”亡霊”からの情報で連続殺人事件の真犯人を追うジャーナリスト志望の女性とマジシャンが巻き起こす騒動を描く、監督、脚本、出演ウディ・アレン、主演スカーレット・ヨハンソン、ヒュー・ジャックマン、イアン・マクシェーン他によるロンドンを舞台にしたサスペンス・コメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ウディ・アレン
製作総指揮:スティーヴン・テネンバウム
製作
レッティ・アロンソン
ギャレス・ワイリー
脚本:ウディ・アレン
撮影:レミ・アデファラシン
編集:アリサ・レプセルター
音楽
エドヴァルド・グリーグ
ヨハン・シュトラウス2世
ピョートル・チャイコフスキー
出演
スカーレット・ヨハンソン:サンドラ・プランスキー
ヒュー・ジャックマン:ピーター・ライモン
ウディ・アレン:シド・ウォーターマン
イアン・マクシェーン:ジョー・ストロンベル
チャールズ・ダンス:マルコム
ジュリアン・グローヴァー:ライモン伯爵
イギリス/アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2006年製作 95分
公開
イギリス:2007年2月18日
北米:2006年7月28日
日本:2007年10月27
製作費 $4,000,000
北米興行収入 $10,515,579
世界 $39,215,642
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロンドン。
著名なジャーナリストの、ジョー・ストロンベル(イアン・マクシェーン)の葬儀が行われる。
ジョーは亡霊となり、”タロットカード連続殺人事件”の真犯人が、貴族で大富豪の御曹司ピーター・ライモン(ヒュー・ジャックマン)だという噂を亡霊仲間から聞く。
ジャーナリストを志す、ニューヨークのブルックリン生まれのサンドラ・プランスキー(スカーレット・ヨハンソン)は、休暇でロンドンに滞在していた。
ある取材に失敗したサンドラは、友人に連れられてマジックショーに出かける。
マジシャンの、シド・ウォーターマン(ウディ・アレン)に指名されたサンドラは、舞台に上がることになる。
シドに紹介されたサンドラは、マジックボックスに入れられ、そこに亡霊のジョーが現れる。 ジョーはサンドラがジャーナリストだと知り、彼の掴んでいた大スクープ”タロットカード殺人事件”が、ピーター・ライモンの 仕業だと言うことを知らせて消えてゆく。 そして、サンドラは呆然としながら客席に戻る。 その後、ジョーのことと”タロットカード殺人事件”を調べたサンドラは、シドの元を訪ねて、もう一度ジョーに会おうとする。 再び現れたジョーから、記事にする文章や取材方法を伝授されたサンドラは、記事を書いて新聞社に売り込もうとするが、シドはピーター・ライモンが犯人だということを信じない。 何とかシドの協力を得られたサンドラは、会員制クラブで、水泳中のピーターを見つけ、溺れた振りをして彼の気を引こうとする。 計画は見事に成功し、サンドラは、自分を富豪令嬢、そしてシドを父親ということにする。 サンドラはピーターと意気投合し、彼から週末のガーデン・パーティーに招待される。 臆病なシドは、大事にならないかと心配ばかりするのだが、彼は覚悟を決めて、サンドラとライモン邸のパーティーに向かう。 シドは、得意のマジックが招待客に受け、ピーターは素朴なサンドラに惹かれていく。 ピーターが、殺人犯には思えなくなったサンドラだったが、 再び殺人事件は起きてしまう。 徹底的に調べる気になったサンドラは、ピーターの自宅に 招待され、そして二人は結ばれてしまう。 その後、シドのショーにはジョーが現れ、怪しげな数字を教えて消え去る。 サンドラは、ピーターの家を調べるが何も見つからず、シドがジョーから聞いた番号が、ピーターの家の高価な楽器がある部屋の暗証番号だと気づく。 ピーターの家のパーティーに招かれたサンドラとシドは、 楽器部屋に侵入して内部を調べる。 手がかりの見つからないサンドラは、ピーターの家に宿泊して楽器部屋に忍び込み、タロットカードを発見する。 ピーターにプロポーズされそうになったサンドラは、確実な証拠がないために彼を殺人犯とも思えず、現れたジョーにはせかされて思い悩む。 その後、サンドラとシドは食事中に、出張のはずのピーターを見かけて尾行し、彼を見失った直後に、次の殺人事件が起きてしまう。 自分達には手に負えないと判断したサンドラとシドは、新聞社のマルコム(チャールズ・ダンス)に相談するが、大袈裟に騒ぎたてると、逆に訴えられかねないと助言される。 サンドラはピーターに真実を話し、それを聞いた彼は理解して、彼女の疑いも晴れる。 シドは、殺人の被害者のリストから、ライモン邸で盗んだ封筒の宛名と同じ名前を見つけ、油断していると、次の犠牲者になりかねないとサンドラに忠告する。 ジョーはシドに、ピーターのカードが、1枚消えていないかを調べることを指示する。 被害者の娼婦が、”ピーター”という客を馴染みにしていたことを突き止めたシドは、ピーターと別荘にいるサンドラにそれを知らせる。 シドはピーターの家の楽器室に忍び込み、ある鍵を見つけ、それが、殺人の被害者のアパートの鍵だということを突き止める。 ピーターはサンドラをボートで池に連れ出し、同じ頃、シドは二人の元に急行する。 ピーターはサンドラに、自分が”タロットカード殺人事件”を真似て、仕方なく娼婦を殺したことを告白し、彼女とシドも殺す計画だと伝える。 サンドラを池に突き落としたピーターは、事故を装い警察に通報する。 しかし、実は水泳選手だったサンドラは難を逃れ、ピーターと警察官の前に現れる。 その後、見事な記事を書いたサンドラは、マルコムに認められ、 取材に協力してくれたジョーと、自分を助けに来る途中に事故死したシドに感謝する。 そしてシドは、死後の世界で、亡霊仲間にマジックを披露する。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ロンドン。
著名なジャーナリスト、ジョー・ストロンベルの葬儀が行われるが、彼は亡霊となり、世間を騒がす”タロットカード連続殺人事件”の真犯人が、大富豪のピーター・ライモンだという噂を聞く。
ジョーは、マジシャンのシド・ウォーターマンのショーを見に来ていた、ジャーナリストを志す、ニューヨーク出身のサンドラ・プランスキーに、タロットカード殺人事件”の犯人がピーターだと知らせる。
その後サンドラは、ジョーや事件のことなどを調べ、もう一度ジョーに会うため、シドの元に向かう。
ジョーから、ジャーナリストの心得を伝授されたサンドラは、何とかシドの協力を得ることが出来る。
シドと会員制クラブに向かったサンドラは、ピーターに接触することに成功し、彼に気に入られ、ガーデン・パーティーに招待されるのだが・・・。
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冴えない風貌のウディ・アレンと、キュートな魅力のスカーレット・ヨハンソンの、マシンガントーク連発の凸凹コンビが、大いに笑わせてくれる。
ウディ・アレンお気に入りのスカーレット・ヨハンソンは、次回作「それでも恋するバルセロナ」(2008)にも出演することになる。
珍妙コンビに加え、やや堅苦しい役のヒュー・ジャックマンが、野性味を抑え、二枚目に徹しているところも見所の一つだ。
ウディ・アレンの脚本による、彼らしいセリフ回しは最高に楽しい。
言葉数が多過ぎて、字幕では表現できない部分 が多くあるのがやや残念。
被害者のアパートの住人に、”私はワシントン・ポストのトップ記者なんです。
”大統領の陰謀”を見ました?小柄な方が私ですよ・・・”
と、ウディ・アレンがはったりを利かせるシーンなどは、映画ファンにはたまらなく嬉しい。
グリーグ、ヨハン・シュトラウス2世、チャイコフスキーなどの音楽を、コミカルなストーリーにマッチさせた、粋な演出もなかなかいい。
イギリスのベテラン俳優で、ドラマのキーマンとなる著名なジャーナリストの亡霊役のイアン・マクシェーン、新聞社のチャールズ・ダンス、伯爵ジュリアン・グローヴァーらの、重みのある演技も物語を引き締めている。