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シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム Sherlock Holmes: A Game of Shadows (2011)

大ヒットした「シャーロック・ホームズ」(2009)の続編。
アーサー・コナン・ドイルの原作。
ホームズのライバルとなる天才モリアーティ教授が登場するサスペンス・アクション。

監督ガイ・リッチー、主演ロバート・ダウニーJr.ジュード・ロウノオミ・ラパスジャレッド・ハリスレイチェル・マクアダムス他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

ロバート・ダウニーJr. / Robert Downey Jr. 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:ガイ・リッチー

製作総指揮
ブルース・バーマン

ピーター・エスケルセン
スティーヴ・クラーク=ホール
製作
スーザン・ダウニー

ダン・リン
ジョエル・シルバー
ライオネル・ウィグラム
原案:アーサー・コナン・ドイル
脚本
ミシェル・マローニー
キーラン・マローニー

撮影:フィリップ・ルースロ
編集:ジェームズ・ハーバート
音楽:ハンス・ジマー

出演
シャーロック・ホームズ:ロバート・ダウニーJr.

ジョン・ワトソン:ジュード・ロウ
マダム・シム・ヘロン:ノオミ・ラパス
ジェームズ・モリアーティ:ジャレッド・ハリス
アイリーン・アドラー:レイチェル・マクアダムス
マイクロフト・ホームズ:スティーヴン・フライ
レストレード警部:エディ・マーサン
メアリー・モースタン・ワトスン:ケリー・ライリー
セバスチャン・モラン:ポール・アンダーソン
ハドスン夫人:ジェラルディン・ジェームズ
クラーキー巡査:ウィリアム・ヒューストン
クロード・ラヴァシュ:ティエリー・ヌーヴィック
ホフマンスタール医師:ヴォルフ・カーラー

アメリカ/イギリス 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2011年製作 129分
公開
北米:2011年12月16日
日本:2012年3月10日
製作費 $125,000,000
北米興行収入 $186,764,260
世界 $534,848,420


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1891年、ロンドン
ヨーロッパで連続爆破事件が発生し、犯人が誰であるか、アナキストかで、フランスドイツは激しく対立する。

探偵のシャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニーJr.)は、アイリーン・アドラー(レイチェル・マクアダムス)が、怪しい小包を運ぶのを目撃し、中国人に扮して声をかける。

男達が付けていることをアドラーに伝えたホームズは、彼女と夕食の約束をする。

護衛だという男達に後を任せたアドラーは、ホームズを残し、小包を持って姿を消す。

男達の襲撃をかわして、オークション会場に向かったアドラーを追ったホームズは、ホフマンスタール医師(ヴォルフ・カーラー)が、彼女から受け取った小包を爆弾と見抜き、爆発を回避する。

しかし、ホフマンスタールは爆弾を作動させてしまい、ホームズはアドラーの持っていた手紙を奪い、火事を起こし、その場にいた者達を避難させる。

爆弾を安全に爆発させたホームズは、ホフマンスタールが、毒針で殺害されていることに気づく。
...全てを見る(結末あり)

その後アドラーは、レストランでジェームズ・モリアーティ教授(ジャレッド・ハリス)と接触し、手紙を盗まれたことを伝えるが、彼女がお茶を飲んだ直後、客は一斉に席を立つ。

アドラーの、ホームズを思う気持ちを察することを伝えたモリアーティは、今後は全てを自分で解決することを告げ、席を離れた彼女は意識を失う。

一向にアドラーが現れないため、ホームズは一人で食事をする。

ベーカー街、221B。
ホームズを訪ねた医師ジョン・ワトソン(ジュード・ロウ)は、おかしな迷彩服を着て身を隠し、自分をからかう彼に呆れる。

ワトソンは、現れたハドスン夫人(ジェラルディン・ジェームズ)からも、ホームズを療養所に入れるべきだと言われてしまう。

結婚をすることをホームズに伝えたワトソンは、彼が爆破事件の犯人を、天才数学者で著名な作家モリアーティだと断定したことを知る。

ホームズは、その証拠として、ホフマンスタール医師殺害事件で、一旦は、爆弾から彼を救ったことをワトソンに伝える。

誰も使用していない車に乗り、二人はトラファルガー広場に向かう。

政府関係機関に関わる兄マイクロフト(スティーヴン・フライ)に会ったホームズは、クラブに向かい、ワトソンの結婚祝いで祝杯をあげる。

その後ホームズは、ジプシーの占い師マダム・シム・ヘロン(ノオミ・ラパス)に会い、アドラーの手紙を見せる。

兄からの手紙を読んだシムは、何も語らずにホームズを帰そうとする。

ホームズは、男が天井に隠れていることをシムに伝え、その男を彼女と共に倒してその場を離れる。

二人は、死んだと思った男に再び襲われるものの撃退し、手紙を持ち去ったホームズは、酔ったワトソンを連れて結婚式会場に向かう。

二日酔いのワトソンは、メアリー・モースタン(ケリー・ライリー)との式を済ませ、ホームズも、何んとか花婿の付添人の役目を果たす。

その後、モリアーティの使いだというセバスチャン・モラン(ポール・アンダーソン)が現れ、ホームズは大学に向かう。

モリアーティと面会したホームズは、部屋を観察しながら探りを入れ、アドラーが彼に殺害されたことを察する。

自分に本気で挑戦する気かを問うモリアーティに対し、怒りを抑えながら、ホームズは敗北を覚悟しておくようにと言い返す。

お互いに一歩も引かず、戦う意思を告げてホームズは、アドラーのハンカチを持ち去り、ワトソン夫妻に宜しくとも言われる。

汽車で新婚旅行に出発したワトソンとメアリーだったが、乗務員に扮した男に襲われ、二人はその男を車両から放り出す。

そこに、二人を守ろうとしたホームズが女装して現れ、メアリーの危険を回避するために、彼女を川に突き落とす。

ワトソンは憤慨するが、ホームズは、モリアーティの狙いがワトソンだと伝え、敵を撃退する。

その頃メアリーは、ホームズに指示された、マイクロフトの乗るボートに救われる。

探偵と助手の関係の復活を確認したホームズは、この難解な事件が、シムの兄に関係していることをワトソンに伝え、二人はドーバー海峡を渡りパリ郊外のモントレイユに向かう。

ホームズは船上で、アドラーを想いながらハンカチを捨てる。

モントレイユ
ジプシーの集落でシムに再会したホームズは、彼女の兄の情報を入手して、アナキストのリーダーと兄が深くつながっていることが分かる。

そのリーダーである、クロード・ラヴァシュ(ティエリー・ヌーヴィック)は爆弾魔で、シムと兄は仲間だったために、会える可能性を彼女はホームズとワトソンに伝える。

パリ。
ラヴァシュに会ったホームズらは、彼が家族を人質に取られ、爆弾を仕掛けたことを知らされる。

しかし、ラヴァシュは、10分後に次が爆発すると言って自殺してしまう。

秘密の出口を見つけたホームズは、ターゲットがオペラ座であることに気づき、その場に向かう。

しかし、推理を働かせたホームズは、ワトソンとシムに違う場所だったことを伝え、凱旋門ホテルに向かうものの、爆発は起きる。

現場を見たホームズは、弾痕を見つけて狙撃現場を検証し、犯人として、陸軍一の狙撃兵モランの名前が上がる。

ホームズは、狙撃現場の証拠を消すための爆破だったということを推理する。

狙撃されたのはドイツ人の兵器製造業者で、彼の会社の株はモリアーティに買い占めらた。

それを知ったホームズは、ボーイに変装してモリアーティに近づき情報を得て、ドイツハイルブロンに向かう。

事件の影響で国境は封鎖されていたため、ホームズとワトソンはジプシーに扮し、シムの協力でドイツに向かう。

街の手前でシムと別れ、ホームズはマイクロフトへのメッセージをワトソンに送るよう指示する。

兵器工場に侵入したホームズはモランに見つかり、開発された自動式機関拳銃を見せられて拘束される。

ホームズは、いくつもの軍需産業を支配し、その需要を作り出すために世界大戦を始めようとしているモリアーティの企みを暴く。

ホームズは、誰に電報を送ったかを吐かせるための拷問を受ける。

工場に侵入したワトソンはモランに狙撃されるが、それを逃れて大砲で反撃し、ホームズを救い出す。

シムらの助けで、工場から脱出して森に向かい、激しい攻撃を受けながら、ホームズらは、通りがかった汽車の貨物車両に飛び乗り逃げ延びる。

ワトソンはホームズの傷を治療するものの、彼の呼吸は止まる。

しかしワトソンは、結婚祝いにホームズから貰った、毒の抽出液を彼の心臓に突き刺す。

一か八かの処置でホームズは蘇生され、戦争勃発を考えるモリアーティの最後の狙いが、スイスの平和会議だという推理をワトソンに伝え、シムの兄も、そこにいるはずだと語る。

マイクロフトと合流したホームズは、平和会議とは名ばかりの犯罪者の集まりで、シムの兄が暗殺者となって行動を起こすはずで、それを阻止しようとする。

ライヘンバッハの滝
会議が開かれる場の、各国要人が集まる舞踏会に出席したホームズは、その場を観察して、ホフマンスタール医師により、整形手術をした暗殺者が、各国大使のうちの一人だと推理し、ワトソンにシムの兄を捜すよう指示する。

ワトソンは、モリアーティが現れたことを確認して、シムと共に顔の手術跡を目印にして彼女の兄を捜す。

ホームズはモリアーティと顔を合わせ、チェスの対戦を始める。

ある男に目を付けたシムは、兄に向かって声をかけるが、彼はドイツを批判しながら取り押さえられ、モランの毒針を受けて命を落とす。

騒ぎの様子で、戦争が回避されたと語るホームズだったが、余裕を見せるモリアーティは、数年以内に必ず戦争は起きると言って席を立つ。

チェスの駒を進めながら、拷問されてた時に、モリアーティが使っていたメモ帳を奪ったことを伝えたホームズは、それが、暗号化されていた内容であったことも語る。

既にそれは、ロンドンのメアリーの元に届けられて解読され、レストレード警部(エディ・マーサン)の手により全財産が没収され、匿名で、”戦争寡婦と遺児の基金”に寄付されたことも、モリアーティはホームズに知らされる。

ワトソンとメアリーに危険が及ぶと言って、ホームズに脅したモリアーティは、彼と共に滝に落下する。

その直前にその場に現れたワトソンは、二人が落下するのを目撃する。

事件は解決し、二人の遺体の捜索は不可能であった。

ホームズの葬儀を終えたワトソンは、彼についての自分の気持ちを整理しながら書面に残す。

メアリーは、遅れていたハネムーンに向かうためワトソンを急かせるのだが、そこに小包が届く。

ワトソンは、中身が、ホームズが使った酸素の吸入器だと知り驚き、席を外してメアリーの元に向かう。

その時、迷彩服を着て部屋のソファーに座り潜んでいたホームズは、ワトソンの愛犬が吠えようとするのを制止する。

そしてホームズは、ワトソンがタイプした”The End”に”?”を加える。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「シャーロック・ホームズ」(2009)
・「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム」(2011)

*(簡略ストー リー)
ヨーロッパで起きている爆破事件を調べていた探偵シャーロック・ホームズは、彼が心を寄せる唯一人の女性、アドラーが絡んでいることを察する。
ホームズは、天才数学者にして著名な作家でもある、モリアーティ教授を犯人だと断定したことを、結婚することになった元助手のジョン・ワトソン医師に伝える。
アドラーから奪った手紙を基に、ジプシーの占い師シムに接触したホームズは、手紙の内容の謎に迫るが、何者かに襲われる。
それを逃れたホームズは、ワトソンの結婚式を済ませた後、モリアーティに呼び出される。
ホームズが邪魔な存在であるモリアーティは、アドラーの死を知らせ、対決を望む彼に対して、ワトソンにも危険が及ぶと脅しをかける。
その後、ワトソンと妻メアリーが、ハネムーンで乗車した汽車に姿を現したホームズは、二人を襲う者達を撃退する。
そしてホームズは、ワトソンが助手に復帰することを確認し、謎を解く鍵となる存在のシムを追い、パリ近郊にあるジプシーの集落に向かうのだが・・・。
__________

前作の雰囲気を継承しつつ、複雑な事件の推理を解り易く描写する映像、よりダイナミックになったアクションなど、見せ場が多い娯楽大作として大いに楽しめる。

ガイ・リッチーの切れのいい演出は今回も冴え渡り、1億2500万ドルに増えた制作費を無駄なく使っているという感じだ。
*前作の製作費9000万ドル。

ロンドン他の各都市など、19世紀末の雰囲気を出した彩度を落とした映像、セットや装飾品等も正にプロの技、芸術的な出来栄えだ。

一級のサスペンスではあるが、イギリス風のどぎついジョークや、物語全体に漂うユーモアのセンスも抜群で、ホームズが、序盤でテストするユニークな迷彩服のアイデアを、再び使って締めくくるラストは圧巻だ。

北米興行収入は、前作を下回る約1億8700万ドルだったが、全世界ではそれを上回る約5億3500万ドルの大ヒットとなった。

二度命を落す???主人公ホームズを演ずるロバート・ダウニーJr.は、全身傷だらけの大奮闘を見せ、結婚を機に平凡な人生を望もうとする矢先に命を狙われる、助手ワトソンのジュード・ロウも、ダブル主演と言っていい活躍を見せてくれる。

怪しげな雰囲気で登場するものの、意外に大人しい存在であったジプシーのノオミ・ラパス、原作シリーズの名キャラクターである、陰謀の黒幕のモリアーティ教授を好演するジャレッド・ハリス、彼に殺されるアドラー役で、序盤で姿を消してしまうのが残念なレイチェル・マクアダムス、主人公の兄マイクロフトを飄々と演ずるスティーヴン・フライ、ワンカットしか登場しないレストレード警部のエディ・マーサン、ワトソンの妻となるケリー・ライリー、モリアーティの部下である狙撃の名手セバスチャン・モラン役のポール・アンダーソン、ホームズのアパートの主人ハドスン夫人のジェラルディン・ジェームズアナキストの爆弾魔ティエリー・ヌーヴィック、整形手術に携わる医師ヴォルフ・カーラーなどが共演している。


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