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超高層プロフェッショナル Steel (1979)

高層ビルの鉄骨工事の工期に間に合わせるために雇われた男達が妨害に遭いながら危険な作業に挑む姿を描く、製作総指揮、主演リー・メジャースジェニファー・オニールアート・カーニーハリス・ユーリンジョージ・ケネディ他共演、監督スティーヴ・カーヴァーによるドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:スティーヴ・カーヴァー

製作
ピーター・S・デイヴィス
ウィリアム・N・パンザー
製作総指揮:リー・メジャース
原案
ピーター・S・デイヴィス
ロブ・ユーイング
ウィリアム・N・パンザー
脚本:リー・チャップマン
撮影:ロジャー・シェアーマン
編集:デヴィッド・ブリューイット
音楽:ミシェル・コロンビエ

出演
マイク・キャットン:リー・メジャース
キャス・キャシディ:ジェニファー・オニール
ピグノーズ・モーラン:アート・カーニー
エディ・キャシディ:ハリス・ユーリン
ビッグ・ルー・キャシディ:ジョージ・ケネディ
ケリン:R・G・アームストロング
ハリー・オイル:レドモンド・グリーソン
ヴァレンティノ:テリー・カイザー
ダンサー:リチャード・リンチ
キッド:ベン・マーレイ
ライオネル:ロジャー・E・モーズリー
タンク:アルバート・サルミ
チェロキー:ロバート・テシア
サーファー:ハンター・ヴォン・リール
トム:ジョー・ディー・ニコラ
チャーリーン:キャロル・マロリー
ドリス:ベア・シルヴァーン
レディ:ジャネット・ハドランド
トミー:トミー・J・ハフ

アメリカ 映画
配給 National Broadcasting Company
1979年製作 102分
公開
北米:1980年11月21日
日本:1979年11月3日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
鉄骨組み立て会社社長のビッグ・ルー・キャシディ(ジョージ・ケネディ)は、自らリムジンを運転してビルの建設現場に向かう。

揉め事を鎮めたルーは、鉄骨工の主任ピグノーズ・モーラン(アート・カーニー)と共にビルを上ろうとする。

鉄骨の運搬を任せるため弟のエディ(ハリス・ユーリン)を呼んだルーは、工期に間に合わせるために、不本意ながらトラックを借りたいだけだと伝え、ピグノーズと共にビルの上に向かう。

運送を任せるエディはいいのだが、従業員に手古摺るルーは、労組なども含めて様々な問題を抱えていた。
...全てを見る(結末あり)

これ以上は上がれないと言うピグノーズをその場に残し、ルーは作業員と共に最上部に上り鉄骨をつなげる。

ルーが酸素ボンベを使った直後に爆破が置き、一緒に作業をしていたトミーが怯えてしまう。

カゴを用意させたルーだったが、トミーが取り乱したためにバランスを崩し、落下死してしまう。

ルーの葬儀が行われ、人々に慕われていた彼との別れのため、多くの人々が参列した。

ルーの娘のキャス(ジェニファー・オニール)に声をかけたエディは、契約通りにビル建設は引き継ぐことを伝える。

エディを信用していないキャスはそれを拒み、工期の期限があると言われるものの、何とかすると伝えてピグノーズと共にその場を去る。

銀行は待ってくれないと言うエディの言葉は正しいと考えるピグノーズは、人員を増やし、昔のようにルールを無視して作業をすれば、工期に間に合う可能性はあることをキャスに伝える。

そのためには新しい現場監督が必要だと言うピグノーズは、マイク・キャットン(リー・メジャース)が適任者だと考える。

トラック・ドライバーをしていたキャットンのトラックを追い強引に止めたキャスは、ルーの娘だと伝えて、3週間で9階分の鉄骨を組みたいことを話す。

ピグノーズから言われて来たと伝えたキャスだったが、途中で恋人のチャーリーン(キャロル・マロリー)を乗せて仕事に興味を示さないキャットンの説得を諦めてトラックを降りる。

その後、現場を仕切ることができないキャスは苛立つが、キャットンが現れる。

エディの作業員ケリン(R・G・アームストロング)が指示に従わないことをキャスから知らされたキャットンは、ブルドーザーを使いトラックを動かして横転させてしまう。

ケリンを叩きのめしたキャットンはキャスに感謝され、ピグノーズに会いに行く。

昔の仲間を集めることをピグノーズから勧められたキャットンは、キャスと共に各地を回り、ハリー・ドイル(レドモンド・グリーソン)、ダンサー(リチャード・リンチ)、チェロキー(ロバート・テシア)、タンク(アルバート・サルミ)、ヴァレンティノ(テリー・カイザー)などを集める。

因縁のあるダンサーとヴァレンティノは、早速、喧嘩を始めてしまい、キャスに制止される。

3週間後に好きなだけ喧嘩をするようにと言われた二人は、皆と共に仕事を始めようとする。

あと一人を雇おうとしたキャットンは、コンビだと言うライオネル(ロジャー・E・モーズリー)とサーファー(ハンター・ヴォン・リール)、そして、ダンサーについて来た若いキッド(ベン・マーレイ)を加えて作業を始める。

現れたエディと話したキャットンは、3倍の報酬を払うと言われるが、クズとは働かないと伝える。

邪魔したらただでは済まさないと言われたエディは、後悔することになるとキャットンに伝えて脅す。

作業員の前で子ども扱いされたキャスはキャットンに不満を訴え、ボスは自分だと伝える。

落ち着いたキャスから、休日に伯母の屋敷に誘われたキャットンは、ピグノーズと共に招待を受ける。

仕事では互いを厳しい目で見ていたキャットンとキャスは、心惹かれるようになる。

その頃エディは、鉄骨を運ぶトラックの運転手にストを起こさせるよう手を回す。

それをキャスから知らされたキャットンはエディの会社に向かい、入口を爆破したハリーらと共にトラックを奪い、鉄骨を現場に運ぶ。

喜んだキャスは思わずキャットンに抱きついてしまい、二人は皆に冷やかされる。

鉄骨は最上階に運ばれ、作業は順調に進むが、サーファーが落下してしまう。

最上階の床板で苦しむサーファーが息を引き取る姿を見届けたライオネルは、自分の責任だと考え取り乱して暴れ始め、チェロキーが落ち着かせようとする。

キャットンからも、これは事故で誰のせいでもないと言われたライオネルは、冷静さを取り戻す。

キッドにライオネルと組むよう伝えたキャットンは、皆を休ませて翌日から仕事を再開させようとする。

実は、高所恐怖症となっていたキャットンは、それを克服することができなかった。

翌日、それに気づいていたダンサーは、そのことを皆に知らせてしまう。

キャットンを助けて肋骨を折ったことがあるダンサーは、下にいるようにと彼に伝えて病院に向う。

高所恐怖症を認めたキャットンは、騙されたと思うのは間違えで、自分は現場監督であり、作業員として雇われた者は働くようにと皆に指示する。

キャットンを励まし支持するハリーは、このまま仕事を続けることを仲間達に伝え、目的は金だけではなく、何かを成し遂げる事だと話し納得させる。

問題に向き合うべきだとキャスから言われたキャットンは、夜の現場に向かい、強風の中、一人で作業していたキッドに手を貸す。

物が当たり倒れたキッドが落下しそうになり、恐怖に耐えながら鉄骨を渡ったキャットンは彼を助ける。

駆けつけたライオネルらが、キャットンにロープを投げる。

部下がピグノーズを痛めつけたことを知ったエディは、やり過ぎたことを彼に謝罪するものの、作業から手を引かせようとする。

ピグノーズがエディに殴られたことを知ったキャットンは憤慨するが、工期に間に合うかを心配しろと言われる。

最終日までは休みと酒なしで作業することを仲間達に伝えたキャットンは、終わった後は盛大に騒ぐことを許可する。

工期は翌日の正午に迫り、再び鉄骨のトラック運搬をエディに妨害されたことをキャスから知らされたキャットンは、照明を点けて夜も作業をする。

照明が消えた瞬間にチェロキーが鉄骨で頭を打ってしまい、明かりは復旧するものの、キャットンは彼を気遣う。

その様子を見守るエディは、鉄骨が届かないために間に合うはずがないとケリンから言われるものの、キャットンらが下りてこないことを不思議に思う。

製鉄所に向かったピグノーズは、工事を引き継いだキャスのために力を貸してほしいと伝え、協力を約束される。

夜が明けて、ダンサーが病院から戻り、その理由を訊いたキャットンは、自分が上にのぼるのは見逃せないと言われる。

ダンサーから完成は可能だと言われたキャットンは、作業を続ける。

鉄骨は、待ち構えるキャットンらの元にヘリコプターで運ばれ、それを知ったエディは驚く。

エディが部下達に妨害させようとしたことを知ったピグノーズは、キャスをエレベーターに乗せて、途中の階で止めるよう指示する。

風が出てくる中、キャットンは難航する作業を進め、ピグノーズは、キャスと共にエディの部下をエレベーターに誘い込み、電気をショートさせて止める。

作業は終了し、キャットンと仲間達は、ヘリから下ろされたビールで祝杯を挙げる。

地上のエディに声をかけたキャットンは駐車禁止だと伝え、クレーンの操作をするタンクが、彼のリムジンに鉄骨を落下させる。

リムジンは爆破炎上して、エディは愕然とする。

星条旗をピグノーズから渡されたキャスは、キャットンにそれを任せようとする。

キャットンからそれを任されたダンサーは光栄に思い、チェロキーと共に鉄骨にのぼる。

キャスは、思いやりのあるキャットンを見つめて微笑み、星条旗は翻る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
高層ビルの鉄骨組み立てを請け負う現場監督のルーは、工期が迫る中、事故により作業中に転落死してしまう。
ルーの娘キャスは、鉄骨の運搬を任されていた叔父のエディが、工事を引き継ぐことを拒む。
ルーの友人でもあった鉄骨工主任ピグノーズから、頼れる現場監督が必要だと言われたキャスは、かつての仲間であるマイク・キャットンに声をかけて協力してもらうことになる。
3週間で9階分の鉄骨を組み立てる困難な工事を進めるため、キャットンは、気心の知れた仲間達を集めて作業を始めるのだが・・・。
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1970年代の”600万ドルの男”、1980年代の”俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ”などで、その時代のテレビ界で一世を風靡したリー・メジャースが、製作総指揮を兼ねて主演する注目作。

高層ビル建築現場で危険な作業に挑む男達が、迫る工期と事業を乗っ取ろうとする者達の妨害にも屈せず戦う姿を描く、痛快作に仕上がっている。

鉄骨組み立て業者の死で窮地に立った遺族のために集まる男達の心意気、友情や確執をユーモアを交えながら描く、アメリカ人気質を前面に出した作品として大いに楽しめる。

冒頭、鉄骨組み立てを請け負う業者として、自ら作業現場に向かうジョージ・ケネディがボスということで、頼もしいことこの上なく期待したのだが、何と早々に転落してしまう。
彼がゲスト出演だというのは残念なのだが、後を引き受けるリー・メジャースが、それをカバーするいい役柄を演じている。

統率力のある男臭い現場監督を演ずるリー・メジャースが、高所恐怖症を克服しながら仲間達との友情を深め、ボスの娘であるヒロインで美しいジェニファー・オニールとの愛も芽生える姿も、実に爽やかに描かれている。

主人公らを支えるベテランの鉄骨工のアート・カーニー、事業を乗っ取ろうとする、主人公らの作業を妨害するハリス・ユーリン、その兄で鉄骨組み立ての請負業者ジョージ・ケネディ、エディ(ハリス・ユーリン)の部下R・G・アームストロング、主人公に雇われる鉄骨工達、爆破が得意のレドモンド・グリーソン、常に女を変えている伊達男テリー・カイザー、主人公に怪我をさせられたことがあるリチャード・リンチ、彼についてくる若者ベン・マーレイ、友人のハンター・ヴォン・リールを事故で亡くすロジャー・E・モーズリー、クレーン担当のアルバート・サルミ、怪力男ロバート・テシア、主人公の恋人キャロル・マロリーなどが共演している。


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