日本のゲームメーカー”カプコン”のゲームソフト”バイオハザード”を原案にして製作された作品であるシリーズ第1作。 大企業が秘密で行っている地下施設で起きる細菌汚染の恐怖を描く、製作、監督、脚本ポール・W・S・アンダーソン、主演ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス、エリック・メビウス、ジェームズ・ピュアフォイ他共演のSFホラー・アクション。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:ポール・W・S・アンダーソン
製作
ポール・W・S・アンダーソン
ジェレミー・ボルト
ベルント・アイヒンガー
サミュエル・ハディダ
製作総指揮
ヴィクター・ハディダ
ダニエル・クレツキー
ロバート・クルツァー
岡本吉起
原案:カプコン”バイオハザード”
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
撮影:デヴィッド・ジョンソン
編集:アレクサンダー・バーナー
音楽
マリリン・マンソン
マルコ・ベルトラミ
出演
アリス・アバーナシー:ミラ・ジョヴォヴィッチ
レイン・オカンポ:ミシェル・ロドリゲス
マシュー”マット”アディソン:エリック・メビウス
スペンサー・パークス:ジェームズ・ピュアフォイ
ジェームス”ワン”シェイド:コリン・サーモン
チャド・カプラン:マーティン・クルーズ
J.D.サリナス:パスクエール・アリアルディ
リサ・アディソン:ハイケ・マカッシュ
レッド・クイーン:ミカエラ・ディッカー
ウィリアム・バーキン博士 / ナレーター:ジェイソン・アイザックス
イギリス/ドイツ/アメリカ 映画
配給
Constantin Film
スクリーン・ジェムズ
2002年製作 100分
公開
イギリス:2002年7月12日
北米:2002年3月15日
日本:2002年8月31日 未公開
製作費 $33,000,000
北米興行収入 $40,119,710
世界 $102,441,080
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
21世紀初頭、ラクーンシティ。
全米最大の企業”アンブレラ・コーポレーション”は、表向きの事業はコンピュータ・テクノロジー、医薬、健康関連だったが、社員にも秘密で、軍事技術開発、遺伝子実験、細菌兵器の研究を行っていた。
しかし、何者かの手により開発中の細菌が地下の秘密施設”ハイブ”内に散布されてしまい、”バイオハザード”(生物学的災害)警告が発せられる。
ハイブは、”A.I.”のレッド・クイーン(ミカエラ・ディッカー)により閉鎖され、職員はパニックになり、消火剤のハロン・ガスが散布されて全員が死亡する。
意識を失っていたアリス・アバーナシー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は浴室で目覚め、体の傷に気づくものの記憶がない。 屋敷内で”今日、君の夢が全て叶う”というメモを見つけたアリスは、それが自分の筆跡でないことを知る。 その場に武器があることに気づいたアリスは、ある男性(ジェームズ・ピュアフォイ)と自分が写っている写真を確認して屋敷内を調べる。 突然、武装した者達が乱入し、その場にいた警官だというマシュー”マット”アディソン(エリック・メビウス)は捕らえられ、アリスは、マスクをしたリーダーらしき男から報告を求められる。 アリスは何も答えられず、ガスによる記憶喪失が考えられ、マットのデータは確認されなかった。 アンブレラ特殊部隊リーダーのジェームス”ワン”シェイド(コリン・サーモン)は、マットも連れて行くことを決めて、ハイブの入り口だったその場から内部に向かおうとする。 部下のレイン・オカンポ(ミシェル・ロドリゲス)、チャド・カプラン(マーティン・クルーズ)、J.D.サリナス(パスクエール・アリアルディ)らと共にハイブに向かう貨車を動かしたワンは、その中の部屋にいたスペンサー・パークス(ジェームズ・ピュアフォイ)を見つける。 アリスはスペンサーが写真の男性であり、彼と結婚した記憶がかすかに甦る。 意識が戻ったスペンサーも、記憶を失っていた。 一行はハイブに着き、アリスは、何者でありここは何なのかをワンに尋ねる。 自分達全てがアンブレラに雇われ、屋敷がハイブの入り口であると言うワンは、アリスとスペンサーが、その場を守る特殊部隊員だったと話す。 ハイブの秘密を守るために結婚が偽装だったことも知らされたアリスとスペンサーは、ラクーンシティ市街からのこの場に来た解説画像を見せられる。 アンブレラの地下研究施設であるハイブには、約500人の研究員が暮らし、極秘研究を行っていた。 記憶を失ったのは、コンピュータ制御の防御システムで放出された神経ガスのせいで、襲撃よりも事態は深刻だとワンは話す。 内部に入ったワンらは、エレベーターが使えなかったために階段を下り、ハイブを支配する人工知能のレッド・クイーンが自分達を感知したことに気づく。 ワンは、レインとJ.D.を先に向かわせて調べさせる。 スペンサーから何があったのかを訊かれたワンは、5時間前にレッド・クイーンがハイブの全員を殺したと答える。 レッド・クイーンの起動停止が目的だと言うワンは、部外者の仕業の可能性もあることを伝える。 周辺を調べたレインから、全体が浸水していることを知らされたワンは移動する。 ワンらが去った後、水死したはずの研究員が目を開ける。 食堂Bに向かったワンは、その場が異常な状況であることを確認し、ハロン・ガスが放出された形跡がないために生存者を捜す。 レッド・クイーンの制御室に入ったワンは、内部に向かうために送信機をセットして、カプランがシステムに侵入して扉を開ける。 過電流でレッド・クイーンをシャットダウンし、メインフレームの再起動不能にすることを、アリスはカプランから知らされる。 その直後に防御システムが作動して扉が閉まり、ワンらはレイザーで体を切断されてしまう。 防御システムは解除したので任務は遂行すると、カプランはスペンサーに伝える。 アリスと共に内部に向かったカプランは、現れたホログラフの少女の警告に惑わされることなく、レッド・クイーンを再起動不能にする。 食堂Bで待機していたレインは、感染してゾンビ化した研究員に襲われ、噛みつかれながらも、J.D.と共に相手を倒す。 そこにカプランらが戻り、J.D.は、死体が消えたことに気づく。 マットは、落ちていた鍵を拾い手錠を外そうとする。 レインは、ワンらが殺されたことを知らされる。 そこに無数の感染者が現れ、レインらは銃撃を始めてその場が爆発する。 ウィルスや機密コードを手に入れる任務を、アリスはかすかに思い出す。 マットは手錠を外し、レインらは扉を開けるが、J.D.が感染者に襲われて殺される。 電力が停止して扉が開いたせいで感染者が自由になったと言って、レインはカプランを責める。 研究室を調べたアリスは、ゾンビ化した実験用の犬と感染者に襲われるが、相手を叩きのめす。 男の武器を奪ったアリスは、無意識のうちに銃を扱い犬を倒す。 研究員だった妹リサ(ハイケ・マカッシュ)のオフィスを調べたマットは、感染者に襲われるものの、アリスに助けられる。 リサの顔を見て何かを思い出したアリスは、彼女がマットの妹だということを知る。 マットは、アンブレラの悪行を暴くために、証拠を手に入れようとしていたことをアリスに話す。 遺伝子やウィルスに関する違法行為を行うハイブから、リサが極秘の”T-ウィルス”を持ち出そうとしていたことを話すマットは、彼女が機密コードや監視システムに詳しい者に接触していたとアリスに伝える。 裏切られたかウィルスを奪われたのが失敗した理由だろうと言うマットは、T-ウィルスの価値の大きさを語る。 アリスとマットは仲間達の元に戻り、屋敷に通じる扉が1時間で閉まるとレインから言われる。 レッド・クイーンを再起動させたアリスは、T-ウィルスやゾンビ化した感染者のことを知らされる。 感染者を殺すには、背骨の上部を撃つか頭部に打撃を与えることだとレッド・クイーンはアリスとマットに伝える。 T-ウィルスが空調システムに漏れたためにハイブ内は汚染され、死滅させることは不可能だということだった。 そのためレッド・クイーンは、感染者を外部に出さないための措置をとったことをアリスとマットに伝える。 感染者に噛まれたり引っかかれたりすれば感染すると話すレッド・クイーンは、保護回路を外したのは、逃げ道を知るための保険だとアリスに言われる。 配管通路に向かったアリスらは感染者に襲われながら進み、カプランが捕まる。 カプランから残ると言われたアリスらは、仕方なく彼を残して前進する。 ある場所で青がウィルスで緑が抗ウィルスだということを思い出したアリスは、治療法があることをマットらに知らせる。 T-ウィルスがあった場所に向かったアリスは、自分がそれを知っているのは、盗んでリサに渡すはずだったからだとマットに伝える。 裏切ったのかと言われたアリスは、思い出せないと答えて抗ウィルスを捜す。 それが見つからないアリスは、スペンサーが裏切りハイブを感染させたことに気づく。 スペンサーは銃を手にし、巨万の富を手に入れられると言って、共に逃げることをアリスに提案する。 貨車に抗ウィルスがあると言うスペンサーは、現れた感染者に首を噛まれるものの撃ち殺し、アリスらを閉じ込めてその場を去る。 貨車に向い抗ウィルスを打とうとしたスペンサーだったが、現れたおぞましい生物に殺される。 生体組織にT-ウィルスを注入して造った新種の生物であることをレッド・クイーンから知らされたはアリスらは、スペンサーのDNAを摂取したため、それが変異すると言われる。 自分達を襲うために造ったことを悟ったアリスらは、抗ウィルスのことを話さなかったのは、感染してからの時間の長さで、効く保証がなかったからだとレッド・クイーンから知らされる。 アクセスコードと引き換えに感染者のレインを殺すようにとレッド・クイーンに言われたアリスは、彼女を殺すことができず、モニターを叩き壊す。 その時、レッド・クイーンはシャットダウンし、アリスらは、無事に戻ったカプランがそれを行ったことを知る。 生物は強化ガラスを破るが、アリスらはその場から脱出してプラットホームに向かう。 抗ウィルスを取りに行ったアリスは、ゾンビ化したスペンサーの息の根を止めて、指輪を捨てて車両に乗る。 貨車は発進し、アリスはレインに抗ウィルスを打つものの効き目がない。 悲しむアリスは、止めを刺すように言われていたために銃を手にするが、レインが目を覚ます。 カプランに抗ウィルスを打ったマットは、襲い掛かって来た生物の爪で腕を傷つけられる。 生物はカプランを外に引きずり出し、内部に押入りアリスとマットに襲い掛かる。 抵抗したアリスとマットは、床の扉を開けて生物を落下させようとするが、ゾンビ化したレインが襲い掛かる。 マットはレインを射殺して、そのはずみで扉が開いたために、生物は線路に落下して燃え尽きる。 扉が閉まる寸前で屋敷に戻ったアリスは、皆死んでしまったことで責任を感じるが、証拠を掴んだと言うマットは、必ずアンブレラを倒せると彼女に伝えて励ます。 しかし、傷口に異変を感じたマットは倒れ込み、アリスが抗ウィルスを打とうとする。 そこに防護服の者達が現れ、連れ去られるマットは、変異を確認した男は、彼を”ネメシス”で使おうと考える。 マットと引き離されたアリスは、隔離されて血液検査を受けて感染をチェックされ、ラクーンシティの病院に運ばれる。 ウィリアム・バーキン博士 (ジェイソン・アイザックス)は、研究員を招集してハイブを再開するよう指示する。 目覚めたアリスは体中のチューブを外し、その場から脱出して病院を出る。 荒れ果てた街並みをさ迷うアリスは、パトカーのショットガンを手にして警戒する。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「バイオハザード」(2002)
・「バイオハザードII アポカリプス」(2004)
・「バイオハザードIII」(2007)
・「バイオハザードIV アフターライフ」(2010)
・「バイオハザードV リトリビューション」(2012)
・「バイオハザード: ザ・ファイナル」(2016)
*(簡略ストー リー)
21世紀初頭、ラクーンシティ。
全米最大の企業”アンブレラ・コーポレーション”は、表向きの事業とは別に、地下施設”ハイブ”で、極秘に軍事技術開発、遺伝子実験、細菌兵器の研究を行っていた。
ある日、何者かによってハイブは細菌に汚染され、その場の研究員は全員死亡する。
屋敷で意識が戻ったアリス・アバーナシーは、記憶を失いながら、現れたアンブレラ特殊部隊のワンに、その場にいた警官だというマットと共に捕えられる。
ハイブの入り口だった屋敷から貨車に乗り地下の施設に向かったアリスは、その場で意識を失っていたスペンサーと共にハイブを守る、特殊部隊員だということを知らされるのだが・・・。
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同名の人気アクション・ゲームを映画化したSFホラー・アクションで、ミラ・ジョヴォヴィッチの代表作となった。
彼女は、製作、監督、脚本を兼ねるポール・W・S・アンダーソンと2009年に結婚する。
妖艶な美しさで周囲とは異なる雰囲気を漂わせる、セクシーなミラ・ジョヴォヴィッチの魅力が生かされた作品。
美しいだけで、ビッグになりきれないという感じだったミラ・ジョヴォヴィッチは、本シリーズのヒットにより、スーパースターとまではいかないまでも世界的人気女優となった。
序盤、記憶を失っている主人公は迷いながら行動しているために控えめな存在として描かれているのだが、記憶を取り戻しつつ、特殊部隊員としてのスキルを生かしながら敵と戦い、ラストは女戦士となり次回作に続く形で締めくくられる。
ゾンビ的な感染者の襲撃やサバイバル・ムービーとして新鮮味がある訳ではないが、CGを駆使した映像やセットなどなかなか凝っている。
北米興行収入は約4000万ドルに留まるものの、全世界では1億ドルを超すヒットとなった。
特殊部隊員として勇敢に戦うミシェル・ロドリゲス、研究員であった妹(ハイケ・マカッシュ)と共に、巨悪を暴こうとするエリック・メビウス、極秘研究施設”ハイブ”を主人公と共に守る役目から、巨万の富を得られるウィルスを奪おうとするジェームズ・ピュアフォイ、特殊部隊のリーダー、コリン・サーモン、部隊員マーティン・クルーズ、パスクエール・アリアルディ、人工知能の声ミカエラ・ディッカー、研究の責任者とナレーターを兼ねるジェイソン・アイザックスなどが共演している。