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恋愛適齢期 Something’s Gotta Give (2003)

真剣に女性と付き合えない不器用な初老の男性と恋を諦めた女性の恋愛を描く、製作、監督、脚本ナンシー・マイヤーズ、主演ジャック・ニコルソンダイアン・キートンフランシス・マクドーマンドキアヌ・リーヴスアマンダ・ピートジョン・ファヴローポール・マイケル・グレーザー他共演によるロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ

ジャック・ニコルソン / Jack Nicholson 作品一覧
ジャック・ニコルソン / Jack Nicholson / Pinterest
フランシス・マクドーマンド / Frances McDormand / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ナンシー・マイヤーズ

製作
ナンシー・マイヤーズ

ブルース・A・ブロック
脚本:ナンシー・マイヤーズ
撮影:ミヒャエル・バルハウス
編集:ジョー・ハットシング
音楽:ハンス・ジマー

出演
ハリー・サンボーン:ジャック・ニコルソン

エリカ・ジェーン・バリー:ダイアン・キートン
ゾーイ・バリー:フランシス・マクドーマンド
ジュリアン・マーサー医師:キアヌ・リーヴス
マリン・バリー:アマンダ・ピート
レオ・ホフマン:ジョン・ファヴロー
デイヴ・クレイン:ポール・マイケル・グレーザー
マルティネス医師:レイチェル・ティコティン
クリステン:ケイディー・ストリックランド

アメリカ 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(世界)
コロンビア・ピクチャーズ(北米)
2003年製作 128分
公開
北米:2003年12月12日
日本:2004年3月27日
製作費 $80,000,000
北米興行収入 $124,590,960
世界 $266,728,740


アカデミー賞 ■
第76回アカデミー賞

・ノミネート
主演女優賞(ダイアン・キートン


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
音楽業界の大物ハリー・サンボーン(ジャック・ニコルソン)63歳は、40年もの間かなり年下の女性と付き合い続け、最近は30歳以上も年下がお相手だった。

ハリーは、”クリスティーズ”で働く29歳の恋人マリン・バリー(アマンダ・ピート)と、”ハンプトン”の彼女の母親のビーチ・ハウスで休暇を過ごすことになる。

くつろいでいたハリーは、突然現れた、著名な劇作家であるマリンの母親エリカ・ジェーン(ダイアン・キートン)と妹ゾーイ(フランシス・マクドーマンド)に泥棒と間違えられてしまう。

誤解が解けたハリーは、気を利かして一人帰ろうとするが、ゾーイが一緒に週末を過ごす提案をする。
...全てを見る(結末あり)

その夜の食事の最中、ゾーイがハリーのことを有名な独身貴族だと気づく。

姉エリカと比較したゾーイは、男の場合は、高齢で独身でも好しとされるなどと言ってしまい、エリカは気分を害してしまう。

ハリーを毛嫌いするエリカだったが、その夜、彼が心臓発作で倒れてしまう。

病院に運ばれたハリーは、若い医師ジュリアン・マーサー(キアヌ・リーヴス)の診察と治療を受け、一応、容態は安定する。

ジュリアンは、エリカが有名な劇作家だと気づき、大ファンだということを彼女に伝える。

若くてハンサムなジュリアンに、優しくされたエリカやゾーイ、そしてマリンだったが、彼はエリカに惹かれてしまう。

その後、個人秘書レオ・ホフマン(ジョン・ファヴロー)を呼び寄せたハリーは、退院してニューヨークに戻ろうとする。

しかし、ハリーは病院前で再び気を失ってしまい、結局、彼はエリカのビーチ・ハウスで静養することになる。

エリカの元夫であるデイヴ・クレイン(ポール・マイケル・グレーザー)がビーチ・ハウスを訪れ、マリンを連れて帰ることになり、ハリーのスタッフやゾーイもいなくなってしまう。

ビーチ・ハウスで、ハリーと二人で過ごすことになったエリカは不安が募る。

ハリーのやること全てが気に入らないエリカは、彼に裸体まで見られてしまう。

ジュリアンの診察を受けたハリーは、彼からエリカの事ばかり聞かれる。

そして、ビーチ・ハウスを訪ねたジュリアンは、彼女を食事に誘う。

満更でもないエリカは機嫌がよくなり、気晴らしにハリーの誘いを受けて浜辺に散歩に出かける。

お互いの経歴などをネットで調べていた二人は、意外にも打ち解けて会話も弾み、エリカがジュリアンと食事すると聞いて、ハリーは、冷やかしながら励ましたりもする。

エリカとレストランに向かったジュリアンは、彼女への真剣な気持ちを伝える。

帰宅したエリカは、同じ家にいながら、ハリーにチャットで夜食に誘われる。

ハリーはエリカの魅力を語り、二人はいい雰囲気になるのだが、そこにマリンが現れる。

マリンは二人が惹かれ合っていると感じて、ハリーと別れると言い出し、母エリカにハリーと付き合うことを勧める。

そんな時、エリカはジュリアンから再び誘われ、それを受けてしまう。

マリンにハリーと別れたことを伝えられたエリカは、その後彼と楽しい時を過ごす。

そして、二人は結ばれてしまい、愛を忘れていたエリカは感激し、ハリーも一緒に涙する。

眠るのは独りと決めていた二人だったが、結局は同じベッドで一夜を過ごしてしまう。

やがて、回復したハリーはニューヨークに戻ることになり、エリカに別れを告げる。

そんな時、マリンが父デイヴの結婚にショックを受け、エリカにニューヨークに来て欲しいと連絡を入れる。

エリカは、早速”クリスティーズ”にマリンを訪ね、自分と2歳しか違わない女性を選んだ、父への不満をマリンから聞かされる。

ジュリアンとの食事には行かずに、元夫デイヴと婚約者のクリステン(ケイディー・ストリックランド)、そしてマリンとの食事に付き合わされたエリカは、デイヴに対し嫌味ばかり口にする。

そこに、若い女性を連れたハリーが現れ、それを目撃したエリカはショックを受けて、その場を立ち去ってしまう。

後を追って来たハリーに、エリカは彼が恋しくて苦しい胸の内を伝える。

真剣に人を愛する方法を知らないと言う、不器用なハリーには付いていけないと悟ったエリカは、泣きながら彼の元を去って行く。

その直後、ハリーは心臓発作で再び倒れ、病院に運び込まれる。

ハリーは直ぐに回復し、マルティネス医師(レイチェル・ティコティン)の診察で、ストレスが原因だということが分かる。

帰宅したハリーは、エリカに電話をするのだが留守電にメッセージを残せず、失意のエリカは、その後、涙に暮れる日々が続く。

そんなある日、エリカはチャットでハリーのメッセージを受けるが、お互い求め合っている真意を伝えられないでいた。

ビーチ・ハウスに来ていたゾーイが、町でジュリアンに出くわし、彼をエリカの元に連れて行く。

三人は食事をして楽しい時を過ごし、エリカとジュリアンは愛し合うようになり、彼女は新作を書き上げる。

新しい恋人が、舞台のオーディションを受けることになったハリーは、それが自分を題材にしているエリカの作品だと気づく。

ハリーは、そのことについて、エリカに”抗議”しながら様子を窺いに、彼女の元を訪ねる。

自分そのものを描こうとしながら、無関心を装うエリカに腹を立てたハリーは、再び興奮して発作を起しマルティネス医師の世話になる。

しかし、彼女の診断は、発作が起きたと思い込んだだけということで済まされてしまう。

6ヵ月後。
エリカの舞台は初演を迎え好評となり、その後マリンを訪ねたハリーは、彼女が結婚して妊娠したことを知らされる。

エリカに会ってみる気になったハリーは、彼女がパリにいると聞いて現地に向かう。

レストランでエリカと再会したハリーは、身辺整理をした後に旅に出て、更に過去の恋人達の元を訪ねて歩いたことを彼女に話す。

そこにエリカと付き合っているジュリアンが現れ、気を利かせたハリーは席を外そうとする。

エリカの誕生日を祝うことにした三人は、食事して楽しい時を過ごす。

盛り上がる三人だったが、ジュリアンはハリーとエリカの会話で、二人の関係に気づく。

二人と別れたハリーは、セーヌ川に架かる橋の上で思わず涙してしまう。

しかし、二人を気遣ったジュリアンは、エリカをハリーの元に向かわせて、二人は雪の降る中、固く抱き合う。

その後、ハリーとエリカは結婚して新たな人生を歩み始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
音楽業界の大物ハリー・サンボーンは、30歳以上も年の違う女性がお相手の63歳のプレイボーイだった。
ハリーは、恋人マリンと彼女の母親の別荘で週末を過ごしていた。
そこに、マリンの母親で、人気劇作家でもある離婚した54歳のエリカが現れるが、娘の恋人ハリーに驚きながらも干渉を避ける。
そんな時、ハリーが心臓発作で倒れてしまい、別荘で静養することになる。
そして、別れた夫が娘マリンを連れて帰ることになったために、エリカは仕方なくハリーの看病をすることになるのだが・・・。
__________

プロデューサーそして脚本家として活躍しながら、監督作品は少ないものの、その殆どが大ヒットしているナンシー・マイヤーズ作品。
全編粋な雰囲気な大人のムード漂うラブロマンスで、中年以上が見ると”痛快”さも感じる実に楽しい作品。

製作費8000万ドルをかけ上流階級のゴージャスさが嫌味なく描かれているところなどが、いかにもナンシー・マイヤーズらしい演出だ。

第76回アカデミー賞では、ダイアン・キートンが主演女優賞にノミネートされた。

北米興行収入は約1億2500万ドル、全世界では約2億6700万ドルの大ヒットとなった。

ハンス・ジマーの音楽を含めて、全てが洗練されている感じを受ける作品でもある。

極浅い関係を好み、まともな恋愛が出来ない初老の富豪ジャック・ニコルソンと、離婚をきっかけに、恋を捨てた50代半ばの劇作家ダイアン・キートンは、不器用な熟年カップルを絶妙に演じ、見る者を魅了する。

もう少し重要な役を演じて欲しかった、彼女にしては、ゲスト程度の出演が寂しい、ヒロインの妹フランシス・マクドーマンド、こちらもやや控えめな医師役キアヌ・リーヴス、主人公の若い恋人アマンダ・ピート、その父ポール・マイケル・グレーザー、その若い婚約者役のケイディー・ストリックランド、主人公の秘書ジョン・ファヴロー、医師のレイチェル・ティコティンという豪華キャストも注目だ。


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