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シルヴィ -恋のメロディ- Sylvie’s Love (2020)

ニューヨークで出会った男女の恋の行方を描く、製作、監督、脚本ユージン・アッシュ、主演テッサ・トンプソンンナムディ・アサマアアヤ・ナオミ・キングライアン・ミシェル・ベイズ他共演の恋愛ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ロマンス)


スタッフ キャスト
監督:ユージン・アッシュ
製作
ユージン・アッシュ
ンナムディ・アサマア
ジョナサン・T・ベイカー
ガブリエル・グロレ
マシュー・サーム
製作総指揮
エメット・デニス
マット・ラチャムキン
脚本:ユージン・アッシュ
撮影:デクラン・クイン
編集:デイナ・コンドン
音楽:ファブリス・ルコント

出演
シルヴィ・パーカー:テッサ・トンプソン
ロバート・ハロウェイ:ンナムディ・アサマア
モナ:アヤ・ナオミ・キング
ケイト・スペンサー:ライアン・ミシェル・ベイズ
チコ・スウィートニー:レゲ=ジャン・ペイジ
カルメン:エヴァ・ロンゴリア
シド・ショアー:ジョン・マガロ
チェイス・ニッカーソン:エド・ウィークス
ハーバート”ミスター・ジェイ”ジョンソン:ランス・レディック
ジュヌヴィエーヴ”ジーニー:ジェマイマ・カーク
ミッキー:MC・ライト
レイシー・パーカー:アラーノ・ミラー
ユーニス・ジョンソン:エリカ・ギンペル
ディッキー・ブリュースター:トーン・ベル
ルーシー・ウォルパー:ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ
タンク:ロン・ファンチズ
コニー:ラクエル・ホースフォード

アメリカ 映画
配給 アマゾン・スタジオ
2020年製作 114分
公開
北米:2020年12月23日
日本:2020年12月23日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1962年、ニューヨークタウンホール
ナンシー・ウィルソン”のコンサートの開演を前に、シルヴィ・パーカー(テッサ・トンプソン)は、ロビーでいとこのモナ(アヤ・ナオミ・キング)を待っていた。

スタジオでのレコーディングを終えたロバート・ハロウェイ(ンナムディ・アサマア)は、歩道でシルヴィに再会する。

5年前。
ジャズバンド”カルテット”のメンバーであるロバートは、リーダーのディッキー・ブリュースター(トーン・ベル)やチコ・スウィートニー(レゲ=ジャン・ペイジ)らと共に、ディッキーの妻カルメン(エヴァ・ロンゴリア)が用意してくれた朝食をとる。

”ミスター・ジェイ”のレコード店。
シルヴィは、父ハーバート”ミスター・ジェイ”ジョンソン(ランス・レディック)と共に店番をする。

街に出たロバートはレコード店を見つけて、店内にいたシルヴィに惹かれてしまう。

従業員求むという看板を見たロバートは、テレビで”アイ・ラブ・ルーシー”を見ているシルヴィにその件を尋ねるが、募集していないと言われる。

婚約者のレイシー・パーカー(アラーノ・ミラー)がいると言うシルヴィは、マナー教室を経営している母ユーニス(エリカ・ギンペル)が、店のイメージアップのために従業員を募集していただけだとロバートに伝える。
...全てを見る(結末あり)

そこに現れたハーバートは、挨拶するロバートを採用し、明日10時に来るよう指示する。

クラブで演奏を終えたロバートとディッキーは、ジュヌヴィエーヴ”ジーニー”(ジェマイマ・カーク)の席に呼ばれ、彼女の店のジャムセッションに誘われる。

翌日、シルヴィは、モナと共に屋上で日光浴をしていた。

モナにロバートのことを訊かれたシルヴィは、関心なさそうに話す。

その頃、ロバートはハーバートに仕事を教わり、かつてサックスを吹いていたと言う彼から、テレビに夢中なシルヴィはプロデューサーを目指していることを知る。

ジーニーの店に向かい演奏したディッキーは、マネージャーになると言う彼女から資金援助を受ける。

地下室にいたロバートは、音楽に合わせて踊るシルヴィに気づき、2人は誤ってドアを閉めてしまい、その場に閉じ込めらる。

2人はタバコを吸いながら音楽について語り合い、ロバートは、婚約者の音楽の好みを尋ね、シルヴィは”リトル・リチャード”だと答える。

ロバートはシルヴィのヘアピンを使い、ドアの鍵を開けて外に出る。

ロバートは翌日のライブにシルヴィを誘い、彼女はモナを誘って行くことを伝える。

翌日、モナとクラブに向かったシルヴィは、ロバートのサックス演奏に魅了される。

ジーニーはディッキーらにフランス人のクラブ・ブッカー、アントワーヌ・フルニエを紹介する。

ディッキーらは、パリで受けるだろうと言アントワーヌから、1か月後に一流ジャズクラブで演奏することを提案される。

ロバートとチコは、シルヴィとモナの席に向かい声をかける。

チコはモナと踊り、シルヴィは、”ジョン・コルトレーン”以外では最高のサックス奏者だとロバートに話し、彼にも追いつけると伝える。

コニー(ラクエル・ホースフォード)に声をかけられたロバートは、シルヴィに仕事仲間だと伝えて、彼女を誘い踊る。

意気投合したチコとモナは一緒に帰り、ロバートはシルヴィを送る。

ロバートは、シルヴィの婚約者レイシーが、国内でも有数の病院の医師の息子だということを知り、自分とは住む世界が違うと考える。

家に着いたロバートは、デートで女性を送ったら、おやすみのキスをするのが常識だとシルヴィに伝える。

惹かれ合う2人は何度もキスする。

翌日シルヴィは、店に来た母ユーニスをロバートに紹介する。

ロバートは仕事に戻り、ユーニスは、身分が低い彼のような男性との接し方などについてシルヴィに意見する。

その後ロバートは、夜のパーティーにシルヴィを誘おうとするが、昨夜のことは間違いだったと言われてショックを受ける。

チコに誘われたモナと共に、カルメンの誕生パーティーに向かったシルヴィは、ロバートに無視されてしまう。

ロバートに話しかけたシルヴィは、婚約している自分にキスするのが悪いと言って彼を非難する。

コニーに誘われたロバートは彼女と踊り、シルヴィはその場を去る。

シルヴィを通りで呼び止めたロバートは、自分に対する気持ちを確認し、彼女とその場で踊る。

その後、ロバートとの時間を楽しむシルヴィは、彼の母親が数年前に亡くなったことを知り、母のおかげで今の自分があるという話を聞く。

ロバートは、ミュージシャンを目指したが現実は厳しく工場で働き、母が亡くなり、愛していないものに費やす時間はないと気づき、バンドに加わったことを話す。

心揺れ動くシルヴィは、ロバートを求めて愛し合ってしまう。

そのことをモナに話したシルヴィは、最高の経験だったと伝える。

シルヴィはロバートなしの世界が考えられなくなるが、ユーニスに知られてしまう。

ロバートは、ハーバートから店に来なくていいと言われたために戸惑う。

ジーニーが今の契約を切り、バンドはパリに向かうことになり、ロバートは、連絡が取れないシルヴィの家の前でサックスを吹く。

それに気づいたシルヴィは外に出てロバートと話し、彼が2週間後にパリに向かうことを知る。

一緒に来てほしいと言われたシルヴィは、考えることを約束する。

その後、シルヴィは妊娠していることに気づくが、ロバートには話せなかった。

出発の日ロバートは、現れたシルヴィが行けないことを知り、彼女に別れを告げて旅立つ。

5年後。
レイシーと結婚して娘ミシェルも生まれていたシルヴィは、テレビ局で電話交換手をしていた。

シルヴィは、ルーシー・ウォルパー(ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ)の料理番組”ボナペティ”のプロデューサーである、ケイト・スペンサー(ライアン・ミシェル・ベイズ)のアシスタントになる。

その件をレイシーに話したシルヴィは、翌日のダンとの大事な商談の食事の準備を頼まれ、仕事があったために戸惑う。

翌日、ルーシーの番組の収録を終えたシルヴィは、調理した料理を自宅に持ち帰り、レイシーとダンと妻に喜んでもらう。

シルヴィは、”NAACP/全米黒人地位向上協会”の標的にされた会社のイメージアップを狙ったダンが、レイシーと契約することを知る。

ダンらが帰った後でシルヴィは、彼らには偏見があるとレイシーに伝え、50万ドルの契約だと言われても納得できなかった。

数日後、ニューヨークに戻っていたロバートは、タウンホールでシルヴィに再会して話をする。

開演となり、モナが来ないためにシルヴィはロバートを誘い、”ナンシー・ウィルソン”の歌声を聴きながら。かつてのことを思い出し手を触れ合う。

会場を出たシルヴィは、”プラザホテル”に宿泊していると言うロバートとと別れるものの、彼の部屋に向かい愛し合う。

ロバートからツアーに同行してほしいと言われたシルヴィは、娘がいることを伝えて写真を見せる。

翌日、シルヴィはNAACPの仕事をするモナからの電話を受け、アトランタにいる彼女に、ロバートと再会してコンサートに誘い、愛し合ってしまったことを話す。

ロバートは、ジーニーと組むレコード会社のシド・ショアー(ジョン・マガロ)に、コンサートのチケットをシルヴィアに送ってもらう。

チケットを受け取ったシルヴィは、レイシーから、豪華なディナーを予約をして、仕事のことなどを話し合いたいと言われるものの、その日は残業だと伝える。

収録を終えたシルヴィは、番組中とまったく違う気さくなルーシーを見て、素のままで料理させた方が受けると思うとケイトに伝えるものの、聞き入れてもらえなかった。

ハーバートの店に向かったシルヴィは、彼の車を借りてコンサート会場に向かう。

ロバートとのことを知っていたハーバートは、シルヴィのことが心配になる。

シルヴィに用があるケイトは、帰宅したはずの彼女の家に電話をする。

車が故障してしまったシルヴィは、コンサートに間に合わない。

演奏を終えたロバートは、その場にシルヴィが現れたことに気づかないまま、コニーと共に車に乗ろうとする。

2人が寄り添う姿を見たシルヴィは、その場を立ち去る。

帰宅したシルヴィは、ケイトからの電話を受けたレイシーに責められ、ロバートのコンサートのことを知る彼に言い訳をせず、彼の手を握り締める。

ニューイヤーズ・イヴ。
パーティーが盛大に開かれ、ロバートは、ディッキーだけがクラブを持てることを不満に思い、その件をシドに話す。

曲の著作権はディッキーにあると言うシドは、稼ぎたければ自分の曲を作るべきで、その時は力になるとロバートに伝える。

局のパーティーを楽しむシルヴィは、結婚するケイトが辞職することを知り、自分が後任になると言われて驚く。

伝言を受け取りハーバートに電話をしていたロバートは、ディッキーがジーニーと浮気をしていることを知り、彼が優遇されている理由に気づく。

ロバートは、ハーバートからある話を聞き動揺する。

レイシーがケイトのオフィスで眠っていることを知ったシルヴィは、その場に向かいデスクの椅子に座り、夢がかなったことを実感する。

翌朝、レイシーと帰宅したシルヴィは、その場にいた義父母から、父ハーバートが心臓発作で亡くなったことを知らされる。

葬儀を済ませたシルヴィは、自分のために生きたいことをレイシーに話し、彼と別れる決心をする。

チコとバーにいたロバートは、モナと話した彼から、シルヴィが離婚したことを知らされる。

その場で旧友タンク(ロン・ファンチズ)に再会したロバートは、”モータウン”で働き”チャック・ベリー”の右腕だと言う彼から、曲を売り込みたい時の協力を約束してもらう。

シルヴィを訪ねたロバートは、病院から電話くれたハーバートから、ミシェルのことを聞いたと伝える。

ミシェルが自分の子であることを確認したロバートは、それを黙っていたシルヴィを責めて、娘に会いたいと伝える。

翌日、ミシェルに会ったロバートは、彼女に優しく接する。

その夜シルヴィと食事をしたロバートは、2人の面倒を見たいことを伝えて彼女と踊る。

バンドをやめたロバートは、シドに自分の曲を売り込むものの、ジャズの時代は終わったと言われ、相手にしてもらえない。

チコに電話をしたロバートは、新しいバンドの話を持ちかけるものの、”サラ・ヴォーン”と組んでヨーロッパに向かうことを知らされる。

落ち込むロバートはシルヴィに励まされるものの、自分で何とかしたいと考え、タンクに連絡する。

ルーシーのキャラクターを変えたシルヴィの考えは成功し、番組の視聴率は上がる。

ロバートは、帰宅したシルヴィに”モータウン”で仕事をすることを伝えて、デトロイトで準備をして戻り、引っ越すことを提案する。

仕事が順調だったシルヴィは戸惑うが、それに賛成する。

シルヴィとミシェルに見送られたロバートはデトロイトに向かい、タンクを訪ねるものの、大物のフリをして見栄を張っていただけの彼が雑用係だと知り愕然とする。

ニューヨークに戻ったロバートは、テレビ局でシルヴィと話し、ケイトにデトロイトの仕事を紹介してもらえるかもしれないということを知る。

ロバートは、現地には1人で行くので来てほしくないとシルヴィに伝える。

自分には家族を養えないと言うロバートは、タンクとのことを話すことができず、シルヴィに見限られる。

その後ロバートは、デトロイトの工場で働き始める。

ニューヨークに来ているモナが宿泊するホテルでカルメンと再会したシルヴィは、ロバートが自動車工場で働いていることを知る。

モナとロバートの話をしたシルヴィは、彼の気持ちを理解するべきだと言われ、ある決心をする。

仕事を終えたロバートは、シルヴィが待っていたために驚く。

シルヴィは、ロバートが自分の幸せを願っていることを確認し、一緒でなければ無理だと伝える。

それなら離れられないと言うロバートは、シルヴィとの愛を確かめる。

3人の生活に戻ったロバートは、シルヴィからハーバートのサックスを譲り受ける。

シルヴィはプロデューサーとして活躍し、それを見守るロバートは音楽活動を続ける。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1957年、ニューヨーク
父ハーバートが経営するレコード店を手伝うシルヴィ・ジョンソンは、ジャズ・バンドのメンバーでサックス奏者のロバートと出会う。
昼間はハーバートの店で働くことになったロバートは、婚約者がいるシルヴィに惹かれてしまう。
親交を深めたシルヴィとロバートは自然に愛し合うようになるが、身分違いを気にする彼女の母親ユーニスにそれを知られてしまう。
その後、シルヴィが妊娠したことを知らないまま、ロバートはバンドと共にパリに旅立つのだが・・・。
__________

ミュージシャンでもあるユージン・アッシュが、製作と脚本を兼ねた監督作品。

ニューヨークで出会った、テレビ局のプロデューサーを目指す女性とミュージシャンの青年の恋の行方を描く恋愛ドラマ。

1950年代末から1960年代のニューヨークを見事に再現したセットや衣裳の他、ハリウッド黄金期の古き良き恋愛映画を想い起させる演出なども注目であり、本作は批評家から絶賛された。

上記のように、ミュージシャンであるユージン・アッシュが各シーンを盛り上げるために挿入した、雰囲気ある音楽も素晴らしい。

主演のテッサ・トンプソンは、婚約者がいる身でありながら、夢を追う青年に恋する揺れ動く女心を見事に演じている。

主人公と惹かれ合い、苦労しながらミュージシャンとしての成功を夢見るンナムディ・アサマア、主人公のいとこアヤ・ナオミ・キング、主人公の上司である番組プロデューサーのライアン・ミシェル・ベイズ、ロバート(ンナムディ・アサマア)のバンドのメンバー役レゲ=ジャン・ペイジ、バンド・リーダーのトーン・ベル、その妻で歌手のエヴァ・ロンゴリア、音楽プロデューサーのジョン・マガロ、主人公の父親ランス・レディック、その妻エリカ・ギンペル、主人公の夫アラーノ・ミラー、ロバートのバンドのマネージャー役ジェマイマ・カーク、主人公の料理番組の出演者ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ、ロバートの旧友ロン・ファンチズ、ロバートと付き合うラクエル・ホースフォード、他MC・ライトなどが共演している。


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