ヒットシリーズ5作目。 故郷を探す旅から戻ったスーパーマンが世界征服を企む犯罪者レックス・ルーサーと再び戦う姿を描く19年振りに製作されたシリーズ作品。 *内容的には、「スーパーマン II」(1981)の続編と言える作品。 製作、原案、監督ブライアン・シンガー、ブランドン・ラウス、ケイト・ボスワース、ケヴィン・スペイシー、ジェームズ・マースデン、フランク・ランジェラ、エヴァ・マリー・セイント共演のアクション。 |
・ケヴィン・スペイシー / Kevin Spacey / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ブライアン・シンガー
製作
ブライアン・シンガー
ギルバート・アドラー
ジョン・ピーターズ
原作
ジェリー・シーゲル
ジョー・シャスター
原案
ブライアン・シンガー
マイケル・ドハティ
ダン・ハリス
製作総指揮
クリス・リー
トーマス・タル
スコット・メドニック
脚本
マイケル・ドハティ
ダン・ハリス
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
編集
エリオット・グレアム
ジョン・オットマン
音楽:ジョン・オットマン
出演
クラーク・ケント/スーパーマン:ブランドン・ラウス
ロイス・レイン:ケイト・ボスワース
レックス・ルーサー:ケヴィン・スペイシー
リチャード・ホワイト: ジェームズ・マースデン
ジェイソン・ホワイト:トリスタン・レイク・リーブ
ペリー・ホワイト:フランク・ランジェラ
マーサ・ケント:エヴァ・マリー・セイント
キティ・コワルスキー:パーカー・ポージー
ジミー・オルセン:サム・ハンティントン
スタンフォード:カル・ペン
ボー:ジャック・ラーソン
ガートルード・ヴァンダーワース:ノエル・ニール
ジョー=エル:マーロン・ブランド
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2006年製作 154分
公開
北米:2006年6月28日
日本:2006年8月19日
製作費 $270,000,000
北米興行収入 $200,081,190
世界 $391,081,190
■ アカデミー賞 ■
第79回アカデミー賞
・ノミネート
視覚効果賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
犯罪者レックス・ルーサー(ケヴィン・スペイシー)は刑務所を出所し、大富豪の未亡人ガートルード・ヴァンダーワース(ノエル・ニール)の死を看取り莫大な遺産を手に入れる。
スーパーマン(ブランドン・ラウス)は、故郷クリプトンを探す旅から地球に戻り、母マーサ・ケント(エヴァ・マリー・セイント)が不時着した彼を発見する。
大型クルーザーで北極圏に向かったルーサーは、クリプトンのクリスタルを手に入れる。
5年間もの間、旅を続けたクラークは、故郷が全滅していたことをマーサに話す。
メトロポリス。 クラークは、かつての恋人ロイス・レイン(ケイト・ボスワース)が、”なぜスーパーマンがいらないか?”という記事により”ピューリッツァー賞”を受賞し、ホワイトの甥のリチャード・ホワイト(ジェームズ・マースデン)と婚約して子供までいることを知る。 しかしクラークは、ロイスが未だにスーパーマンを愛しているという話をオルセンから聞かされる。 クリスタルを持ち帰ったルーサーは、水に触れることで質量が増幅するという、その性質を利用して世界征服を企む。 ルーサーは、クリスタルのほんのひとかけらを使った実験で大停電を起こし、その威力を確認する。 その頃、ロイスも参加する新型スペースシャトルの発射実験が行われ、停電の影響を受けて事故が起きる。 輸送機から切り離される予定のスペースシャトルは、結合した状態でエンジンが点火されてしまう。 それを知ったクラークはスーパーマンに変身して現場に向かい、スペースシャトルを切り離す。 垂直尾翼を破損した輸送機は落下し、スーパーマンは墜落を阻止しようとするものの翼も失ってしまう。 しかし、スーパーマンは機体を墜落寸前で野球場に不時着させることに成功する。 スーパーマンは、機内のロイスらの無事を確認し、スタンドの観客から大喝采を受けて飛び立つ。 世の中はスーパーマンの帰還を歓迎し、ホワイトは彼の件を優先的に掲載することを部下に告げて、ロイスの停電に関しての記事を却下する。 クラークは、どこかよそよそしいロイスから、夫リチャードと息子ジェイソン(トリスタン・レイク・リーブ)を紹介される。 その後クラークは、何も言わずに突然、姿を消したこととをロイスに非難され、スーパーマンに変身して彼女の生活や考えを探る。 街に向かったスーパーマンは、銀行強盗を捕らえて暴走車の女性を救う。 同じ頃、ルーサーは博物館に侵入して、スーパーマンのパワーを失わせる”クリプトナイト”を奪う。 スーパーマンは、女性が、ルーサーの企みで騒ぎを起こした愛人のキティ・コワルスキー(パーカー・ポージー)とは知らずに、彼女を病院に送る。 世界各国で事件を解決するスーパーマンは話題の的となり、ホワイトは、尚も停電の件を調べているロイスに彼の記事を担当させる。 クラークは、スーパーマンとしてロイスに会い、クリプトンを探す旅に出ていたと伝えて姿を消した理由を語る。 自分が必要ないという記事を書いた件をロイスに尋ねたスーパーマンは、彼女と共に夜空を飛び心を通わせる。 翌日ホワイトは、ロイスがスーパーマンとのインタビューに成功したことを知り喜ぶ。 北極圏に向かったスーパーマンは、クリスタルが奪われていることに気づく。 禁じられていた停電の件を調べたロイスは、最初にそれが起きた場所を調べ、ジェイソンを連れて”ピューリッツァー賞”の授賞式の前にその場に向かう。 その屋敷の側に停泊中のクルーザーを調べたロイスは、それがルーサーの船だと知り、彼に見つかってしまう。 クルーザーは出航し、ルーサーはクリスタルを利用した新大陸を作る計画をロイスに語る。 ルーサーは、クリプトナイトを見て動揺するジェイソンが誰の子かを確認するのだが、父親はリチャードだとロイスは答える。 クリプトナイトとクリスタルを合体させたルーサーは、それを海中に投下する。 FAXで危険を知らせようとしたロイスは、見張りに見つかり痛めつけられるが、ジェイソンがピアノを動かして彼女を助ける。 ルーサーは大陸が出現していることを確認し、ジェイソンがピアノで見張りを殺しとてつもないパワーを発揮したことを知らされる。 オルセンが届いたFAXに気づき、リチャードの、それが位置を知らせる座標だという言葉を聞いていたクラークは、迷わずスーパーマンに変身して現地に向かう。 スーパーマンは、新大陸の出現でメトロポリスが滅びることに気づき、街に戻り人々を救う。 座標で位置を知ったリチャードは、ロイスとジェイソンを救出する。 大陸の突起部がクルーザーに突き刺さり、船は破壊されて沈没する。 しかし、現れたスーパーマンが船を引き上げ、三人を救い水上飛行機に乗せて非難させる。 出現した新大陸でルーサーと対面したスーパーマンは、クリプトナイトの存在を感じてパワーを失う。 意識を失っていたロイスは目覚めて、スーパーマンの危険を伝えて、リチャードに引き返すよう指示する。 スーパーマンは叩きのめされ、ルーサーは、クリプトナイトで彼を突き刺して止めをさそうとする。 スーパーマンは海に落下するが、父ジョー=エル(マーロン・ブランド)の声を想い何とか海面に浮上する。 リチャードらはスーパーマンを発見して救い、ロイスは彼の脇腹に刺さったクリプトナイトを抜いて投げ捨てる。 意識が戻ったスーパーマンは、ロイスに別れを告げて飛行機から飛び立ち、パワーを復活させて地上に向かう。 異変を感じたルーサーはヘリコプターで脱出しようとするが、数十億人もの人々が死ぬことを知ったキティは、隙を見てクリスタルを捨ててしまう。 飛び立つしかなくなったルーサーは仕方なくその場を離れ、大陸はスーパーマンが持ち上げて宇宙に放出する。 クリプトナイトの影響を受け力尽きたスーパーマンは地上に落下し、病院に運ばれるものの、クリプトナイトの破片を摘出されただけで、人間と同じような治療はできない。 スーパーマンは死亡したのか生還できたのか、人々は病院の前に集まる。 リチャードは、それを気にするロイスとジェイソンを病院に送る。 ロイスは、意識のないスーパーマンに、ある重大なことを伝えてキスをする。 ジェイソンもスーパーマンにキスをしてロイスと共に病院を後にして、その様子を見守りながら、駆け付けたマーサは、クラークの身を案ずる。 ルーサーとキティは、燃料がなくなったために孤島に不時着する。 その頃、スーパーマンは病室から姿を消していた。 帰宅したロイスは、”なぜスーパーマンが必要か・・”という記事を書きながら涙する。 ジェイソンの部屋に現れたスーパーマンは、彼が特別な存在であり、様々な苦難に遭いながらも強く成長して自分後継者になると、父ジョー=エルから言われた言葉を、眠る息子に語りかける。 ベランダでタバコを吸おうとしたロイスは、目覚めて別れの挨拶をするジェイソンの声を聞きスーパーマンに気づく。 また会えるかとのロイスの問いに、”いつでも・・”と答えたスーパーマンは夜空に向かい飛び立つ。
”デイリー・プラネット”に復帰したクラークは、カメラマンのジミー・オルセン(サム・ハンティントン)に歓迎され、編集長ペリー・ホワイト(フランク・ランジェラ)に再雇用の例を言う。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「スーパーマン」(1978)
・「スーパーマン II」(1981)
・「スーパーマン III」(1983)
・「スーパーマン4」(1987)
・「スーパーマン リターンズ」(2006)
*(簡略ストー リー)
故郷の惑星クリプトンを探す旅から5年振り地球に戻ったスーパーマンは、クラーク・ケントとして”デイリー・プラネット”に復帰する。
元恋人のロイス・レインが婚約者リチャードとの間に子供までいることを知ったクラークは、よそよそしい彼女の態度が気になる。
その頃、大富豪の未亡人の莫大な遺産を相続した、刑務所を出所したばかりの犯罪者レックス・ルーサーは、クリプトンのクリスタルを手に入れ、そのパワーを使い世界征服を企む。
クラークは、ロイスとの関係に気を使いながらも、正義のために戦う自分の帰還を人々から歓迎されるのだが、ルーサーの計画は進む・・・。
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本作はシリーズで主人公を演じ、圧倒的な人気となったものの、落馬事故の後遺症で2004年に亡くなったクリストファー・リーヴと、後を追うように肺癌で2006年に亡くなった妻ダナに捧げられている。
アメリカン・ヒーローの頂点のような存在である”スーパーマン”の、待望の復活作品として大いに期待され、製作費は何と2億7000万ドルが投入された。
批評家の評価は良かったとの声もあるのだが、ブライアン・シンガーの演出は、悪くはないが”優等生”的な仕上がりで、内容に新鮮味もなく製作費の割には驚くほどの映像でもない。
興行収入は北米で2億ドルを突破し、全世界では約3億9100万ドルというヒットとなったが、実はこれはワーナー・ブラザーズの予想を大きく下回り、結果、続編の企画はなくなった。
第79回アカデミー賞では、視覚効果を受賞した。
クリストファー・リーヴを彷彿させるような主人公を好演するブランドン・ラウス、ロイス・レインのケイト・ボスワース、犯罪者のレックス・ルーサーを貫録で演ずるケヴィン・スペイシー、ロイスの婚約者ジェームズ・マースデン、ロイスの息子トリスタン・レイク・リーブ、編集長役のフランク・ランジェラ、主人公の母エヴァ・マリー・セイント、ルーサーの愛人役パーカー・ポージー、ジミー・オルセンのサム・ハンティントン、ルーサーの部下カル・ペン、そしてマーロン・ブランドがジョー=エル役で登場する。
また、かつてのTVシリーズでジミー・オルセンを演じたジャック・ラーソン(バーテンダー)やロイス・レイン役を演じたノエル・ニール(大富豪未亡人)などの出演も嬉しい。