”新約聖書”を基にしイエス・キリストの生涯を描いたテレビ・シリーズ”ザ・バイブル”の映画化。 主演ディオゴ・モルガド、ダーウィン・ショウ、セバスチャン・ナップ、アンバー・ローズ・レヴァ、ローマ・ダウニー他共演、監督、脚本クリストファー・スペンサーによるドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:クリストファー・スペンサー
製作
ローマ・ダウニー
マーク・バーネット
リチャード・ベッサー
原作:新約聖書
脚本
ニック・ヤング
リチャード・ベッサー
クリストファー・スペンサー
コリン・スウォッシュ
撮影:ロブ・ゴールディ
編集:ロバートホール
音楽
ハンス・ジマー
リサ・ジェラルド
ローン・バルフ
出演
イエス・キリスト:ディオゴ・モルガド
ペトロ:ダーウィン・ショウ
ヨハネ:セバスチャン・ナップ
マグダラのマリア:アンバー・ローズ・レヴァ
聖母マリア:ローマ・ダウニー
聖母マリア(若年期):レイラ・ミマック
ナザレのヨセフ:ジョー・コーエン
マタイ:セイド・ベイ
トマス:マシュー・グラヴェル
ファリサイ派のシモン:ポール・マーク・デイヴィス
イスカリオテのユダ:ジョー・レデン
クラウディア:ルイーズ・デラメール
ニコデモ:サイモン・クンツ
カイアファ:エイドリアン・シラー
ラザロ:エイナス・チェリン
バラバ:フレイザー・エアーズ
ポンティウス・ピラト:グレッグ・ヒックス
ヘロデ・アンティパス:リック・ベーコン
マルタ:サナ・ムージアン
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2014年製作 138分
公開
北米:2014年2月28日
日本:2015年1月10日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $59,700,060
世界 $70,829,300
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
イエス・キリストの使徒ヨハネ(セバスチャン・ナップ)は、海辺で流浪の生活を送っていた。
神について語るヨハネは、メシア/救世主として現われたイエスの話を始める。
__________
ベツレヘム。
マリア(レイラ・ミマック)とヨセフ(ジョー・コーエン)の間に生まれたイエスを、三人の賢者は王と呼びひれ伏す。
ユダヤの地はローマ帝国の支配下にあり、人々はその圧政に苦しみメシアを待ち望んでいた。
ユダヤ属州の新総督ポンティウス・ピラト(グレッグ・ヒックス)は、妻クラウディア(ルイーズ・デラメール)と共にエルサレムに向かう。
成人となったイエス(ディオゴ・モルガド)はガリラヤに向かい、湖で漁をするペトロ(ダーウィン・ショウ)に出会い、新しい人生を与えると言って奇跡を起こし、世の中を変える旅に彼を誘う。
イエスの元に人々は集まり、彼の弟子となる。 ファリサイ派のシモン(ポール・マーク・デイヴィス)は、人々を惹きつけるイエスの行動に興味を持つ。 病で起き上がれない男性に対し、罪を赦すと伝えたイエスの言葉に、神しか使えない言葉だと意見したシモンは冒涜と考える。 それを気にする様子もないイエスは、男性を立ち上がらせる奇跡を起こし、人々を驚かせる。 納得いかないシモンだったが、ペトロらは彼の話を聞こうとしない。 エルサレム。 イエスは、自ら罪人と認めた徴税人のマタイ(セイド・ベイ)を導こうとする。 罪を犯した女も赦したイエスの行いを認めることができないシモンは、共に歩もうと言うペトロに誘われるものの、危険に思えるイエスと行動することを拒む。 ユダヤの大司祭カイアファ(エイドリアン・シラー)は、ファリサイ派の最高法院議員ニコデモ(サイモン・クンツ)からイエスの話を聞くものの、興味を示さなかった。 イエスは、遠方から集まった多くの人々に語りかけ、奇跡を起こして希望を与える。 人々は、メシアであるイエスはユダヤの王としてローマを倒せると考えるものの、イエス自身はそうは思わなかった。 弟子たちの中でも、その件について意見が割れ、イエスは彼らの信仰を試す。 エルサレム。 ピラトは市民の理解を得られず、暴動を鎮圧するために多数の死者が出る。 マルタ(サナ・ムージアン)から弟ラザロ(エイナス・チェリン)が死んだことを知らされたイエスは、友人である彼の墓に向かう。 ラザロを蘇生させたイエスは、自分を信じる者は決して死なないと人々に伝える。 その行いの噂は広がり、権力者たちはそれを恐れる。 その件について話を聞いたカイアファは、イエスが数千人と共に”過越”に現われることをニコデモから知らされて動揺する。 ピラトは、聖なる人が鞭打たれて死ぬ姿を夢で見たと言って取り乱す妻クラウディアの話を聞き、自分が殺したと言われて戸惑う。 ナザレ。 自分の使命を語るイエスは、神の使者となったことを人々に伝えるものの、冒涜だと言うシモンはそれを受け入れようとしない。 シモンの話を聞き入れないイエスは、時が来たことをマリアに伝える。 弟子の間で再び意見が割れるが、イエスと共にエルサレムを目指すことになる。 神殿に向かうイエスは、盗賊の巣と化した場所を見て嘆き、両替商のテーブルを倒し、歩み寄るニコデモを偽善者と呼ぶ。 イエスに何かを感じたニコデモは、メシアを無知な田舎者と思わせるよう、カイアファから指示される。 騒ぎを知ったピラトは事態を軽視し、民衆を見張り危険があれば神殿を閉鎖するよう指示する。 イエスの弟子らは”ゲッセマネ”で待機し、イスカリオテのユダ(ジョー・レデン)は、カイアファのしもべマルコスに接触する。 ニコデモがイエスを牽制する様子を見ていたカイアファは、ユダが協力者となることを知り、イエスを過越の前に捕らえようとする。 カイアファを呼んだピラトは、騒ぎを鎮められない場合は、神殿を閉鎖し過越も中止する考えを伝える。 その夜、ニコデモは独断でゲッセマネのイエスの元に向かい、歓迎される。 ユダを呼んだカイアファは、ローマが介入する前にイエスと話したいことを伝え、連れて来ることを指示する。 イエスは、霊により生まれ変われば、神の国を見られるとニコデモに話し、神が授けた独り子を信じれば、永遠の命が得れれると伝える。 神殿に戻ったニコデモは、ユダの連絡を待つつもりのないカイアファから、イエスを捕えて裁くと言われて戸惑う。 弟子たちを集めたイエスは、ユダの裏切りに気づき動揺するものの、自分の死を前にした最後の晩餐だと皆に伝える。 裏切りで捕らえられ死を宣告されると言うイエスは、神と自分を信じて、進むべき道に従うようにと弟子たちに伝える。 自分の体であるパンと血のワインを皆に分け与えたイエスは、父の元に向かうが、常に共にいることを伝える。 一人が裏切ると言うイエスは、ちぎったパンを食べる者だと話ながら、それをユダに食べさせる。 裏切りを否定するユダは席を立ち、イエスは引き留めようとしない。 パンを吐き出したユダは、神殿に向かう。 イエスから、皆つまづくと言われたペトロは、自分はそうならないと言って、師のためには死ねると伝えて抱きしめられる。 朝までに、3度自分を知らないと言うだろうとペテロに伝えたイエスは、その場を去る。 祈りを捧げるイエスは、主の御心に従う決心をする。 マルコスはゲッセマネに案内され、暗闇の中でも分かるように、ユダが口づけする相手がイエスだと知らせる合図が決められていた。 ユダがキスしたイエスを捕らえようとしたマルコスは、ペトロに襲われて耳を切り落とされる。 ペトロを制止したイエスは、苦しむマルコスの耳に触れて元に戻し、抵抗することなく連行される。 連れてこられたイエスを即刻、裁こうとするカイアファは、それに反対するニコデモの意見を退ける。 カイアファに裁かれたイエスは、選ばれし者であり神の子かと訊かれ、そうだと答えたために有罪となる。 人々の前にさらされたイエスは死刑を言い渡され、ユダは受け取った銀貨をマルコスに投げつけてその場を去る。 イエスのことを訊かれたペトロは、3度知らないと言うだろうと話したイエスの言葉に従い、知らないと答える。 訪ねて来たカイアファから、ユダヤの王と言われる罪人イエスの話を聞いたピラトは、本人に会い王か確かめようとする。 自分の王国はこの世にはないと言うイエスは、心理に属する者は自分の声を聞くとピラトに伝える。 妻から、イエスが夢で見た男だと言われたピラトは、処刑すべきではないと意見する彼女の言葉を聞く。 間違いを犯し失脚するわけにはいかないピラト、罪が認められないとカイアファに伝える。 皇帝の法では、過越に囚人を一人釈放できると言うピラトは、民衆に囚人を処刑するか決めさせるようカイアファに指示する。 マリアは、イエスを3度知らないと言ったペトロから、息子が死刑宣告を受けたことを知らされる。 ユダは、首を吊って命を絶つ。 鞭打ちが終わり投獄されたイエスは、いばらの冠をかぶされる。 民衆の前に立ったピラトは、恩赦で釈放される囚人を選ばせる。 人々はバラバ(フレイザー・エアーズ)選び、ピラトは彼を釈放する。 十字架を背負わされたイエスは、マリアから声をかけられ、恐れることはない、神にはすべて可能だと伝える。 ピラトは、イエスの十字架に”ナザレのイエス ユダヤの王”と記するよう指示し、カイアファに意見されるものの考えを変えない。 十字架には、”ナザレのイエス ユダヤの王”と記された板も打ち付けられる。 クラウディアから後悔すると言われたピラトは、ユダヤ人の多くを殺したと彼女に伝える。 神に選ばれたイエスは特別だと言われたピラトは、1時間で忘れるとクラウディアに伝える。 立てられた十字架に歩み寄るマリアの前で、イエスは”父”に、”彼らをお許しください、行いが分からないのです”と伝える。 イエスは苦しみながら、自分を見守るマリア、ヨハネ、マグダラのマリア(アンバー・ローズ・レヴァ)に語りかけ、神には自分を見捨てた理由を問う。 天候は急変し地が揺れる中、イエスは、”御業は成し遂げられた、父よ、わが霊をゆだねる”という言葉を残して息絶える。 神の霊が宿ると言われる神殿のカーテンは引き裂かれる。 十字架から降ろされたイエスはマリアに抱かれ、その遺体は清められ、大きな岩で封印された墓に埋葬される。 姿を隠していたペトロは、つまづいた自分は赦しは請えないとヨハネに伝える。 3日後。 外に立つイエスから、弟子たちに自分がいることを伝えるようにと言われたマグダラのマリアは、それをペトロらに知らせる。 その場を確認したペトロは、師が去ったと言うヨハネに、復活したのだと伝える。 仲間の元に戻ったペトロは、主イエスの体であるパンと血のワインで、皆を祝福する。 現われたイエスは弟子たちに触れ、唯一人、疑っていたトマス(マシュー・グラヴェル)に語りかけて信じさせる。 40日後。 そして、イエスは天に昇り、ペトロを中心にして、弟子たちはそれぞれの道を歩むことになる。 年老いたヨハネは、イエス以外の弟子たちは信仰のために殉教したことを語る。 迫害を受け追放されたヨハネは、死ぬまで孤独に暮らすことになる。 イエスから、死や悲しみ、嘆き、苦労もなく、自分は、すべてのものを新しくするために直ぐに戻ってくると言われたヨハネは、涙ぐみながら祈りを捧げる。
...全てを見る(結末あり)
到着したピラトは、ペレアの領主ヘロデ・アンティパス(リック・ベーコン)に皇帝の指示書を渡す。
水道橋の建設に神殿の費用を遣ったことで、市民が騒ぎを起こして暴動寸前となる。
マリア(ローマ・ダウニー)は、息子イエスが戻ったことを知る。
”ゴルゴタの丘”に着いたイエスは、十字架に両手を縛られ杭打たれる。
墓参りに行ったマグダラのマリアは、入り口の岩が砕け、イエスの遺体がなくなっていたために驚く。
イエスは、世界中を旅してメッセージを広めるようにと弟子たちに告げる。
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*(簡略ストー リー)
ローマ帝国の圧政に耐えながらメシア/救世主が現れるのを待つユダヤの人々の前に、新しい人生を教えようとするイエス・キリストが現われる。
イエスの元に人々は集まり、ペトロやヨハネを弟子にした彼は信仰の旅を続ける。
それを知ったエルサレムの権力者は危険を感じ、イエスと従える者たちを監視するのだが・・・。
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2013年に放映されたテレビ・ミニシリーズ”ザ・バイブル”の映画化。
”新約聖書”を基にしたイエス・キリストの生涯は、誰でも知るエピソードとして新鮮味がない内容に思えるのだが、忠実に再現されたイエスが起こす奇跡などがドラマチックには描かれている。
主人公であるイエスの存在はもとより、その弟子たちのそれぞれの考えなどが克明に描かれた内容となっている。
スケール感のある映像の他、ハンス・ジマーの力強い音楽も印象に残る。
テレビ・シリーズ同様、批評家の評価は低かったものの、北米で約6000万ドル、全世界では約7100万ドルを記録した。
*製作費 $22,000,000
人々を神の道に導くイエス・キリストのディオゴ・モルガド、その使徒ペトロのダーウィン・ショウ、ヨハネのセバスチャン・ナップ、マタイのセイド・ベイ、トマスのマシュー・グラヴェル、イスカリオテのユダのジョー・レデン、イエスの友人ラザロのエイナス・チェリン、その姉マルタのサナ・ムージアン、マグダラのマリアのアンバー・ローズ・レヴァ、聖母マリアのローマ・ダウニー、その若年期レイラ・ミマック、その夫ナザレのヨセフのジョー・コーエン、ファリサイ派のシモンのポール・マーク・デイヴィス、ユダヤ属州総督ポンティウス・ピラトのグレッグ・ヒックス、その妻クラウディアのルイーズ・デラメール、ユダヤの大司祭カイアファのエイドリアン・シラー、ファリサイ派最高法院の議員ニコデモのサイモン・クンツ、イエスの代わりに恩赦を受けて釈放される囚人バラバのフレイザー・エアーズ、ペレアの領主ヘロデ・アンティパスのリック・ベーコンなどが共演している。