1996年に公開された「トレインスポッティング」の続編。 20年ぶりに故郷エディンバラに戻った主人公と仲間たちの関係を描く、製作、監督ダニー・ボイル、主演ユアン・マクレガー、ユエン・ブレムナー、ジョニー・リー・ミラー、ロバート・カーライル、ケリー・マクドナルド他共演のコメディ・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ダニー・ボイル
製作
アンドリュー・マクドナルド
ダニー・ボイル
クリスチャン・コルソン
バーナード・ベリュー
製作総指揮
アーヴィン・ウェルシュ
アロン・ライヒ
原作:アーヴィン・ウェルシュ”Porno”、”Trainspotting”
脚本:ジョン・ホッジ
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
編集:ジョン・ハリス
音楽:リック・スミス
出演
マーク”レント・ボーイ”レントン:ユアン・マクレガー
ダニエル”スパッド”マーフィー:ユエン・ブレムナー
サイモン”シック・ボーイ”ウィリアムソン:ジョニー・リー・ミラー
フランシス”フランコ”ベグビー:ロバート・カーライル
ダイアン・コールストン:ケリー・マクドナルド
ゲイル・ヒューストン:シャーリー・ヘンダーソン
レントン:ジェームズ・コスモ
ヴェロニカ・コヴァチ:アンジェラ・ネディヤルコーヴァ
ストダート:スティーブン・ロバートソン
ドゾ:エレク・キッシュ
ジェイルフーズ:サイモン・ウィアー
ドイル:ブラッドリー・ウェルシュ
ジューン・ベグビー:ポーリーン・ターナー
トミー・マッケンジー:ケヴィン・マクキッド
ファーガス・マーフィー:カイル・フィッツパトリック
フランコ・ベグビーJr.:スコット・グリーナン
看護師:ケイティ・リューング
イギリス 映画
配給 Sony Pictures Releasing
2017年製作 117分
公開
イギリス:2017年1月27日
北米:2017年3月17日
日本:2017年4月8日
製作費 $18,000,000
北米興行収入 $2,402,000
世界 $41,681,750
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
アムステルダム。
麻薬資金を奪い新生活を始めてから20年、46歳になったマーク”レント・ボーイ”レントン(ユアン・マクレガー)は、ジムで心臓発作を起こす。
エディンバラ刑務所。
服役中のフランシス”フランコ”ベグビー(ロバート・カーライル)は、仮釈放申請が却下されたと弁護士から知らされる。
ベグビーは、更に5年の刑期に耐えなくてはならないために苛立ち、弁護士ストダート(スティーブン・ロバートソン)に襲い掛かる。
ダニエル”スパッド”マーフィー(ユエン・ブレムナー)は、妻ゲイル・ヒューストン(シャーリー・ヘンダーソン)と別れた後、再びヘロインに手を出していた。
サイモン”シック・ボーイ”ウィリアムソン(ジョニー・リー・ミラー)はコカインを乱用し、ブルガリア人の恋人ヴェロニカ・コヴァチ(アンジェラ・ネディヤルコーヴァ)と共に男たちを盗撮して恐喝していた。 回復したレントンは、エディンバラに戻る。 囚人仲間に腹部を刺すよう指示したベグビーは、肝臓まで達する重傷を負い、病院に運ばれる。 盗撮に失敗したシック・ボーイは、男に襲われたヴェロニカから、ドイル(ブラッドリー・ウェルシュ)のサウナに戻ると言われて困惑する。 実家に向かい父(ジェームズ・コスモ)に会ったレントンは、亡くなった母の話を聞き、自分の部屋を確認する。 ゲイルと息子ファーガス(カイル・フィッツパトリック)に遺書を遺したスパッドは、ヘロインを投与してビニール袋を被り自殺しようとする。 スパッドを訪ねたレントンは、彼を助けるものの邪魔したと言われ、過去のことで責められる。 4000ポンド渡したと言われたスパッドは、ジャンキーの自分がそれでどうなったか話しながら落ち着き、シック・ボーイに会うべきだとレントンに伝える。 治療を受けたベグビーは、監視の警官がトイレに行った隙に病院から逃走する。 その夜レントンは、シック・ボーイが経営するパブで彼と話し、結婚して子供が二人いることを伝える。 レントンは、金のことで恨むシック・ボーイに襲われて格闘になる。 気を失いヴェロニカの前で意識が戻ったレントンは、シック・ボーイに現金を渡してその場を去る。 シック・ボーイは20年前のことをヴェロニカに話し、自分の仕事にレントンを誘い込み、痛めつけて後悔させることを考える。 家に戻ったベグビーは、妻ジューン(ポーリーン・ターナー)を驚かせてしまう。 息子フランクJr.(スコット・グリーナン)が成長したことを喜ぶベグビーは、ホテル経営学を大学で学ぶと言う彼に、”ビジネス”を始めることを伝える。 その後シック・ボーイは、パブをサウナ兼売春宿に改装する考えをヴェロニカに伝えて、資金を工面しようとする。 スパッドを誘い体を鍛えるレントンは、ヘロインを断つ手助けをしようとする。 シック・ボーイは、レントンにビジネスの話をしようとするものの気が散ってしまう。 ヴェロニカは、シック・ボーイがトイレに行った間に、レントンに協力を求める。 レントンが去ったことを知ったシック・ボーイは苛立つ。 戻ったレントンは、シック・ボーイに子供の話はウソだと言って、離婚して仕事もなく、急性冠不全で手術も受けたことを伝える。 レントンの話を聞いたシック・ボーイは、彼に金の調達係をさせることを考える。 ジュニアと共にある家に侵入したベグビーは、家主に気づかれて叩きのめし、テレビなどを奪うい、それを売りさばく。 ある夜レントンとシック・ボーイは、1690年に起きた、王位をめぐる”ボイン川の戦い”のソーシャル・クラブのパーティーに紛れ込み、参加者の財布からキャッシュカードを盗む。 去ろうとした二人は一曲歌うよう指示され、仕方なくステージに上がる。 即興で戦いについて歌ったレントンとピアノを弾いたシック・ボーイは、意外にも大受けしてその場を盛り上げて逃げ去る。 その後、二人は、暗証番号が”1690”であることを確信して、盗んだキャッシュカードで現金を引き出す。 アパートに戻ったレントンとシック・ボーイは、”ジョージ・ベスト”の話をしながら、ヴェロニカと共に大いに楽しむ。 体を鍛えるスパッドは20年前を思い出し、ゲイルの元に向かい、昔の写真などを受け取る。 ビグビーは、自分の仕事には向かないと言うジュニアに苛立ち、一人で出かける。 逮捕されたシック・ボーイから連絡を受けたレントンは、ヴェロニカと共に、弁護士になった元恋人のダイアン・コールストン(ケリー・マクドナルド)に会う。 恐喝の証拠がありコカインなども押収されていることから、シック・ボーイは罪を逃れられない状況にあったが、ダイアンは、リハビリと罰金1000ポンド、そして執行猶予6か月で交渉することをレントンに伝える。 その後レントンは、地域再生を目的とする振興事業向けのゼロ金利融資を知り、10万ポンドの貸付申請をすることを、釈放されたシック・ボーイに伝える。 シック・ボーイは仕方なくその話に乗り、スパッドも改装作業に加わる。 パブに向かったベグビーは、シック・ボーイから、レントンがアムステルダムにいる話を聞き、復讐すると言って興奮する。 ヴェロニカと親交を深めたレントンは、彼女と愛し合うようになる。 スパッドは、苦しみに耐えながらヤクを抜き、改装工事を進める。 そんなスパッドは、自分と仲間たちのことを文章にしてみる。 レントンは、売春宿のマダムをやってみたいヴェロニカが、ブルガリアに戻る考えあるが、手ぶらでは行けないと悩んでいることを知る。 その後、レントンとシック・ボーイは、融資を受けるためのプレゼンを行う。 スパッドは、仲間とたちとの犯罪歴などをヴェロニカに話し、誰のサインもマネできる特技を持っていることも伝える。 その話が気に入ったヴェロニカは、それを自伝にすることをスパッドに勧める。 レントンは、シック・ボーイとスパッドと共に、エイズで死んだ仲間のトミー・マッケンジー(ケヴィン・マクキッド)の死を悼む。 その後もレントンとシック・ボーイはヘロインを打ち続けるが、スパッドは苦しみながら耐える。 クラブに向かったレントンは、シック・ボーイと共に楽しみ、大量のバイアグラを手に入れて飲んだベグビーもその場に向かう。 トイレでベグビーと出くわしたレントンはその場から走り去り、駐車場に逃げ込む。 シック・ボーイからの電話の着信音で気づかれたレントンは、駐車場から出る車にしがみつく。 追ってきたベグビーに腕をナイフで気づつけられながら、レントンは逃げ去る。 翌日レントンは、ベグビーのことを知っていたシックボーイを責める。 そこに、事業計画を阻止しようとするドイルが現れ、森に連れて行かれたレントンとシック・ボーイは、脅されて全裸にされる。 何とか街に戻った二人は、ヴェロニカから、10万ポンドの融資が受けられることを知らされて喜ぶ。 書き上げた伝記をヴェロニカのアパートに届けたスパッドは、現れたベグビーに脅され、レントンの居場所を訊かれる。 ベグビーは壁に貼ってある原稿に気づき、自分のことは書いていないと言うスパッドに、ある一枚を読ませる。 ベグビーは自分が登場する物語に興味を持ち、同じ頃、ヴェロニカも原稿を読む。 スパッドは訪ねて来たヴェロニカに危険を伝え、彼女を脅すベグビーは携帯電話を奪う。 ベグビーはスパッドとヴェロニカを解放し、彼女の電話からシック・ボーイにメールを送り、パブに誘いだす。 その後もスパッドの原稿を読んだベグビーは、アル中の父親に出くわしてショックを受けたことを思い出す。 スパッドと共にアパートに戻ったヴェロニカは、ある考えがあったために彼にペンを渡す。 その後、ベグビーはジューンとジュニアに会い、今夜の仕事を終えたら姿を消すことを伝える。 ベグビーは、ホテル経営を学びたいジュニアの考えを尊重して握手し、息子を抱きしめる。 パブに向かったシック・ボーイは、レントンから、現れないヴェロニカは去ったと思うと言われ、慌てて飛び込んで来たスパッドから逃げるよう指示される。 現れたベグビーは、二階に逃げたレントンを追い襲い掛かる。 改修現場から落とされたレントンはクビにコードが絡みつき、ベグビーは彼を殺そうとする。 ベグビーはシックボーイに催涙ガスを吹き付けられ、苦しみながらショットガンに弾を込める。 スパッドが便器でベグビーを殴り倒し、レントンとシック・ボーイは、気を失ったベグビーを車のトランクに入れる。 ブルガリア、ポドイアン。 スパッドは、ヴェロニカにブルガリア行きを誘われたもののそれを断り、10万ポンドの半分を渡すと言われてもヤクに使ってしまうと伝える。 ヴェロニカは、分け前をゲイルと息子ファーガスに渡したいとスパッドに伝える。 それに同意したスパッドは、シック・ボーイとレントンのサインを偽造して、10万ポンドをヴェロニカのブルガリアの口座に送金する。 シックボーイは、いつものようにパブを開ける。 実家に戻ったレントンは、迎えてくれた父と抱き合う。 ベグビーを乗せた車は、刑務所の前に放置される。 スパッドは、自伝を読んだゲイルにタイトルを考えてもらい、それを出版することになる。 そのことを知ったレントンは、それをシックボーイに話す。 その後レントンは、自分の部屋で”Lust for Life”のレコードをかけて踊り始める。
...全てを見る(結末あり)
故郷に戻ったヴェロニカは、幼い息子との再会を喜ぶ。
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*(簡略ストー リー)
エディンバラ。
20年ぶりに故郷に戻ったマーク”レント・ボーイ”レントンは、かつての仲間スパッドやシック・ボーイと再会するものの、奪った金の件などで責められる。
シック・ボーイは、ブルガリア人の恋人ヴェロニカと共に、レントンをビジネスに巻き込もうとする。
その頃、服役中のベグビーは仮釈放が認められず、怪我をして病院に運ばれ、その場から逃亡する。
シック・ボーイからレントンのことを聞いたベグビーは、彼に復讐することを考えるのだが・・・。
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ヤク中の青年たちの破天荒な日常を描き、1990年代を代表する青春映画として高く評価された「トレインスポッティング」(1996)の待望の続編。
全作から20年経過した物語は、中年となった主人公らの生活は以前と変わらないものの、社会に順応できない人生を送りつつ、時代の流れと年齢や家族との関係もあり、まともな人生に近づきつつある彼らの姿が描かれている。
ポップな音楽や独特の映像感覚で描くダニー・ボイルの演出は冴え、社会の脱落者である主人公らが、それなりに苦しみながら日々を送る生き様などが見事に描かれ、前作同様、本作も好評価を受けた。
20年ぶりに故郷に戻るものの、かつての仲間に恨まれトラブルになる主人公を熱演するユアン・マクレガー、ヤク中を克服しようとしながら、仲間たちとのことを自伝にしようとする男を印象的に演ずるユエン・ブレムナー、裏切った主人公に復讐しようとするジョニー・リー・ミラー、同じく主人公に復讐しようとする男を味のある演技で好演するロバート・カーライル、主人公の元恋人で弁護士として登場するケリー・マクドナルド、スパッド(ユエン・ブレムナー)の元妻シャーリー・ヘンダーソン、その息子カイル・フィッツパトリック、主人公の父親ジェームズ・コスモ、シック・ボーイの恋人であり主人公に惹かれるブルガリア人のアンジェラ・ネディヤルコーヴァ、ベグビー(ロバート・カーライル)の弁護士スティーブン・ロバートソン、ギャングのサイモン・ウィアー、そのボス、ブラッドリー・ウェルシュ、ベグビーの妻ポーリーン・ターナー、その息子スコット・グリーナン、過去の映像で登場する主人公らの仲間ケヴィン・マクキッド、看護師のケイティ・リューングなどが共演している。