”USエアウェイズ1549便不時着水事故”の当事者である機長チェスリー“サリー”サレンバーガーとジェフリー・ザスローが2009年に発表した、”Highest Duty: My Search for What Really Matters”を基に製作された作品。 制御不能になった機体をハドソン川に着水させて乗客乗員を救ったチェスリー“サリー”サレンバーガー機長の行動に秘められた真実を描く、製作、監督クリント・イーストウッド、主演トム・ハンクス、アーロン・エッカート、ローラ・リニー他共演のドラマ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:クリント・イーストウッド
製作
クリント・イーストウッド
フランク・マーシャル
ティム・ムーア
アリン・スチュワート
製作総指揮
キップ・ネルソン
ブルース・バーマン
原作
”Highest Duty: My Search for What Really Matters”
チェスリー・サレンバーガー
ジェフリー・ザスロー
脚本:トッド・コマーニキ
撮影:トム・スターン
編集:ブル・マーリー
音楽
クリスチャン・ジェイコブ
ザ・ティアニー・サットン・バンド
出演
チェスリー“サリー”サレンバーガー:トム・ハンクス
ジェフ・スカイルズ:アーロン・エッカート
ローリー・サレンバーガー:ローラ・リニー
エリザベス・デイヴィス:アンナ・ガン
テス・ソーサ:オータム・リーザー
ドナ・デント:アン・キューザック
マイク・クリアリー:ホルト・マッキャラニー
チャールズ・ポーター:マイク・オマリー
ベン・エドワーズ:ジェイミー・シェリダン
マイケル・デラニー:ジェリー・フェラーラ
ジミー・ステファニク:マックス・アドラー
ジェフ・コロジェイ:サム・ハンティントン
ロブ・コロジェイ:クリストファー・カリー
ダイアン・ヒギンズ:ヴァレリー・マハフェイ
ピート:マイケル・ラパポート
ブライアン・ケリー:ウェイン・バストラップ
クック大尉:ジェフ・コーバー
アリソン:モリー・バーナード
ラリー・ルーニー:クリス・バウアー
バリー・レオナルド:ジェフリー・ノードリング
シーラ・デイル:ジェーン・ガバート
ドリーン・ウェルシュ:モリー・ヘイガン
カール・クラーク:ブレット・ライス
ルシール・パルマー:デルフィ・ハリントン
ジム・ウィテカー:クーパー・ソーントン
パトリック・ハーテン:パッチ・ダラー
本人:ケイティ・クーリック
本人:ヴィンセント・ロンバルティ(フェリーの船長)
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2016年製作 96分
公開
北米:2016年9月9日
日本:2016年9月24日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $125,070,030
世界 $240,797,620
■ アカデミー賞 ■
第89回アカデミー賞
・ノミネート
音響編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
2009年1月15日、ラガーディア空港。
”USエアウェイズ”のカクタス1549便は離陸する。
1549は、離陸直後に両エンジンが停止し、機長のチェスリー“サリー”サレンバーガー(トム・ハンクス)はメーデーを発信する。
副操縦士のジェフ・スカイルズ(アーロン・エッカート)から再点火不能だと知らされたサリーは、ラガーディア空港に引き返そうとする。
高度不足のままマンハッタンを通過しようとしたサリーだったが、機体は墜落する・・・。
マリオット・ホテル。 USエアウェイズ1549便”エアバスA320”をハドソン川に不時着させて、数名の怪我人を出しただけで全員を救ったサリーは、自分に感謝する乗客ダイアン・ヒギンズ(ヴァレリー・マハフェイ)がインタビューされるニュースを、複雑な思いで見る。 ジェフと同僚のマイク・クリアリー(ホルト・マッキャラニー)と共にNTSB/国家運輸安全委員会の調査に呼ばれたサリーは、墜落と判断する調査委員のチャールズ・ポーター(マイク・オマリー)に”着水”だと伝えて、ラガーディアに戻らなかった理由を訊かれる。 高度が不十分だったと言うサリーは、長さと幅があるハドソン川だけが安全だと判断したと答える。 空港に戻ると交信した後にそうしなかった理由を訊かれたサリーは、左旋回を始めた時点で不可能だと判断し、戻らずに他の選択肢を考えたと伝える。 40年間の経験から、乗客を救うには着水しかないと確信を持ったと言うサリーは、航空エンジニアは引き返せる状態にあったと話していると指摘される。 彼らはパイロットではなく間違っていると考えるサリーは、委員会では、引き返す場合の可能性を調査すると言われ、自分も立ち会わせてほしいと伝える。 調査中であるためにそれを断られたサリーは、ポーターから、鳥の衝突により両エンジンが停止したことを確認され、ベン・エドワーズ(ジェイミー・シェリダン)からは前例がないと言われる。 何事も初めに起きるまでは前例がないことになると言うサリーは、前日の睡眠時間を訊かれて8時間と答え、健康的に問題はなく、最後の飲酒は9日前で、ドラッグは一度も経験がないと伝える。 ジェフも同じことを訊かれて、飲酒はしないと答える。 二人は家庭の問題を訊かれ、サリーは、あなた方と同じで仕事には影響しないと伝える。 その場を離れたジェフは、自分達のミスを探そうとする委員会の意図が理解できず、マイクから、厳しい調査は続くと言われる。 調査が彼らの仕事だと言うサリーは、事実が分かればすべて収まると考える。 妻ローリー(ローラ・リニー)とようやく電話がつながったサリーは、大勢の人々が訪れて混乱していることを知り、到着したホテルにもマスコミが詰めかけていた。 外の騒ぎにウンザリするローリーは、聴こえないのでかけ直してほしいと伝えて電話を切る。 部屋でかけ直したサリーは、マスコミなどを敵視するローリーに。調査のため暫く帰れそうもないが、自分はできる限りのことをしたと伝える。 もちろんだと言うローリーに、疲れたので明日話そうと伝えたサリーは、明朝、出演するテレビで何を訊かれるか心配だった。 そばにいてほしいか訊かれたサリーは、娘達と一緒にいてほしいと言ってローリーに愛を伝えて電話を切る。 ベットで横になってしまったサリーは、ニュースキャスターのケイティ・クーリックが、機長は乗客を危険にさらしたと意見する夢を見る。 眠れないジェフは、サリーからの電話を受けて話をすることになり、外に出かける。 翌日、”CBSイブニングニュース”のキャスター、ケイティ・クーリックのインタユーを受けたサリーは、42年になるパイロット歴を訊かれて、空を飛び始めた時のことを思い出す。 青年サリーは、教官クック大尉(ジェフ・コーバー)から様々な飛行技術を教わり、常に笑顔でいろと言われる。 番組収録後、メイクを落としたサリーは窓から外を眺めながら、旅客機がマンハッタンに墜落する幻覚を見る。 マイクから声をかけられたサリーは、取材が殺到していると言われ、同僚のラリー・ルーニー(クリス・バウアー)が来てくれることを知る。 コンピューター・シミュレーションも終了し、ACARSデータでは左エンジンは動いていたと言われたサリーは、あり得ないとマイクに伝える。 微速だが推力を取り戻せたはずだと言われたサリーは、それがNTSBにも報告されていることを知らされる。 迎えに来たラリーとジェフと共にNTSBの調査に向かったサリーは、 組合からの連絡で、ACARSでは左エンジンは動いていたと、委員のエリザベス・デイヴィス(アンナ・ガン)に指摘されたサリーは、データが間違っていると伝える。 反論するデイヴィスに、エンジンを見れば損失を立証できると伝えたサリーは、着水時の過剰な衝撃により焼失したと言われる。 その件は後に検証することにしたポーターとエドワーズは、鳥が衝突したと仮定したコンピューター・シミュレーションで、エンジニアが機体に損害を与えずにラガーディアに引き返すことに成功したとサリーに伝える。 シミュレーションは1回ではなく20回だと知ったジェフは、ニュージャージーのテターボロ空港にも着陸できたことを知り、ポーターは、ラガーディアへの引き返しが可能だったと判断する。 サリーは、調査結果は組合を通じて渡すと言われる。 すべてが終了した後に映像は見せるが、今はマスコミへの情報提供はまずいと話すデイヴィスは、既に騒がれ過ぎだとサリーに伝える。 コックピットと機内の音声の全記録がそろった時点で、また来てもらうと言われたサリーは、ジェフと共に今後のことを不安に思う。 その後サリーとジェフは、客室乗務員のドナ・デント(アン・キューザック)、シーラ・デイル(ジェーン・ガバート)、ドリーン・ウェルシュ(モリー・ヘイガン)らと共に”レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン”に出演する。 ホテルに戻りローリーに電話をしたサリーは、不動産投資のローンについて銀行から連絡があったと言われ、早く仕事に戻ってほしいと言われる。 調査が済むまでは無理だと伝えたサリーは、副業の安全コンサルタントの仕事などがすべてダメになる、自分が間違った決断をしたとした場合考えるが、ローリーから、世間はヒーローだと言っていると励まさる。 NTSBが機長の責任だと判断すれば、退職となり年金もなく一生が無になると言うサリーは、左エンジンが作動していた可能性をローリーに伝える。 シミュレーションではラガーディアに引き返せたと言われたが、コックピットで感じたことと違い過ぎると話すサリーは、危険を承知で川に着水した理由を訊かれる。 1月15日、ラガーディア。 車いすに乗るダイアンの母親ルシール・パルマー(デルフィ・ハリントン)は、彼女と孫のためにプレゼントを買う。 シーラに迎えられたサリーは、コックピットに向かう。 乗客のロブ・コロジェイ(クリストファー・カリー)と息子のジェフ(サム・ハンティントン)、甥のジミー・ステファニク(マックス・アドラー)は、1549便の搭乗ゲートに向かう。 ジェフと共に準備を整えたサリーは、ノースカロライナ州、シャーロットのシャーロット・ダグラス国際空港に向かうことになる。 ジェフらは搭乗終了だと言われるものの、係員を説得して機内に向かう。 コンサルタント会社のサイトを見たジェフから、一人なのに大企業のように思えると皮肉を言われたサリーは、始めたばかりなので大目に見てほしいと伝える。 カクタス1549は離陸し、暫くして鳥の大群が機体に衝突し、エンジンが火を噴く。 乗務員は様子を見に行き、エンジン一基が停止し二基とも回転が低下したことを確認したサリーは、イグニッションをスタートさせるものの作動しない。 乗客にシートベルトは着用のままと伝えたドナは、鳥が衝突したことをシーラに伝え、二人は引き返すと考える。 航空管制官のパトリック・ハーテン(パッチ・ダラー)は、1549からのメーデーを受信して、両エンジン損失をサリーから知らされる。 当初はラガーディアに戻るつもりだったものの、ハドソン川に着水することを伝えたサリーは、テターボロが緊急着陸可能だと知らされる。 無理だと判断したサリーは川に下りると伝えて、機体はレーダーから消える。 ニューアークにも着陸可能だと1549にサリーに伝えるハーデンは、上司から無理だと言われても諦めない。 上空を飛んでいたヘリコプターとの交信で、1549がハドソン川の上を低空飛行していることを知ったハーデンは同僚と交替し、着水であれば生存は不可能だと上司に伝える。 できるだけ安定させながら、サリーは機体を着水させる。 サリーから、そろそろ切ると言われたローリーは、余計なことを話したために彼に謝罪する。 愛を伝えるローリーに、サリーは切ると言って受話器を置く。 ジョギングをするためにホテルを出たサリーは、様々なことを考えながら走り、ハドソン川で博物館として停泊している、空母”イントレピッド”の甲板の”F-4 ファントム”を見つめて、戦闘機に乗っていた空軍時代を思い出す。 訓練飛行中に異常事態となったサリーは、無事に”F-4”を着陸させる。 暫く”F-4”を眺めていたサリーは、その後バーに立ち寄り、自分に気づいて感激するバーテンダーのピート(マイケル・ラパポート)に歓迎される。 素晴らしい行いをしたと言うピートは、サリーにちなんでカクテルを考えたと伝えてそれを作る。 ピートと乾杯したサリーは、他の客にも称えられながら、事故の報道をするニュースが流れるテレビを見つめる。 フェリー”トーマス・ジェファーソン”の船長ヴィンセント・ロンバルティは、定刻通りに出航する。 マンハッタンの人々は、低空飛行をする機体に気づく。 機内では、乗務員が乗客に対して、頭を下げて身構えるようにと伝え続ける。 機体は着水して機内に浸水が始まり、コックピットから出たサリーは、救命胴衣を着て脱出するよう乗客に伝える。 パニックになった乗客は外に出るよう指示され、翼の上に乗るものの、バリー・レオナルド(ジェフリー・ノードリング)は川に落ちる。 機体を発見したロンバルティは、救助の準備を始めてメーデーを発信し、市警航空ユニットに救助に向かうことを伝える。 ロンバルディからの連絡を受けた隊員は、ヘリで出動する。 ジェフが機内にいると言うロブは動揺し、ジミーが落ち着かせる。 乗客達は川に落ちた者を助けて、凍える寒さの中で救助を待つ。 ロンバルディのフェリーは機体に着き、乗客達の救助は始まる。 他のフェリーも次々と救助活動を始めて、マスコミは事故の様子を伝える。 ヘリから水面に落下したダイバーは、機体から離れた女性を救出する。 乗客が全員、脱出したことを確認したサリーはコックピットに戻り、上着と航空日誌を手にして機外に出る。 フェリーに乗りローリーに電話をしたサリーは、事故に遭ったが無傷だと言って、何も知らない様子の彼女にテレビをつけるようにと伝える。 戸惑うローリーにハドソン川に下りたことを知らせたサリーは、自分は無事だと娘達に伝えてほしいと言って電話を切る。 テレビをつけたローリーと娘達は驚く。 埠頭に着いたサリーは、駆け付けてくれた同僚のダンに、155人が搭乗していた乗客の状況を知らせてほしいと伝える。 ブルームバーグ市長と市警本部長が会いたいということを知らされたサリーはそれを拒み、あくまで乗客の無事を気にする。 ジェフからの電話を受けたロブは、別のフェリーに救助されニュージャージーに向かったことを知る。 愛を伝えあう二人は、奇跡的に助かったことを喜ぶ。 サリーは、ジェフと共に水面に浮かぶ機体を見つめる。 控室で考え込むハーデンは、1549が川への着水に成功したことを知り驚く。 病院で検査を受けるサリーは、怪我をしたドリーンのことを心配して、裂傷の感染予防で彼女が入院することを知る。 現れた組合のアーニーから、生存者は155人だと知らされたサリーは、ようやく安堵する。 宿泊先のホテルに現れた同僚のカール・クラーク(ブレット・ライス)から、客室係のエヴェリンを紹介されたサリーとジェフは、自分達のプライバシーは守ると言われる。 サリーから、制服を朝までにドライクリーニングしたいといと言われたエヴェリンは、ホテルごと差し上げると伝えて彼に抱きつく。 カールから洋服など必需品を渡されたサリーは、ジェフが部屋に戻った後で、財布に入れてある”遅れても災難よりまし”というメモを見つめる。 テレビをつけたサリーは、事故を伝えるニュースを見る。 バーでニュースを見ていたサリーは、すべてが”タイミング”により起こった事故だと言うリポーターの言葉が気になり店を出る。 ラリーに電話をしたサリーは、来週、南フランスで行われる操縦士によるシミュレーションを早められるか尋ねる。 難色を示すラリーに、人間とコンピューターでは違う判断をすると伝えたサリーは、問題は”タイミング”であり再現と実際は違うと伝える。 ボイスレコーダーの解析は36時間後なので、その件を頼むとラリーに伝えたサリーは電話を切る。 運輸省 連邦航空局。 ラリーに迎えられ、席に着いていたジェフの横に座ったサリーは、議長のポーターの挨拶を聞く。 ボイスレコーダーの前に、エアバスのシミュレーションを衛星中継で見ることになる。 事故当時の様子がシミュレーションされ、1549はラガーディアに着陸することに成功する。 パイロットとコンピューターのシミュレーションは同じ結果になったと伝えるポーターは、テターボロへの着陸の様子も見る。 シミュレーションではテターボロへの着陸も成功し、ポーターは、川への着水は何が目的だったのか理解できないという意見を述べる。 パイロットとコンピューターのシミュレーションには、人的要因が考慮されていないと言うサリーは、それに反論するポーターに、初めて事故に遭遇した者とは思えないと伝える。 鳥衝突の直後にパイロットは引き返したと言うサリーは、コンピューターのシミュレーションと同様に行動し、旋回も向かう場所も承知しているので、損傷チェックなどもないと意見する。 あのような条件下での訓練は一度も受けていないと言うサリーは、テターボロの着陸はアクロバット飛行で、パイロットの二人は鳥衝突の直後に引き返すよう指示され、分析や決断の時間はないと伝える。 ”人的要因”が完全に排除されていると言うサリーは、パイロット達が対応を決めるまでの時間を尋ね、人的ミスを探すのであれば”人的要因”も考慮することを求める。 実際の操縦はビデオゲームではなく、決断を下す数秒があると言うジェフに付け加えて、サリーは、パイロットが何度、練習したのか尋ねる。 デイヴィスは17回だと答え、テターボロに着陸したパイロットはシミュレーションの前に練習したと伝える。 電話をしていたポーターは、考慮の時間を35秒とすることをサリーに伝えるが、ジェフは不十分だと考える。 トータルで208秒しかないと言うサリーはそれで納得し、35秒間を設定したシミュレーションが行われる。 ラガーディへの着陸は失敗し、テターボロでは直前に民家に墜落する。 サリーとジェフから、これ以上、続ける必要があるかと訊かれたポーターは、後日、結果は伝えると答えて、デイヴィスにボイスレコーダーの再生を始めさせる。 その場の全員がヘッドホンをして、コックピットの音声記録を聴く。 鳥衝突により事故が発生し、1549はラガーディアに戻ろうとするが、無理だと判断したサリーはハドソン川に下りることを考える。 管制官のハーデンにテターボロへの誘導を依頼したサリーは、障害物と高度低下の警告を確認して、機内放送で衝撃に備えるよう乗客に伝える。 ハーデンに川に着水することを伝えたサリーは、ジェフに身構えるようにと伝えて機体を着水させる。 休息させてもらうと言うサリーは、ジェフと共に席を立つ。 あの状況下でのジェフの冷静さに感心するサリーは、感謝する彼と共に、仕事をやり遂げたことを誇りに思う。 二人は席に戻り公聴会は再開し、ポーターは、機長と副操縦士と共にコックピットのボイスレコーダーを聴いたのは初めての体験だと話す。 ジェフから、シミュレーションとは違うと言われたポーターはその通りだと答える。 左エンジンが発見されたと言うデイヴィスは報告書の内容を読み、サリーから推力はゼロだったかと訊かれ、証言の通り完全に破壊されていたと伝えて、ACARSの誤データであることを認める。 個人的な意見を述べたデイヴィスは、乗務員や鳥類専門家、航空エンジニアに話を聞き、あらゆる可能性を考えても解けない”成功の要因”は”Xの存在”であり、それがサレンバーガー機長だと伝える。 自分を計算式から外したら成立しないと言われたサリーは、それを否定する。 全員の力だと言うサリーは、乗員、乗客、救助員、管制官、フェリーや潜水クルー全員が力を尽くして生還したと伝える。 ジェフに意見を求めたデイヴィスは、同じ状況下で違う方法をとったか尋ねる。 そう思うが7月にすると答えたジェフは、皆の笑いを誘う。 2009年1月15日、1200人以上の救助隊員が、フェリー7隻で1549便の搭乗員を救った。 ニューヨークの良心が集結して、24分で全員を救助した。
悪夢から目覚めたサリーは、自己のことを考えながらジョギングしてホテルに戻り支度をする。
...全てを見る(結末あり)
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あくまで”墜落”の原因を調べたいポーターら委員と話が食い違う。
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いつも寄る売店でサンドイッチを購入したサリーは、機内に向かう。
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ようやくことの重大さを実感してきたローリーからの電話を受けたサリーは、NTSBの公聴会に向かう。
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*(簡略ストー リー)
2009年1月15日、ラガーディア空港を離陸した”USエアウェイズ”カクタス1549便は、鳥衝突により左右両エンジンが停止する。
引き返せないと判断した機長のチェスリー“サリー”サレンバーガーはハドソン川に着水し、迅速な救助活動により搭乗員全員が生還した。
しかし、NTSB/国家運輸安全委員会は、ラガーディアやテターボロ空港への着陸が可能だったと判断し、サリーがとった行動の意図を追求する。
副操縦士のジェフと共に世間的にはヒーローとなったサリーだったが、NTSBの厳しい調査を受けることになり苦悩する・・・。
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邦題のように”ハドソン川の奇跡”と言われた航空機事故で、搭乗員全員を救いヒーローとなった機長チェスリー“サリー”サレンバーガーがとった行動に秘められた真実を描くドラマ。
離陸した旅客機が事故に遭い、着水して全員が救助されるまでを描く物語ではなく、機長チェスリー“サリー”サレンバーガーの行動に疑問を持つNTSB/国家運輸安全委員会による、彼への追求が主な内容である作品。
その対応に苦悩する機長の人間性を、いつもながら、ゆったりとしたなめらかな描写で描くクリント・イーストウッドの演出と、苦悩する主人公を演ずるトム・ハンクスの深い演技が見所の作品。
第89回アカデミー賞では、音響編集賞にノミネートされた。
世界中を驚かせた大事件であり関心が高い内容に加え、批評家、一般の高評価を受けて、北米興行収入は約1億2500万ドル、全世界では約2億4000万ドルの大ヒットとなった。
機長と共に冷静な判断で乗客を救った副操縦士ジェフ・スカイルズのアーロン・エッカート、主人公の妻ローラ・リニー、NTSB/国家運輸安全委員会の委員アンナ・ガン、マイク・オマリー、ジェイミー・シェリダン、主人公を支える同僚のホルト・マッキャラニー、ジェリー・フェラーラ、クリス・バウアー、ブレット・ライス、客室乗務員のアン・キューザック、ジェーン・ガバート、モリー・ヘイガン、乗客マックス・アドラー、そのいとこサム・ハンティントン、その父親クリストファー・カリー、ヴァレリー・マハフェイ、その母親デルフィ・ハリントン、赤ん坊を連れた女性オータム・リーザー、川に落ちるジェフリー・ノードリング、主人公を歓迎するバーテンダーのマイケル・ラパポート、救助員のウェイン・バストラップ、主人公の青年時代の教官ジェフ・コーバー、主人公と交信する管制官パッチ・ダラー、主人公に実際にインタビューしたニュースキャスターで本人役のケイティ・クーリック、ことらも本人役でフェリーの船長のヴィンセント・ロンバルティなどが共演している。