謎が謎を呼ぶ予測不可能な展開すのストーリー、監督ドミニク・セナ、主演ジョン・トラボルタ、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、ドン・チードル他共演のサスペンス・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ドミニク・セナ
製作総指揮
ブルース・バーマン
ジム・ヴァン・ウィック
製作
ジョナサン・D・クレイン
ジョエル・シルバー
脚本:スキップ・ウッズ
撮影:ポール・キャメロン
音楽
クリストファー・ヤング
ポール・オーケンフォルド
出演
ジョン・トラボルタ:ガブリエル・シアー
ヒュー・ジャックマン:スタンリー・ジョブソン
ハル・ベリー:ジンジャー・ノウルズ
ドン・チードル:J・T・ロバーツ
ヴィニー・ジョーンズ:マルコ
キャムリン・グライムス:ホリー・ジョブソン
サム・シェパード:ジェームズ・ライズマン上院議員
ルドルフ・マーチン:アクスル・トーバルズ
ザック・グルニエ:ビル・ジョイ
ウィリアム・メイポーザー:ガブリエルの部下
ドレア・ド・マッテオ::メリッサ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2001年製作 99分
公開
北米:2001年6月8日
日本:2001年11月3日
製作費 $102,000,000
北米興行収入 $69,772,970
世界 $147,080,410
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
銀行を襲い人質を取ったガブリエル・シアー(ジョン・トラボルタ)とFBI捜査官のJ・T・ロバーツ(ドン・チードル)の交渉に、ハッカーのスタンリー・ジョブソン(ヒュー・ジャックマン)が立ち会う。
話を終えて席を立ちカフェから出たガブリエルは、スタンリーと共に包囲されている銀行に戻る。
ガブリエルの部下(ウィリアム・メイポーザー)は、ベアリングが付いたC-4爆弾を身につけた人質の女性を連れて外に出る。
爆弾のことをガブリエルからの電話で知らされたロバーツは焦るが、狙撃手が部下を射殺する。
人質はに特殊部隊員に救出されるものの、人質の爆弾が爆発する。 4日前、ロサンゼルス国際空港。 その場から逃れようとしたトーバルズだったが、取り押さえられる。 ワシントンD.C.。 テキサス州、ミッドランド。 仮釈放中の身であるためコンピューターに近づくことさえ許されないスタンリーはそれを断り、娘ホリー(キャムリン・グライムス)のことを口にした彼女を追い払う。 ポルノ映画の製作者と結婚した元妻メリッサ(ドレア・ド・マッテオ)に電話をしたスタンリーは、ホリーに会いたいことを伝えるが、それを拒まれる。 諦めないジンジャーから、親権を取り戻すための弁護士費用の話などをされたスタンリーは、彼女から10万ドル渡され、一度ボスに会うだけでいいと言われる。 ロサンゼルス、FBI出先機関。 冷酷非情な雇い主の情報を教えるようにとロバーツから言われたトーバルズは、仕方なく話し始める。 上司である副長官ビル・ジョイ(ザック・グルニエ)からの電話を受けたロバーツは席を外し、その場に侵入したガブリエルの部下マルコ(ヴィニー・ジョーンズ)は、マジックミラー越しにトーバルズと弁護士を射殺する。 電話を不審に思ったロバーツはジョイに連絡するものの、電話はしていないと言われ、取り調べ室に向かいトーバルズらの死体を確認する。 ジンジャーから、ボスのガブリエルを紹介されたスタンリーは、国防総省のシステムにアクセスするよう指示される。 60秒でセキュリティーを破るよう強要されたスタンリーは、マルコに銃を向けられながら、何んとかアクセスすることに成功してテストに合格する。 ガブリエルのやり方に納得できないスタンリーだったが、今の状況を考えるように言うジンジャーに説得される。 その頃ロバーツは、空港でトーバルズが捕まった数時間後に、自分が逮捕したスタンリーと女(ジンジャー)がその場に姿を現したことを、監視カメラの影像で知る。 自宅のパーティーにスタンリーを招待したガブリエルは、ネットワークの暗号を解読するワームが必要だと伝える。 無理だと答えたスタンリーだったが、1000万ドルの報酬をガブリエルから提示され、検討するようにと言われる。 解読は無理かとガブリエルから訊かれたスタンリーは、不可能はないと答えて引き受けることを伝える。 ホリーに会ったスタンリーは、必ず迎えに来ることを伝えて彼女をマリブの屋敷に送る。 監視していたロバーツに追われたスタンリーは、逃走するものの捕えられ、仮釈放中に州を出た理由を訊かれる。 協力すればホリーを取り戻すことに手を貸すとロバーツから言われたスタンリーは、自分を逮捕した相手を信用しない。 ロサンゼルスに現れたトーバルズが殺されたことを知らせたロバーツは、何かあった場合は連絡するようにとスタンリーに伝えて名刺を渡す。 その後スタンリーは、ガブリエルの愛人だとばかり思っていたジンジャーが、DEA(麻薬取締局)捜査官だということを知る。 スタンリーと共に街のカフェに向かったガブリエは、”ソードフィッシュ計画”について話す。 1980年代初めにDEAはダミー会社を作り、麻薬資金の流れをつかもうとしたが、その会社が巨万の利益を生み出していた。 1986年に計画は終了して残った4億ドルに利子が付き、現在では95億ドルにまで膨れ上がっていたのだった。 電話回線でシステムに侵入し、その極秘計画“ソードフィッシュ”の裏金を強奪する計画をガブリエルはスタンリーに話す。 ネットワークの中心に侵入しなければ無理だとスタンリーから言われたガブリエルは、ターゲットが向かいの銀行であることを知らせる。 バージニア州、アレクサンドリア。 ライズマンからの連絡を受けたガブリエルは、計画を中止すると言われるものの、このまま続行すると伝える。 危険だと判断したライズマンは、ガブリエルを始末することを考える。 苦労してワームを完成させたスタンリーは、ワインの貯蔵庫でガブリエルの死体を発見して驚く。 自分を雇ったガブリエルが何者なのかを考えながら、スタンリーは彼と街に出かける。 尾行されていることに気づいたガブリエルは、車を暴走させて相手を銃撃して撃破する。 動揺するスタンリーは屋敷から去ろうとするが、ジンジャーに引き止められる。 オレゴン州、ベンド。 ワームを完成させたスタンリーは、そのデータをガブリエルに渡し、1000万ドルが口座に入金されたことを確認する。 ある場所に連れて行かれたスタンリーは、テロ国家相手に戦争を起こすことを考えるガブリエルが、資金を集めていたことを知らされ、その場から逃亡する。 目的の銀行を襲ったったガブリエルは、建物に突入して22人を人質に取り、それぞれに爆弾を付ける。 ホリーを連れ戻しに行ったスタンリーは、メリッサと夫が殺されていることを確認して娘を捜す。 ロバーツに連絡を入れたスタンリーは、銀行に駆けつける。 ガブリエルとロバーツの交渉に立ち会ったスタンリーだったが、救出された人質に付けられていた爆弾が爆発する。 25分以内に逃走用の飛行機を用意するようロバーツに要求したガブリエルは、、人質のホリーが無事であることをスタンリーに確認させる。 ワームを使い裏金の送金を完了させてたスタンリーは、解放されたホリーを抱きしめる。 異常に気づいたガブリエルは、出て行こうとするスタンリーを引き止め、建物から出たホリーは警官に保護される。 コンピューターに細工したスタンリーは、金は別の口座に移動し始めたことをガブリエルに伝える。 人質解放を条件に、スタンリーは金の抽出方法をガブリエルに教えようとする。 ガブリエルは裏切ったジンジャーを吊るしてスタンリーを脅し、金をモンテカルロの口座に送金させる。 ジンジャーを射殺したガブリエルは、人質を乗せたバスで移動する。 空港は厳戒態勢となるものの、バスは行き先を変え、現れたクレーン・ヘリコプター(シコルスキー S-64)で宙吊りにされ、ガブリエルらは逃亡を図る。 バスはビルに激突して態勢を崩し、人質の1人とマルコが落下して爆死する。 逃亡用のヘリが待つビルの屋上にバスは降り立ち、ガブリエルらは飛び立とうとする。 それを阻止しようとしたスタンリーは、飛び立ったヘリを対戦車擲弾(RPG)で撃墜する。 ロバーツに連行されたスタンリーはガブリエルの遺体を確認し、彼が元モサドの諜報部員だったことが判明し、DEAにジンジャーという捜査官がいないことと、彼女の遺体が消えたことを知る。 ”ガブリエル”と”ジンジャー”は生きていると考えたスタンリーは、ロバーツには何も語らずホリーの元に向かい、二人は旅に出る。 モンテカルロ。 二人は、テロリストのクルーザーが爆破されたニュースを聴きながらボートを出す。
...全てを見る(結末あり)
アクスル・トーバルズ (ルドルフ・マーチン)というフィンランド人旅行者が、二つのパスポートを所持していたために取り調べ室に連れて行かれる。
トーバルズがFBIの取り調べを受けるという報告を受けたジム・ライズマン上院議員(サム・シェパード)は、自分達の安全を確認して、対処するよう秘書に指示する。
NSA(国家安全保障局)が恐れた最も危険なハッカー、スタンリーの元に、ボスに会ってほしいと言う謎の美女ジンジャー・ノウルズ(ハル・ベリー)が現れる。
7カ国、24件もの電子犯罪で告訴されているトーバルズは、危険を犯してまでアメリカに入国した理由をロバーツから訊かれる。
ガブリエルの屋敷の監視を始めていたロバーツらFBIの情報は、黒幕のライズマン上院議員に伝わる。
休暇で釣りを楽しんでいたライズマンは、ヘリコプターで現れたガブリエルに射殺され、秘書も爆殺される。
銀行で送金を終えた”ジンジャー”は、ボートで待つ”ガブリエル”の元に向かう。
*(簡略ストー リー)
NSA(国家安全保障局)が最も恐れるハッカー、スタンリー・ジョブソンの元に、謎の美女ジンジャーが現れ、ボスに会うだけで10万ドル渡すと言われる。
別れた妻メリッサから娘のホリーを取り戻すために、スタンリーは仕方なくそれを引き受ける。
ジンジャーのボス、ガブリエル・シアーは、報酬1000万ドルを提示し、スタンリーにネットワークの暗号を解読するワームをプログラムさせようとする。
FBI捜査官ロバーツに逮捕され、コンピューターに近づくことさえ許されていなかったスタンリーは、娘ホリーのためにそれを引き受ける。
ロバーツは、スタンリーの動きに気づき、彼に接触して協力を求める。
ジンジャーがDEA(麻薬取締局)捜査官だということを知り動揺するスタンリーは、かつてダミー会社を作り、麻薬資金の流れを掴もうとしたDEAが、その会社の資金が95億ドルもの莫大な金額に膨れ上がっていることを知らされる。
その極秘作戦“ソードフィッシュ”の裏金を、ガブリエルは強奪しようとしていたのだった・・・。
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ジョン・トラボルタの約2000万ドルのギャラに加え、巨額の製作費がかけられた超大作。
(製作費約1億ドル)
北米興行収入は期待ほどではなかったが、全世界で約1億4700万ドルのヒットとなった。
*北米興行収入 $69,772,969
冒頭の30秒間にも及ぶスローモーションの爆破シーンで、600台のカメラを使った撮影が話題になった。
予備知識が何もないと、トラボルタの言動を含めて、このシーンは何が起きているのか不明な上、いきなり度肝を抜く凄まじいアクションで始まりショックを受ける。
長編作品は、「60セカンズ」(2000)他、数本しかないドミニク・セナだが、ジャネット・ジャクソンなど多くのミュージシャンのプロモーション・ビデオを手がけているだけあり、インパクトのある衝撃的なショットの連続は見応え十分だ。
いったい何者なのか?・・・謎の”テロリスト抹殺者”を演ずるジョン・トラボルタは、結局は元モサドの諜報員に扮していたということが判明するのだが、死んだと見せかけて資金を手に入れて計画を実行する不敵な笑みが印象的。
残念ながら彼はラジー賞候補になってしまったが、貫禄ある彼らしい演技を見せてくれる。
前年の「X-メン」(2000)でブレイクしたヒュー・ジャックマンが、混乱しながら犯人の生存と正体を明かさずに、娘との平穏な暮らしを選ぶホッとするラストがいい。
トラボルタと比べてもかなり大柄で(189cm)、ワイルドで実に見栄えのする役者であり、その後の活躍でそれが証明されることになる。
謎の美女ハル・ベリーも同じく「X-メン」に出演しているが、アクションでの魅力もさることながら、演技者としての実力も着実に築いていた頃で、同年の「チョコレート」(2001)でアカデミー主演賞を獲得することになる。
かつて捕まえた犯人に人情も見せるFBI捜査官、演技派ドン・チードルの出演もドラマに重みを加えている。
出番は少ないが、事件の黒幕の上院議員役でサム・シェパードが渋い演技を見せてくれる。
主人公のボディーガード兼右腕ヴィニー・ジョーンズ、スタンリー(ヒュー・ジャックマン)の娘キャムリン・グライムス、その母親ドレア・ド・マッテオ、国際的ハッカーのルドルフ・マーチン、FBI副長官のザック・グルニエ、主人公の部下ウィリアム・メイポーザーなどが共演している。