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セレンディピティ Serendipity (2001)

偶然に出会った男女が再び会えることを信じて大胆な賭けをする運命の恋を描く、監督ピーター・チェルソム、主演ジョン・キューザックケイト・ベッキンセイル他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・チェルソム
製作総指揮
ジュリー・ゴールドスタイン
ボブ・オシャー
エイミー・スロトニック
製作
サイモン・フィールズ
ピーター・エイブラムス

ロバート・L・レヴィ
脚本:マーク・クライン
編集:クリストファー・グリーンバリー

撮影:ジョン・デ・ボーマン
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演
ジョン・キューザック:ジョナサン・トレーガー
ケイト・ベッキンセイル:サラ・トーマス
モリー・シャノン:イヴ
ジェレミー・ピヴェン:ディーン・カンスキー
ジョン・コーベット:ラース・ハモンド
ユージン・レヴィブルーミングデールズの販売員
ブリジット・モイナハン:ハリー・ブキャナン

アメリカ 映画
配給 ミラマックス
2001年製作 90分
公開
北米:2001年10月5日
日本:2002年11月9日
製作費 $28,000,000
北米興行収入 $50,255,310
世界 $77,516,300


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
クリスマスを前に、”ブルーミングデールズ”で買い物をしていたジョナサン・トレーガー(ジョン・キューザック)とサラ・トーマス(ケイト・ベッキンセイル)は、黒のカシミヤの手袋を手に取り、お互い譲り合ってしまう。

二人は意気投合し”セレンディピティ”というカフェで一時を過ごす。

イギリス人のサラに惹かれてしまったジョナサンは、別れを惜しむが、彼女は再会する運命ならまた会えると言い残し、自分の名前も告げずに立ち去る。

しかし、店に忘れ物をした二人はすぐに再会し、運命を感じて、再び夜の街に向かう。

二人はロマンチックな夜を過すものの、運命を信ずるサラは、なかなか自分の素性を明かそうとしないまま、ある提案をする。
...全てを見る(結末あり)

サラが持っている5ドル札に、ジョナサンが電話番号を書き、その札を使い、それが彼女の元に戻れば、ジョナサンに連絡できるというのだ。

ジョナサンは、それでは不公平だと言い、サラの持っていた本”コレラの時代の愛”に、彼女の電話番号を書き古本屋に売り、それを自分が買えばサラに連絡できるということで同意する。

そして二人は、カシミヤの手袋を片方ずつ持ったまま、ホテルのエレベーターで別れてしまう。

数年後。
テレビ局のディレクターになっていたジョナサンは、恋人のハリー・ブキャナン(ブリジット・モイナハン)と同棲し婚約していたが、心の中では未だにサラを想い続けていた。

サンフランシスコ
その頃、カウンセラーとなっていたサラは、ミュージシャンの恋人ラース・ハモンド(ジョン・コーベット)からプロポーズされるが、彼女もジョナサンを忘れられずにいた。

ジョナサンは、友人である”ニューヨーク・タイムズ”の記者ディーン・カンスキー(ジェレミー・ピヴェン)に、サラ捜しの手助けをしてもらう。

ジョナサンは、カシミヤの手袋の中からレシートを見つけ、”ブルーミングデールズ”に急行する。

レシートにあったクレジットカードの番号から、サラの身元を探り当てようと、販売員(ユージン・レヴィ)に必死に頼み込むジョナサンは、データが倉庫にあることを知る。

精神科医の卵でもあるサラは、ジョナサンのことが頭から離れない自分の精神状態の異常さに気づき、彼を捜しにニューヨーク行きを決意する。

友人イヴ(モリー・シャノン)とニューヨークに着いたサラだったが、行き先やホテルも決めていない彼女に、イヴは呆れてしまう。

ブルーミングデールズ”の倉庫のデータで、消えかけた住所だけが分かり、ジョナサンとディーンは不動産屋に向う。

サラは早速ジョナサン捜しを始め、チラシで見たゴルフの練習場に導かれるように向う。

ジョナサンとディーンは、サラと以前、同居していた画家に会い、彼女のオフィスが、”セレンディピティ”というカフェの隣だったことを知らされる。

カフェではサラとイヴが語り合っていたが、店を出る時に、チェックのお釣りがジャナサンの電話番号入りの5ドル札だと気づかないまま、イヴはそれを持ち帰かえる。

その直後に現場に着いたジョナサンは、そこがブライダル・ショップに変わっていたことを運命と感じ、ハリーとの結婚を進める気になってしまう。

ホテルに帰ったサラとイヴだったが、イヴがジョナサンの婚約者ハリーに出くわす。

ハリーはイヴと同じ大学の後輩で、結婚式のリハーサルに二人を誘うが、サラはそれを遠慮する。

ホテルの部屋では、サラの婚約者ラースが彼女を待ち構えていたが、その頃、結婚式のリハーサルは終了し、イヴはジョナサンとハリーに、友人(サラ)と共に式に誘われる。

その後ハリーは、ジョナサンの心が離れていることを追求するが、彼は誤解を解き彼女からのプレゼントを受け取る。

それは、サラが古本屋に売った”コレラの時代の愛”だった。

ジョナサンは運命を感じ、早速それをディーンに見せて、サラの所在地を知りサンフランシスコに向う。

ジョナサンはサラの家で、女性が愛し合っているところを目撃してしまい、それが彼女だと思い込み、失意のうちにニューヨークに帰る。

サラもサンフランシスコに帰ろうとするが、間違えて持ってきたイヴの財布の中の、例の5ドル札に気づき引き返す。

サラはジョナサンのアパートを突き止め、彼が結婚式を挙げようとしていることを知り、”ウォルドルフ=アストリア”に向う。

しかしサラは、式には間に合わず、それが終った後だと思うのだが、結婚式は取り止めになっていたのだ。

気持ちが吹っ切れたジョナサンは、なんとなく街を歩いていると、サラとの想い出の場所のスケートリンクにたどり着く。

ベンチに置き忘れてあったコートを持ち、リンクにたたずむジョナサンの元に、あの時の5ドル札が舞い降りてくる。

ジョナサンが振り向くと、そこには忘れたコートを取りに来たサラが立っていた。

そして、二人は改めて固く抱き合う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
クリスマスを前にして、買い物中に出会ったジョナサン・トレーガーとサラ・トーマスは、意気投合しカフェで一時を過ごす。
サラに、惹かれたジョナサンは別れを惜しみ、彼女がある提案をする。
自分の5ドル札に、ジョナサンの電話番号を書かせたサラは札を使い、それが彼女の元に戻れば連絡できるというのだ。
それが不公平だと言うジョナサンは、サラの持っていた本に、彼女の電話番号を書いて古本屋に売り、それを自分が買えば連絡できるという提案をして、二人は同意する。
そして、二人は別れるものの、数年が経ち、恋人が出来てもお互いを想い続け、ついには相手を捜し求めるのだが・・・。
__________

原題”セレンディピティ”とは、”偶然をきっかけに、幸運をつかむ”という意味がある。

少々こじつけ的な物語で、結局、二人は結ばれるはずだと分かっていても、小道具として使われる5ドル札や本(コレラの時代の愛)が、どのように二人の手元に戻るかなど、その展開が興味深い、肩の凝らない作品。

撮影は、911(同時多発テロ)の1年前に終了して、公開は事件直後ということで、撮影された世界貿易センタービルなどは消され、ニューヨーク市民の心を癒すような温かみのある、ほのぼのした雰囲気に仕上りになっている。

アラン・シルヴェストリの、色々な意味で街全体の傷跡を感じさせない小粋な音楽も印象に残る。

コンスタントに、話題作に出演していたジョン・キューザックと、「パール・ハーバー」(2001)が直前に公開され、一気に世界的知名度が上がったケイト・ベッキンセイルは、あれだけ惹かれ合っているにも拘らず、結局、冒頭とラストの約15分間しか同じ画面に登場しないところが、観客をやきもきさせるが、言葉少ない再会のシーンを盛り上げるのに、効果を上げている。

実はジョナサン(J・キューザック)のフィアンセの知人だったという、サラ(K・ベッキンセイル)の友人モリー・シャノン、人情味のあるジョナサンの友人ジェレミー・ピヴェン、サラの婚約者ジョン・コーベット、調子のいい”ブルーミングデールズ”の店員ユージン・レヴィ、ジョナサンの婚約者ブリジット・モイナハンなどが共演している。


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