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セクレタリアト Secretariat (2010)

ジャーナリスト、ウィリアム・ナックの、史上最高のサラブレッドとも言われる”セクレタリアト”のレース取材記録などを基に製作された作品。
1970年代に活躍した伝説のサラブレッドである三冠馬”セクレタリアト”を育て窮地の牧場を救ったペニー・チェネリーと彼女を支えた人々を描く、ダイアン・レインジョン・マルコヴィッチディラン・ウォルシュ、ジェームズ・クロムウェルスコット・グレン他共演、監督ランダル・ウォレスによる感動のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ランダル・ウォレス

製作総指揮
ビル・ジョンソン

マイク・リッチ
製作
ゴードン・グレイ

マーク・シアディ
原作:ウィリアム・ナック
脚本
シェルドン・ターナー

マイク・リッチ
撮影:ディーン・セムラー
編集
ジョン・ライト

デイナ・E・グローバーマン
音楽:ニック・グレニー=スミス

出演
ヘレン・ベイテス”ペニー”チェネリー・トゥイーディダイアン・レイン

ルシアン・ローリンジョン・マルコヴィッチ
ジャック・トゥイーディ:ディラン・ウォルシュ
エリザベス・ハム:マーゴ・マーティンデイル
エディ・スウェットネルサン・エリス
ロン・ターコット:オットー・ソーワース
ウィリアム・ナックケヴィン・コナリー
アーサー・B”ブル”ハンコックJr.フレッド・トンプソン
オグデン・フィップスジェームズ・クロムウェル
クリストファー・チェネリースコット・グレン
セス・ハンコック:ドリュー・ロイ
ケイト・トゥイーディ:AJ・ミシェルカ
ホリス・B・チェネリーディラン・ベイカー
パンチョ・マーティンネスター・セラーノ
アール・ジャンセン:グレアム・マクタヴィッシュ

アメリカ 映画
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ

2010年製作 123分
公開
北米:2010年10月8日
日本:未公開
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $59,699,510
世界 $60,251,370


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1969年、デンバー
ヘレン・ベイテス”ペニー”チェネリー・トゥイーディ(ダイアン・レイン)は、専業主婦として、夫ジャック(ディラン・ウォルシュ)や4人の子供達と平凡な暮らしをしていた。

ある日、母親が亡くなったという知らせを受けたペニーは、父親クリストファー・チェネリー(スコット・グレン)がオーナーを務める競走馬生産牧場”メドウ・ステーブル”に、家族と共に向かう。

バージニア州、ドズウェル
牧場に着いたペニーは、兄ホリス(ディラン・ベイカー)や父クリストファーの秘書エリザベス・ハム(マーゴ・マーティンデイル)に迎えられる。

ペニーは、失意のクリストファーの元に向かい、彼に寄り添い声をかける。

葬儀も終わり、精神的なダメージの大きいクリストファーを、介護施設に入れて牧場を売却する考えのホリスペニーは賛成できず、その場に暫く残ることにする。

クリストファーが、4頭の馬を半値で売ろうとしたことを止めなかった調教師のアール・ジャンセン(グレアム・マクタヴィッシュ)を不審に思いクビにしたペニーは、牧場の危機を知る。
...全てを見る(結末あり)

ペニーは、”クレイボーン・ファーム”のオーナー、アーサー・B”ブル”ハンコックJr.(フレッド・トンプソン)の元に向かう。

経営難の牧場を立て直すためには、今のクリストファーでは無理だと判断したペニーは、ハンコックから、フランスカナダ人の調教師ルシアン・ローリン(ジョン・マルコヴィッチ)を紹介される。

ペニールシアンに会うものの、競馬には興味がなくなっと彼に言われて追い払われえる。

クリストファーが、大富豪オグデン・フィップス(ジェームズ・クロムウェル)の種馬”ボールドルーラー”のために所有馬を選ばせるコイントスが行なわれることを知ったペニーは、ハンコックの立ち合いでそれに臨む。

自分の思惑通りの一頭をフィップスは選び、ペニーは牧場に”サムシングロイヤル”が残ったことで安堵する。

そこにルシアンが現れ、”サムシングロイヤル”のことを知り気が変わっいた彼は、子供が産まれる時に連絡をもらいたいことをペニーに伝える。

一旦、家族の元に戻っていたペニーは、馬の出産を厩務員のエディ・スウェット(ネルサン・エリス)から知らされ、息子を連れて牧場に向かう。

ペニーは、ルシアンエディらと出産を見守り、その瞬間に立ち上がった仔馬を見て驚く。

ボールドルーラー”の子”ビッグ・レッド”を愛情をこめて育てたペニーは、それを父クリストファーに見せる。

その後もペニーは、牧場とデンバーの二重生活を送るが、夫ジャックの気持ちは彼女から離れ始める。

娘のケイト(AJ・ミシェルカ)は、戦活動家に興味を持ち、ペニーは、自分の考えを貫く考えには賛同する。

1972年7月4日。
エリザベスに感謝を込めて”セクレタリアト”(事務職)と名付けられた仔馬は初レースに挑むものの4着に終わってしまい、ルシアンは、攻撃的なロン・ターコット(オットー・ソーワース)を騎手に選ぶ。

ペニーは、落馬して骨折したロンに会い、騎手として雇うことを決める。

7月、”サラトガ競馬場”、”Sanford Stakes”。
レースは始り、セクレタリアトに騎乗したロンは、出遅れるものの、最終コーナーで追いつき、ゴール寸前でトップに立ち勝利する。

その後は、圧倒的強さのセクレタリアトは4か月で7勝し、年度代表馬にまで選ばれ、三冠馬も狙える状況だった。

そんな時、クリストファーが脳卒中で倒れ、ペニーに見守られながら息を引き取る。

牧場に到着したホリスとジャックは、相続税の600万ドルを払うには、絶頂のセクレタリアトを、三冠馬に挑戦して負ける前に売るしか方法がないことをペニーに伝える。

秘書エリザベスを呼び、クリストファーの遺書に、馬の権利が自分にあることを確認したペニーは、セクレタリアトを売ることを拒み、ホリスとジャックに見限られる。

エディから、クリストファーを支えたハンコックも亡くなったことを聞いたペニーは悲しみ、彼の息子セス(ドリュー・ロイ)の元に向かう。

窮地を知らせたペニーは、セクレタリアトの繁殖権を、32人の投資家に19万ドルで売る考えをセスに伝え、彼の協力を得られることになる。

ペニーは、エリザベスやセスと共に投資家を探すものの、思い通りに事は進まなかった。

しかしペニーは、信念を貫くことをエリザベスとセスに伝え諦めようとはしなかった。

フィップスに会ったペニーは、700万ドルでセクレタリアトを買う提案をされるものの、彼女はそれを断る。

結局、フィップスが代表者となり、繁殖権は608万ドルで投資家達に売れる。

ケンタッキーダービー”の3週間前。
ウッドメモリアル・ステークス
不安があった、初の長距離レースに挑んだセクレタリアトは、いつものように後半から追い詰める展開だったが、トップは奪えずに3着に終わる。

ペニーは、負けられなかったレースの敗因を突き止めるようにと、ルシアンロンを厳しく非難する。

セクレタリアトの食欲がないことを気にしたルシアンは、口に膿瘍ができていたことを知る。

それを聞いたペニーは、ルシアンと共に対策を考えることになり、彼女はロンに謝罪する。

1973年5月。
ケンタッキーダービー”会場”チャーチルダウンズ競馬場”。
ルシアンと共に記者会見の臨んだペニーは、ライバル馬”シャム”の調教師パンチョ・マーティン(ネスター・セラーノ)と舌戦を繰り広げる。

セクレタリアトは、依然として食欲がない状態が続き、タイムが上がらないことを気にした記者ウィリアム・ナック(ケヴィン・コナリー)は、ペニーにコメントを求める。

状況は変わらず、ルシアンは、セクレタリアトをレースに出すべきかをペニーに問う。

ペニーは、セクレタリアトとの心の会話で勝利を信じ、翌朝、餌を食べていたことに気づいたエディも、それを確信する。

そしてレースは始り、予想通りシャムが先頭集団の位置をキープし、セクレタリアトは後方からチャンスを窺う。

最終コーナーで一気に加速したセクレタリアトは、直線でシャムをかわしコースレコードで優勝する。

1973年5月19日。
ピムリコ競馬場”、”プリークネス・ステークス”。
デンバーの家族が見守る中、最後尾から一気に追い上げたセクレタリアトは、再びコースレコードで圧勝する。

これほど走れる馬を見たことのないルシアンだったが、25年間、達成されていない三冠や、最長となる次回のレース、そして、休養も必要なセクレタリアトの状態を案じて不安があることをペニーに伝える。

1973年6月、”ベルモントパーク競馬場”。
記者会見で、ペニーを挑発して自信を見せるパンチョだったが、彼女に”2位”を強調されて苛立ち席を外してしまう。

前夜祭のパーティーで、ペニーは、到着した家族を歓迎して厩舎に向かう。

ペニーは、自分の人生を諦めなかったことに満足し、次はそれを達成する番だと言ってセクレタリアトを励ます。

6月9日、”ベルモントステークス”。
パンチョは、最初から飛ばしてセクレタリアトのペースを乱す作戦に出るが、ルシアンはそれを警戒してロンに助言する。

しかし、スタートしたセクレタリアトはいきなり先頭に立ち、驚異的なペースで追ってくるシャムも引き離し、何んと31馬身差のコースレコードで圧勝する。
__________

セクレタリアト三冠を達成し、”ベルモントステークス”でのタイムは、37年間破られていない。

ルシアン・ローリンは1976年に引退し、船を買ってゴルフをやめた。

セクレタリアトの名付け親エリザベス・ハムは、94歳まで生きた。

エディ・スウェットは、誰よりもセクレタリアトと長く過ごし”ビッグ・レッド”と呼んだ。

ロン・ターコットは、1978年の落馬事故で、脊椎を痛めるまで輝かしい成績を残し、車いす生活の今でも闘志を失っていない。

セクレタリアトは、その後4勝して引退し、種牡馬として600頭以上の雄親になり、現在でも史上最高の競走馬と言われている。

ペニー・チェネリーは、家族と共に牧場を救い、現在でもコロラドで暮らしている。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1969年。
専業主婦のヘレン・ベイテス”ペニー”チェネリー・トゥイーディは、父クリストファーの経営する競走馬生産牧場の窮地を知る。
妻を亡くし、精神的不安定になった父の意志を継ぎ、牧場を立て直そうとしたペニーは、同じ牧場主ハンコックに、調教師のルシアン・ローリンを紹介される。
ルシアンに協力を断られたペニーだったが、所有場の血統を調べ、大富豪の種馬との仔馬が産まれるように仕組む。
それを知ったルシアンは、ペニーの要請に応じ、産まれた仔馬は、クリストファーの秘書エリザベスへの感謝の意を込めて”セクレタリアト”(事務職)と名付けられる。
ルシアンは、騎手に攻撃的なロン・ターコットを選び、セクレタリアトを見事なサラブレッドに育てて快進撃を始める。
しかしペニーには、父クリストファーの死により莫大な相続税が課せられ、セクレタリアトを売却しなければならない状況となる・・・。
__________

日本でも有名な名馬の物語なので、注目した方は多いとは思うのだが、キャスティングも豪華な感動のディズニー作品にも拘らず、日本では劇場未公開に終わったのが残念だ。

セクレタリアト三冠を達成する”ベルモントステークス”のレース模様は、実際の映像を見る限りほぼ忠実に再現されている。
その圧倒的な強さは、地球上の出来事とは思えない奇跡のレースとも言える。
参考:http://bit.ly/QC87MX

競走馬生産牧場主クリストファー・チェネリーの遺した”財産”と遺志を継ぐ、娘のペニー・チェネリーの信念を貫く姿を力強く、また、家族の絆などもきっちりと描き、感動を与えるところなどがディズニー作品らしい。

自分の信ずる道を突き進む信念の女性ペニー・チェネリーを熱演するダイアン・レイン、風変わりな調教師ルシアン・ローリンを、彼らしくユーモアを交えながら好演するジョン・マルコヴィッチ、夫婦、家族の危機を乗り越えようと努力する主人公の夫ディラン・ウォルシュ、秘書役のマーゴ・マーティンデイル、厩務員エディ・スウェットネルサン・エリス、騎手ロン・ターコットのオットー・ソーワース、原作者である記者ウィリアム・ナック役のケヴィン・コナリー、主人公の協力者である牧場主アーサー・B”ブル”ハンコックJr.役のフレッド・トンプソン、その息子ドリュー・ロイ、大富豪オグデン・フィップスジェームズ・クロムウェル、主人公の父親クリストファー・チェネリースコット・グレン、主人公の娘AJ・ミシェルカ、主人公の兄ホリス・B・チェネリー役のディラン・ベイカー、ライバルの調教師役パンチョ・マーティンネスター・セラーノ、主人公がクビにする調教師グレアム・マクタヴィッシュ等が共演している。

また、ペニー・チェネリーは、場内の観客役でカメオ出演していることが、エンドロールで紹介される。


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