給
Mongrel Media

Hopscotch Films
マグノリア・ピクチャーズ

StudioCanal
2011年製作 116分
公開
カナダ:2012年6月29日
北米:2012年6月29日
日本:2012年8月11日
北米興行収入 $1,237,510


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
トロント
フリーランスのライター、マーゴット・ルービン(ミシェル・ウィリアムズ)とチキン料理のレシピ本を書く夫ルー(セス・ローゲン)は、結婚して5年になるが子供はいなかった。

マーゴットは、取材先で出会った青年ダニエル(ルーク・カービー)と帰りの飛行機でも一緒になり、どこかで会ったような気がする。

ダニエルと共に飛行機を降りたマーゴットは、彼と相乗りしてタクシーで自宅に向かおうとする。

会った瞬間から心通じ合う二人は、家が近所だと分かり、マーゴットはダニエルに結婚していることを伝える。

それが残念だと言うダニエルは、何とマーゴットの家の筋向いに住んでいた。
...全てを見る(結末あり)

その週末、マーゴットとルーは、姉ジェラルディン・ロス(サラ・シルバーマン)や母など家族を招待して楽しい時を過ごす。

しかし、満足感を得られない毎日に、マーゴットは不満を抱き始め、ルーはそれに気づく。

ある朝、目覚めたマーゴットは外出し、人力車に客を乗せて生活費を稼ぐダニエルに声をかけられる。

ダニエルに、自分を意識していると言われ、何をしたいのかを尋ねられたマーゴットは、誘われて彼に家に向かう。

趣味だと言う絵を見せられたマーゴットは、いつも上の空だと指摘するダニエルに、生きていくことに戸惑う瞬間があることを伝えて立ち去る。

その後マーゴットは、ルーと楽しい時間を過ごして愛し合い、ダニエルのことを忘れようとする。

ジェラルディンや友人カレン(ジェニファー・ポデムスキー)と共に、スイミング・スクールにいたマーゴットは、その場に現れたダニエルとカフェに向かう。

ダニエルが、自分を愛する想像の言葉で感じてしまったマーゴットは、30年後にデートをする約束をする。

帰宅したマーゴットは、シャワーを浴びてルーに迫ろうとするが、料理を作り仕事中だと言う彼はそれを拒む。

勇気をだして一歩踏み出したと言い、マーゴットはルーには意味不明の言葉を返す。

マーゴットは、ダニエルを誘うように、泳いでくると言って外出し、彼はその後をつける。

ダニエルと共にプールに入ったマーゴットだったが、彼女は動揺して一人で家に戻る。

ルーは、帰宅したマーゴットの笑顔を見て彼女を抱きしめる。

翌日、マーゴットに会ったダニエルは、ルーがチキン料理のレシピ本を書いていることを知る。

結婚記念日で映画を観に行くことになっていたマーゴットとルーは、ダニエルの好意により人力車で送られることになる。

ルーは喜ぶが、マーゴットは戸惑いながらそれに乗り、映画館に着いたダニエルは、料金の代わりに、チキンの味見をさせて欲しいことを伝えて走り去る。

映画を観て食事をした二人だったが、会話を楽しみたいというマーゴットに、ルーは、雰囲気を味わうだけで十分であり、話す必要はないと答える。

翌日、ダニエルに会うためにオンタリオ湖に向かったマーゴットは、彼と遊園地などで一日を過ごす。

家に帰ろうとしたマーゴットだったが、ダニエルの家に向かいベッドに横たわる。

ダニエルは、マーゴットが行動しようとしない限り何もしないと伝える。

ルーのことを思うと何もできないというマーゴットは、涙しながらその場を去る。

アルコール依存症を克服した、ジェラルディンを祝福するパーティーが、ルーとマーガレットの家で開かれる。

ルーは、家の外にいたダニエルを誘い、マーゴットは断ったとは言うものの彼を歓迎できない。

気分を害したダニエルはその場を去り、翌朝、30年後の2040年8月5日、午後2時、その場で待っていることを伝える灯台の絵葉書をマーゴットの家のポストに入れる。

荷物をまとめるダニエルに気づいたマーゴットは通りに出るが、彼は車で走り去り、ルーは、家の窓からその様子を見てしまう。

ショックを受けたマーゴットはベッドに戻り、ダニエルと灯台で再会することを想像してしまう。

ルーに全てを話したマーゴットは、実は彼が、自分と末永く暮らした場合のことまで考えていたことを知り涙する。

マーゴットは、家を出ることを勧めるルーの態度に心を痛めて、湖に向かいダニエルを捜す。

涙しながら岸辺にたたずむマーゴットの背後から、現れたダニエルが声をかけ、彼女は笑顔で答える。

二人はダニエルの家に向かい愛し合い、マーゴットはその場で暮らし始める。

ある日、街に向かったマーゴットは、ルーのレシピ本が発行されたことを知り喜ぶ。

予定よりも早く、ダニエルと灯台に向かったマーゴットは、ルーからの連絡で彼の元に向かう。

酒を飲んだジェラルディンが、娘を置いて姿を消してしまい、夫が警察に通報したということだった。

そこに酔ったジェラルディンが現れ、おかしな行動するのが普通だと言う彼女は、マーゴットに気づき、どうしていたのかを尋ねる。

ルーを捨てたマーゴットの行動を非難したジェラルディンだったが、今の自分の状態を考えて引き下がり警官に連行される。

ルーはマーゴットを責めることなく、消せない記憶もあると言って、自分が恋愛をしていないことを伝える。

それを知り、マーゴットはルーを傷つけていることに気づいて悲しくなり、彼に別れを告げて立ち去る。

ダニエルの元に戻ったマーゴットは、生き方を変えることが、自分の人生の答えではなかったように思い、様々な考えをめぐらせる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
トロント
フリーランスのライター、マーゴット・ルービンは、チキン料理のレシピ本を書く夫ルーと不自由ない毎日を送っていた。
取材で旅したマーゴットは、どこかで会った気がする青年ダニエルと知り合う。
帰りの機内でも一緒になった二人は、意気投合するのだが、何とダニエルはマーゴットの家の筋向いの住人だった。
ルーは心優しい夫なのだが、刺激を求めたいマーゴットは、ダニエルの存在が気になってしまう。
ダニエルとは度々会う機会のあるマーゴットだったが、ルーを裏切りたくないため、一歩踏み出す行動が起こせずに苦悩する。
そして、そんなマーゴットの気持ちを察したダニエルは、自ら身を引こうとして引っ越しを決意するのだが・・・。
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幼少期から子役として活躍し、今や、カナダ映画界期待の若き映画作家として高く評価されるサラ・ポーリー渾身の一作。

製作、監督、脚本を務めるサラ・ポーリーの、女性らしくあり、また大胆な映像表現が際立つ作品。

純粋なカナダ映画であるが、主役を演ずる、こちらも若手の演技派ミシェル・ウィリアムズと、彼女の義姉を演ずるサラ・シルバーマンはアメリカ人で、両者ともに、その実力を十分発揮した深い演技を見せてくれる。
過激なジョークで定評のあるコメディアンヌのサラ・シルバーマンは禁酒主義者で有名なのだが、アルコール依存症の役を演じているところが面白い。

小柄でもあり、幼さない雰囲気のあるミシェル・ウィリアムズの体を張った演技、そして自然さは秀逸で、今後の活躍も大いに期待できる。

主人公の優しい夫を、淡々と演じて好演するセス・ローゲン、分別をわきまえながら、主人公が自ら行動することを根気よく待つ青年のルーク・カービー、主人公の友人ジェニファー・ポデムスキーなどが共演している。


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