1995年に公開された「スピーシーズ」の続篇。 人類初の火星探査船のクルーにDNAとして感染した”スピーシーズ”地球外生命体の恐怖を描く、監督ピーター・メダック、主演マイケル・マドセン、ナターシャ・ヘンストリッジ、マージ・ヘルゲンバーガー、ミケルティ・ウィリアムソン、ジェームズ・クロムウェル他共演のSFホラー。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・メダック
製作:フランク・マンキューソJr.
製作総指揮:デニス・フェルドマン
脚本:クリス・ブランケイト
撮影:マシュー・F・レオネッティ
編集:リチャード・ノード
音楽:エドワード・シェアマー
出演
プレストン”プレス”レノックス:マイケル・マドセン
イヴ:ナターシャ・ヘンストリッジ
ローラ・ベイカー博士:マージ・ヘルゲンバーガー
デニス・ギャンブル:ミケルティ・ウィリアムソン
カーター・バージェスJr.大佐:ジョージ・ズンザ
ジャドソン・ロス上院議員:ジェームズ・クロムウェル
パトリック・ロス:ジャスティン・ラザード
アン・サムパス:ミリアム・シャー
ハーマン・クロムウェル博士:ピーター・ボイル
オリンスキー博士:バクスター・ハリス
大統領:リチャード・ベルザー
アメリカ 映画
配給 MGM
1998年製作 93分
公開
北米:1998年4月10日
日本:1998年9月23日
北米興行収入 $19,221,940
世界 $26,817,570
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
火星、探査船”エクスカージョン”。
船長のパトリック・ロス(ジャスティン・ラザード)は、軌道上の母船から着陸船を発射させる。
パトリックは無事に着陸に成功し、クルーのデニス・ギャンブル(ミケルティ・ウィリアムソン)とアン・サムパス(ミリアム・シャー)は喜ぶ。
船外活動の準備を整えたパトリックは、ハッチを開けて地上に立つ。
地球では、人類初の火星着陸と地表に第一歩を印したパトリック・ロスの偉業を称える。
船外活動を続けたパトリックは、地表の土などを採取し、全ての作業を終えて母船に戻る。
大統領(リチャード・ベルザー)から祝福されたパトリックらは帰還の準備に入る。
冷凍保存されていた土壌サンプルは、温度が上昇して流れ出す。 火星での任務を終えたパトリックらは、地球に帰還するために軌道を離れようとする。 エンジン噴射のカウントダウンが修了すると同時に、液体は3人を襲う。 精神医療施設の患者であるハーマン・クロムウェル博士(ピーター・ボイル)は、火星探査を中止するべきだと警告したと言って取り乱す。 ”エクスカージョン”と地球の交信は7分間途絶え、その間、意識を失っていたパトリックらは目覚め、電波障害だったことをヒューストンに伝える。 国防総省のカーター・バージェスJr.大佐(ジョージ・ズンザ)らの前でイヴに毒ガスを吸わせたベイカーだったが、イヴの体は腫れ上がるものの、適応すると効果が消えてしまう。 イヴを実験台にして、それを軍事利用しようと考えるバージェスは、ベイカーに不満を訴える。 バージェスは、ベイカーに実験を続けさせるようにと上官から指示される。 実験のことでベイカーから謝罪されたイヴは、どこにも行けない辛い胸の内を話しながら、自分のためだと言われても納得できなかった。 エクスカージョンは地球に帰還し、パトリックら3人は精密検査を受け、10日間は性行為を禁じられる。 基金集めのパーティーを兼ねたミッションの成功を祝う祝賀会が開かれ、偉業を成し遂げた息子を誇りに思う上院議員のジャドソン・ロス(ジェームズ・クロムウェル)は、それを称える。 別室で女性といたパトリックは会場に戻り、壇上に立ち父に紹介されスピーチする。 女性の待つホテルに向かったパトリックは、彼女の妹と共に愛し合う。 パトリックと愛し合った女性は体の異変を感じ、妹は彼の体から突出する触手に驚く。 洗面所に向かった女性は、腹部が膨れ上がって裂け、生命体が生まれる。 その後パトリックは、生れた二人の幼い子供をある場所に連れて行く。 翌日、火星から戻ってから体調がおかしいとパトリックから言われたロスは、女遊びは止めて、大統領になれる可能性があることを自覚し、英雄として行動するようにと忠告される。 火星から帰還したパトリックの血液を調べていたオリンスキー博士(バクスター・ハリス)は異変に気づき、クロムウェルに連絡しようとする。 パトリックの血液が入ったフラスコを床に落としてしまったオリンスキーは、それが伝わった壁に近づく。 血液に触れたオリンスキーは、壁を突き破った触手に腹部を刺されて倒れ込む。 研究施設は警戒態勢となり、オリンスキーの傷口から、人間と異星人のDNAの混合体が検出されたことを司令官に報告するベイカーは、それがイヴに似ていることを伝える。 イヴとは関係しない他の地スピーシーズの存在の可能性を指摘したベイカーは、それを探す提案をする。 ”シル”の事件を担当した、私設警護会社を設立していたプレストン”プレス”レノックス(マイケル・マドセン)を呼ぶよう命ぜられたバージェスは、再度、政府の仕事を依頼するものの彼に断られる。 100万ドルの報酬で無税だと言われたプレスは、仕方なくそれを承知して研究施設に向かう。 イヴを目の前にしたプレスは、”シル”と同じ容姿の彼女に驚き、ベイカーは、男子禁止区域に入った彼とバージェスをその場から連れ出す。 馬鹿げたクローン実験を批判したプレスはベイカーと口論になるが、国家の非常事態だと言ってバージェスが二人の間に入り、国防省のために働くよう二人に命ずる。 オリンスキーが連絡した精神科医療施設に向かったプレスとベイカーは、クロムウェルに面会する。 かつて火星の隕石を調べていたクロムウェルは、その中から、マゼラン星雲にしかいないスピーシーズの化石を発見したことをプレスとベイカーに伝える。 10億年前に火星に到着したスピーシーズが、その恐ろしいDNAを蔓延させて環境を破壊したと言うクロムウェルは、政府に対して火星探査反対を訴え、到着した人間が間違いなく侵されると考えたのだった。 そのために異常者扱いされ施設に入れられたことを話すクロムウェルは、オリンスキーの連絡は、飛行士の体内に異変が起きた証拠だと指摘する。 それをバージェスに伝えたプレスとベイカーは、ギャンブルとアンの血液検査をすることを要請する。 プレスとベイカーは、パトリックが家にいなかったためにアンの元に向かう。 恋人と愛し合ったアンの腹部が裂けて触手が飛び出し、彼に襲いかかる。 そこに現れたプレスとベイカーはアンと恋人を助けることができず、パトリックとギャンブルを捜す。 クルーザーに向かったギャンブルは恋人と愛し合おうとするが、その場にいた政府関係者に連行され、血液検査を受ける。 理由を求めるギャンブルに、全てを話すべきだとプレスに言われたバージェスは、地球と交信が途絶えた際に何があったのかを尋ねる。 覚えていないと言うギャンブルは、パーティーで会ったのが最後だったアンが死亡したことを知り、ショックを受ける。 ベイカーからの連絡を受けたプレスは、アンのDNAがオリンスキーのものとは違うことを知り、パトリックとギャンブルに警戒するよう言われる。 苛立つギャンブルは、検査の結果で異状がないことが分かり、その場を去ろうとする。 パトリックの居場所をプレスから聞かれたギャンブルは知らないと答え、分かった場合は連絡することを約束する。 アンの解剖に立ち会っていたベイカーは、頭部から現れた生命体に驚く。 翌朝、目覚めたパトリックは、愛し合った恋人が腹部が裂けて死んでいることに気づき、その場に少年がいたために驚く。 恐ろしいことになると考えたパトリックは、猟銃自殺しようとする。 現れたギャンブルは、それに気づき止めようとしたのだが、パトリックの頭部は吹き飛ぶ。 しかし、パトリックの頭部は再生し、ギャンブルはその場を去る。 パトリックは街に向い、繁殖のための相手として娼婦を誘う。 プレスとベイカー、そしてバージェスに、パトリックが自殺を図り蘇生したことを話すギャンブルは、自分達を火星に向かわせたことを批判する。 採取した土に恐ろしいDNAが含まれていたとベイカーに言われたギャンブルは、船内で異変があった可能性を話す。 子供が生まれていることが考えら、その成長の速さやサナギになって育つことなどをベイカーは説明する。 パトリックは、手当たり次第に女の相手をするが、血だらけの現場を確認するものの、プレスとギャンブルはパトリックを見つけ出すことができない。 生れた子供は数十人となり、パトリックは、その子達を隔離する。 パトリックの捜索が難航しているため、バージェスは、イヴのテレパシー能力で彼を捜そうとする。 イヴの眠っている遺伝子に放射線を当てれば、それを起こせることをバージェスはベイカーから知らされる。 異星人としての本能が目覚め、生殖欲が増す危険性を指摘するベイカーだったが、バージェスは、それを実行するよう伝えてその場を去る。 イヴの協力を得て、ベイカーは彼女の頭部に放射線を当てる。 スーパーマーケットに向かったパトリックの居場所を知ったイヴは、それをベイカーに伝え、プレスとギャンブルがその場に向かう。 ある女性に目を付けたパトリックは、彼女に襲いかかりその場から連れ出し、駐車場のバンの中に連れ込む。 プレスとギャンブルはパトリックを捜すものの、見つけることができない。 イヴに気づいたパトリックは彼女の居場所を知り、女性を解放する。 現れたプレスとギャンブルから検査を受ける必要があると言われたパトリックは、わざと捕まりイヴの元に向かおうとする。 パトリックが近づいていることを感じるイヴは、発情して興奮し始める。 私設に連行されたパトリックは、プレスとギャンブルを叩きのめしてイヴの元に向かう。 イヴとパトリックはガラス越しに求め合うが、ベイカーがそれを制止する。 パトリックは、イヴを解放するようベイカーに迫り、プレスらが現れたためにその場から逃走する。 パトリックが恐ろしいDNAに感染したことをバージェスから知らされたロスは、殺される息子を何とか助けようとする。 イヴは、遺伝子に欠陥があるギャンブルを目の前にしても何も感じない。 感染していないギャンブルの例を参考に、ベイカーは、スピーシーズのDNAを侵す方法を考える。 子供達の元に向かったパトリックは、現れた父ロスから、感染したことを知らされたと言われて謝罪される。 ロスから力になると言われたパトリックは、助けを求めて抱き合うが、父を殺害してしまう。 その後パトリックは、子供達をサナギにして成長させようとする。 ギャンブルの血液を培養したものをプレスに渡したベイカーは、それでパトリックを殺せるかもしれないことを伝える。 その時、イヴが隔離室から脱出し、彼女の脳に仕掛けられた毒カプセルを破裂させるよう、ベイカーは警護官に指示する。 装置を壊したイヴは逃走し、施設外で射殺される。 しかし、生き返ったイヴは車を奪って走り去り、プレスらが彼女を追う。 イヴはパトリックの元に向い、プレスらもその場に到着して、建物内のサナギとなったスピーシーズを見て驚く。 パトリックと愛し合ったイヴは、完璧なスピーシーズになる。 ギャンブルのDNAを混合したスプレーをサナギに吹きかけたベイカーは、効果があることを確認する。 イヴに離れるよう指示したプレスとギャンブルは、パトリックに叩きのめされる。 パトリックは、役目を終えたイヴを殺し、ベイカーからスプレーを吹きかけられる。 プレスは、収穫フォークでギャンブルの足を突き刺し、血液が付着した爪をパトリックに突き刺す。 パトリックは息絶え、ベイカーはイヴの死を悲しむ。 人間の姿に戻ったイヴは、救急車に運び込まれる。 軍の救急ヘリコプターに乗せられたギャンブルは、女性看護兵に介抱されて満足し、プレスとベイカーに見守られながら飛び立つ。 搬送されるイヴの遺体の上に猫が飛び乗り、それをその場に忍び込んでいたパトリックの息子が見つめる。 イヴの腹部は膨れ上がり、彼女の叫び声が聞こえる。
...全てを見る(結末あり)
ローラ・ベイカー博士(マージ・ヘルゲンバーガー)は、人間と”スピーシーズ”地球外生命体のDNAを持つ”シル”の、冷凍保存されていた胎芽から育成されたクローンのイヴ(ナターシャ・ヘンストリッジ)を創りだすことに成功していた。
参考:
・「スピーシーズ」(1995)
・「スピーシーズ2」(1998)
*(簡略ストー リー)
人類初となる火星探査計画は成功し、パトリック・ロスら三人のクルーは地球に帰還しようとする。
しかし、三人は採取した土のサンプルに襲われて意識を失い、その後、目覚めた彼らは無事に帰還する。
ベイカー博士は、”スピーシーズ”地球外生命体の”シル”の冷凍保存された胎芽から、クローンのイヴを創りだしていた。
帰還したパトリックは英雄となり、体調に異変を感じながら女性を求める。
その後、女性の腹部は裂けて子供が生まれ、パトリックは、その子達を隔離する。
パトリックの血液検査をした博士はスピーシーズに襲われて死亡し、研究所は警戒態勢に入る。
イヴの研究を軍事利用しようと考える国防総省のバージェス大佐は、他のスピーシーズの存在を指摘するベイカーの意見を聞く。
バージェスは、”シル”の事件を担当したプレスを雇い、スピーシーズを捜そうとするのだが・・・。
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驚異的な生殖能力を持つ”スピーシーズ”地球外生命体が、再び人類を襲う恐怖を描く作品。
前作で活躍した”殺しのプロ”マイケル・マドセン、と分子生物学者マージ・ヘルゲンバーガー、そしてスピーシーズ”シル”のクローンとしてナターシャ・ヘンストリッジの三人が再び出演している。
また、スピーシーズのオリジナル・デザインはH・R・ギーガーが担当している。
設定、サスペンス・タッチの内容共に今一パンチの足りない印象の作品で、セットや特撮なども含めて、一歩間違うとB級作品と言われても仕方がないような仕上がりは残念。
そのためか、興行収入も、北米、世界共に約1/4に激減してしまった。
*
北米興行収入 $19,221,940
世界 $26,817,570
私設警護会社を設立し、今回もスピーシーズ退治の協力を求められるマイケル・マドセン、スピーシーズのクローンとして生まれ変わる形で登場するナターシャ・ヘンストリッジ、彼女の研究を続ける分子生物学者のマージ・ヘルゲンバーガー、事件解決に協力する火星探査船のクルー、ミケルティ・ウィリアムソン、”イヴ”の研究を軍事利用しようとする国防総省の大佐ジョージ・ズンザ、火星でスピーシーズのDNAに感染するジャスティン・ラザード、その父親で上院議員のジェームズ・クロムウェル、火星探査船のクルー、ミリアム・シャー、火星探査の中止を訴えた科学者ピーター・ボイル、その弟子バクスター・ハリス、大統領リチャード・ベルザーなどが共演している。