大学を卒業したばかりの7人の仲間達のそれぞれの人生を描く群像劇。 監督ジョエル・シュマッカー、出演エミリオ・エステベス、ロブ・ロウ、アンドリュー・マッカーシー、デミ・ムーア他共演。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョエル・シュマッカー
製作:ローレン・シュラー・ドナー
脚本
ジョエル・シュマッカー
カール・カーランダー
撮影:クリス・メンゲス
編集:リチャード・マークス
音楽:デイヴィッド・フォスター
主題歌:セント・エルモス・ファイアー
(マン・イン・モーション)/ジョン・パー
出演
カービー・キーガー:エミリオ・エステベス
ビリー・ヒックス:ロブ・ロウ
ケヴィン・ドレンツ:アンドリュー・マッカーシー
ジュリアンナ”ジュールズ”ヴァン・パッテン:デミ・ムーア
アレック・ニューベリー:ジャド・ネルソン
レズリー・ハンター:アリー・シーディ
ウェンディ・ビーミッシュ:メア・ウィニンガム
ビーミッシュ:マーティン・バルサム
デイル・バイバーマン:アンディ・マクダウェル
フェリシア:ジェニー・ライト
アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1985年製作 108分
公開
北米:1985年6月28日
日本:1986年2月8日
北米興行収入 $36,754,540
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ワシントンD.C.の”ジョージタウン大学”を卒業した7人は、それぞれの道を歩んでいた。
ある日、ミュージシャンのビリー・ヒックス(ロブ・ロウ)が、酒によって車の事故を起こす。
車には友人のウェンディ・ビーミッシュ(メア・ウィニンガム)が同乗していたため、5人の仲間が病院に駆けつける。
幸い二人は軽傷で済み、弁護士を目指しているカービー・キーガー(エミリオ・エステベス)、記者のケヴィン・ドレンツ(アンドリュー・マッカーシー)、コカイン常習者である銀行員ジュリアンナ”ジュールズ”ヴァン・ パッテン(デミ・ムーア)、政治の世界を目指すアレック・ニューベリー(ジャド・ネルソン)、彼と同棲している建築を学ぶレズリー・ハンター(アリー・シーディ)ら7人は、馴染みの店”セント・エルモス・バー”に向かい楽しい時を過ごす。 カービーはその店でウエイターのアルバイトをしていて、ビリーもそこでサックスの演奏をしていた。 帰宅したカービーは、大学の先輩で憧れの女性、研修医師のデイル・バイバーマン(アンディ・マクダウェル)に会ったことを、同居しているケヴィンに話す。 ある日、ジュールズの、贅沢に飾り付けられたアパートに呼ばれたケヴィンは、自分を口説かなかったという理由で、彼女にゲイだと思われる。 その後、アレックの家にいたケヴィンは、レズリーへのプレゼントを買おうとした店の女性店員と、愛し合ってしまった話を彼から聞かされる。 富豪令嬢のウェンディは、実業家の父ビーミッシュ(マーティン・バルサム)に過保護に育てられていたため、奥手で男性経験もなかった。 そんなウェンディは、学生結婚した後に破局を迎えようとしているビリーに思いを寄せていた。 ビリーを家に招いたウェンディは、彼を警戒する父親らの視線を気にしながらも、その夜、彼に体を許そうとする。 しかしウェンディは、ビリーの言葉に傷ついてしまい、彼を拒絶してしまう。 ハロウィンの夜、”セント・エルモス・バー”で演奏していたビリーは、妻フェリシア(ジェニー・ライト)が他の男と現れたために騒ぎを起す。 クビになってしまったビリーだったが、結局、 二人はその場は寄りを戻す。 レズリーとウェンディは、妻子持ちの上司と親密になっているジュールズに自制するよう忠告するが、彼女は聞く耳を持たない。 デイルと同じ、医学の道に変更しようとまで考えるカービーは、聖女のように思えていた彼女が、意外にだらしのない淡白な性格だということを知る。 そして、薬が金にまで見えてきたという、デイルの言葉にショックを受け、カービーは彼女の元を去って行く。 ビリーは、正式にフェリシアに謝罪し、酒も断ち女癖も直して真面目な生活をすることを約束する。 パーティーで集まった7人だったが、婚約をしたウェンディを、ビリーは再び傷つけてしまい、アレックは、レズリーとの婚約を発表するものの、彼女に浮気のことを追及されてしまう。 アレックは、ケヴィンがそれをレズリーに話したと思い込み、彼に襲いかかる。 レズリーはそれが自分のカンだと反論するが、収まりのつかないアレックは、彼女を見限る。 ジュールズに送ってもらったビリーは、彼女との関係を強引に迫ってしまう。 車から放り出されたビリーは、ジュールズから、仲間達を裏切っていると言われ、彼はその様子を妻フェリシアに見られてしまう。 デイルがスキーで山小屋に行ったことを知ったカービーは、その場に向かい彼女を呼び出す。 しかし、デイルが恋人といることを知ったカービーはショックを受け立ち去ろうとする。 雪で車が動かせなくなったカービーは、デイルに建物の中に入るよう言われて一夜を過ごす。 ケヴィンは、アレックに追い出されたレズリーを、アパートに連れて行く。 その部屋に、自分の写真があったのに気づいたレズリーは、ゲイに間違えられるほど、女性に興味を示さなかった理由を、ケヴィンから聞かされる。 ケヴィンは、以前からレズリーに惹かれていたことを告げ、それを受け入れた彼女と何度も愛し合う。 翌朝、アレックがケヴィンに謝りに来て、レズリーのことも後悔するが、彼女はあえて姿を現し、自分の意思を伝える。 山小屋では、デイルが自分を思ってくれたカービーに、感謝のつもりで軽くキスをする。 カービーは、自分の気持ちを込めてデイルにキスを返し、満足してその場を去り、彼女の心は揺れ動いてしまう。 ウェンディは、一人暮らしをして婚約を解消することと、ビリーに思いを寄せていることを父親に伝える。 ジュールズと同居することにしたレズリーは、ケヴィンに同棲しようと誘われるが、今の関係は愛ではないとそれを断る。 その後レズリーは、ジュールズが銀行をクビになり、トラブルに巻き込まれているらしいということをアレックに相談して、部屋に閉じこもっている彼女の元に向かう。 そこにカービーとケヴィンが現れ、彼らは非常口に向かい、ビリーも呼び寄せる。 放心状態のジュールズは、ドアの鍵を開けて部屋に入ったビリーと話を始める。 ジュールズの悩みを聞いたビリーは、それが幻想で、暗い空で起きる放電現象”セント・エルモス・ファイアー”のようなものだと言って、若くして先が見えないという彼女を励ます。 本当の自分を、ビリーにさらけ出したジュールズは笑顔を取り戻し、それをドア越しに聞いていたカービーらは安心する。 新生活を始めていたウェンディを訪ねたビリーは、彼女にフェリシアと別れたことを伝える。 ニューヨークに向かうというビリーは、別れのプレゼントが欲しいと言って、ウェンディと愛し合う。 数日後、仲間達は、旅立つビリーを見送る。 ジュールズは落ち着きを取り戻し、レズリーは、ケヴィンとアレックとのわだかまりも消え、暫く独りでいてみることを二人に告げる。 その後、”セント・エルモス・バー”に寄ろうとした6人だったが、その”灯火”が必要なくなった彼らは、後日、違う店で会う約束をして帰宅する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
名門ジョージタウン大学を卒業し、違った道を歩み始めた7人の仲間達の結束は固かった。
再会した研修医に惹かれる、弁護士志望のカービー、学生結婚はしたものの、酒と女癖の悪さで、トラブル続きのミュージシャンのビリー、彼に思いを寄せる、富豪令嬢ウェンディ、なぜか女性と付き合うことを拒む記者のケヴィン、コカイン常習者の銀行員で、偽りの人生を送るジュールズ、野心家で政治家志望のアレック、彼と同棲する建築家を目指すレズリー、そんな若者達は、彼らなりの問題を抱えていた・・・。
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1980年代に流行った青春映画に出演する”ブラット・パック”の多くが登場する代表的作品。
大人に成り切れないと言ってはオーバーだが、人生の道標を見つけ出そうとする若者達を、溜まり場の”セント・エルモス・バー”と、ドラマの中でその意味が解説される原題”セント・エルモス・ファイアー”を登場させることで、それを象徴的に描いた青春ドラマ。
ジョン・パーの主題歌”St. Elmo’s Fire/Man in Motion”は当時大ヒットし。
デイヴィッド・フォスターのテーマ曲も非常に印象的。
同じ年代に育った者にとっては、内容はともかく、郷愁を誘う雰囲気を持った作品。
その後の活躍を期待された、若手俳優らの個性を生かし、ジョエル・シュマッカーの小気味いい演出も楽しめる。
結局は、飛びぬけた活躍でハリウッドの頂点に立ったデミ・ムーア以外の俳優は、中堅どころの活躍に留まっている。
個性的な役で、熱演しているようにも見えるロブ・ロウは、残念ながらラジー賞を受賞してしまった。
弁護士志望から研修医に惹かれ、目指す道を変えてしまうエミリオ・エステベス、自堕落な生き方がエリート大卒には見えないミュージシャンのロブ・ロウ、彼に惹かれる富豪令嬢メア・ウィニンガム、記者アンドリュー・マッカーシー、コカイン常習者の銀行員デミ・ムーア、野心家の政治家志望ジャド・ネルソン、その恋人で建築家を目指すアリー・シーディ、ウェンディ(M・ウィニンガム)の父親マーティン・バルサム、研修医のアンディ・マクダウェル、ビリー(R・ロウ)の妻ジェニー・ライトなどが共演している。