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オズ Return to Oz (1985)

1900年に発表された、ライマン・フランク・ボームの児童文学”オズの魔法使い”の続編”The Marvelous Land of Oz(オズの虹の国)/Ozma of Oz(オズのオズマ姫)”を基に製作された作品。
カンザスに戻ったドロシーが再び向かったオズの国での冒険を描く、監督、脚本ウォルター・マーチ、主演フェアルザ・バルクニコール・ウィリアムソンジーン・マーシュパイパー・ローリー他共演のファンタジー・アドベンチャー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ファンタジー


スタッフ キャスト

監督:ウォルター・マーチ
製作:ポール・マスランスキー
製作総指揮:ゲイリー・カーツ
原作:ライマン・フランク・ボーム
The Marvelous Land of Oz/Ozma of Oz
脚本
ウォルター・マーチ
ギル・デニス
撮影
デイビッド・ワトキン
フレディ・フランシス
編集:レスリー・ホッジソン
音楽:デイビッド・シャイア

出演
ドロシー・ゲイル:フェアルザ・バルク
J・B・ウォーリー医師/ノーム王:ニコール・ウィリアムソン
ウィルソン看護士/モンビ王女:ジーン・マーシュ
エムおばさん:パイパー・ローリー
ヘンリーおじさん:マット・クラーク
ティック・トック:マイケル・サンドン/ティム・ローズ
ティック・トック(声):シーン・バレット
ビリーナ:マック・ウィルソン
ビリーナ(声):デニス・ブライヤー
ジャック・ザ・パンプキンヘッド:ブライアン・ヘンソン/スチュワート・ラランジェ
ジャック・ザ・パンプキンヘッド(声):ブライアン・ヘンソン
ガンプ:レイル・コンウェイ/スティーヴ・ノーリントン
ガンプ(声):レイル・コンウェイ
かかし:ジャスティン・ケース
臆病ライオン:ジョン・アレキサンダー
ブリキのきこり:ディープ・ロイ
診療所の少女/オズマ姫:エマ・リドレー
ホイーラーのリーダー/ノーム王の使者/看護士助手:ポンズ・マール
モンビII:ソフィー・ワード
モンビIII:フィオナ・ビクトリー

アメリカ 映画
配給 ブエナビスタ
1985年製作 113分
公開
北米:1985年6月21日
日本:1986年3月29日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $11,137,800


アカデミー賞
第58回アカデミー賞

・ノミネート
視覚効果賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1899年10月、カンザス
オズの国から戻って半年が経つものの、ドロシー・ゲイル(フェアルザ・バルク)は、眠れない日が続いていた。

おばのエム(パイパー・ローリー)とおじヘンリー(マット・クラーク)は、実在しない国の話などをするドロシーのことが心配で、J・B・ウォーリー医師(ニコール・ウィリアムソン)の電気療法を受けさせてあがたかった。

治療費を妹から借りることにしたエムは、ドロシーを連れてウォーリーの診療所に向かう。

ドロシーは、馬車を追って来た愛犬トトに家に戻るようにと伝える。

診療所に着いたドロシーは、庭で拾った”OZ”の国のものだと思う鍵をウォーリーに見せて、その国で起きた不思議な出来事を話す。
...全てを見る(結末あり)

かかし、ブリキ男、ライオンが言葉を話すと言うドロシーは、ルビーの靴を履き、”おうちが一番いい”と三回唱えて戻ったと伝える。

靴は戻るときになくしたと話したドロシーは、電気治療を受ければよくなるとウォーリーに言われて、その装置を見せられる。

診療所で一晩過ごすことになったドロシーは、翌日、トトと共に迎えに来ると言うエムに別れを告げる。

ウィルソン看護士(ジーン・マーシュ)に部屋に案内されたドロシーは、現れた少女(エマ・リドレー)から、ハロウィンのかぼちゃを貰う。

その後、治療室に連れて行かれたドロシーは、ウォーリーの治療を受けようとするが、嵐の落雷で停電してしまう。

調べに行ったウォーリーらがその場を離れた隙に、現れた少女がドロシーを治療台から降ろす。

治療で変になった人達が地下室にいることを少女から知らされたドロシーはウィルソンに見つかってしまい、雨の中、診療所を出て林に向い川に落ちてしまう。

ドロシーは少女とはぐれてしまい、流されて翌朝、目覚める。

その場が川ではなく池だと、カンザスで飼っていた話せるようになった鶏ビリーナ(マック・ウィルソン/声:デニス・ブライヤー)から知らされたドロシーは、ここがオズの国ではないかと考えるが、彼女の行動は監視されていた。

林に中で、竜巻に飛ばされた前の家を見つけたドロシーは、エメラルド・シティに続く黄色いレンガの道が壊れていることに気づく。

とりあえず道をたどって進んだドロシーは、エメラルド・シティが崩壊していたために悲しむ。

ホイーラーに注意するようにという文字を確認したドロシーは、石像になってしまったブリキのきこりとライオンを見つける。

そこにホイーラーが現れ、ドロシーは追い詰められるものの、持っていた鍵で扉を開けて逃げ込む。

ドロシーは、鶏をオズに入れることをノーム王が禁じていると、ホイーラーのリーダー(ポンズ・マール)から言われる。

その場にあったガラクタのようなものを調べたドロシーは、それがゼンマイ仕掛けの軍人ロボット、ティック・トック(マイケル・サンドン/ティム・ローズ/声:シーン・バレット)であることを知る。

かかしの命令で自分を待っていたティック・トックは、生きている者は全て石にされたと言って、ドロシーの命令に従うことを伝える。

ドロシーを連れてその場から出たティック・トックは、ホイーラーに囲まれるものの、相手を撃退してリーダーを懲らしめる。

リーダーは、ノーム王がエメラルド・シティを占領して皆を石に変えてしまい、かかしの居場所を知っているのはモンビ王女だけだど話す。

ドロシーは、リーダーに案内された場所でモンビ王女(ジーン・マーシュ)に会い、かかしの居場所を尋ねる。

ビリーナと共に部屋に閉じ込められてしまったドロシーは、その場にいたジャック・ザ・パンプキンヘッド(ブライアン・ヘンソン/スチュワート・ラランジェ/声:ブライアン・ヘンソン)に声をかけられる。

ジャックの壊れていた手足を直してあげたドロシーは、振りかけると命を持つという”命の粉”の話を聞き、それを手に入れようと考える。

その場を脱出したドロシーとジャックは、動きが止まってしまったティック・トックのネジを回してあげる。

ドロシーは、眠っているモンビ王女から鍵を奪う。

ジャックとティック・トック、そしてビリーナは、ガンプ(レイル・コンウェイ:声兼/スティーヴ・ノーリントン)の首やソファを利用して脱出用の乗り物を組み立てる。

モンビ王女の31番目の首の扉を開けたドロシーは、”命の粉”を奪って逃げる。

ガンプに”命の粉”を振りかけたドロシーは、呪文を唱えて命を与え、空を飛んでその場から脱出する。

憤慨したモンビ王女は、ホイーラーにドロシーを捕えるよう命ずる。

ノーム王の山に向かおうとするドロシーらを追うホイーラーは、死の砂漠に行く手を阻まれる。

翌朝、乗り物が壊れてしまい落下したドロシーは、その場がノーム王の山の麓であることを知る。

バラバラになったガンプを組み立てたドロシーは、ノーム王(ニコール・ウィリアムソン)に声をかけられ、地割れが起きて地下に落下する。

かかしがエメラルドを盗んだと言うノーム王の言葉を否定したドロシーは、悲しくて泣き出してしまう。

ノーム王はドロシーを慰め、そこに現れたティック・トックやジャックらと共に、かかしを取り戻すためのゲームをしてもらうと伝える。

その頃、ホイーラーからドロシーらのことを訊いたモンビ王女は、鶏のことを知らせるためにノーム王の元に向かう。

一人ずつ飾り物の陳列室に向い、その中のどれがかかしかを当てれば元に戻ると言われたドロシーらは、それにチャレンジするしかなかった。

最初に入ったガンプは失敗して飾り物になり、次のジャックと頭に隠れていたビリーナも戻ってこなかった。

ティック・トックが陳列室に向い、ドロシーは、ノーム王がルビーの靴を履いていることに気づく。

ティック・トックの動きが止まってしまったことを知らされたドロシーは、中に入りネジを巻くようノーム王に指示される。

中に入らずに靴の力で故郷に帰してあげるとノーム王に言われたドロシーだったが、友達を見捨てる気になれなかった。

陳列室に入ったドロシーは、ティック・トックを見つけるものの、ネジを巻く必要がないことを知り、自分を呼ぶためにわざと動きを止めたと言われる。

答えを外す自分が何に変えられるかを見れば、謎を解くヒントになるとティック・トックに言われたドロシーは、彼に感謝する。

ある飾り物に触ったティック・トックは姿を消し、ドロシーは三回のチャンスの内、二回失敗する。

到着したモンビ王女は、既にドロシーが来ているとノーム王から言われる。

ドロシーは、最後のチャンスでかかし(ジャスティン・ケース)を当てることに成功し、グリーンの飾り物が仲間達だと気づく。

それを知ったノーム王は、モンビ王女を檻に閉じ込め、展示室を破壊し始める。

ドロシーはガンプとジャックを元に戻すが、現れたノーム王が約束を守らずに襲い掛かってきたために逃げようとする。

ジャックが捕えられて食べられそうになるが、ノーム王は、その頭に隠れていたビリーナに驚き、産んだ卵を飲み込んでしまう。

それが毒であったノーム王は滅びてしまい、ドロシーはルビーの靴を取り戻す。

靴を履いたドロシーは呪文を唱え、エメラルド・シティは復活し、石像になっていた者達は生き返る。

山を脱出したドロシーらは、エメラルド・シティが輝き始めたことを確認するが、ティック・トックを連れ戻せなかった。

ガンプの角に引っかかっていた緑のメダルに気づいたドロシーは、呪文を唱えてティック・トックを元に戻す。

エメラルド・シティ。
生き返ったブリキのきこりやライオンと共にパレードに参加したドロシーは、オズの女王になってほしいと言われる。

皆は友達ではあるが家に帰ることを伝えたドロシーは、鏡に現れたオズマ姫(エマ・リドレー)を外に出してあげる。

真の王女だったオズマは、モンビに捕えられて鏡に閉じ込められ、その存在を隠すようにとノーム王に命ぜられていたのだった。

オズマはモンビを許し、ドロシーに魔力を奪われている彼女は単なる生き物だと伝える。

ルビーの靴をオズマに渡したドロシーは、カンザスに帰してほしいと伝える。

皆に別れを告げたドロシーは光に包まれ、川岸で目覚めてトトの泣き声に気づく。

トトを抱きしめたドロシーはヘンリーに発見され、現れたエムと三人で家に向かおうとする。

雷が落ちて診療所は焼けてしまい、装置を持ち出そうとしたウォーリー医師が逃げ遅れたことを、エムはドロシーに話す。

捕えられたウィルソン看護師は、馬車で連行される。

その後、建て直された家はほぼ完成し、ドロシーは、自分の部屋の鏡に現れた、ビリーナを抱いたオズマと再会する。

エムを呼ぼうとしたドロシーだったが、オズマに止められる。

現れたエムから良い天気だと言われたドロシーは、トトと共に外に出て遊び始める。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1899年10月、カンザス
半年前に”オズの国”から戻ったドロシー・ゲイルは、そのことばかり考えて眠れない日が続いていた。
おじヘンリーとおばエムは、この世に存在しない国の話ばかりするドロシーのことを心配して、ウォーリー医師の電気治療を受けさせようとする。
診療所に向い一晩過ごすことになったドロシーは、落雷のため停電になった隙に、現れた少女と共にその場から逃げる。
川に落ちて少女とはぐれたドロシーは、翌朝、話せるようになった、カンザスで飼っていた鶏ビリーナに起こされる。
そこがオズの国だと考えたドロシーは、林の中で竜巻に飛ばされた家を見つける。
エメラルド・シティにつながる黄色いレンガの道が壊れていることを知ったドロシーは、崩壊していると思われるその場に向かうのだが・・・。
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ミュージカル映画の傑作「オズの魔法使」(1939)の46年振りの続編的な内容の作品なのだが、正式な続編ではない。

またミュージカルでもなく、製作会社もMGMからディスニーブエナビスタ)に変わっているため、当然ではあるが全く作風も違っている。

児童文学の映画化ではあるが、恐ろしいシーンが多々ある。
オズの魔法使」(1939)もかなり怪奇的なシーンがあり、それが徹底していたのだが、本作の陰気でおぞましい映像はそれほどどぎつくもなくやや滑稽だ。

クレイメーションや特撮はまずまずなのだが、1939年当時であれだけの映像を作った「オズの魔法使」には遠く及ばず、ファンタジー・アドベンチャーとしてのワクワク感もない。
映画史上に残る名作と比べるのは気の毒ではあるが。

第58回アカデミー賞では、視覚効果賞にノミネートされた。

主人公のドロシー役を熱演する撮影当時8歳のフェアルザ・バルク、ドロシーを治療する医師とノーム王のニコール・ウィリアムソン、看護士とモンビ王女のジーン・マーシュ、エムおばさんのパイパー・ローリー、ヘンリーおじさんのマット・クラーク、ティック・トックのマイケル・サンドン/ティム・ローズ/(声)シーン・バレット、鶏のビリーナ、マック・ウィルソン、(声)デニス・ブライヤー、ジャック・ザ・パンプキンヘッドのブライアン・ヘンソン/スチュワート・ラランジェ/(声)ブライアン・ヘンソン、ガンプのレイル・コンウェイ/スティーヴ・ノーリントン/(声)レイル・コンウェイ、かかしのジャスティン・ケース、臆病ライオンのジョン・アレキサンダー、ブリキのきこりのディープ・ロイ、診療所の少女とオズマ姫のエマ・リドレー、ホイーラーのリーダーとノーム王の使者と看護士助手のポンズ・マール、モンビのソフィー・ワードフィオナ・ビクトリーなどが共演している。


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