多重人格に否定的な精神科医がある青年患者と接しながら解明不能な超常現象に巻き込まれていく様を描く、主演ジュリアン・ムーア、 ジョナサン・リース=マイヤーズ、ジェフリー・デマン他共演、監督モンス・モーリンド、ビョルン・スタインによるサスペンス・スリラー。 |
・ジュリアン・ムーア / Julianne Moore / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督
モンス・モーリンド
ビョルン・スタイン
製作総指揮:ビリー・ロフサール
製作
エミリオ・ディエス・バロッソ
ダーレーン・カーマニョ・ロケット
マイク・マキャリ
ニール・エデルスタイン
脚本:マイケル・クーニー
撮影:リヌス・サンドグレン
編集:スティーヴ・ミルコヴィッチ
音楽:ジョン・フリッゼル
出演
カーラ・ハーディング・ジェサップ:ジュリアン・ムーア
デヴィッド・バーンバーグ/アダム・セイバー/ウェスリー・クライト:ジョナサン・リース=マイヤーズ
ハーディング博士:ジェフリー・デマン
バーンバーグ夫人:フランセス・コンロイ
スティーブン・ハーディング:ネイト・コードリー
サミー・ハーディング:ブルックリン・プルー
警察官:ジェフリー・ジョーンズ
チャールズ・フォスター医師:ジョン・ピークス
アメリカ 映画
配給 ワインスタイン・カンパニー
2010年製作 112分
公開
北米:2013年3月1日
日本:2010年3月27日
製作費 $22,000,000
北米興行収入 $851,520
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
3年前のクリスマス・イヴに、夫を殺害された過去を持つ、多重人格に否定的な考えの精神科医カーラ・ハーディング・ジェサップ(ジュリアン・ムーア)は、同じ精神科医である父ハーディング(ジェフリー・デマン)と会う約束をする。
カーラは、ハーディングにデヴィッド・バーンバーグ(ジョナサン・リース=マイヤーズ)という患者を紹介される。
ハーディングの監視下で、カーラは気弱なデヴィッドと暫く話した後、彼がアダム・セイバーに変貌するのを見せられ、再び面会する。
主人格のアダムは、交代人格のデヴィッドと全く違う人格で、ハーディングは、カーラの考え方を改めさせようとしたのだった。
カーラは、ハーディングからアダムの資料を受け取り調べる内に、次第に彼に興味を抱く。 アダムを診察した医師チャールズ・フォスター(ジョン・ピークス)に会ったカーラは、彼からアダムのカルテを見せてもらえることになっていた。 しかし、それがファックスで届かないまま、フォスターは背中に発疹が出来きて、体調を崩し死亡してしまう。 高校の卒業アルバムでデヴィッドを調べたカーラは、彼の家を訪ねる。 そして、デヴィッドの母親(フランセス・コンロイ)に会ったカーラは、脊椎を痛めた彼が手術に失敗した末に、悪魔崇拝者の拷問を受け惨殺された事実を知らされる。 カーラは、25年前にデヴィッドが殺された時、6歳だったアダムとの関係を分析し、父ハーディングに話す。 その後カーラは、デヴィッドの母バーンバーグ夫人をアダムに面会させる。 アダムはバーンバーグ夫人の目の前でデヴィッドに変貌し、彼を息子と信じることが出来ない夫人は、席を立とうとする。 しかし、デヴィッドは、夫人がいつもポケットに入れている鉄の釘のことを知っていた。 混乱する夫人は、涙ながらに話しかけるデヴィッドの頬を平手打ちして席を外す。 カーラは、デヴィッドの人格のアダムを連れて殺害現場に向い、悪魔が来るといって動揺する彼は、別人格ウェスリー・クライトに変貌してしまう。 ウェスリーについて調べたカーラは、彼がロック・バンドのボーカルで自殺したらしいということを知る。 その時期、刑務所にいたアダムは、自分より過酷な人生を歩むウェスリーにのめり込んだと分析する。 カーラは、亡くなった日に何が起きたかをウェスリーに尋ねるが、彼は混乱してデヴィッドに戻ってしまう。 アダムの住んでいた家を調べたカーラは、傷つけられた男性の死体を見つけ警察に通報する。 その後、カーラは娘のサミー(ブルックリン・プルー)を迎えに行き、その場にいたアダムが、医師チャールズ・フォスターの人格に変わっているのに気づく。 その夜、カーラはサミーと話をしている際に、彼女が背中を気にするのを知り、父ハーディングからフォスターが死亡したことを知らされる。 カーラは、アダムの監視ビデオに何かが映っていることに気づき、弟のスティーブンにそれを調べてもらう。 アダムは警察に呼び出され、カーラはそれに付き添い、彼の家の遺体の背中に、十字架のような傷があったことで問いつめられて混乱する。 カーラは、バーンバーグ夫人の助言で、山奥に住む祈祷師の元に向い、十字架に似た文字が印された壺を使った儀式を目撃する。 祈祷師は、その壺が人の魂を隔離”シェルター”する物だとカーラに教える。 一方、スティーブンは、アダムの監視映像に映っていた影が、音の波形だということを突き止めてカーラに連絡する。 それは人の声で”クリスチャン・ムーア牧師、不信心者の魂を隔離しろ”というものだった。 1918年に亡くなった、信仰療法士だったという牧師の手掛かりを探したカーラは、音の波形の声が、信者を見殺しにした牧師の魂を吸い取った祈祷師の言葉だと知る。 殺された遺体の男が、”アダム・セイバー”だと気づいたカーラは、父ハーディングの危険を察知し彼に連絡を入れる。 しかし、背中に異常を来たしていたハーディングは、デヴィッドに魂を吸い取られて息を引き取る。 カーラは、手掛かりである昔のフィルムにデヴィッドが映っていることに驚き、父の死を知らされる。 その後、カーラはスティーブンに連絡を入れ、背中に発疹ができたサミーを祈祷師の元に連れて行くよう指示する。 しかし、そこにハーディングが乗り移ったデヴィッドが現れて、カーラが電話で彼に呼びかけて気絶させる。 その隙に、スティーブとサミーはカーラの指示で祈祷師の元に向い、途中で彼女を車に乗せる。 カーラは、祈祷師がサミーを救えなかったため、追ってきたデヴィッドから逃げる。 追いついたデヴィッドは、サミーの魂を吸い取るが、カーラは自分にすがる彼を殺してしまう。 そして、亡くなったサミーを抱き寄せるカーラは、彼女が息を吹き返したことを確認して喜ぶのだが・・・。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
精神科医カーラは、同じく神科医の父ハーディングに、ある患者を紹介される。
その青年デヴィッドは、突然、別の人格アダムに変貌しカーラは戸惑ってしまう。
ハーディングは、多重人格に否定的なカーラの考えを改めさせようと、彼女にアダムを会わせたのだった。
アダムに興味を持ったカーラは、交代人格のデヴィッドの消息を追い、彼の母親に会い、彼が悪魔崇拝者の拷問を受けて惨殺された事実を知る。
その後も、何人かの人格に変貌してしまうアダムの住んでいた家で、カーラは背中に十字架のような傷がある遺体を見つける。
カーラは、手掛かりを得て山奥の祈祷師の元に向い、ある儀式に立ち会う。
そしてカーラは、祈祷師が吸い取った魂を、”隔離”シェルターする様子を目撃する・・・。
__________
スウェーデン出身のモンス・モーリンドとビョルン・スタインが共同監督し、実力派スターのジュリアン・ムーアの出演が注目の作品。
父の紹介で仕方なく受けた多重人格者との接触が、猟奇殺人や解明不能な現象にまで発展する不気味さ、そして、最愛の家族に次々と襲い掛かる恐怖と衝撃的なラストまで、スリラーとして見応えある作品に仕上がっている。
北米では拡大公開されなかったために、商業的には成功はしなかった。
多重人格を理由に、無罪を勝ち取ろうとする犯罪者の嘘を暴いてきた精神科医が、体験したことのない現象に遭遇し混乱していく姿を、ジュリアン・ムーアはいつもながらの、骨のある演技で熱演している。
何人もの人格を演ずる狂気の青年患者ジョナサン・リース=マイヤーズ、主人公の父親で精神科医のジェフリー・デマン、交代人格の青年の母フランセス・コンロイ、主人公の弟役のネイト・コードリー、娘のブルックリン・プルー、警察官で端役のジェフリー・ジョーンズ、魂を吸い取られる医師ジョン・ピークスなどが共演している。