スタントマン出身のハル・ニーダムが盟友バート・レイノルズと組んだアクション・コメディの快作。 共演サリー・フィールド、ジェリー・リード、ジャッキー・グリーソン。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ハル・ニーダム
製作総指揮:ロバート・L・レヴィ
製作:モート・エンゲルバーグ
原案
ハル・ニーダム
ロバート・L・レヴィ
脚本
ジェームズ・リー・バレット
チャールズ・シャイア
アラン・マンデル
撮影:ボビー・バーン
編集
アンジェロ・ロス
ウォルター・A・ハンネマン
音楽
ビル・ジャスティス
ジェリー・リード
出演
ボー・ダーヴィル/バンディット:バート・レイノルズ
キャリー/フロッグ:サリー・フィールド
クリーダス・スノー/スノーマン:ジェリー・リード
ビュフォード・T・ジャスティス保安官:ジャッキー・グリーソン
ジュニア・ジャスティス:マイク・ヘンリー
ビッグ・イーノス・バーデット:パット・マコーミック
リトル・イーノス・バーデット:ポール・ウィリアムズ
トラック運転手:ハンク・ウォーデン
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1977年製作 95分
公開
北米:1977年5月27日
日本:1977年10月8日
製作費 $1,728,060
北米興行収入 $126,737,400
■ アカデミー賞 ■
第50回アカデミー賞
・ノミネート
編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
アトランタ。
テキサスの大富豪ビッグ・イーノス・バーデット(パット・マコーミック)とリトル(ポール・ウィリアムズ)の親子は、伝説のトラック・ドライバーのボー・ダーヴィル/バンディット(バート・レイノルズ)に声をかける。
バンディットは、28時間以内に、テキサカーナでクアーズ・ビールを400ケース積みアトランタに持ち帰れば、報酬8万ドル支払うことをイーノスに約束される。
往復3000キロの大勝負を受けたバンディットは、相棒のクリーダス・スノー/スノーマン(ジェリー・リード)を誘う。
クアーズは、テキサスより東に輸送すると密輸とみなされ、速さだけでなく、積荷を調べられないよう警戒する必要があった。 そこでバンディットは、軍資金で先導車としてトランザムを購入し、スノーマンの運転するトラックの走行を妨げる、警察他を排除しようと考える。 テキサカーナでクアーズを積んだバンディットとスノーマンは、順調に車を飛ばしてアトランタに向かう。 しかし、 結婚式から逃亡した花嫁キャリー(サリー・フィールド)が、バンディットの車に同乗することになってしまう。 その頃、ビュフォード・T・ジャスティス保安官(ジャッキー・グリーソン)と息子ジュニア(マイク・ヘンリー)が、花嫁キャリーを追って、彼女の放置した車を狙う若者達の前に現れる。 ジャスティスは、キャリーがジョージア・ナンバーの車に乗って去ったことを若者達から聞きその後を追う。 あるパトカーの追跡を、街道を逸れて振り切ったバンディットは、先行したスノーマンに追いつこうとする。 そこにジャスティスから無線が入り、背後に彼がいることに気づいたバンディットは、なぜ自分を追うのか疑問に思いながら、アクセルを踏み込む。 スノーマンを追い越したバンディットは、テキサスの保安官であるジャスティスが、アーカンソーに入っても追ってくることが理解できない。 他のドライバーからの無線で、州警察が非常線を張ったことを知ったバンディットは、再び街道を外れて逃亡するが、ジャスティスもお構いなしに追跡を続ける。 バンディットは、壊れた橋を飛び越えて、州警察の追跡とジャスティスを難なくかわして街道に戻る。 その後、キャリーを降ろすことになったバンディットだったが、食料を調達しているその場にジャスティスが現れる。 バンディットの顔を知らないジャスティスは、当然、彼に気づかない。 ジャスティスと会話を交わしたバンディットは、彼がトイレに行った隙に、その場から逃げ去る。 ジャスティスに気づいたキャリーは、トランザムを運転して、店を飛び出したバンディットを乗せて逃走する。 バンディットはジャスティスを引き離し、スノーマンに追いついてミシシッピ入りする。 その後ジャスティスは、同じガソリンスタンドでバンディットの気配を感じたものの、慌てたために取り逃がしてしまう。 700マイルの旅をしてきたバンディットとキャリーは、やがて惹かれ合うようになる。 その頃、街道沿いのバーで休息したスノーマンは、客に絡まれて袋叩きにされてしまう。 店から放り出されたスノーマンは、殴られた相手のバイクをトラックで踏み潰して、街道に戻り先を急ぐ。 伝説の男バンディットの逃走劇を知った者達は、彼への協力を申し出る。 アラバマからジョージアに入ろうとしたバンディットに追いついたスノーマンは、 州警察の追跡を、トラック集団の助けで切り抜ける。 バンディットの無線を傍受していたジャスティスは、罠にはめられ、売春現場で彼らしき男を逮捕するが、それは地元警察の署長だった。 パトロール警官に、スピード違反で止められたスノーマンだったが、バンディットがおとりになり彼を逃がす。 バンディットからの連絡を受けた仲間達は、一斉にパトカーへの妨害を始める。 ヘリコプターまで出動して追われたバンディットは、追われているのは自分だけだということをスノーマンに伝え、彼だけを目的地に向かわせる。 スノーマンは、一気にイーノス親子の元に向かい、ついに約束通りにビールを届ける。 イーノス親子は、倍額で、ボストンから18時間で缶詰を運ぶ賭けをバンディットにもちかけ、彼はそれを受ける。 ジャスティスもその場に到着し、無線でバンディットに連絡を入れて、互いの健闘を称え合う。 そして、目の前にいることを知らせて、ボストンに向かうことを宣言したバンディットを、ジャスティスは再び追跡する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
伝説のトラック・ドライバーのバンディットは、大富豪イーノス親子から、28時間以内に400ケースのビールを、3000キロ移動させる仕事の依頼を受ける。
8万ドルの報酬に飛びついたバンディットは、相棒のスノーマンを誘い、トランザムの先導で目的地のテキサカーナに向かい、ビールを積み込む。
途中、結婚式から逃れてきた女性キャリーを乗せることになってしまったバンディットは、息子の花嫁を追う保安官ジャスティスに追われることになる。
各州の警察を振り切りながら、バンディットは、州を越えて追跡してくる、ジャスティスの目的が分からないまま逃走を続ける。
やがてバンディットとキャリーは惹かれ合うようになり、彼らは仲間達の協力もあり快調にアトランタに向かう。
しかし、しぶといジャスティスは、諦めることなく執念でバンディットを追う・・・。
__________
わずか170万ドル余りの製作費で、北米だけでも70倍以上の興行収益を記録した桁外れの大ヒット作品。
*北米興行収入 $126,737,400
ほぼ同じメンバーで続編、パート3も製作された。
*
・「トランザム7000VS激突パトカー軍団」(1980)
・「トランザム7000 PART 3」(1983)
軽快なカントリー・ミュージックに乗り、ポンティアック・ファイヤーバード・トランザムと、18輪大型トラックの逃走を追うパトカー集団のカーチェイスのど迫力に加え、伊達男バート・レイノルズと鉄火娘サリー・フィールドの甘いロマンス、さらにはユーモア溢れる、愛すべきキャラクターの豪傑保安官役ジャッキー・グリーソンの名演が出色の痛快作。
新車(トランザム)を、あれほどハチャメチャに運転してみたいと思ったのは、私だけだろうか・・・。
第50回アカデミー賞では、編集賞にノミネートされた。
「ロンゲスト・ヤード」(1974)などのヒットで、人気絶頂期を迎えようとしていたバート・レイノルズが、ハリウッドの頂点を極めるきっかけとなった作品。
アウトロー的自由人がピッタリはまり、その独特の男臭さ、女性を惹きつける彼の魅力も存分に味わえる。
この当時のサリー・フィールドは、正に本作のようなキャラクターが似合う女優でだった。
2年後に「ノーマ・レイ」(1979)で、突然、演技派に転向し、アカデミー賞を受賞した時には、別人ではないかと疑ってしまったほどだ。
傲慢で一本気な保安官、ジャッキー・グリーソンの存在なくして、本作の魅力は語れない。
豪快な演技で大いに笑わせてくれる、彼の存在は大きい。
見事な歌声も披露してくれる主人公の相棒ジェリー・リード、保安官のドジな息子を演ずるマイク・ヘンリー、テキサスの大富豪凸凹親子、身長2mの巨漢パット・マコーミックと、157cmの小柄なポール・ウィリアムズなどが共演している。
個人的には、ジョン・フォードやジョン・ウェイン作品の常連ハンク・ウォーデンが、トラック・ドライバーとして一瞬登場するのが嬉しい。