女性を外見だけで判断する青年の恋の行方を描く、製作、監督、脚本ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー、主演ジャック・ブラック、グウィネス・パルトロー、ジェイソン・アレクサンダー他共演のロマンチック・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー
製作
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー
ブラッドリー・トーマス
脚本
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー
ショーン・モイニハン
撮影:ラッセル・カーペンター
編集:リック・モンゴメリー
音楽
ウィリアム・グッドラム
アイヴィ
出演
ハル・ラーソン:ジャック・ブラック
ローズマリー・シャナハン:グウィネス・パルトロー
マウリシオ・ウィルソン:ジェイソン・アレクサンダー
ジル:スーザン・ウォード
ウォルト:レネ・カービー
スティーヴ・シャナハン:ジョー・ヴィテレリ
本人:トニー・ロビンズ
ラーソン牧師:ブルース・マッギル
シャナハン夫人:ジル・クリスティーン・フィッツジェラルド
ラルフ・オーウェン:ゼン・ゲスナー
リーボイ:ロン・ダーリング
医師:ダニエル・グリーン
ジェン:ローラ・ナイトリンガー
アーティ:カイル・ガス
ハル・ラーソン(少年期):セイシャ・ニューリンガー
タニア・ピーラー:ナン・マーティン
カトリーナ:ブルック・バーンズ
ベラ:エリン・バートレット
リンディ:マノン・フォン・ゲルカン
アメリカ 映画
配給 オライオン・ピクチャーズ
2001年製作 113分
公開
北米:2001年11月9日
日本:2002年6月1日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $70,836,300
世界 $141,069,900
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
少年ハル・ラーソン(セイシャ・ニューリンガー)は、牧師である父ラーソン(ブルース・マッギル)の臨終に立ち会う。
ラーソンは、決して”平凡”で妥協することなく、つまらない女で満足せず、美女をものにしろと言って、全て遺言に書いたとハルに伝えて息を引き取る。
ノースカロライナ州、シャーロット。
父の遺言を守り成長した背が低く小太りのハルは、同じような容姿の親友マウリシオ・ウィルソン(ジェイソン・アレクサンダー)と共に、クラブで美女をゲットしようとするものの相手にされない。
アパートの向いの部屋のジル(スーザン・ウォード)と付き合っているとマウリシオに伝えたハルは、彼女を迎えに行くものの断られてしまう。 JPS投資信託に勤務するハルは、期待していた昇進も見送りになる。 その件やジルのことを同僚のアーティ(カイル・ガス)に話したハルは、同じ同僚のジェン(ローラ・ナイトリンガー)から、ジルが相応しくない相手だと言われる。 外見ばかりにこだわるハルの考えが理解できないアーティとジェンは、全く釣り合わない美女を追う彼の神経を疑う。 エレベーターで、自己啓発作家のトニー・ロビンズに出くわしたハルは、有名人の彼に話しかける。 その時、エレベーターが故障して止まってしまい、ハルの話を聞いてあげたトニーは、女性の心の中だけを見るよう助言して催眠術をかける。 ビルを出てタクシーに乗ろうとしたハルは、スーパーモデル並の美女カトリーナ(ブルック・バーンズ)に先を譲る。 相乗りすることになったハルは話の合うカトリーナに、タクシーを降りた後で再会したいことを伝える。 快く了承されたハルは驚き、カトリーナに電話番号を訊かれたために喜んで教える。 マウリシオを誘ってクラブに向かったハルは、トニー・ロビンズからセラピーを受けて暗示をかけられ、その後、美女に好意をもたれたと話す。 脊椎の病気であるにもかかわらず、それを気にせず人気者であるウォルト(レネ・カービー)と話したハルは、自分を見つめる美女ベラ(エリン・バートレット)と踊る。 席に戻ったマウリシオは、ハルがとんでもない醜い女性達と踊っているために驚く。 ハルを女性達から救おうとしたマウリシオだっが、それを聞き入れないハルは彼女達の元に戻る。 その場に現れたジルは、醜い女性三人と楽しそうに踊るハルを見て驚く。 翌日、マウリシオに電話して前夜の件を追及したハルは、美女ローズマリー・シャナハン(グウィネス・パルトロー)に一目惚れしてしまい車を止める。 下着を選んでいた超肥満体のローズマリーは、ハルだけにはスリムで美しい美女に見えていた。 ハルから声をかけられたローズマリーは、スリムと言われたために彼が侮辱していると思い、気分を害して去ろうとする。 自分をもっと知りたいと言うハルの言葉を疑問に思いながら、ローズマリーは彼に付き合いカフェに向かう。 病院のボランティアをしていると言うローズマリーが、平和部隊に復帰することを考えていることを知ったハルは、彼女が大量の注文をしたため、しっかり食べる女性は素晴らしいと伝える。 食べても太らないのは最高だと言われたローズマリーは、それを皮肉だと思い心が沈む。 スタイル抜群だと思うハルとローズマリーの話は噛み合わず、彼女の体重で椅子が潰れてしまう。 それを椅子のせいだと思い店員を非難するハルは、自分を見て笑った男達を呼び止める。 自分ではなくローズマリーのことだと言われたハルは、彼らをバカにして店を出る。 ローズマリーをデートに誘い電話番号を聞こうとしたハルは、彼女が自分の上司スティーヴ・シャナハン(ジョー・ヴィテレリ)の娘であることを知る。 車まで送ってもらったローズマリーは、連絡がなくても感謝していると伝えてその場を去る。 マウリシオに会いローズマリーの話をしていたハルは、彼の友人リンディ(マノン・フォン・ゲルカン)が現れ、美しい彼女に見とれる。 ところが、マウリシオはリンディの足の人差し指が長いことを気味悪く思い彼女を嫌うため、ハルはそれが理解できない。 そこにローズマリーが現れ、彼女の巨体を見たマウリシオは驚いてしまう。 友人を紹介すると言われたハルは、ローズマリーがボランティアを務める小児科病院に向かう。 全く正常に見える子供達にハルを紹介したローズマリーだったが、意地悪なベテラン看護師タニア・ピーラー(ナン・マーティン)に追い払われる。 自分の部屋にローズマリーを誘おうとしたハルは、アパートの入り口でジルに出くわす。 ハルからローズマリーを紹介されたジルは、彼女の容姿を見て驚く。 自分を褒めてばかりいるハルの言葉が気になるローズマリーは、現実は分かっていると言って、再び話が噛み合わない彼を理解できずに立ち去る。 翌日、アパートを訪ねて来たローズマリーに謝罪されたハルは、彼女と共に出かけて楽しい時を過ごす。 実家に向いハルを両親に紹介したローズマリーは、父スティーヴに、部下であるハルの企画を聞いてもらう。 それをまずまず気に入ったスティーヴは、重役会議でプレゼンをすることを提案し、ハルはそれを承知する。 ローズマリーと妻(ジル・クリスティーン・フィッツジェラルド)が席を外した間に、芝居は止めるようにとハルに伝えたスティーヴだったが、ハルはその意味が理解できない。 ハルは、物事の本質を見ていないと言ってスティーヴに説教してしまう。 その後、ローズマリーとアパートに向かったハルは愛し合う。 翌朝、ハルの部屋から出て行くローズマリーを見かけたジルは、彼を誘うものの断られる。 プレゼンが行われ、ハルをオフィスに呼んだスティーヴは、先日のことを謝罪し、自分の側近として働いてほしいと伝える。 ジェンとアーティにローズマリーを紹介したハルは、社長令嬢に近づき昇進したと考える二人の考えに気づかない。 うわべだけで女性を見ていたハルが、超肥満体のローズマリーと親密になったことで、ジェンとアーティは彼を非難する。 ローズマリーが傷つく前に別れるべきだとアーティに言われたハルは困惑する。 マウリシオからも、社長の娘でなければ、ローズマリーと付き合う男などいないと言われたハルは苛立つ。 ウォルトを誘いダブルデートをしたハルは、彼とローズマリーがボランティア同士の知り合いだと言われる。 タニアがウォルトの相手だったために驚いたハルとローズマリーは、宿泊先に向かう。 その夜、平和部隊の仲間であるラルフ・オーウェン(ゼン・ゲスナー)とリーボイ(ロン・ダーリング)に出くわしたローズマリーは、二人にハルを紹介する。 ローズマリーからラルフが恋人だったことを知らされたハルは、ハンサムな彼には敵わないと思う。 トニー・ロビンズに会ったマウリシオは、女性を見る基準が極端に下がったハルに何をしたのかを問う。 催眠術をかけたことを非難されたトニーは、人を外見でしか見ていなかったハルに、心の中の美を見る力を与えたことをマウリシオに話す。 元の友達を取り戻したいと言うマウリシオの話を聞き、ハルを傷つけてしまうかもしれないと考えたトニーは迷う。 ローズマリーと食事をしたハルは、ラルフから連絡を受けた彼女が、支援を必要としているキリバスへ行く考えがあることを知らされる。 ハルは、ハンサムなラルフに誘われて旅立とうとするローズマリーの話に落胆する。 ラルフをハンサムと思う人などいないと言うローズマリーは、愛しているのはハルだけだと伝える。 それを喜ぶハルだったが、ローズマリーの座っていた椅子が壊れてしまい、受付に向い代わりの椅子を用意してもらおうとする。 そこにマウリシオからの電話が入り、ハルは呪文のような言葉を話す彼から救ってあげたと言われる。 次の瞬間、受付の女装だった男性から謝罪されたハルは、丈夫な椅子を用意し、食事代は無料にすると言われる。 席に戻ろうとしたハルは、その場にいた巨体の女性に驚きながら声をかけようとする。 そこに現れたマウリシオはハルを店の外に連れ出し、トニー・ロビンズが、どんな醜い女性でもスーパーモデルに見えるように暗示をかけたことを伝える。 それを信じようとしないハルは、タクシーに相乗りしたカトリーナと出くわしすものの、あまりの変貌に彼女を思い出せない。 マウリシオの仕組んだ冗談だと思ったハルだったが、彼とカトリーナの接点がないことに気づく。 アパートに戻り混乱するハルだったが、本当のローズマリーを出現させただけだとマウリシオに言われ、彼女には当分会わないようにと助言される。 そこにローズマリーが現れ、ドア越しに突然、消えたことなどを責められたハルは焦る。 目の感染症だと言って瞼に薬を塗ってドアを開けたハルは、ローズマリーの巨体をぼんやりと確認しながら、彼女に納得してもらう。 その後、ローズマリーと連絡をとらないことをスティーヴから追及されたハルは、連絡すると答えて問題ないと伝える。 トニー・ロビンズの居場所が分からないハルは、このままローズマリーに会うべきではないかと考え、そのことをマウリシオに相談する。 ローズマリーから電話はあるものの、彼女を傷つけてしまっていると思うハルは心を痛める。 そんな時、ジルからディナーに誘われたハルは、付き合いたいと言われて戸惑う。 両親と共にレストランに現れたローズマリーは、ハルとジルが手を握り合っている姿を目撃してしまう。 外見だけでしか人を見ていないと思っていたハルが、そうではなかったことを知ったと話すジルは、考えが変わったと彼に伝える。 ジルの気持ちは理解するものの、彼女の誘いを断ったハルは席を立ち電話をかけに行く。 ハルは、ローズマリーとすれ違うものの彼女に気づかない。 ショックを受けたローズマリーは、店を出たところでハルからの電話を受ける。 ハルから会いたいと言われたローズマリーは、正気ではないと言って電話を切ってしまう。 5日後。 信じたからくだらない話を聞いたと言うスティーヴは、ラルフと寄りを戻したローズマリーの考えを尊重するようにとハルに忠告する。 小児科病院に向かったハルは、その場にいたウォルトからローズマリーが帰ったことを知らされる。 顔の半分が火傷の少女から声をかけられたハルは、以前会ったことを思い出し、あれ以来、来なかったのは、ローズマリーと気まずくなってしまったからだと話し、彼女に励まされる。 現れたマウリシオから女性とまともに付き合えない理由が、普通より長い背骨のせいで、”尻尾”があると言われたハルは、それを見せてもらう。 驚くものの気にすることはないと言うハルは、平和部隊のオフィスまでマウリシオに送ってもらう。 入り口で巨体の青年から声をかけられたハルは、ラルフと共に会ったリーボイだと言われて彼を思い出す。 全く容姿が違うラルフにも会ったハルは、ローズマリーとは寄りを戻していないと言われ、両親が開く壮行会にも彼が招かれていないことも知る。 シャナハン邸に着いたハルは、肥満体のメイドをローズマリーと間違えてしまい、夫人に招待され会場に向かう。 ローズマリーと話そうとしたハルは、この場に来る権利はないと言われ、スティーヴに追い払われそうになる。 話をさせてほしいと言うハルは、ローズマリーに謝罪して愛を伝え、傷ついた彼女の心を癒せるなら一生かけて償うことを約束する。 それを理解したローズマリーだったが、タイミングが悪いと伝えて、キリバスに1年2か月行くことをハルに知らせる。 そんなに長くは待てないと言うハルは、一緒に行くことを伝える。 マウリシオとリーボイが、平和部隊入隊の手続きを済ませたことを知らされたローズマリーは感激し、ハルは彼女にキスして抱き合う。 皆に祝福されたハルとローズマリーは、車で空港に向う。 その場にいた犬好きの女性に声をかけたマウリシオは、彼女と共にパーティーに戻ろうとする。 マウリシオは、”尻尾”を振りながらパーティーにに向かう。
...全てを見る(結末あり)
スティーヴからローズマリーには会うなと言われたハルは、平和部隊に誘われている彼女と話したいことを伝える。
*(簡略ストー リー)
ノースカロライナ州、シャーロット。
牧師である父の、妥協せず最高の美女をものにしろという遺言を守り成長したハル・ラーソンだったが、背も低く小太りで、外見的にモテる要素は全くなかった。
そんなハルは、うわべだけで女性を判断し美女に言い寄るものの、親友のマウリシオと共に、女性達から全く相手にされない。
ある日ハルは、自己啓発作家のトニー・ロビンズに出会い、女性の心の中だけを見るよう助言されて催眠術をかけられる。
その後ハルは、醜い女性が超美人に見えてしまい、周囲は彼の行動を不思議に思う。
そしてハルは、超肥満体の女性ローズマリーに一目惚れしてしまうが、彼だけには、スタイル抜群の最高の美女に見えてしまう・・・。
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製作、監督、脚本ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー、人気スターのジャック・ブラックとグウィネス・パルトローの共演が注目の作品。
地道なキャリアを積んでいたジャック・ブラックが、小柄で小太りの冴えない青年ではあるが気のいい役柄を演じ、「恋におちたシェイクスピア」(1988)でアカデミー主演賞を獲得し、美しさも絶頂のグウィネス・パルトローとの共演が話題になった作品。
超肥満体という役柄で登場するグウィネス・パルトローは、主人公が暗示をかけられている間は”ボディダブル”?で、そして、主人公が正気に戻ってからは、彼女自身の巨体メイクで演じている。
主人公は妥協なしの美女好み、更には催眠術により、醜い女性も超美形に見えてしまうという設定であるため、ヒロインを含め、スーパーモデル並みの美女が続々と登場する、ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー兄弟の軽快な演出も冴える実に愉快な作品。
北米興行収入は約7100万ドル、全世界では1億4100万ドルのヒットとなった。
楽しいんで演じている様子が窺える、ジャック・ブラックが彼自身を演じているような役柄が正にはまり役であり、グウィネス・パルトローの輝くような美しさが際立つ。
主人公の冴えない親友ジェイソン・アレクサンダー、主人公の隣人スーザン・ウォード、主人公の知人レネ・カービー、主人公の勤める会社の社長でヒロインの父親ジョー・ヴィテレリ、その妻ジル・クリスティーン・フィッツジェラルド、主人公に助言して催眠術をかける、本人役で自己啓発作家のトニー・ロビンズ、主人公の父親で牧師のブルース・マッギル、ヒロインの平和部隊の友人ゼン・ゲスナーとロン・ダーリング(元MLB選手)、医師のダニエル・グリーン、主人公の同僚ローラ・ナイトリンガーとカイル・ガス、主人公の少年期セイシャ・ニューリンガー、看護師のナン・マーティン、主人公の前に現れる美女ブルック・バーンズ、エリン・バートレット、マノン・フォン・ゲルカンなどが共演している。