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SOMEWHERE (2010)

華やかに思えるハリウッド・スターの空虚な孤独感を描く、製作、脚本、監督ソフィア・コッポラ、製作総指揮フランシス・フォード・コッポラ、主演スティーヴン・ドーフエル・ファニング他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ソフィア・コッポラ

製作
ソフィア・コッポラ

G・マック・ブラウン
ロマン・コッポラ

製作総指揮
フランシス・フォード・コッポラ

ポール・ラッサム
フレッド・ルース

脚本:ソフィア・コッポラ
撮影:ハリス・サヴィデス
編集:サラ・フラック
音楽:フェニックス

出演
ジョニー・マルコ:スティーヴン・ドーフ

クレオ:エル・ファニング
サミー:クリス・ポンティアス
レイラ:ララ・スロートマン
バンビ:クリスティーナ・シャノン
シンディ:カリサ・シャノン
マージ:アマンダ・アンカ
クレール:エリー・ケンパー
レベッカ:ミシェル・モナハン
セレブリティ:ベニチオ・デル・トロ

アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ

2010年製作 98分
公開
北米:2010年12月22日
日本:2011年4月2日
製作費 $8,000,000
北米興行収入 $1,768,420
世界 $13,936,910


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ロサンゼルス
ハリウッド・スターのジョニー・マルコ(スティーヴ・ドーフ)は、ホテル“シャトー・マーモント”に滞在し、フェラーリを乗り回し酒と女に溺れる日々を送っていた。

華やかな世界にいると思われるジョニーだったが、彼の生活は空虚で孤独だった。

そんなジョニーは、自分をからかう非通知メールを受け取る。

ある日、ジョニーは、別れた妻レイラ(ララ・スロートマン)との娘で11歳のクレオ(エル・ファニング)を1日預る。

ホテルを出たジョニーは、クレオを習っているアイススケートに連れて行き、彼女の滑りに感心するが、何年習っていたかは忘れていた。
...全てを見る(結末あり)

クレオを家に送ったジョニーは、非通知メールを受け取る。

ホテルの部屋に戻ったジョニーは、同じ俳優で幼馴染でもあるサミー(クリス・ポンティアス)がパーティーを開いていたためその場を楽しむ。

誰か知らぬ女性を誘ったジョニーは、彼女を寝室に誘い愛し合おうとするが眠ってしまう。

翌日、新作の発表記者会見などあることを忘れていたジョニーは、マネージャーのマージ(アマンダ・アンカ)の電話でそれを思い出し会場に向かう。

相容れない仲の共演者レベッカ(ミシェル・モナハン)との写真撮影を終えたジョニーは、記者会見で様々な質問を受けて戸惑う。

車で送られる途中、ある女性の家に向かい愛し合ったジョニーはホテルに戻る。

翌日、マージに電話で起こされたジョニーは、特殊効果スタジオに向かうよう指示される。

頭部の型どりをしたジョニーは、完成した老人のメイクに満足する。

ホテルに戻ったジョニーは、”男性”マッサージが現れたことを知り部屋に入れるが、相手が全裸になったために驚く。

翌朝、向いの部屋の女性と愛し合い戻ろうとしたジョニーは、クレオが来ていることに気づき、彼女とサミーと共に1日を過ごす。

レイラから暫く家を空けるという連絡を受けたジョニーは、キャンプに行く予定のクレオを預かることになる。

新作の公開でイタリアに行くことになっていたジョニーは、クレオを同伴して現地に向かう。

ミラノ
ホテルに着いたジョニーとクレオは、プール付きの最高級スイートルームに案内される。

その夜、眠れない二人はルームサービスでジェラートを頼み、ジョニーは非通知メールを受ける。

その後ジョニーは、昼間声をかけられた、以前付き合っていた女性を部屋に招き入れて愛し合う。

翌朝、それを知ったクレオは二人の関係をよく思わない。

テレガット賞”の授賞式に出席するジョニーは、ドレスアップしたクレオと共に会場に向かい、賞を授賞してステージに上がる。

早々にホテルを引き上げたジョニーとクレオは、ロサンゼルスに戻る。

翌日、クレオのキャンプに必要な物を買い揃えたジョニーは、帰る途中でフェラーリが故障してしまう。

レッカーを呼びホテルに戻ったジョニーは、寝室に女性がいたため、クレオを連れて食事に出る。

その後も二人きりの時間を過ごしたジョニーは、クレオをキャンプに送る途中、彼女が泣き出したために驚く。

いつ戻るか分からない母親のことを想い、ジョニーが忙しいため、孤独になることを恐れたクレオは不安を隠せない。

そんな娘を抱き寄せるジョニーは、気分転換のためにラスベガスのカジノに立ち寄る。

ヘリコプターをチャーターしたジョニーは、キャンプ場の付近にタクシーを呼び、クレオを抱きしめて見送る。

ホテルに戻り、再び空虚な生活に戻ったジョニーは、レイラに電話をして辛い思いを伝える。

ジョニーはレイラを呼び寄せようとするが、彼女はそれを断わる。

レイラに励まされたジョニーだったが、涙が止まらない。

ホテルを出る決心をしたジョニーは、フェラーリで田舎に向い、停車してキーを付けたまま車を降りる。

そしてジョニーは、街道を歩き始めながら笑顔を見せる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス
ハリウッド・スターのジョニー・マルコ(スティーヴ・ドーフ)は、ホテル“シャトー・マーモント”に滞在し、フェラーリを乗り回し酒と女に溺れる日々を送っていた。
華やかな世界にいると思われるジョニーだったが、その生活は空虚で孤独だった。
新作の公開を控えるジョニーは、元妻レイラからの連絡を受け、暫く家を空けるために11歳になる娘クレオを預かってほしいと言われる。
愛する娘との何の変哲もない時間に安らぎを感じるジョニーは、新作が公開されるイタリアにも彼女を同行させる・・・。
__________

華やかな映画業界の裏を熟知する、ソフィア・コッポラの思いを込めた作品で、その世界の裏に潜む空虚さや孤独感を淡々と描きながら、娘と過ごす平凡な時間を通し、人生を見つめ直す主人公の心情を繊細に描くドラマ。

第67回ヴェネチア国際映画祭で、ソフィア・コッポラ金獅子賞を受賞した。

舞台となるホテル“シャトー・マーモント”の醸し出す独特の雰囲気、何度も挿入される美術画の静止画像を見ているようなロングショットなど、ソフィア・コッポラの映像感覚にも注目したい。

富と名声を手に入れた人間のとる行動として理解できないことはない、空虚で孤独な日々を送る映画スターを好演するスティーヴン・ドーフと、そんな父親と家を出た母親の複雑な関係の中で生活する、娘役エル・ファニングの自然な演技が印象的だ。

主人公の幼馴染である俳優仲間のクリス・ポンティアス、主人公の元妻ララ・スロートマン、双子のポール・ダンサー、クリスティーナ・シャノンカリサ・シャノン、主人公のマネージャー、アマンダ・アンカ、記者会見の担当者エリー・ケンパー、主人公の共演者ミシェル・モナハン、そして同じホテルに滞在するセレブ役のベニチオ・デル・トロなどが共演している。


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