SFテレビ・ドラマ「スタートレック」を基に製作された映画化シリーズ第10作。 「新スタートレック」の劇場版映画第4作となる最終作。 USSエンタープライズE艦長ピカードとクルーの活躍を描くSFドラマ。 監督スチュアート・ベアード、主演パトリック・スチュワート、ジョナサン・フレイクス、ブレント・スパイナー、トム・ハーディ、ロン・パールマン、ウーピー・ゴールドバーグ共演。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:スチュアート・ベアード
製作総指揮:マーティ・ホーンスタイン
製作:リック・バーマン
原作:ジーン・ロッデンベリー”スター・トレック”
原案
ジョン・ローガン
リック・バーマン
ブレント・スピナー
脚本:ジョン・ローガン
撮影:ジェフリー・L・キンボール
編集:ダラス・ピュエット
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演
ジャン=リュック・ピカード大佐:パトリック・スチュワート
ウィリアム・ライカー中佐:ジョナサン・レイクス
データ少佐/B-4:ブレント・スパイナー
ジョーディ・ラ=フォージ少佐:レヴァー・バートン
ウォーフ少佐:マイケル・ドーン
ディアナ・トロイ中佐:マリーナ・サーティス
ビヴァリー・クラッシャー中佐(医師):ゲイツ・マクファデン
シンゾン:トム・ハーディ
レムス副官:ロン・パールマン
ドナトラ:ディナ・メイヤー
キャスリン・ジェインウェイ提督:ケイト・マルグレー
ガイナン:ウーピー・ゴールドバーグ
ハイレン法務官:アラン・デイル
タルーラ議員:シャノン・コクラン
スラン:ジュード・チコレッラ
ロミュラン人議員:ジョン・バーグ
ブランソン:マイケル・オーウェン
ケリー:ブライアン・シンガー
コンピューターの声:スチュアート・ベアード
ウェズリー・クラッシャー:ウィル・ウィートン
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2002年製作 116分
公開
北米:2002年12月13日
日本:2003年4月12日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $43,119,880
世界 $67,312,830
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロミュラン帝国議会。
レムス人行政官シンゾン(トム・ハーディ)の追放を決議した議会で、その場の議員達は、ある物質(セラロン放射線)により抹殺されてしまう。
地球。
惑星連邦・宇宙艦隊”U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-E”艦長ジャン=リュック・ピカード大佐(パトリック・スチュワート)は、副長のウィリアム・ライカー中佐(ジョナサン・レイクス)とカウンセラーのディアナ・ トロイ中佐(マリーナ・サーティス)の結婚式の付添人として祝辞を述べていた。
エンタープライズは、トロイの故郷、惑星ベタゼッドに向かう途中、微弱な電子信号をキャッチする。
第二副長データ少佐(ブレント・スパイナー)は、信号の発信地コラリン星系へのコースに修正を命ずる。 目的地に到着したピカードは、データと保安部長ウォーフ少佐(マイケル・ドーン)を伴い惑星コラルスⅢに向かう。 地上に着陸したピカードらは、移動型ビークル”アルゴ”で信号の発信地に到着する。 そこで、周辺に散らばるアンドロイドを発見した3人は、最後にデータと同じ顔をした頭部を見つける。 その直後、突然、攻撃を受けた3人は、シャトルを遠隔操作して、アルゴごと回収させてエンタープライズに戻る。 内部構造が、データとほぼ同じアンドロイドは”B-4”といい、データは自分がB-4の弟だと知る。 司令部のキャスリン・ジェインウェイ提督(ケイト・マルグレー)は、政変のあったロミュラスの新政務官シンゾンが、連邦の使節を招こうとしていることをピカードに伝え、その役目を彼に命ずる。 ピカードは、レムス星やレムス人についての知識を得るが、帝国でも最下層とみなされる彼らの中から、政務官が選出されたことを疑問に思う。 ピカードは、ロミュラン人に協力者がいて、クーデターが起きた可能性を探るため、シンゾンの情報を収集する。 機関部長ジョーディ・ラ=フォージ少佐(レヴァー・バートン)は、データとB-4を同期させるが、完璧な動作とは言えないB-4をラ=フォージが引き続き調整する。 ロミュラスに到着したエンタープライズは、呼びかけを続けるが応答がない。 その時、レムスのシミター(戦闘艦)が現れ、シンゾンの副官(ロン・パールマン)が転送座標を送信してくる。 ロミュラスに転送されたピカードらはシンゾンに迎えられ、彼から平和のための協議をすることを約束される。 シンゾンは、ピカードと自分が一体であることを告げて、手のひらを切り、血液のついた短剣をデータに渡す。 その血液を調べた医師ビヴァリー・クラッシャー中佐(ゲイツ・マクファデン)は、シンゾンがピカードのクローンだということを彼に告げる。 シンゾンは、ロミュランの協力者であるスラン司令官(ジュード・チコレッラ)が裏切らぬように、ドナトラ司令官(ディナ・メイヤー)に彼の監視を命ずる。 翌日、シンゾンと会談したピカードは、艦隊にスパイとして送り込むため、シンゾンが、ピカードのクローンとして作られたことを知らされる。 しかし、新政権が誕生したため、その計画は中止されたことを、シンゾンはピカードに話して聞かせる。 そしてシンゾンは、ロミュランに虐げられているレムス人を救う使命を伝える。 ピカードはシンゾンを信頼し、銀河の平和のため協力を約束する。 エンタープライズに戻ったピカードは、コンピュータへの不正アクセスの報告を受ける。 さらに、ラ=フォージの調査によると、シミターが現れた時、連邦では禁止されている、セラロン放射線が検出されたことが判明する。 ピカードは、シンゾンの狙いが平和ではないことを知り、現れたシミターに強制転送されてしまう。 血液を採られたピカードは、B-4がシンゾンのスパイであることや、ロミュランや連邦を支配しようとする、シンゾンの野望を聞かされる。 しかし、B-4はシンゾン側に偽情報を流してピカードを救い出してシャトルベイに向かう。 ピカードとB-4は、攻撃艇で脱出してエンタープライズに回収されその場を飛び立つ。 クラッシャーの分析で、シンゾンが加齢が進行する病のため輸血が必要で、DNAが同じピカードの血液を必要としていることがわかる。 ピカードは総員を戦闘配置つかせ、艦隊合流地点に向かうよう命ずる。 エンタープライズは、最大ワープで連邦領域に達しようとしていたが、それを追うシンゾンのシミターは攻撃を加える。 反撃するエンタープライズだったが、シミターの損傷は少なく、シンゾンが、ピカードと作戦室での通信を要請する。 ホログラフ投影機で現れたシンゾンは、シールドを解除させてピカードを転送させようとする。 しかしピカードは、シンゾンを正しい方向に導こうとする。 シンゾンは、それに応ずることなく姿を消しシミターに戻るが、その時ロミュラン艦が二隻現れる。 ロミュラン艦のドナトラ司令官の通信を受けたピカードは、彼女から加勢することを告げられる。 レムスのシミター攻撃を開始したエンタープライズとロミュラン艦だったが、シンゾンの巧みな戦法でロミュラン艦一隻を撃破し、もう一隻を制御不能にする。 遮へいで位置のわからないシミターだったが、トロイがそれを確認して、エンタープライズは攻撃を加える。 レムス副官らはエンタープライズに侵入し、それをライカーらが迎え撃ち、その後、彼は副官を倒す。 大打撃を受けたエンタープライズに立ちはだかるシンゾンのシミターだったが、ピカードはエンジンに全パワーを集中させる。 そして、エンタープライズは躊躇なくシミターに体当たりする。 衰弱したシンゾンはシミターを後進させ、ピカードは、自爆システムを作動させようとする。 シンゾンは、最終兵器セラロン放射線でエンタープライズを破壊した後、地球に向かうという命令を出す。 ピカードは、放射線発射までの時間を確認して、武器を持ちシミターに転送される。 転送装置がダウンし、データがピカードの後を追い、自力でシミターに飛び移ろうとする。 シミターの司令室に押し入ったピカードは、シンゾンと一騎打ちとなり彼を倒す。 そこにデータが現れて、携帯転送装置を使ってピカードをエンタープライズに戻し、放射線装置を破壊して自爆する。 ドナトラ司令官からの通信を受け取ったピカードは、彼女の救援連絡に感謝する。 その後ピカードは、部下らとデータの死を悼み、思い出を語り、エンタープライズは艦隊のスペース・ドックでの修理が急ピッチで進められる。 ライカーは宇宙艦タイタンの艦長就任が決まり、ロミュランとの協議のため出航する。 ピカードは、B-4にデータに代わる教育を始めるが、B-4は、それをなかなか呑み込めない。 しかし、ライカーとトロイの結婚式で、データが歌っていた歌(Blue Skies)をB-4が口ずさみ始める。 それを聞いたピカードは、B-4に、データの残された記憶が存在することを知り、安堵して次の任務に向かう。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「スター・トレック」(1979)
・「スタートレックII カーンの逆襲」(1982)
・「スタートレックIII ミスター・スポックを探せ!」(1984)
・「スタートレックIV 故郷への長い道」(1986)
・「スタートレックV 新たなる未知へ」(1989)
・「スタートレックVI 未知の世界」(1991)
・「スタートレックVII ジェネレーションズ」(1994)
・「スタートレックVIII ファーストコンタクト」(1996)
・「スタートレックIX 叛乱」(1998)
・「スター・トレックX ネメシス」(2002)
・「スター・トレック」(2009)
・「スター・トレック イントゥ・ダークネス」(2013)
・「スター・トレック BEYOND」(2016)
*(簡略ストー リー)
惑星連邦宇宙艦エンタープライズ艦長のジャン=リュック・ピカード大佐は、副長のライカーとカウンセラーのトロイの結婚式の付添い人として祝辞を述べる。
トロイの故郷であるベタゼッドに向かうピカードとクルーは、ある電子信号をキャッチする。
第二副長データは、信号の発信地コラリン星系へのコース修正を命ずる。
ピカードらは目的地に到着し、その場でデータと同じ頭部のアンドロイドを発見する。
ピカードは、エンタープライズに戻り航行を続け、艦隊司令部のジェインウェイ提督から、政変のあったロミュラスに向かうことを命ぜられる。
新政務官シンゾンが、連邦の使節を招こうとしているため、その役目をピカードが任される。
任務を受けたピカードは、エンタープライズをロミュランに向かわせるのだが・・・。
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”TNG”シリーズの中で、人気や興行的な低迷が目立った作品ながら、ストーリーは解り易く、監督のスチュアート・ベアードは、艦長と部下達の絆や友情などもきっちりと描き、無難な仕上がりとなっている。
敵役がピカードのクローンだというのも興味深く、遮へい装置を搭載した、巨大戦闘艦シミターの戦闘能力、それに体当たりするエンタープライズなど、スケールの大きい迫力映像も十分楽しめる作品。
音楽担当は、シリーズではお馴染みのジェリー・ゴールドスミス。
自分のクローンとの戦いに弱みを見せず、強引な攻めを展開する艦長パトリック・スチュワート、副長で同僚のマリーナ・サーティスと結婚して、クライマックスでは艦長に昇進するジョナサン・レイクス、ピカードを救うために自ら犠牲となる、データ役と兄弟アンドロイドB-4二役を演ずるブレント・スパイナー、機関長のラ=フォージ役のレヴァー・バートン、保安主任のウォーフ役マイケル・ドーン、クラッシャー医師役のゲイツ・マクファデン、大儀を誇示するものの、帝国及び銀河の支配を企む帝国政務官トム・ハーディ、その副官役ロン・パールマン、ロミュラン軍司令官のディナ・メイヤー、宇宙艦隊提督役のケイト・マルグレー、その他ウーピー・ゴールドバーグやブライアン・シンガーなどもゲスト出演し、監督スチュアート・ベアードもコンピューターの声役で登場する。