金採掘で無法者が集う町に現れた流れ者が保安官に雇われて巻き起こす騒動を描く、監督バート・ケネディ、主演ジェームズ・ガーナー、ウォルター・ブレナン、ブルース・ダーン、ジャック・イーラム他共演の痛快コメディ・ウエスタン。 |
・西部劇
■ スタッフ キャスト ■
監督:バート・ケネディ
製作:ウィリアム・バワーズ
脚本:ウィリアム・バワーズ
撮影:ハリー・ストラドリングJr.
編集:ジョージ・W・ブルックス
音楽:ジェフ・アレクサンダー
出演
ジェイソン・マッカラー:ジェームズ・ガーナー
プルーディ・パーキンス:ジョーン・ハケット
パ・ダンビー:ウォルター・ブレナン
ジョー・ダンビー:ブルース・ダーン
オリー・パーキンス:ハリー・モーガン
ジェイク:ジャック・イーラム
ヘンリー・ジャクソン:ヘンリー・ジョーンズ
トーマス・デヴリー:ウィリス・ボーシェイ
トム・ダンビー:ジーン・エヴァンス
フレッド・ジョンソン:ウォルター・バーク
ダンヴァース夫人:キャスリーン・フリーマン
ルーク・ダンビー:ディック・ピーボディ
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1969年製作 93分
公開
北米:1969年3月26日
日本:1969年12月9日
北米興行収入 $5,000,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
開拓者の町カレンダー。
できたばかりの静かな町で金が発見され、各地から一攫千金を狙った者達が集まる。
無法の町となったことを嘆く町長オリー・パーキンス(ハリー・モーガン)や、鉱山主代表のトーマス・デヴリー(ウィリス・ボーシェイ)、町会議員であるヘンリー・ジャクソン(ヘンリー・ジョーンズ)、フレッド・ジョンソン(ウォルター・バーク)らは、悪党一家ダンビー(ウォルター・ブレナン)らを叩きのめせるような保安官を探そうとする。
そんな時、町に流れ者のジェイソン・マッカラー(ジェームズ・ガーナー)が現れる。
酒場に向かったマッカラーは、ポーカーの相手を正当防衛だと言って殺したダンビーの息子ジョー(ブルース・ダーン)に言いがかりをつける。
悪党のジョーを全く相手にしないマッカラーは、保安官募集の張り紙を見て、パーキンスの経営する金物店に向かう。 泥だらけになり男達と喧嘩をする女性(ジョーン・ハケット)に驚きながら、マッカラーはパーキンスに保安官の件を話す。 喜ぶパーキンスらに報酬のことを確認したマッカラーは、オーストラリアに行く計画があることを伝える。 そのため町に長居する気のないことと、それなりの報酬を要求するマッカラーは、資質を疑うパーキンスに銃の腕前を見せて納得させる。 月150ドルと食事と宿付で手を打ったマッカラーは、バッジを受け取り表の騒ぎを鎮める。 マッカラーは、自分が保安官だということを知り腕を試そうとするジェイク(ジャック・イーラム)を、一発の弾丸で黙らせ、酒場にいるジョーを逮捕しようとする。 ジョーにそれを伝えるよう指示したジェイクは、鉄格子が入っていないという留置場に向かい、チョークと赤いペンキで細工をする。 パーキンスは、極悪人のダンビー一家のことを知らせられないまま、マッカラーを宿泊させる自宅に案内する。 喧嘩で泥だらけになっていたパーキンスの娘プルーディ(ジョーン・ハケット)は、マッカラーに気づき身を隠す。 パーキンスはダンビー一家についてを話し、一応マッカラーに警告する。 酒場に向かおうとしたマッカラーは、木の上のプルーディに気づき、そこに通りがかったダンヴァース夫人(キャスリーン・フリーマン)から、彼女がパーキンスの娘だと知らされる。 その後、マッカラーはジェイクに保安官補になることを断られて、酒場で待ち構えていたジョーに一人で立ち向かう。 二階の男に銃を向けられたマッカラーだったが、それを倒し、ジェイクの加勢でジョーを難なく逮捕する。 鉄格子のない留置場に向かったマッカラーは、ジョーにチョークの線を越えないよう警告する。 床の血(ペンキ)を見たジョーは驚いておとなしく独房に入り、マッカラーは、保安官補を承知したジェイクに射撃の練習をさせる。 逃げようとしたジョーを独房に戻したマッカラーは、虚勢を張る彼を黙らせる。 パーキンスの家に戻り食事をしようとしたマッカラーは、ドレスを燃やしドジばかりするプルーディに頭を傾げる。 その夜、ダンビーは二人の息子トム(ジーン・エヴァンス)とルーク(ディック・ピーボディ)と共に町に現れ、一人で留置場に向かう。 ダンビーはマッカラーに銃を向けるものの、簡単にそれを奪われてジョーと面会し、鉄格子もない場所から逃げない息子に呆れてしまう。 ジョーに逮捕された経緯などを聞いたダンビーは、対策を考えると言ってその場を去る。 息子達の元に戻ったダンビーは、流れ者を雇いマッカラーを殺す考えを彼らに伝える。 家に戻ったマッカラーは、ポーチにいたプルーディに声をかけられて話をする。 プルーディに魅力的だと言われたマッカラーは、深い関係にはなれないと言ってオーストラリア行きを語る。 厚かましいマッカラーに腹を立てたプルーディは、憤慨して家に入ってしまう。 翌日マッカラーは、ジェイクと共に金を採掘しに行くものの見つからなかった。 留置場に鉄格子が付いたことを確認したマッカラーは、町に現れる怪しい者達を警戒して、ダンビーが差し向けた何人かを倒す。 我慢の限界に達したダンビーは、ジョーを脱獄させようとするものの、鉄格子を壊すことができずに失敗に終わる。 ダンビーは仲間を集めるようトムとルークに指示し、ジェイクが銃を持って現れたためにその場から引き上げる。 そんなことも気にせず、プルーディと馬車で遠乗りに出かけたマッカラーは、ダンビーが人を集めていると言われる。 それを承知しているマッカラーは、オーストラリアに行く計画を実行するために、町を離れる考えがあることを伝える。 呆れるプルーディだったが、本気で逃げると思ったのかとマッカラーに言われてしまい、彼の気持ちが理解できずに戸惑う。 その頃パーキンスらは、ダンビーの反撃を恐れて和解しようと考える。 ところが、プルーディがそれに意見してダンビー一家と戦うべきだと言い張り、その場から追い払われる。 マッカラーは、怒りながら現れたプルーディとジェイクと共に、ダンビー一味を迎え撃つ準備をする。 現れたダンビーらと銃撃戦が始まり、マッカラーは、ジョーを大砲の前に縛り付けて敵を脅す。 マッカラーはダンビーらに銃を捨てさせて、彼らを逮捕してジェイクに留置場へと連行させる。 プルーディに、大砲は空だと言って導火線に点火して見せたマッカラーだったが、発射された砲弾は娼館を破壊して、中からパーキンスらが現れる。 その後、マッカラーの功績は称賛されるが、彼はあくまでオーストラリア行きを考えていることをパーキンスらに伝える。 マッカラーは、男達にからかわれて落馬したプルーディを抱きかかえて、自分の大切な女性に手を出すなと彼らに警告する。 それがどういう意味かを問うプルーディに、気持ちは同じはずだと答えるマッカラーは、結婚して子供を作った後のことなどを話して彼女を納得させる。 そしてジェイクは、マッカラーが州知事になりオーストラリアには行かず、自分が保安官となり西部に伝説を残すと得意気に語る。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
開拓者の町カレンダー。
金が採掘されたために無法の町となり、町長のパーキンスらは、極悪人一家ダンビーらに対抗できる保安官を探そうとする。
流れ者のジェイソン・マッカラーは、保安官募集の張り紙を見てそれに志願し、パーキンスらに雇われる。
オーストラリアに行く計画があるマッカラーは、町に長居する気はなかったものの、酒場で男を殺したダンビーの息子ジョーを難なく逮捕する。
加勢したジェイクを保安官補にして、鉄格子もない留置場にジョーを拘束したマッカラーは、自分流の方法で町の治安を守ろうとする。
そんなマッカラーは、パーキンスの家を宿として、彼の娘プルーディに好意を寄せられる。
その後、息子ジョーを救おうとするダンビーが町に現れ、マッカラーを脅そうとするのだが・・・。
__________
正統派西部劇のような邦題なのだが、西部開拓時代を舞台にしているだけで、他作のパロディ的要素もある純粋なコメディとして楽しめる快作に仕上がっている。
同じジェームズ・ガーナーが主役を演ずる西部劇「地平線から来た男」(1971)の姉妹編。原題が本作の”Support Your Local Sheriff!”から”・・・Gunfighter”に変わっているだけで、共演者ハリー・モーガン、ジャック・イーラム、キャスリーン・フリーマンらが再び出演する。
バート・ケネディの軽快な演出、普段は大スターの添え物的雰囲気で影の薄いバイプレイヤー各人が、その個性を活かした演技を見せてくれるところなども注目。
主演のジェームズ・ガーナーの出色の怪演は見もので、捉えどころのない男ではあるが腕は立つ流れ者を、持ち味を活かして熱演している。
主人公との親交関係が可笑しい町長(ハリー・モーガン)の娘ジョーン・ハケット、悪党一家の家長ウォルター・ブレナン、その息子ブルース・ダーン、保安官補を好演するジャック・イーラム、町会議員役のヘンリー・ジョーンズとウォルター・バーク、鉱山主代表ウィリス・ボーシェイ、悪党一家の息子役のジーン・エヴァンスとディック・ピーボディ(”コンバット!”のリトルジョン役)、町の住人キャスリーン・フリーマンなどが共演している。