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ロボコップ Robocop (1987)

殉職後に最強のロボット警官”ロボコップ”の実験台にされた巡査の戦いを描く、監督ポール・バーホーベン、主演ピーター・ウェラーナンシー・アレンロニー・コックスカートウッド・スミスミゲル・フェラー他共演の近未来アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督:ポール・バーホーベン
製作
アーン・L・シュミット
エドワード・ニューマイヤー
製作総指揮:ジョン・デイビソン
脚本
エドワード・ニューマイヤー
マイケル・マイナー
撮影:ヨスト・バカーノ
編集:フランク・J・ユリオス
視覚効果:ティペット・スタジオ
音楽:ベージル・ポールドゥリス

出演
ロボコップ/アレックス・マーフィ:ピーター・ウェラー
アン・ルイス:ナンシー・アレン
リチャード・ジョーンズ:ロニー・コックス
クラレンス・ボディッカー:カートウッド・スミス
ロバート・モートン:ミゲル・フェラー
オムニ社会長:ダニエル・オハリヒー
ドナルド・ジョンソン:フェルトン・ペリー
ウォーレン・リード巡査部長:ロバート・ドキー
エミール・アントノウスキー:ポール・マクレーン
レオン・ナッシュ:レイ・ワイズ

アメリカ 映画
配給 オライオン・ピク チャーズ
1987年製作 102分
公開
北米:1987年7月17日
日本:1988年2月
製作費 $13,000,000
北米興行収入 $53,424,680


アカデミー賞
第60回アカデミー賞

・受賞
特別賞(音響効果)
・ノミネート
編集・録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
近未来のデトロイト
犯罪都市と化し、人員不足で激務を課せられた警察官は、ストライキ寸前の状態だった。

警官のストライキを批判する、西署のウォーレン・リード巡査部長(ロバート・ドキー)の元に、南署からアレックス・マーフィ(ピーター・ウェラー)が転任し、彼はアン・ルイス(ナンシー・アレン)とコンビを組むことになる。

デトロイト市警の運営は、民間企業の”オムニ”が請け負っていた。

オムニ。
6ヵ月後に始まるデジタル・シティ建設を前に、犯罪一掃をめざす会長(ダニエル・オハリヒー)が召集した会議中に、副社長のリチャード・ジョーンズ(ロニー・コッス)は治安ロボットED-209を披露し、社員を相手にデモンストレーションをする。
...全てを見る(結末あり)

しかし、未完成のED-209は、銃を捨てた場合は攻撃しないはずの社員を殺害してしまい、会長はジョーンズを批判して社の損害を懸念する。

ジョーンズの出世を阻もうとする野心家である重役のロバート・モートン(ミゲル・フェラー)は、別の計画の用意があることを会長に伝えて好印象を与える。

研究が進んでいた”ロボコップ・プロジェクト”を会長に提案できるモートンは、同僚の重役ドナルド・ジョンソン(フェルトン・ペリー)から、ジョーンズの恨みを買うと言われるものの、それを気にせずに計画を実行するために”候補者”を探す。

その頃、マーフィとルイスは、極悪強盗一味のリーダー、クラレンス・ボディッカー(カートウッド・スミス)らを追跡して、廃墟となった工場に向かう。

二人は工場内を調べ、犯人の一人を見つけたルイスは、殴られて階下に落下してしまう。

一人を殺しエミール・アントノウスキー(ポール・マクレーン)を捕えたマーフィだったが、現れたレオン・ナッシュ(レイ・ワイズ)らに銃を向けられる。

ボディッカーに痛めつけられたマーフィは手を銃で吹き飛ばされ、彼らの銃弾を浴びる。

無事だったルイスは、瀕死の重傷を負ったマーフィの姿に驚く。

マーフィは、病院に運ばれて治療を受けるものの死亡する。

それを知ったモートンは、マーフィの身体を利用したロボコップを完成させ、西署に配属させる。

射撃場でロボコップの姿を見たルイスは、拳銃を扱う仕草などから、ロボコップがマーフィではないかと思う。

そして、パトロールを始めたロボコップは、次々と事件を解決し、街の治安を守るヒーローとなる。

副社長に昇進したモートンは、ロボコップの配備により短期間での犯罪撲滅に自信を示す。

得意の絶頂のモートンに対し、ジョーンズは彼を牽制して脅しをかける。

その頃、記憶のないロボコップは、マーフィであった過去を思い出すことが出来ない。

しかし、ボディッカーらに襲われた悪夢にうなされたロボコップは、一味を倒すべく行動を開始する。

署を出ようとするロボコップに声をかけたルイスは、マーフィであるかを確かめようとするものの、彼は何も言わずに立ち去る。

モートンからロボコップと接触したことを非難されたルイスは、リードに謝罪するものの、気にするなと言われる。

ガソリンスタンドを襲ったエミールに銃を向かたロボコップは、マーフィであることに気づいた彼から、殺したはずだと言われる。

その言葉が気になるロボコップは、ガソリンに火を放ちバイクで逃走したエミールに発砲して転倒させる。

エミールを締めあげたロボコップだったが、確かな記憶は戻らない。

署に戻り、警察のシステムからエミールとボディッカーらの情報を入手したロボコップは、自分が死亡したマーフィだということを知る。

マーフィの自宅住所を調べたロボコップは、売家になっていたその場で、妻子の記憶が甦る。

あるクラブで、一味のレオンを捕らえたロボコップは、ボディッカーの居場所を聞き出そうとする。

その頃、ジョーンズと手を組んでいたボディッカーは、邪魔者であるモートンを爆殺する。

麻薬密造現場でボディッカーを捕らえたロボコップは、黒幕がジョーンズだということを知り、オムニに向かう。

ジョーンズを逮捕しようとしたロボコップだったが、オムニの重役には危害を加えないようにプログラムされていたため、動きを制御できなくなる。

EDー209の攻撃に遭ったロボコップは、抵抗するものの警官に囲まれてしまう。

一斉射撃を受けたロボコップは、現れたルイスに助けられて、その場から逃走する。

ジョーンズにより釈放されたボディッカーは、2か月後に建設が始まるデジタル・シティの裏社会を任せることを約束され、ロボコップの位置を確認する発信機を受け取り、始末するよう指示される。

製鉄工場に身を潜めていたロボコップは、銃などを届けてくれたルイスに、マスクを外して素顔を見せる。

自分が死んだために、妻子は新しい人生を歩み始めたと知らされたロボコップは、姿だけは残っていると言って嘆く。

エミールやレオンら仲間を集めたボディッカーは、ジョーンズから渡された強力な武器を試し撃ちして、ロボコップを始末するために工場に向かう。

ボディッカーらに気づいたロボコップは、ルイスと共に敵を迎え撃つ。

ロボコップの攻撃を受けたエミールは、化学薬品のタンクに衝突して体が溶けてしまう。

エミールを轢き殺してしまったボディッカーは事故を起こすが、パトカーから降りたルイスを銃撃する。

そこに現れたロボコップはボディッカーを追い詰めるものの、レオンが頭上から鋼材を落下させる。

ルイスがレオンを倒し、ボディッカーはロボコップに襲い掛かる。

胸を刺されながらもボディッカーを倒したロボコップは、オムニに向かう。

入り口で待ち構えていたEDー209を破壊したロボコップは、会議室に向う。

ジョーンズが殺人犯だと言うロボコップは、彼の犯罪の証拠をモニターに映し出す。

会長を人質にして抵抗するジョーンズだったが、クビを言い渡された瞬間にロボコップに銃撃される。

窓を突き破ったジョーンズは、地上に落下する。

会長から、いい腕だと言われて名前を訊かれたロボコップは、”マーフィ”と答えてその場を去る。


解説 評価 感想

参考:
・「ロボコップ」(1987)
・「ロボコップ2」(1990)
・「ロボコップ3」(1993)

・「ロボコップ」(2014)

*(簡略ストー リー)
犯罪都市デトロイトの警察は、民間企業オムニによって運営されていた。
西署に転属したアレックス・マーフィ巡査は、相棒のルイスと共に、凶悪犯ボディッカーを追跡していたのだが、彼らに襲われてしまう。
マーフィは体中に銃弾を受けて死亡するのだが、オムニの重役モートンは、自分が提案していた”ロボコップ・プロジェクト”の実験台に彼を使おうとする。
マーフィは、最強の”ロボコップ”として生まれ変わり、記憶を失ったまま、犯罪者を単独で次々と捕らえていく。
ある日、記憶を取り戻したロボコップは、自分が警官のマーフィだと知り、ボディッカーとその一味を捕らえようとする。
一方、オムニの副社長ジョーンズは、開発した新型のロボットの失敗でボディッカーと手を組み、敵対するモートンを抹殺してロボコップも始末しようとするのだが・・・。
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3年前に公開された「ターミネーター」(1984)同様、低予算(1300万ドル)ながら、予想を上回るヒットとなった近未来SF作品。

北米興行収入 $53,424,680

近未来の雰囲気や、随所にユーモアを交えた、ポール・バーホーベンの軽快な演出が見所の作品。

主人公マーフィを生き返らせるのではなく、死体を利用したサイボーグ・ロボットの開発プロジェクトの設定も無理なく描かれ、見応えがある仕上がりになっている。

まず、ロボコップのデザインがにいい。
無駄のないシンプルなデザイン、太ももに隠された機能的なオートマチック銃のみで立ち向かう姿が実に凛々しい。

全体が機械ではなく、人体を利用しているところに情を感じる。
ラストで、オムニの会長から名前を訊かれたロボコップが、生前の”マーフィ”と答えるシーンは、まるで西部劇のヒーローを見ているようだ。

ベージル・ポールドゥリスの勇ましいテーマ曲も印象に残る。

第60回アカデミー賞では、特別賞(音響効果)を受賞した。
・ノミネート
編集・録音賞

主演のロボコップ、ピーター・ウェラーは冒頭で殺害されてしまうため、ほとんど顔が見えない状態で物語は進むのだが、終盤は、あえてフェイスカバーを取り外し、存在感をアピールしている。

元夫ブライアン・デ・パルマの作品が印象に残る、女性警官ナンシー・アレンが、ハードなアクションを披露してくれる。
妖艶な役が多かった彼女は、ロボコップ全3作に出演することになり、結局は本シリーズが準代表作になる。

ビバリーヒルズ・コップ」(1984)とその続編で頼れる警部を好演したロニー・コックスが、本作では強かな悪役を演じている。

凶悪犯を演ずるカートウッド・スミスは、極悪人そのものという雰囲気の役柄を熱演している。

ロニー・コックスと敵対する重役ミゲル・フェラーも、上司を蹴落としてまでのし上がろうとする、ロボコップ・プロジェクトのリーダーを好演している。
彼は、オスカー俳優でもある名優のホセ・フェラーと大歌手で俳優としても活躍したロースマリー・クルーニーの息子である。
ジョージ・クルーニーは従兄弟)

続編にも登場する二人、オムニの会長ダニエル・オハリヒー、重役のフェルトン・ペリー、熱血漢である巡査部長のロバート・ドキー、犯人一味のポール・マクレーンレイ・ワイズなどが共演している。


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