義父の陰謀に巻き込まれた女性が空想の世界で戦う姿を描く、製作、監督、原案、脚本ザック・スナイダー、主演エミリー・ブラウニング、アビー・コーニッシュ、ジェナ・マローン、カーラ・グギノ、スコット・グレン他共演のファンタジー・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ザック・スナイダー
製作総指揮
ウェスリー・カラー
クリストファー・デファリア
ジョン・ジャシュニ
トーマス・タル
製作
ザック・スナイダー
デボラ・スナイダー
原案:ザック・スナイダー
脚本
ザック・スナイダー
スティーヴ・シブヤ
撮影:ラリー・フォン
編集:ウィリアム・ホイ
音楽
タイラー・ベイツ
マリウス・デ・ヴリース
出演
ベイビードール:エミリー・ブラウニング
スイートピー:アビー・コーニッシュ
ロケット:ジェナ・マローン
ブロンディ:ヴァネッサ・ハジェンズ
アンバー:ジェイミー・チャン
マダム・ヴェラ・ゴルスキー/ベラ・ゴルスキー博士:カーラ・グギノ
ブルー・ジョーンズ:オスカー・アイザック
医師/ハイローラー:ジョン・ハム
賢者/将軍/バスの運転手:スコット・グレン
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2011年製作 110分
公開
北米:2011年3月25日
日本:2011年4月15日
製作費 $82,000,000
北米興行収入 $36,381,720
世界 $89,792,500
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1960年代。
母親の死で、遺産を狙う義父の陰謀により、妹を殺した罪を着せられ逮捕された20歳の女性、ベイビードール(エミリー・ブラウニング)は、精神医療施設”レノックス・ハウス”に収容されてしまう。
そこでベイビードールは、ベラ・ゴルスキー博士(カーラ・グギノ)の元で治療を受けることになる。
ベイビードールが口を割らないために、義父は看護師のブルー・ジョーンズ(オスカー・アイザック)に賄賂を払う。
ロボトミーの手術を施して、ベイビードールの記憶を消し去ることを考える義父は、ブルーが書類を偽造することを確認する。
5日後、そして、絶望するベイビードールは、医師(ジョン・ハム)により手術を受けることになる・・・。 売春宿のオーナー、マダム・ヴェラ・ゴルスキー(カーラ・グギノ)は、客に見せるショーの準備をしていた。 その場を仕切るのブルー(オスカー・アイザック)は、新入りのベイビードールをスイートピー(アビー・コーニッシュ)に紹介し、施設内の案内をさせようとする。 スイートピーは、ショーの準備で忙しかったために、それを妹のロケット(ジェナ・マローン)に任せる。 ベイビードールは、表向きはクラブになっているその場で、お客の相手をさせられることをロケットから知らされる。 ロケットはベイビードールを、ダンスのレッスンをするスイートピー、ブロンディ(ヴァネッサ・ハジェンズ)、アンバー(ジェイミー・チャン)の元に連れて行く。 悲しみを堪えながら雑用の仕事をするベイビードールは、ある日、コックに襲われそうになったロケットを助ける。 その後ベイビードールは、マダム・ゴルスキーに踊ることを強要され、その瞬間、封建時代の日本と思われる世界に迷い込んでしまう。 賢者(スコット・グレン)に会ったベイビードールは、武器を手に取るよう言われ、それにより、自由への旅が始まることを知らされる。 旅には、地図、炎、ナイフ、鍵、謎だと言う5番目の理由そしてそれがゴールであり、大きな犠牲を伴うが完全なる勝利をに入れられるという、アイテムが必要だと賢者に言われる。 賢者は、ベイビードールだけがそれを見つけられるのであり、自由につながる道だとといも伝える。 ベイビードールは、賢者から刀と拳銃を受取り、自分で身を守れと言われ、待ち構えていた者達に立ち向かう。 勇敢に戦いを挑んだベイビードールは、相手を倒して現実に戻り、ロケットらにダンスを絶賛され、ゴルスキーもそれを認める。 唯一人、それに批判的なスイートピーに、ベイビードールは、ハイローラー/富豪が自分を目的に現れる前に、この場から逃げたいことだけ考えていると伝える。 ロケットはそれに同調し、ベイビードールは、3日後に来るハイローラーから逃れるために、脱出する計画を立てて一緒に行動する者達にそれを話す。 一応スイートピーも納得し、ベイビードールは、4つのアイテムを黒板に書き話し始める。 ベイビードールが踊っている間に、ブルーの部屋に貼ってある地図、ライターで火事を起こす炎、コックのナイフ、そして、ブルーが持っている鍵を手に入れることとなり、不安を隠せないスイートピーが、危険を感じた場合は中止するという計画は実行される。 まず、地図を手に入れるために、スイートピーが、ベイビードールが踊ると言ってブルーを誘い出す。 ベイビードールは踊り始めようとした瞬間、第一次大戦中の世界で仲間達を従え、現れた将軍(スコット・グレン)から指示を受ける。 ドイツ軍が、皇帝に送る作戦地図を奪うのが目的であり、5人は敵陣に突入する。 密使が地図を持って飛行船に乗り移り、ベイビードールがそれを攻撃して墜落させる。 地図を奪ったベイビードールは、仲間達と共に敵を倒して現実に戻る。 ブルーはベイビードールのダンスを見て満足し、彼女がまだ未熟だと言うマダム・ゴルスキーに、市長の前で躍らせて稼ぎ出す方法を伝えそれを強要する。 部屋に戻ったブルーは、地図がはがされた形跡があることに気づく。 アンバーが、市長のライターを奪うことになり、クラブに現れた彼は、ベイビードールのダンスを見ることになる。 市長のライターをアンバーが奪おうとした瞬間、別世界に入ったベイビードールは、オークの城の襲撃に向かう。 将軍の指示に従い、ベイビードールは、ドラゴンの赤ん坊の首を裂いて、クリスタルを取り出し、それを使って炎を燃え上がらせる。 直後にドラゴンの親に襲われたベイビードールは、それを倒して現実に戻り、アンバーはライターを手に入れる。 喜ぶベイビードールらだったが、現れたブルーが全てに気づいていることを知り、スイートピーは計画を中止しようとする。 ロケットは、ベイビードールに従うことを決め、ブロンディは動揺して、ゴルスキーに全てを話してしまう。 スイートピーは、仕方なくコックのナイフを奪うことに手を貸し、ベイビードールは踊り始めて別世界に入る・・・。 将軍は、列車強盗ロボットから”キッチンナイフ”という爆弾を奪う命令を出し、ベイビードールらはヘリコプターで飛び立つ。 列車に乗り移ったベイビードールらは、ロボット倒して、街に到着した瞬間に爆発する、爆弾の時限装置を解除して運び出そうとする。 しかし、生き残っていたロボットが時限装置を作動させてしまう。 ベイビードールとスイートピーを逃がしたロケット犠牲になりは、街に突入した列車と共に爆死する。 現実に戻ったベイビードールだったが、コックにナイフで刺されていたロケットが、スイートピーの腕の中で息を引き取る。 そこにブルーが現れ、ベイビードールらに、ショーの準備を始めさせる。 ハイローラー(ジョン・ハム)も席に着き、ブルーは楽屋で、自分達の立場をはっきりさせて、ブロンディが計画をバラしてしまったことを告げてアンバーと彼女を射殺する。 ベイビードールはブルーに脅されるが、彼をナイフで刺して鍵を奪い、閉じ込められていたスイートピーを解放する。 アイテムを用意したベイビードールは火を放ち、地図と鍵を使ってその場から脱出する。 ベイビードールは、5番目のアイテムが自分自身だと気づき、スイートピーを逃がすために、おとりになることを伝え、彼女にバス停に向かうよう指示を出して、男達に立ち向かう・・・。 施設内。 ゴルスキー博士から、彼女が、ナイフを使い看護師を刺し、火事を起こして仲間達と脱出を企てたことと、博士が手術には反対したを医師は知る。 サインした覚えのないゴルスキーは驚き、医師は、通常は苦痛を訴える患者の中で、ベイビードールが、手術を望んでいるような表情をしたことを伝える。 ベイビードールに刺されたブルーは無事だったが、義父と共に彼女を陥れ、手術のサインも偽造していたことが判明して警察に連行される。 ゴルスキーは、ベイビードールが、自由を得られたような笑みを浮かべていることを確認する。 スイートピーは、フォートウェイン行きのバスに乗ろうとしていたが、警官に呼び止められる。 しかし、バスの運転手(スコット・グレン)が口添えして警官らを納得させる。 乗車券がないと言うスイートピーに、運転手は、後ろの席で休むようにと優しく語り掛ける。
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...全てを見る(結末あり)
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ベイビードールにロボトミーの手術を施した医師は、彼女の表情を見て驚いてしまう。
*(簡略ストー リー)
継父の陰謀で精神科医療施設に入れられた女性ベイビードールは、絶望しながら数日を凄しロボトミー手術を受ける・・・。
空想の世界に迷い込んだベイビードールは、売春宿で客の相手をすることになり、ショーのためのダンスを、マダム・ゴルスキーに強要される。
その瞬間、ベイビードールは封建時代の日本に移動し、賢者から武器を受け取る。
ベイビードールは、それにより戦う力を得て、地図、炎、ナイフ、鍵と、謎の5番目がゴールだというアイテムが、自由を手に入れるために必要だと言われる。
ベイビードールは、その場に現れた武者達を倒し、売春宿の仲間達、スイートピー、その妹ロケット、ブロンディ、アンバーらに脱出計画を話す。
気乗りしないスイートピーも手を貸すことになり、5人は、5つのアイテムを手に入れるために計画を実行するのだが・・・。
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ザック・スナイダーが、妻デボラ・スナイダーと共に設立した映画製作会社アンユージュアル・フィルムズの作品。
平凡な女性が別世界で戦士となり、凄まじい戦いを繰り広げるという、ザック・スナイダー製作、監督、原案、脚本による意欲作で、彼の世界観を堪能できる、ビジュアル的に非常に凝った作品に仕上がっている。
予備知識がないままで観始めると、その内容の激しさに驚いてしまう。
日本アニメ・ファンである、ザック・スナイダーならではの映像も楽しめる。
製作費に8200万ドルかけた大作で、もう一ひねり欲しかったというところだっただろうか、北米興行収入は約3600万ドルに終わり、全世界でも約9000万ドルで、製作費をようやく回収できる程度に留まったのは残念だ。
若手女優の溌剌とした演技も見もので、逞しさなどを、全く感じさせない主人公を演ずるエミリー・ブラウニングの戦いぶりは痛快でもある。
唯一人生き残り家族の元に向かうアビー・コーニッシュ、その妹ジェナ・マローン、共に戦う仲間ヴァネッサ・ハジェンズとジェイミー・チャン、精神科医と売春宿のオーナーを雰囲気を出して演ずるカーラ・グギノ、看護師と売春宿を仕切る男のオスカー・アイザック、医師と富豪のジョン・ハム、そして、彼の出演により作品に重みが加わったと言えるスコット・グレンが、賢者/将軍/バスの運転手役で好演している。