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レイチェルの結婚 Rachel Getting Married (2008)

ドラッグ依存や家族の死で傷ついた女性の心の葛藤を描く、製作、脚本ジョナサン・デミ、主演アン・ハサウェイローズマリー・デウィットデブラ・ウィンガー他共演のホーム・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ジョナサン・デミ

製作
ジョナサン・デミ

ネダ・アーミアン
マーク・E・プラット
脚本:ジェニー・ルメット
撮影:デクラン・クイン
編集:ティム・スクワイヤーズ
音楽:ドナルド・ハリソンJr.

出演
キム・バックマン:アン・ハサウェイ

レイチェル・バックマン:ローズマリー・デウィット
ポール・バックマン:ビル・アーウィン
キャロル・バックマン:アンナ・ディーヴァー・スミス
アビー:デブラ・ウィンガー
シドニー:トゥンデ・アデビンペ
キアレン:マザーズィッケル
エマ:アニサ・ジョージ

アメリカ 映画
配給 ソニー・ピクチャーズ・クラシックス

2008年製作 112分
公開
北米:2008年10月3日
日本:2009年4月18日
北米興行収入 $12,796,277
世界 $16,623,013


アカデミー賞 ■
第81回アカデミー賞

・ノミネート
主演女優賞(アン・ハサウェイ


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
麻薬患者として9ヶ月もの間、施設に入れられていたキム・バックマン(アン・ハサウェイ)は、姉のレイチェル(ローズマリー・デウィット)の結婚式のため、自宅に戻ることになる。

父ポール(ビル・アーウィン)と再婚相手キャロル(アンナ・ディーヴァー・スミス)に迎えられ、キムは式の準備が進む自宅に着く。

レイチェルに再会したキムは、麻薬依存症患者の集会に出席する。

帰宅したキムは、婚約者シドニー・ウィリアムズ(トゥンデ・アデビンペ)をレイチェルに紹介される。
...全てを見る(結末あり)

さらに、集会で一緒だったシドニーの友人キアレン(マザーズィッケル)も紹介され、その直後に愛し合ってしまう。

シドニーの付添い人でもあるキアレンから、花嫁の付添い人の代表が、レイチェルの親友エマ(アニサ・ジョージ)だと聞き、キムはショックを受ける。

キムはレイチェルにそれを問い質し、困惑した彼女はトラブルを避けるために、エマに付添い人代表を降りてもらう。

エマは嫌味を言いながらそれを承知し、レイチェルとシドニーの結婚ディナー・パーティーが始まるが、キムとエマはいがみ合う仲になってしまう。

そこに、レイチェルとキムの母親アビー(デブラ・ウィンガー)がようやく到着し、その場が一気に盛り上がる。

食事の席で両家や友人の挨拶が始まり、憂鬱な気分になってしまったキムの番になる。

他の出席者とは異なる、その場に相応しくないキムの的外れの祝福に、レイチェルは困惑してしまう。

帰宅したレイチェルは、興奮しながらキムの言動を責め、二人は家族を巻き込み激しい口論になる。

しかし、険悪なムードが、レイチェルが妊娠していることで、一気に家族に幸せをもたらす。

キムだけは真剣な話の腰を折られ、納得せずに部屋に戻ってしまう。

翌日、レイチェルは、母アビーからキムを認めてあげるよう言われ、結婚式の準備を進める。

キムは再び集会に出席し、自分の過ちで幼い弟イーサンが命を落としたことを告白する。

帰宅したキムは、式の席の配置が気に入らず、再びレイチェルの機嫌を損ねてしまう。

さらに、父ポールとシドニーが食洗機に食器をセットするのを争った時に、キムは父に弟イーサンの皿を渡してしまう。

その後、キムはレイチェルと美容院に行った際に、病院で一緒だった患者に出くわす。

二人の話を聞いていたレイチェルは、伯父から虐待を受けたのがきっかけで自分が拒食症になり、キムはそれで麻薬を始め克服したと言う会話にショックを受ける。

憤慨したレイチェルは、キムを置き去りにして帰ってしまう。

帰宅したキムはレイチェルに罵倒され、弟の事故死の時もクスリをやっていたことを告白し、家族の中で完全に孤立し、車で出かけてしまう。

食事の際キアレンは、自分の経験を参考に、退院直後の患者の苦しみを理解してあげるべきだと、キムを擁護する。

母アビーの元に向かったキムは、彼女に、なぜ自分に弟を任せたのかを問い質す。

アビーは、キムが弟といるとクスリを常用していても安定していたと言い、それに納得しない彼女を殴ってしまう。

キムも母アビーを殴り、彼女は車を走らせ事故を起してしまう。

車中で一夜を過ごしてしまったキムは、通報で駆けつけた警官に起され帰宅する。

レイチェルは、部屋に現れた傷を負ったキムを労わり、結婚式の準備を始める。

そして、予定通りキムも参加した結婚式は始まり、その後、趣向を凝らし音楽が溢れる野外パーティーがが続く。

夜になり、キムは母アビーに声をかけられず、わだかまりを残したまま母は家路に着く。

翌朝、キムは弟イーサンの写真を持参し、レイチェルに別れを告げ施設に戻る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
麻薬依存症により療養中のキム・バックマンは、姉レイチェルの結婚式に合わせて、施設を一時退院をする。
しかし、幼い弟を事故死させてしまった過去を持つキムは、彼女を気遣う家族に溶け込むことができない。
そんな中、喜びと幸せをもたらすはずの結婚式が近づくにつれて、キムの言動が家族の亀裂を深めてしまう・・・。
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多様するアドリブや、ホーム・ムービー風のぶれるカメラワークを取り入れた、ジョナサン・デミの斬新な映像手法は、演技には思えないほどに、俳優達の能力を最大限に引き出し、非常に高い評価を受けた作品でもある。

各役柄を見事に演じた俳優陣の、真に迫る演技は素晴らしく、脚本は、シドニー・ルメットの実の娘ジェニー・ルメットが担当している。

拡大公開されなかったため、商業的には成功した作品とは言えない。

第81回アカデミー賞では、アン・ハサウェイが主演女優賞にノミネートされた。

お姫様かアイドルのような捉えられ方をされていたアン・ハサウェイは、実力派としての才能を開花させ、情緒不安定、それ以上の苦しい状況下の女性を見事に演じている。

同じ苦しみを抱えながら、妹に対して怒りと許しを繰り返す姉ローズマリー・デウィット、その全てを見守り、受け入れなければならない父ビル・アーウィン、義母アンナ・ディーヴァー・スミス、貫禄を感じるようになってしまったことが、嬉しいような悲しいような、姉妹の母親役デブラ・ウィンガー、実直な青年で花婿トゥンデ・アデビンペ、その親友で主人公と親密になるマザーズィッケルなどが共演している。


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