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スピード・レーサー Speed Racer (2008)

日本の傑作アニメ「マッハGoGoGo」の実写版映画。
製作、監督、脚本ラナ&アンディ・ウォシャウスキー、主演エミール・ハーシュクリスティーナ・リッチマシュー・フォックスジョン・グッドマンスーザン・サランドン他共演のアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:ラナ・ウォシャウスキー/アンディ・ウォシャウスキー
製作
ジョエル・シルバー
グラント・ヒル

ラナ・ウォシャウスキー/アンディ・ウォシャウスキー
製作総指揮
デヴィッド・レイン・セルツァー
マイケル・ランバート
ブルース・バーマン

脚本:ラナ・ウォシャウスキー/アンディ・ウォシャウスキー
撮影:デヴィッド・タッターサル
編集
ロジャー・バートン
ザック・スティーンバーグ
音楽:マイケル・ジアッキノ

出演
スピード・レーサー:エミール・ハーシュ
トリクシー:クリスティーナ・リッチ
レーサーX:マシュー・フォックス
パパ・ポップス・レーサー:ジョン・グッドマン
ママ・レーサー:スーザン・サランドン
アーノルド・ロイヤルトン:ロジャー・アラム
テジョ・トゴカーン:Rain
スプライトル:ポーリー・リット

ディテクター警部:ベンノ・フェルマン
クラッチャー・ブロック:ジョン・ベンフィールド

スパーキー:キック・ガリー
ベン・バーンズ:リチャード・ラウンドトゥリー
ハルコ:Yu Nan
ミスター武者:真田広之

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2008年製作 134分
公開
北米:2008年5月9日
日本:2008年7月5日
制作費 $120,000,000
北米興行収入 $43,929,340
世界 $93,945,770


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
子供の頃から、レースのことしか頭になかったスピード・レーサー(エミール・ハーシュ)は、天才青年ドライバーとして、その名を知られるようになる。

怖いもの知らずの攻撃的レーサー、スピードは、父親ポップス(ジョン・グッドマン)に反発して家を出た、伝説のレーサーの兄レックス(マシュー・フォックス)を事故で亡くし、その意思を継ぐ使命感に燃えていた。

スピードは、彼のマシン”マッハ5”の設計者である父ポップス率いるレース・チームに所属していた。

ある日、スピードは、ロイヤルトン・インダストリー社長アーノルド・ロイヤルトン(ロジャー・アラム)から、破格のスポンサー契約を提示される。

スピードは、その契約を検討するものの、それを決めかねるのだが、ロイヤルトンは、レース界の、理想とは全く違う現実を語り始める。
...全てを見る(結末あり)

レースを牛耳る企業オーナー達によって、レース界は、スポンサーの自社株価つり上げのために不正工作が行われ、事前に勝敗は決まっていたのだ。

スピードはそれを聞き、ロイヤルトンを見限るが、逆にレースの妨害をほのめかす脅迫をされる。

ロイヤルトン本社に、忍び込んでいた弟スプライトル(ポーリー・リット)とペットのチムチムと共に、スピードは放り出されてしまう。

スピードは、次のレースで、ロイヤルトンの予告通りの妨害に遭い負けてしまう。

父ポップスが、レックスの死から立ち直るきっかけとなったグランプリ・レースも、伝説のレーサーであるベン・バーンズ(リチャード・ラウンドトゥリー)も関与した八百長だったと知り、スピードはショックを受ける。

さらに、父のレーサー・モータースは業界の罠にはまり、汚名を着せられてしまう。

失意のスピードを、母(スーザン・サランドン)は、彼の走りが芸術のようだと言って励ます。

レース業界の不正を暴こうとするレーサーX(マシュー・フォックス)と、ディテクター警部(ベンノ・フェルマン)がレーサー家に現れる。

ディテクターは、ギャングに八百長を強要されているテジョ・トゴカーン(Rain)から情報を手に入れ、業界の不正を暴こうとしていた。

テジョを勝たせるためにディテクターは、サーキット・レースの出場資格のないスピードとレーサーXの二人を、クロスカントリー・レース”カーサ・クリスト”へ出場させようとする。

ポップスは、スピードの兄レックスを失ったレースに出場することを断る。

しかし、スピードは、恋人のトリクシー(クリスティーナ・リッチ)とスキーに行くという理由をつけて、父に内緒でレースに参加する決意をする。

スピードは、トガコーン・チームにレーサーXと共に加わり、秘密装備で改造した愛車”マッハ5”でレースに挑むことになる。

レース界を変えようと、家を飛び出した兄レックスの気持ちを察しながら、スピードは”カーサ・クリスト”別名“クルーシブル”(死の試練)に挑む。

砂漠を渡る初日で卑劣な妨害に遭い、後れを取ったトガコーン・チームだったが、以前から組んでいたように感じるレーサーXが、スピードは兄レックスではないかと思い始める。

そんな時、レースをテレビで見たポップスが、家族とメカニックのスパーキー(キック・ガリー)を連れて現地に現れる。

スピードを連れ戻そうとするポップスだったが、それを拒否され、妻にも説得された彼は、仕方なくマッハ5の整備を始める。

しかし、その夜、トガコーン・チームの3人は、何者かに襲われ、テジョが薬を飲まされて運転不可能になってしまい、トリクシーが代わりのドライバーとなる。

山岳地帯でトップに立ったトガコーン・チームは、後続との差を広げ合流地点に向かう。

回復したテジョが、ギャングのボス、クラッチャー・ブロック(ジョン・ベンフィールド)を捕らえるが、彼の部下の襲撃に遭ってしまう。

マッハ5に隠れていたスプライトルとチムチムの助けで、一味を倒したトガコーン・チームは、レースに復帰する。

そしてレースは、レックスの命を奪った”氷の洞窟”に突入する。

崖から落とされたスピードは、スパイク・タイヤでコースに戻り、他を圧倒したトガコーン・チームがレースを制する。

そして、スピードはレースに隠された陰謀、つまりこの優勝は、トガコーンの株価高値売却のための策略だったことを知る。

テジョに裏切られたスピードは、失意のうちにマッハ5を走らせる。

そして、スピードはレーサーXに出くわし、レックスではないかと彼に詰め寄るが、覆面を外したXは兄とは別人だった。

レックスと同じく家を出ることにしたスピードだったが、兄テジョの裏切りに、罪悪感を感じるハルコ(Yu Nan)から、グランプリ・レースの出場許可書を譲り受ける。

憧れのグランプリ出場に向け、スピードと父ポップスは、母、トリクシー、スパーキー、そしてスプライトルの協力を得て新型車を完成させる。

そしてレース当日、ロイヤルトンはスピードの出場を不服とするが、ディテクター警部の助力で、エントリーは許可される。

ロイヤルトンは、あらゆる妨害工作を仕掛けスピードを陥れようとするのだが、驚異的な走りを見せた彼は、グランプリを制する。

レーサーXは、その光景を特別な思いで誇らしげに見守っていた。

彼は事故死したと見せかけ、整形手術をしてレックスとしての自分を捨て去っていたのだ。

そして、ロイヤルトン他の不正は暴かれ、スピードやレーサーXの望んだ新たなレース界が誕生する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
天才青年ドライバーのスピード・レーサーは、彼のマシン”マッハ5”の設計者の父ポップスに反発して家を出た、伝説のレーサーである兄レックスを事故で亡くし、その意思を継ぐ使命感に燃えていた。
ある日、スピードは、ロイヤルトン・インダストリー社長ロイヤルトンから、破格のスポンサー契約を提示される。
スピードは、レース界を牛耳る企業の、利益目的に利用されるのを嫌い、ロイヤルトンの提案を断る。
しかし、その結果、スピード及び父ポップス率いるファミリー・チームは、レースの際に妨害をほのめかす、ロイヤルトンの脅迫を受けてしまう・・・。
__________

アニメと合体したバーチャル映像などは、やり過ぎといった感じもしないではないが、斬新ではあり、随所に流れるお馴染みのテーマ曲が実に懐かしい。

マトリックス」三部作後のウォシャウスキー姉弟の作品ということで、大いに期待された作品ではあるが、全世界トータルでも、1億2000万ドルの製作費を回収することすら出来なかった。

北米興行収入 $43,929,340
世界 $93,945,770

個人的には、ポップス役のジョン・グッドマン、レーサーXのマシュー・フォックス、スプライトルのポーリー・リットなどが、オリジナルのアニメのキャラクターと似ていたのが嬉しかった。

また、現実では不可能なラリーレースも、オリジナルでよく登場したレースを思い起こさせ、長い上映時間(134分)は途中やや中だるみするものの、全体的にはまずまず楽しめる作品。

アメリカでも、オリジナル・アニメが、本作と同じく「Speed Racer」として放映された。
テーマ曲が拍子抜けしていて、オリジナルの勇ましさがないのは残念。

オリジナルに敬意を表したのか、一小節だけエンドロールで流れる、“風も~震える ヘアピンカーブ~“ の日本語のテーマ曲は涙ものだ。

主演のエミール・ハーシュは、無難に天才青年レーサーを演じているという感じで好演しているが、キャリアではるかに優るクリスティーナ・リッチに、圧倒されているようにも見える。

スピードの父親ジョン・グッドマンや弟ポーリー・リットは、オリジナルアニメから飛び出してきたように思えるほどで、本作一の実力派スター、スーザン・サランドンも、楽しそうに演じている。

期待の”日本代表”真田広之は、残念ながら、誰が演じても変わらないという感じで全く陰が薄い。

マシュー・フォックス演ずる”覆面”レーサーXが、こちらもオリジナルの雰囲気がよくでていて、最も印象に残ったキャラクターだ。
ラストの弟を思う姿もホロリとくる。

悪の黒幕ロジャー・アラム、財閥の御曹司レーサーのRain、組織の不正を暴こうとする警部役のベンノ・フェルマン、ギャングのボス役のジョン・ベンフィールド、メカニック役のキック・ガリー、ハルコという名前だということは日本人なのか?よくわからないYu Nan、そして、伝説のレーサーとしてリチャード・ラウンドトゥリーの登場も嬉しい。


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