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ストーン Stone (2010)

退職間近の仮釈放管理官と最後に担当する囚人の生き様を描く、主演ロバート・デ・ニーロエドワード・ノートンミラ・ジョヴォヴィッチ他共演、監督ジョン・カランによるドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・カラン

製作
ホリー・ウィーアズマ
デヴィッド・ミムラン
ジョーダン・シュア

製作総指揮
レネ・ベッソン
ダニー・ディムボート
アヴィ・ラーナー

トレヴァー・ショート
脚本:アンガス・マクラクラン

撮影:マリス・アルベルチ
編集:アレクサンドル・デ・フランチェスキ

出演
ジャック・メイブリー:ロバート・デ・ニーロ
ジェラルド・クリーソン/ストーン:エドワード・ノートン
ルセッタ・クリーソン:ミラ・ジョヴォヴィッチ
マデリン・メイブリー:フランセス・コンロイ
刑務所長:ピーター・ルイス
ディッカーソン:サンドラ・ラブ・オルドリッジ
ジャニス:サラ・カムー

アメリカ 映画
配給
Overture Films
レラティビティ・メディア
2010年製作 105分
公開
北米:2010年10月8日
日本:2010年10月30日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $1,796,020
世界 $9,479,720


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
デトロイト
刑務所の仮釈放管理官ジャック・メイブリー(ロバート・デ・ニーロ)は、妻マデリン(フランセス・コンロイ)と43年もの間、郊外で平凡な暮らしをしていた。

マデリンにとって、自分に無関心なジャックとの生活は、我慢の日々であった。

退職を控えたジャックは、刑務所長(ピーター・ルイス)に呼ばれ、後任となるジャニス(サラ・カムー)への引継ぎを指示される。

そんなジャックは、祖父母を放火で死なせた罪で、8年間の刑を受けている囚人のジェラルド・クリーソン(エドワード・ノートン)、通称ストーンと面接する。
...全てを見る(結末あり)

3年の刑を残したストーンは、仮釈放を焦り興奮し始める。

ストーンをなだめたジャックは、彼から魅力的な妻ルセッタ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)の話などを聞かされる。

仮釈放への道が遠いと判断したストーンは、保育園の保母をしているルセッタに連絡を入れ、ジャックを誘惑するように指示する。

ルセッタはそれに従い、ジャックに連絡を入れるがコンタクトが取れず、直接彼に会おうとする。

ジャックは、囚人の家族とは会えないという理由でルセッタを追い払ってしまう。

ストーンに、ルセッタのことで不快感を示したジャックは、彼が”ズーカンゴール”という宗教の考えを理解しようとしていることを知らされる。

その後、再びルセッタからの連絡を受けたジャックは、ストーンについてを知るため、彼女と会うことを決める。

ストーンは、”ズーカンゴール”に傾倒するに従い、周囲の雑音が気になり苛立ち苦悩し始め、そのことをルセッタに伝える。

警戒しながらルセッタと会ったジャックだったが、ストーンの話題を出さない彼女との会話で、意外にも心が和む。

腰痛には磁石が効くということで、ルセッタの家に行くことになったジャックは、彼女の誘惑に負けてしまう。

所内での殺人事件などを目撃したストーンは、苦しんだ時期を克服し、新たな精神世界を感じ取れることができる。

やがてジャックは、ルセッタとの情事にのめり込み、ストーンの仮釈放の調査を見直すことを彼女に伝える。

ルセッタはそのことをストーンに話すが、以前とは違う彼は、それに真剣に耳を傾けない。

ジャックと会ったストーンは、自分の仮釈放がどうでもいいことだと言い切り、所内でも出所しても感じることは同じだと語る。

ストーンが、人が変わってしまったことをルセッタに伝えたジャックは、自分が混乱し始めていることを感じる。

ルセッタに操られていると、ストーンに言われたジャックは、二人にからかわれているとまで思い込み、彼を見限って追い払ってしまう。

ストーンのことが進展しないことで、ルセッタはジャックの家に押しかけるが、彼に追い返されてしまう。

審査会直前で、ストーンの評価を見直したジャックは、心落ち着かない様子で、彼から仮釈放の報告を受ける。

ストーンは、ジャックが信じるものが何もないことを見抜き、悟りを開いたように、耳を澄まして何かを感じ取るようにと助言する。

現われたルセッタと抱き合ったストーンは、素直な気持ちでジャックに感謝するが、彼女と寝たことを聞いたことを伝えて立ち去る。

その後、ジャックはストーンを警戒していたが、自宅が火事になり全焼してしまう。

ジャックはそれがストーンの仕業だと言張るが、妻マデリンは、神の罰と電気配線が原因だと言い返す。

殆ど会話もなく過ごした、夫婦の生活に終止符をうったマデリンは、娘の元に向かう。

退職の日を迎えたジャックは、バーで同僚達に祝福されて、囚人に付け入る隙を与えないよう、後任のジャニスに助言して彼女を誘う。

それを断られたジャックは気分を害し、ストーンの元に向かい銃を突きつける。

人生が台無しだとストーンに言い寄るジャックだったが、結局は彼を撃つことはできなかった。

その後、ストーンは神の真理を探るために旅立ち、ルセッタは他の男を物し、マデリンは人生について考えをめぐらせ、そして、ジャックは独りたたずむ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
仮釈放管理官ジャック・メイブリーは、妻に無関心なまま、43年間の結婚生活を地道に送っていた。
退職間近なジャックは、最後の仕事として放火殺人犯ジェラルド・クリーソン、通称ストーンを担当する。
刑務所生活に嫌気が差し、仮出所を望む一心のストーンは、美しい妻ルセッタにジャックを誘惑させようとする。
囚人の家族との接触を避けるジャックだったが、彼は誘惑に負けてルセッタとの密会を繰り返すようになる。
同じ頃ストーンは、ある精神宗教に出会い、苦しみながらもその真理を理解して、心の安らぎを得るようになる。
その一方で、堅実な人生を歩んでいたジャックの心は、次第に乱れていく・・・。
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魅力的な妻を利用した、囚人の仮釈放のための短絡的な企みを単純に描く作品かと思いきや、流石に新旧の実力派ロバート・デ・ニーロエドワード・ノートンの共演だけあり、二人の演技のぶつかり合いは見ものだ。

ドラマの進行と共に、両者の精神的な立場が逆転していく様が見事なまでに描かれ、人間の善と悪や、心に宿る”何か”を克明に表現した作品でもある。

主演の二人の演技は納得できるものだが、両者に深く関るものの、夫(E・ノートン)の表現とは裏腹に、ミラ・ジョヴォヴィッチの妖艶さが、今一平凡でその魅力に物足りなさを感じる。

夫(R・デ・ニーロ)の”無関心”さに耐えながら、空虚な人生を送るフランセス・コンロイ、刑務所長ピーター・ルイス、主人公の秘書サンドラ・ラブ・オルドリッジ、主人公の後任サラ・カムーなどが共演している。


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