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セイフ ヘイヴン Safe Haven (2013)

2011年に発表された、ニコラス・スパークスの小説”Safe Haven”を基に製作された作品。
亡き妻を想いながら子供を育てる男性が逃亡女性との親交を通じて新たな人生を見つけるまでを描く、監督ラッセ・ハルストレム、主演ジョシュ・デュアメルジュリアン・ハフコビー・スマルダーズデビッド・ライオンズ他共演の恋愛ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ロマンス)


スタッフ キャスト
監督:ラッセ・ハルストレム

製作
マーティ・ボーウェン
ウィク・ゴッドフリー
ニコラス・スパークス
ライアン・カヴァノー
原作:ニコラス・スパークスSafe Haven
脚本
ダナ・スティーヴンス
ゲージ・ランスキー
撮影:テリー・ステイシー
編集:アンドリュー・モンドシェイン
音楽:デボラ・ルーリー

出演
アレックス・ウィートリー:ジョシュ・デュアメル
エリン・ティアニー/ケイティ・フェルドマン:ジュリアン・ハフ
カーリー・ジョー:コビー・スマルダーズ
ケヴィン・ティアニー:デビッド・ライオンズ
レクシー・ウィートリー:ミミ・カークランド
ジョシュ・ウィートリー:ノア・ロマックス
ロジャー:レッド・ウェスト
レット・マリガン署長:リック・ライツ
ロビンソン警部補:マイク・ニュースキー
マディー:ロビン・マリンズ
フェルドマン夫人:アイリーン・ジーグラー

アメリカ 映画
配給 レラティビティ・メディア
2013年製作 115分
公開
北米:2013年2月14日
日本:2013年10月26日
製作費 $28,000,000
北米興行収入 $71,349,100
世界 $97,594,100


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ボストン
家を飛び出したエリン(ジュリアン・ハフ)は、隣人のフェルドマン夫人(アイリーン・ジーグラー)に助けを求める。

髪をブロンドに染めてカットしたエリンは、バス・ターミナルに向かう。

そこに現れた刑事のケヴィン・ティアニー(デビッド・ライオンズ)は、エリンを捜すものの、バスに乗った彼女を見つけることはできなった。

ノースカロライナ州、サウスポート
夜が明けて、休息で停車したバスを降りたエリンは、アレックス・ウィートリー(ジョシュ・デュアメル)の雑貨店でコーヒーを買う。
...全てを見る(結末あり)

町が気に入ったエリンは、バスには乗らずにこの土地で暮らすことにする。

警察署に向かったケヴィンは、バス・ターミナルの監視映像をチェックする。

夜になり、桟橋の下で過ごしたエリンは、翌朝、海辺のカフェ”アイヴァンズ”のオーナーのマディー(ロビン・マリンズ)と話し、雇ってもらえることになる。

映像を確認したケヴィンは、髪を染めてカットしたエリンが、アトランタ行きのバスに乗ったことを知る。

ケイティ・フェルドマンと名前を変えたエリンは、森の中の古いキャビンを借りる。

翌日、アレックスの店で買い物をしたケイティは、レジにいたアレックスの娘レクシー(ミミ・カークランド)にペンキがあるか尋ねる。

サンプルがあると言うレクシーに床を塗りたいと伝えたケイティは、彼女から黄色を勧められる。

おじのロジャー(レッド・ウェスト)と共に店に戻ったアレックスは、バスの旅の途中だと思ったケイティが、まだ町にいたために驚く。

ペンキのサンプルを持ってきたレクシーから、ケイティが床を塗ることを知らされたアレックスは、会計を済ませて帰った彼女が気になる存在になり、それに気づいたロジャーに冷やかされる。

仕事を終えてキャビンに戻ったケイティは、家を覗いていたカーリー・ジョー(コビー・スマルダーズ)から隣人だと言われる。

近所に家はないと言われたカーリーは、隣でも離れていると伝えて、簡単な会話を交わしてその場を去る。

バス・ターミナルに向かったケヴィンは、アトランタ行きの経由地や行ける場所を知ろうとするが、対象の都市が多過ぎて調べられなかった。

アレックスの店で買い物をして彼と話していたマンディーは、そこにケイティが現れたために、二人の関係が気になる。

ケイティからペンキの注文を頼まれたアレックスは、彼女にロジャーを紹介する。

店を出たケイティはカーリーに声をかけられ、一緒に話しながらキャビンに戻る。

エリンを捜すケヴィンは、隣人のフェルドマン夫人に写真を見せるものの知らないと言われる。

翌日、マンディーからアレックスの話を聞いたケイティは、彼の妻が数年前にガンで亡くなったことを知る。

キャビンに帰る途中でアレックスから声をかけられ、ペンキが届いたことを知らされたケイティは、下塗り剤も渡される。

送って行くと言われるものの、それを断ったケイティは、二つの缶が重いために立ち止まる。

それを見ていたアレックスは、ケイティを車でキャビンに送る。

床を塗り始めたケイティは、その後も出くわすカーリーと話をして、暫くこの町にいることを伝える。

荷物を持って町からキャビンまで歩くケイティを気の毒に思ったアレックスは、倉庫にあった自転車を直して夜中に届けに行く。

人を傷つけて逃亡した時の夢を見ていたケイティは、車に気づき警戒する。

翌朝、自転車に気づいたケイティは、夜中にアレックスが置いていったと考える。

それアレックスに返したケイティは、うちでは使わないから乗ってほしいと言う彼に、夜中に家の前をうろつかれるのは迷惑だと伝える。

頑固なケイティに呆れたアレックスは、気分を害する。

それをカーリーに話したケイティは、大袈裟に考え過ぎて過剰に反応したと考え、翌日、アレックスに謝罪する。

勝手に置いた自分が悪いと言うアレックスは、二度とやらないことをケイティに伝える。

息子のジョシュ(ノア・ロマックス)が海に落ちたことに気づいたアレックスは、飛び込んで彼を助け、ケイティは心配しながらレクシーと共にそれを見守る。

桟橋に上がったアレックスだったが、心配する父を迷惑に思うジョシュはその場を去る。

アレックスから感謝されたケイティは、忘れ物だと言われて自転車に乗って帰る。

途中でカーリーに出くわしたケイティは、”それでいいのよ”と言いわれる。

その頃ケヴィンは、エリンの髪をブロンドにしてショートカットした映像で手配書を作る。

それが、サウスポートの警察署にも届く。

翌日、アレックスとジョシュと共にビーチに行くレクシーに誘われたケイティは、それに同行して楽しむ。

反抗ばかりするジョシュに手を焼いていることをケイティに話したアレックスは、レクシーと違い母親を覚えているので、悩んでいるのだろうと考える。

アレックスから、この町に来た理由を訊かれたケイティは、再出発みたいなものと言われたため、そうだと答える。

ここに住むのか旅立つのかと質問攻めのアレックスは、気になるからだとケイティに伝える。

アレックスは、ウィルミントンで生まれ、夏休みにおじのロジャーの店を手伝い、そのうちに子供ができてこの町に住むことになったと話す。

キャビンにケイティを送ったアレックスは、塗り終えた床を見せてもらい、楽しい一日を過ごせたことで彼女から感謝される。

再びフェルドマン夫人に会い、話を聞こうとしたケヴィンだったが、それを拒まれる。

マンディーと共にヒラメをヤスで突いて捕らえたケイティは、それをアレックスにプレゼントする。

ケイティとカヌーに乗りに行くことになったアレックスは、ロジャーから雨が降ると言われるものの、天気予報をチェックしていたために、あり得ないと伝えて出かける。

カヌーを漕いで楽しむケイティは、かつて妻と来たと言うアレックスから、以前は二人で行った場所は避けて、彼女を忘れようとしたという話を聞く。

自分が忘れたら誰が妻を思い出すのかと考え、素晴らしい女性だったと子供達に伝えるために、前に進もうと思ったとアレックスはケイティに話す。

ロジャーの言った通り雨になったために、ずぶ濡れになったアレックスとケイティは、最寄りのダイナーに向かい話し込む。

アレックスとダンスをしていたケイティは、パトカーが現れたために驚く。

迎えに来てくれた友人のレット・マリガン署長(リック・ライツ)のパトカーで送ってもらったアレックスは、独立記念日の花火大会の話などをする。

キャビンに着いたアックスは、気を利かせたレットに待ってもらい、木陰でケイティにキスする。

帰宅したアレックスは、雨のことでロジャーに負けを認めて、起きていたレクシーを寝かせる。

その後、眠れないアレックスは妻の部屋に向かい、彼女が子供達の成長に合わせて書いた手紙の封筒を見ながら考え込む。

母の部屋だと言ってアレックスを非難するジョシュは、精一杯のことはしているつもりだと話す父を理解しようとしない。

エリンの家に向かったケヴィンは、その場を調べる。

フェルドマン夫人に電話をしたケイティは、安全な場所にいるというメッセージを残す。

その場で夜を明かしたケヴィンは、キッチンの床に落ちていたチェリーパイのレシピに気づき、フェルドマン夫人がポストに入れた手紙の筆跡が同じことを確認する。

フェルドマン夫人にそれを窓越しに伝えたケヴィンは、令状を持って来るようにと言われたために署に向かう。

アレックスとの進展をカーリーに話したケイティは、その後も彼との時間を楽しみ、二人はキャビンで愛し合う。

警察署でレットと花火大会の打ち合わせをしていたアレックスは、ケイティの手配書に気づく。

ケイティに会ったアレックスは、第一級殺人容疑の”エリン・ティアニー”の手配書を見せて、彼女から誤解だと言われるものの、子供まで巻き込んだことを非難する。

悪人である男の暴力に苦しんだと伝えたケイティだったが、アレックスから、レットが気づく前に町を出るようにと言われる。

上司のロビンソン警部補に呼ばれたケヴィンは手配書を見せられ、いつも手にしているボトルの中身をチェックされる。

それが酒であることを確認したロビンソンは、ケヴィンを停職にしてバッジと銃を押収する。

自分の妻エリンを捜すために全国指名手配までしたケヴィンを、ロビンソンは痛烈に非難する。

普段は優しいケヴィンだったが、酒癖が悪い彼の暴力に耐えきれなかったエリンは、揉み合いになった際にナイフで彼の腹部を刺してしまい、逃亡したのだった。

妻の部屋に向かったアレックスは、ケイティに裏切られたことでショックを受けて苦しむ。

引っ越すことを決めたケイティは、それをカーリーに話し、アレックスから町を出るよう指示されたと伝える。

逃げずに立ち向かうべきだと言われたケイティは、理由もなくこの町にいるカーリー自身のことを問う。

ケイティから、自分は旅立つ理由があると言われたカーリーは、あなたは自由に決められると伝えて、旅の幸運を祈りその場を去る。

キャビンに向かったアレックスは、ケイティが出て行ったことを知り後悔する。

フェリー乗り場でケイティを見つけたアレックスは、彼女に謝罪して真実を話してほしいと伝える。

夫は刑事なので無理だと言うケイティは、だから指名手配できたと伝えて去ろうとする。

手出しさせないと約束するアレックスに、夫は必ず現れると言うケイティは、あなた達家族を巻き込めないと伝える。

愛を告げるアレックスから、ここが世界一安全な場所だと言われたケイティは、怯えながらも彼を信じて留まることにする

フェルドマン夫人の家に侵入したケヴィンは、エリンからのメッセージに気づき、その発信番号を確認してサウスポートからだと知る。

ケイティから夫のことを聞いたアレックスは、初めて人に話したと言う彼女に心配いらないと伝える。

翌日、ケイティがいることでジョシュのことを気にするアレックスは、彼女が好きだということを確認して安心する。

サウスポートに着き、アレックスの店で水を買おうとしたケヴィンは、店番をしていたレクシーに警官だと伝え、大人はいないかと尋ねる。

制服のことを訊かれたケヴィンは刑事は着ないと答え、レクシーに手配書を見せる。

写真の女性は知らないと言われたケヴィンは、代金を支払い店を出る。

入口でアレックスとすれ違ったケヴィンは車に向かい、水のボトルに酒を入れてる。

アレックスは、ジョシュとレクシーを連れて独立記念日のパレードに向かう。

夕方になり、エリンを捜すケヴィンは、レクシーを抱いていたアレックスが、エリンとダンスをしてキスする姿を見てショックを受ける。

家に戻り、腹痛のレクシーをケイティに任せたアレックスは、ジョシュを連れて花火大会に向かう。

花火の打ち上げが始まり、ソファで眠っていたケイティは、夢に現れたカーリーから、”来た”と言われる。

目覚めたケイティは、家に侵入していたケヴィンに気づき、外に連れ出した彼に、傷つけ苦しめられた自分の前から消えるようにと伝える。

銃を手にしながら、後悔するぞと伝えたケヴィンはその場を去り、ケイティは、外で花火を見ていたレクシーを二階に連れて行き、アレックスに電話をしようとする。

ケヴィンが店の外にガソリンを撒いていることに気づいたケイティは、ライターを手にする彼に、自分が悪かったと言って、連れ帰ってほしいと伝える。

ケイティはケヴィンを海に突き落とすが、花火の火の粉がガソリンに引火する。

店がっ出火したために、ケイティはレクシーを救い出そうとするものの、海から上がったケヴィンに襲われる。

火事に気づいたアレックスは店に向かい、二階にいるレクシーの元に向かう。

レクシーを部屋から屋根に出したアレックスは、ケイティが襲われていることに気づくものの、火の勢いで落下してしまう。

アレックスは、飛び降りたレクシーを受け止める。

銃を向けられたケイティは抵抗し、銃弾を受けたケヴィンは息絶える。

アレックスはケイティの無事を確認し、レクシーと共に抱き合う。

店は全焼し、アレックスは、デスクの引き出しに入っていた妻の手紙が無事だったことを確認する。

母の思い出がなくなったジョシュは悲しみ、アレックスは、決して忘れないと言って息子を励ます。

アレックスは、母が恋しいと言うジョシュを抱きしめる。

その後、旅立つ決心をしたカーリーとの別れを惜しむケイティは、今までの分まで写真を撮るようにと言われる。

ケイティは、友達になってくれたことをカーリーに感謝し、自分の居場所が見つかったと言われる。

アレックスは、妻が書いた”彼女へ”という恋人宛の手紙をケイティに渡す。

”これを渡されたということは、間違いなくアレックスはあなたを愛しているので、同じ気持ちであってほしい。
自分もそこにいて会いたかった、何とかして会いに行っているかもしれない。”

同封されていた写真の女性は、ジョシュと共に写っているカーリーだった。

”夫や子供達は別として、あなたは自分にとって世界一大事な人であり、それは、自分の家族が今はあなたのものだからなの。”

”家族のことを頼みます。
笑顔にさせて、泣いたら抱きしめて、味方になって善意を教えてほしい。
あなたがいれば、私も安心できる。
アレックスには恋をする気持ちが蘇り、ジョシュには釣り仲間ができ、レクシーは結婚式に頼れる人ができる。
そして、再び完全な家族になってほしい。
でも、一番の願いは、自分も皆の傍にいて見守り続けること・・・。”

手紙を読んだケイティは、アレックスの元に向かい愛を確かめ、彼と子供達と共にボートで沖に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ノースカロライナ州、サウスポート
観光客相手に雑貨店を営むシングルファザーのアレックス・ウィートリーは、数年前に妻をガンで亡くし、幼い息子ジョシュと娘のレクシー、そしておじのロジャーと共に暮らしていた。
ボストンで人を傷つけて逃亡していた女性エリンは、刑事のケヴィンに追われていた。
バスで立ち寄ったサウスポートで暮らすことにしたエリンは、ケイティと名前を変えて、町の近くのキャビンを借りて住み始める。
カフェのウエイトレスとして働き、アレックスと子供達と親交を深めたケイティは、隣人のカーリーとも親しくなり新生活を楽しむ。
しかし、その頃、エリン(ケイティ)の手配書を作ったケヴィンは、彼女を必死に捜していた・・・。
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人気作家ニコラス・スパークスの原作を彼自身が製作に参加し、名匠ラッセ・ハルストレムが監督したことで話題になった作品。

ラッセ・ハルストレムの穏やかな演出で進行する物語は、傷害事件を起こした女性の逃亡劇も絡めて描くサスペンス・タッチの仕上がりになっている。

大筋は恋愛ドラマであり、クライマックスでは、ニコラス・スパークスの原作らしい、ファンタジックなシーンで締めくくられている。

ニコラス・スパークス作品の映画化は低評価というジンクスの通り本作も酷評されたものの、北米興行収入は約7100万ドル、全世界では1億ドルに迫るまずまずのヒットとなった。

刑事が追うのが妻と分かる筋立ては面白いのだが、刑事が妻の家の隣人と面識がないということは、夫婦なのに同居していないのか?、事件があったのは刑事の家ではないのか?、なんとも疑問だ。

妻を亡くした失意の中で幼い子供達を育てる雑貨店の店主ジョシュ・デュアメル、彼と知り合ったことで愛が芽生え、苦難を乗り越えて新たな人生を歩むことになるジュリアン・ハフ、彼女に助言をすする幻覚だった主人公の妻コビー・スマルダーズ、妻を執拗に追うアルコール依存症の暴力的な刑事デビッド・ライオンズ、主人公の娘ミミ・カークランド、息子のノア・ロマックス、主人公のおじで本作が遺作となったレッド・ウェスト、主人公の友人である警察署長のマイク・ニュースキー、ヒロインを雇うカフェのオーナー、ロビン・マリンズ、ヒロインの逃亡に協力する隣人女性のアイリーン・ジーグラーなどが共演している。


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