アメリカ人カウボーイとオーストラリアの大牧場主のプライドを懸けた戦いを描く、主演トム・セレック、アラン・リックマン、ローラ・サン・ジャコモ他共演、監督サイモン・ウィンサーによるアドベンチャー・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サイモン・ウィンサー
製作
スタンリー・オトゥール
アレクサンドラ・ローズ
脚本:ジョン・ヒル
撮影:デヴィッド・エグビー
編集:ピーター・バージェス
音楽:ベイジル・ポールドゥリス
出演
マシュー・クイグリー:トム・セレック
エリオット・マーストン:アラン・リックマン
クレイジー・コーラ:ローラ・サン・ジャコモ
アシュリー=ピット少佐:クリス・ヘイウッド
ドブキン:トニー・ボナー
オフリン:ベン・メンデルソーン
スマイス:ダニエル・ボールドウィン
アメリカ/オーストラリア 映画
配給 MGM
1990年製作 119分
公開
北米:1990年10月17日
オーストラリア:1991年6月13日
日本:未公開
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $21,413,110
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
西オーストラリア州、フリーマントル。
アメリカ人カウボーイで狙撃の名手マシュー・クイグリー(トム・セレック)は、海を渡ってこの地に到着する。
船を降りたクイグリーは、男達に乱暴されているクレイジー・コーラ(ローラ・サン・ジャコモ)を助けて彼らを叩きのめす。
反撃されたクイグリーは、自分の名前を知った男達が雇い主のエリオット・マーストン(アラン・リックマン)の使いだと知る。
クイグリーらは、アウトバックにあるマーストン牧場に向かう。
コーラはクイグリーの世話を焼き、彼の名を”ロイ”と呼ぶ。
牧場に着いたクイグリーはマーストンに歓迎され、早速、狙撃の腕前を見せようとする。 ”シャープス銃”を手にしたクイグリーは、遥か遠方に置かれたバケツを見事に撃ち抜き、マーストンを納得させる。 クイグリーは、男達がコーラに手出ししないようマーストンに約束させる。 マーストンは、同行した脱走兵を解放するように命ずるが、彼らの逃げる気配に気づき射殺する。 クイグリーに歩み寄ったマーストンは、拳銃が好みだと伝えて彼を食事に招待する。 マーストンは、ダッジ・シティにいたと言うクイグリーと食事を楽しむが、彼を雇った目的が、両親を殺した野蛮人であるアボリジニへの迫害だと伝える。 憤慨したクイグリーはマーストンを叩きのめして、彼の部下に包囲されても銃を構えて怯まない。 しかし、マーストンのアボリジニの使用人がクイグリーを殴り倒し、彼は男達から袋叩きに会う。 クイグリーを助けようとしたコーラも殴られて、マーストンは、二人を馬車で2日走った場所に置き去りにするよう部下に命ずる。 二人は何もない荒野に捨てられるものの、クイグリーは金貨があると言って近づく一人を殺す。 男が持っていた”シャープス銃”を奪ったクイグリーは、逃げた男を狙撃する。 クイグリーとコーラは、水も食料もないまま、砂漠をひたすら歩き続ける。 コーラは力尽きてしまうが、クイグリーは彼女を担いで先に進む。 牧場では、アシュリー=ピット少佐(クリス・ヘイウッド)率いる軍隊が2体の遺体を運び込み、マーストンに身元の確認を求める。 マーストンは、二人の部下が殺されたことと、クイグリーとコーラが逃亡したことを知る。 その頃、クイグリーとコーラはアボリジニに命を救われ、白人を恐れない彼らの集落で親交を深める。 クイグリーは、じゃじゃ馬で問題ばかり起こす女だと思っていたコーラが、アメリカで、コマンチから身を守るために息子を死なせてしまったことを知る。 夫”ロイ”に見捨てられ、辛い過去を背負いながら子らこの地に来たという話を聞き、クイグリーは彼女に対する考えが変わる。 翌朝、アボリジニが去ったことを知ったクイグリーは、彼らにマーストンの部下が襲いかかろうとしていることに気づく。 コーラはアボリジニ達を助けようと駆け寄り、クイグリーは男達を狙撃する。 一人は逃がすものの追い払ったクイグリーは、アボリジニの少年の遺体に寄り添うコーラの元に向かう。 馬を奪い自分の鞍を取り戻したクイグリーは、予備の銃弾を入れたバッグがないことに気づくが、水筒2つを確保する。 一人が牧場に戻り、状況を知ったマーストンは、クイグリーらを捕えた者に金貨50ポンドを払うことを伝える。 その後、アボリジニが崖から突き落とされる現場に遭遇したクイグリーは、男達を銃撃して追い払う。 コーラは崖下に向かい、幼い子供までが殺されているのを知りショックを受ける。 クイグリーは、生き残っていた男から牧場や町の位置を聞き出し、苦しむ男は銃を渡され自ら命を絶つ。 奇跡的に助かった赤ん坊を抱き寄せたコーラは、クイグリーを一人で町に向かわせる。 町に着いたクイグリーは、マーストンを嫌う家族の家で世話になるが、男達に鞍を付けた馬が見つかってしまう。 コーラは、襲いかかる狼を銃を使って撃退する。 クイグリーは、マーストンの部下らに気づき彼らを倒すが、家族の妻が流れ弾で命を落とす。 激怒したクイグリーは、逃げようとした男を捕え、自分が牧場に向かうことをマーストンに告げるよう伝えて解放する。 それを知ったマーストンは、クイグリーを迎え撃つ準備を始める。 コーラの元に戻ったクイグリーは無事を確認して、彼女に頼まれたドレスを渡す。 町に向かったクイグリーとコーラは、アボリジニに子供を引き渡す。 翌朝、クイグリーはコーラを残して牧場に向かう。 クイグリーは、牧場の手前で一人を倒し、マーストン以外はその場を去るようにというメッセージを送る。 マーストンは、それを無視して警戒するが、翌朝、部下が3人逃亡したことを知る。 クイグリーの攻撃は始り、マーストンは裏をかこうとするものの部下は次々と倒される。 しかし、オフリン(ベン・メンデルソーン)がクイグリーを銃撃して、ドブキン(トニー・ボナー)と共に彼を牧場に連れ帰る。 マーストンは、クイグリーに拳銃を渡して決闘を挑む。 クイグリーは、一瞬早く銃を抜きマーストンら三人を倒す。 息のあったマーストンに近づいたクイグリーは、拳銃は好きではないが使えないとな言っていないと告げて、彼の死を見届ける。 アボリジニの使用人は、クイグリーに”シャープス銃”を渡し、服を脱いで牧場を去る。 その後、アシュリー=ピット少佐の部隊が現れクイグリーを逮捕しようとする。 しかし、アボリジニの使用人が仲間達を連れて大挙して牧場を囲み、部隊は退散する。 帰国しようとしたクイグリーは、船の切符を買おうとするが、係は彼が手配書の男かを確認するため名前を聞く。 クイグリーは、現れたコーラを見つめながら”ロイ・コップ”だと答える。 コーラは、愛し合う前に言いたいことがあるとクイグリーに伝える。 ”マシュー・クイグリー”と名を呼んだコーラは彼とキスする。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
オーストラリア。
アメリカ人のカウボーイで狙撃の名手マシュー・クイグリーは、大牧場主マーストンに雇われ海を渡る。
クイグリーは男達に襲われていたコーラを助けるが、彼らがマーストンの使いだと知り共に牧場に向かう。
牧場でマーストンに歓迎されたクイグリーは、早速、愛用の”シャープス銃”を使い、その射撃の腕を見せる。
ところが、マーストンが自分を雇った目的が、両親を殺したアボリジニへの迫害だと知ったクイグリーは激怒する。
叩きのめされたマーストンは、クイグリーに暴行を加え、コーラと共に荒野に置き去りにしてしまう。
しかし、”シャープス銃”を奪い返したクイグリーは、マーストンへの復讐を誓い、コーラを伴い砂漠をさ迷う・・・。
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西部の男が、オーストラリアでプライドを懸け人間性を追及した戦いを繰り広げる、果てしない大地に似合う長身のトム・セレックの、スケール感ある演技は見ものだ。
アメリカとは違う雰囲気の中でも、西部劇タッチの作風と、善と悪の単純明快な対決、ユーモアも交えた内容もまずまず楽しめる。
主人公が巧みに操る名銃”シャープス銃”は興味深く、アボリジニへの迫害などが大きなポイントとなる点に注目。
全体的にはまずまず楽しめる作品であるのだが、ベイジル・ポールドゥリスの楽曲は、エルマー・バーンスタインの盗作のようでよろしくない。
アメリカ男の代表のようなタフガイを熱演するトム・セレック、彼と対立する大牧場主アラン・リックマン、主人公と親交を深める辛い過去を背負う女ローラ・サン・ジャコモ、軍部隊を率いる少佐ローラ・サン・ジャコモ、牧場主の部下役トニー・ボナー、ベン・メンデルソーン、ダニエル・ボールドウィンなどが共演している。