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スター・トレック Star Trek: The Motion Picture (1979)

ジーン・ロッデンベリー原案で1966年からNBCで放映された、絶大な人気を誇るSFドラマ「スタートレック」を基に製作された待望の映画化作品。
謎の物体の地球接近を阻止する使命を受けた惑星連邦・宇宙艦隊USSエンタープライズのクルーの活躍を描くSFドラマ。
監督ロバート・ワイズ、主演ウィリアム・シャトナーレナード・ニモイデフォレスト・ケリー他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・ワイズ

製作:ジーン・ロッデンベリー
原作:ジーン・ロッデンベリースター・トレック
原案:アラン・ディーン・フォスター

脚本:ハロルド・リヴィングストン
撮影:リチャード・H・クライン
編集:トッド・C・ラムゼイ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演
ジェームズ・T・カーク:ウィリアム・シャトナー

スポック:レナード・ニモイ
レナード・マッコイ:デフォレスト・ケリー
モンゴメリー・スコット:ジェームズ・ドゥーアン
ウフーラ:ニシェル・ニコルズ
ヒカル・スールー:ジョージ・タケイ
パヴェル・チェコフ:ウォルター・ケーニッヒ
アイリア:パーシス・カンバッタ
ウィラード・デッカー:スティーブン・コリンズ
クリスティン・チャペル:メイジェル・バレット
ジャニス・ランド:グレース・リー・ホイットニー

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1979年製作 132分
公開
北米:1979年12月7日
日本:1980年7月12日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $82,258,460
世界 $139,000,000


アカデミー賞 ■
第52回アカデミー賞

・ノミネート
美術・視覚効果賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
2273年。
偵察中のクリンゴン帝国戦艦3隻が、雲状の物体に襲われて姿を消す。

元宇宙艦隊科学士官でバルカン人のスポック(レナード・ニモイ)は、感情を排除する“コリナー”を習得しようとしていたが、宇宙から発信される声を感じ取る。

サンフランシスコ、惑星連邦・宇宙艦隊司令部。
”U.S.S.エンタープライズ NCC-1701”の元艦長ジェームズ・T・カーク提督(ウィリアム・シャトナー)は、再び同艦に乗船することになり、宇宙ステーションに転送される。

エンタープライズ機関士モンゴメリー・スコット(ジェームズ・ドゥーアン)に迎えられたカークは、正体不明の物体の接近を伝える。

12時間後の出発が不可能だと指摘するスコットの意見を遮ったカークは、ドックで修復中のエンタープライズに向かう。

乗船後ブリッジに向かったカークは、元部下である通信士ウフーラ(ニシェル・ニコルズ)、パイロットのヒカル・スールー(ジョージ・タケイ)とパヴェル・チェコフ(ウォルター・ケーニッヒ)らと再会する。
...全てを見る(結末あり)

カークは、乗組員を集合させるようチェコフに命じ、艦長のウィラード・デッカー(スティーブン・コリンズ)の元に向かう。

デッカーに会ったカークは、事務的に指揮権のことを伝えて、不満を訴える彼の意見を聞かずに立ち去る。

その直後に、転送の失敗で科学主任が死亡し、カークは、代理を探すようデッカーに命ずる。

バルカン人を希望するカークだったが、デッカーに不可能だと言われたために、兼任するよう彼に伝える。

部下を前にしたカークは、地球に近づく物体の中心に船がいるらしいことを伝える。

カークは、物体接近の阻止と、そのために必要な行動をとることを語る。

そこに、宇宙ステーション”イプシロン”からの緊急連絡が入り、物体からの攻撃を受けてカークらの目の前で姿を消す。

カークは、40分後に出航することを伝えてブリッジに戻る。

カークは、デルタ人のナビゲーター、アイリア(パーシス・カンバッタ)を迎えるが、彼女はデッカーと関係があった。

転送室に向かったカークは、呼び寄せた医師レナード・マッコイ(デフォレスト・ケリー)に協力を求める。

準備は整い、カークは出航の指示を出しエンタープライズは地球から離れる。

危機が迫る状況で、カークは安全性を不安視するデッカーの意見も聞かずワープを加速させる。

ワームホールに吸い込まれたエンタープライズは、小物体と衝突しそうになり、カークはフェイザー砲でそれを破壊しようとする。

しかし、デッカーがそれを無視して指揮してしまい、光子魚雷で物体を発射して物体を破壊し危機を脱する。

カークはワープを指示するが、スコットが不安定要因によるワームホールが再び発生する可能性を指摘する。

納得したカークは席を立ち、デッカーを部屋に呼びマッコイも同席する。

カークは、なぜ自分の命令を変更したかを問うが、デッカーは、新艦の構造上、あの状況ではフェイザー砲が発射されなかったことを説明する。

それを理解したカークは、デッカーが船を救ったことを認め、競う気でなく、2年間のブランクがあると意見される。

それを認めたカークは、デッカーに補佐役になって欲しいことを伝えて退席させる。

マッコイもデッカーが正しいと指摘し、カーク自身が競おうとしていると忠告する。

その後あるシャトルが到着して、現れたスポックをカークは歓迎し科学主任にする。

スポックの協力でエンジンは修復され、エンタープライズは正常なワープに成功する。

カークはスポックを部屋に呼び、巨大なエネルギー源から発せられる知能を感じていることを知らされる。

スポックは、それを解明したいことをカークに伝えて退席する。

物体に接近したエンタープライズだったが、交信はできず、中心に何かがあることをスポックが指摘し、その強大なエネルギーにカークらは驚く。

エンタープライズは攻撃を受けるものの、シールドを張っていたためにそれに耐える。

スポックは、相手が交信を試みていることをカークに報告する。

再び攻撃があり、スポックの交信によりそれが中止され、彼は進むことを提案するが、デッカーは慎重な姿勢を崩さない。

カークは、デッカーの意見は聞くものの前進を命じて、強大なパワーを感じながら、エンタープライズは制御不能のまま物体内部へと向かう。

エンタープライズは中心部に到達してそのまま前進し、その後、現れた探査装置は、アイリアに電磁波を発信し彼女は姿を消す。

デッカーは、無謀だと警告したはずだと言ってカークを非難する。

エンタープライズは制御不能のまま、牽引光線により引き寄せられる。

光線から開放されて停止したエンタープライズだったが、発した探査信号は跳ね返される。

内部に何かがあると指摘するスポックと共に、侵入者の報告を受けたカークは、その場をデッカーに任せてそれを確認しようとする。

現れたのは、”ヴィジャー”にプログラムされたアイリアの姿をした探査機だった。

それをマッコイが確認し、カークは”ヴィジャー”が何であるかを問う。

”炭素ユニット”つまり人間と交信するためアイリアを利用したと言う探査機は、地球に向かう理由が創造者を探し合体するためだと答える。

それを理解できないカークは、探査機を分析すれば相手が分かるかもしれないというスポックの意見を聞く。

マッコイは、探査機がアイリアを完全にコピーしていることを確認する。

その場に現れたデッカーは、自分の名を呼ぶ探査機を見て動揺する。

スポックは、アイリアの記憶パターンがコピーされていることを考え、それをカークに伝える。

カークは、探査機にデッカーと行動をさせて、二人の様子を監視する。

デッカーは、データを収集すれば炭素ユニット自体は不要になることを探査機から知らされる。

アイリアの記憶を思い出せば機能を理解できると、デッカーは探査機に伝えて納得させる。

探査機は、クリスティン・チャペル医師(メイジェル・バレット)やデッカーをアイリアの記憶で思い出すが、”ヴィジャー”に会わせてほしいという申し出は拒む。

その頃、スポックは単独で船を離れエイリアンとの接触を試みようとする。

カークはそれに気づき、スポックは”ヴィジャー”内部に入りその光景を記録する。

銀河系やイプシロン、アイリアを確認したスポックは、精神融合のダメージを受けて弾き飛ばされ、船外にいたカークに救われる。

意識を取り戻したスポックは、”ヴィジャー”が生きる機械であることを伝え、自分に欠けているものを探し求めていると語る。

”ヴィジャー”は地球に近づくと共に行動を変化させ、創造者に信号を送る。

スポックは、それが単純な無線だとカークに伝え、”ヴィジャー”から攻撃装置が地球に向けて発射される。

探査機は創造者が答えないからだと伝え、”ヴィジャー”から妨害電波が発せられたことで、カークはブリッジから退去しようとする。

カークは、地球から炭素ユニット(人間)を抹殺しようとする者に創造者は答えないと探査機に伝える。

中央の制御装置が指示していることをスポックに知らされたカークは、攻撃機には情報を渡さないことを探査機に伝え、直接”ヴィジャー”に接触させるよう要求する。

探査機がそれを”ヴィジャー”に伝え、エンタープライズは内部に引き寄せられる。

カークは、スポック、マッコイ、デッカーそして探査機と共に”ヴィジャー”の元に向かう。

”ヴィジャー”、それは、20世紀の惑星探査機”ボイジャー6号”であり、300年前に地球を飛び立ったものだった。

デッカーは、ボイジャー6号がブラックホールに消えたことをカークに知らせる。

カークとスポックは、ボイジャーが、銀河の向こう側で機械惑星の引力に引きつけられ、その住人達に仲間として扱われ、データ収集を使命としたと考える。

”ヴィジャー”は知識の巨大化により知能を持ち、そして生命を得たのだった。

カークはエンタープライズに連絡を入れて、”ボイジャー”の資料を送るよう指示し、過去の信号を現代人が理解できなかったことにも気づく。

自分達が創造者だと”ヴィジャー”に話しかけるカークだったが、エンタープライズから送られてくる信号を受信できない。

スポックは、”ヴィジャー”が直接に接するために交信を自ら拒んだことを指摘する。

デッカーは、自分を介して最終データを”ヴィジャー”に送ることを考え探査機と合体する。

エンタープライズは解放され、ブリッジに戻ったカークらは、新しい生命の誕生を確認して、その進化を見守ろうとする。

カークは、デッカーとアイリアが犠牲になったことを司令部に伝えるようウフーラに指示するが、行方不明と訂正する。

そしてカークは、宇宙への旅を続けることをクルーに伝え、エンタープライズを発進させる。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「スター・トレック」(1979)
・「スタートレックII カーンの逆襲」(1982)
・「スタートレックIII ミスター・スポックを探せ!」(1984)
・「スタートレックIV 故郷への長い道」(1986)
・「スタートレックV 新たなる未知へ」(1989)
・「スタートレックVI 未知の世界」(1991)

・「スタートレックVII ジェネレーションズ」(1994)
・「スタートレックVIII ファーストコンタクト」(1996)
・「スタートレックIX 叛乱」(1998)
・「スター・トレックX ネメシス」(2002)

・「スター・トレック」(2009)
・「スター・トレック イントゥ・ダークネス」(2013)
・「スター・トレック BEYOND」(2016)

*(簡略ストー リー)
2273年。
雲状の巨大な物体が地球に迫り、それを阻止する命令を受けた惑星連邦・宇宙艦隊提督ジェームズ・T・カークはUSSエンタープライズに戻る。
カークは2年ぶりに元部下と再会し、艦長デッカーから指揮権を受け継いで、それを不満に思う彼を副長にしてエンタープライズを発進させる。
医師マッコイ、デッカーと深い関係にあるデルタ人ナビゲーター、アイリアを加え、カークは謎の物体に接近する。
途中、科学主任にバルカン人のスポックを迎えたカークは、巨大エネルギー源から発せられる知能を感じていることを彼から知らされる。
その後、物体から送り込まれた探査機の電磁波によりアイリアが姿を消す。
アイリアの姿をした探査機が戻り、全てを制御する”ヴィジャー”が、その創造者を探すため地球に向かっているという目的をカークらは知らされるのだが・・・。
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トレッキー”ならずとも、世界中のファンが待ち望んだ人気テレビ・ドラマの映画化ということで、公開当時は大変な話題になった作品。

スター・ウォーズ」(1977)公開から間もない時期ということもあり、SF映画ブームに乗った企画ではあったが、戦いに重点を置くドラマではなく、”過去”の人類の知能と進化した宇宙の繋がりを、ロバート・ワイズらしい深い内容で描く物語となっている。

難しいことはともかく、ファンとしては、お馴染みのメンバーがスクリーン上に登場してくれるだけで涙ものであり、最先端の特撮技術などを含めた見どころの多い作品となっている。

しかし、公開当時”トレッキー”以外にはそれほど受けた作品でなかったのも確かで、評価も意外に高くない。

北米興行収入は8200万ドルで、全世界では1億3900万ドルと、当時としては期待に応えたヒットとなった。

第52回アカデミー賞では、美術・視覚効果賞にノミネートされた。

2年間のブランクがあるということで、提督でありながらミスを犯しそうになる、そんなところなどがまたいいカーク艦長を好演するウィリアム・シャトナー、圧倒的存在感で画面を支配する人気キャラクターのスポック役レナード・ニモイ、医師マッコイ役のデフォレスト・ケリー、機関士スコットのジェームズ・ドゥーアン、通信士ウフーラのニシェル・ニコルズ、パイロットのスールー、ジョージ・タケイとチェコフのウォルター・ケーニッヒ、デルタ人ナビゲーターであるパーシス・カンバッタ、副長スティーブン・コリンズ、チャペル医師役のメイジェル・バレット、士官ランドのグレース・リー・ホイットニーなどが共演している。


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