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クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア Queen of the Damned (2002)

1976年に発表された、アン・ライスのホラー小説”ヴァンパイア・クロニクルズ”を基に製作された「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994)の続編。
眠りから覚めたヴァンパイアと女王が再び闇の世界を支配しようとする姿を描く、監督マイケル・ライマー、主演アリーヤスチュアート・タウンゼントマーガリート・モローヴァンサン・ペレーズポール・マッギャンレナ・オリン他共演のホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:マイケル・ライマー

製作:ジョージ・サラレギー
製作総指揮
スー・アームストロング
ブルース・バーマン
原作:アン・ライスヴァンパイア・クロニクルズ
脚本
スコット・アボット
マイケル・ペトローニ
撮影:イアン・ベイカー
編集:ダニー・クーパー
音楽
ジョナサン・デイヴィス
リチャード・ギブス

出演
アカーシャ:アリーヤ
レスタト・デ・リオンコート:スチュアート・タウンゼント
ジェシー・リーヴス:マーガリート・モロー
マリウス・デ・ロマナス:ヴァンサン・ペレーズ
デヴィッド・タルボット:ポール・マッギャン
マハレット:レナ・オリン
マエル:クリスチャン・マノン
パンドラ:クローディア・ブラック
カイマン:ブルース・スペンス
アーマンド:マシュー・ニュートン

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2002年製作 101分
公開
北米:2002年2月22日
日本:2002年10月12日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $30,336,800
世界 $45,479,100


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ヘヴィメタルの音楽に誘われて100年振りに眠りから覚めたヴァンパイアのレスタト・デ・リオンコート(スチュアート・タウンゼント)は、あるロックバンドの元に向かう。

レスタトは、種族の掟を破りヴァンパイアの正体を明かしてしまうが、メンバーは、それを言葉通りの意味とは捉えなかった。

リーダーとなったレスタトはボーカルを担当し、バンドは瞬く間に世界を席巻する。

イングランド西部、グラストンベリー
マネージャーのロジャーが連れて来た2人の女性に襲いかかったレスタトは、二人の生き血を吸う。

ロンドン
超常現象を研究するジェシー・リーヴス(マーガリート・モロー)は、レスタトに興味を持つ。

タラマスカ超常研究所。
古文書を調べたジェシーは、あるパブが17世紀に存在したヴァンパイアの集会場だという調査結果を発表する。
...全てを見る(結末あり)

それに干渉してはいけないという規則に従わなかったことで、ジェシーは、師であるデヴィッド・タルボット(ポール・マッギャン)に呼ばれる。

世に現れたレスタトは本物だと言うデヴィッドは、その理由を調べるべきではないのかと尋ねるジェシーに、ある人物の絵を見せる。

各時代に現れたマリウス・デ・ロマナス(ヴァンサン・ペレーズ)を調べるのがライフワークだったと言うデヴィッドは、彼が紀元前400年から確認される、最古のヴァンパイアであることをジェシーに知らせる。

マリウスがレスタトの”親”だと言うデヴィッドは、その証拠となるレスタトの日記があることをジェシーに伝える。

パブには行かないことを約束したジェシーは、デヴィッドから日記を預かり、1788年の冬から始まるその内容を読む。

地中海のある島の屋敷にマリウスに連れてこられたレスタトは、彼に襲われて首を噛まれる。

手首を切ったマリウスから血を飲まされたレスタトは、ヴァンパイアとなる。

マリウスからヴァンパイアの心得を教え込まれたレスタトは、種族のために正体を隠すという掟を守ることを約束する。

孤独と苦悩の日々を過ごすレスタトは、ある日、屋敷の隠し扉に気づき地下に向う。

祭壇のような場所でヴァイオリンを奏でたレスタトは、女像の手を噛み失神してしまう。

目覚めて興奮するレスタトをベッドに拘束したマリウスは、女像が、我々の”母”である呪われし者の女王”アカーシャ”で、隣に座っていたのが王”エンキル”だと伝える。

見境なく血求めたアカーシャが、人間もヴァンパイアも襲うと言うマリウスは、女像が動いたことを知る。

アカーシャが自分を選んだと言うレスタトに対し、選んだのは自分だと伝えたマリウスはその場を去る。

マリウスが姿を消したことを知ったレスタトは、孤独を教訓に生き続けるしかなかった。

デヴィッドとの約束を破りパブに向かったジェシーは、その場にいたヴァンパイア達に質問され、連れのマリウスと一緒だと答える。

その話を聞いていたレスタトは、店を出てヴァンパイアに襲われたジェシーを助ける。

ジェシーにマリウスのことを訊いたレスタトは、彼についてはかなり詳しいと言う彼女がタラマスカの研究員で、日記がその場にあることを知る。

日記を読んだ感想を訊かれたジェシーは、心打たれたと答え、襲う気はないと言うレスタトはその場を去ろうとする。

ヴァイオリンのことを訊かれたレスタトは、今も持っていると答え、人間的だと言うジェニーに迫るものの姿を消す。

屋敷に戻ったレスタトは、保管してあったヴァイオリンを見つめながら、ジェシーが優秀であると考える。

デスヴァレー”でレスタトのバンドのコンサートがあるため、ロサンゼルスに向かうことをデヴィッドに知らせたジェシーは、本人に会ったことも伝える。

レスタトが正体をバラしたため、ヴァンパイア達に殺されるとデヴィッドに言われたジェシーだったが、忠告を聞かずに旅立つ。

ロサンゼルス
レスタトの前に現れたマリウスは、王の血を飲んだアカーシャが、そのパワーを手に入れて復活したことを話す。

かなう相手ではないアカーシャに命を狙われるため、コンサートを中止させようとしたマリウスだったが、レスタトは聞く耳を持たない。

ロンドン
姿を現したアカーシャ(アリーヤ)は、他のヴァンパイア達を一瞬にして葬る。

街で女性を二人探していたロジャーは、ジェシーを選びレスタトの元に連れて行く。

ジェシーに気づいたレスタトは一人を帰し、日記を持参した彼女から、一晩一緒に過ごしたいと言われる。

覚悟はできていると言うジェシーは、レスタトと共に”グリフィス天文台”に向い、仲間になりたいと言って胸を噛むようにと促す。

ジェシーに迫ったレスタトは思い止まり、全てを知りたいと言う彼女を公園に連れて行く。

女性に襲いかかろうとしていたヴァンパイアを追い払ったレスタトは、彼女を噛み殺す。

それを見てもまだ噛まれたいかとレスタトに訊かれたジェシーは、答えを返すことができなかった。

デスヴァレー
ファンと共にその場に着いたジェシーを見つけたデヴィッドは、現れたマリウスに声をかけられる。

マリウスは姿を消し、デヴィッドは呆然とする。

コンサートは始り、レスタトは、その場にいるヴァンパイアを確認しながら熱唱する。

ヴァンパイア達はレスタトに襲いかかるが、マリウスが加勢して相手に立ち向かう。

それをショーの一部だと思う観衆は熱狂する。

場内は一瞬、静まり返り、現れたアカーシャは、レスタトと共に海岸に向かう。

レスタトが自分の伴侶になると言うアカーシャは、そのために身を守り生かしたことを伝え、2人は愛し合う。

モハーヴェ砂漠
ヴァンパイアである伯母のマハレット(レナ・オリン)の宮殿で目覚めたジェシーは、女王に噛まれる前の人間であった時に子供を産み、子孫を見守って来たことを知らされる。

ジェシーを人間とのパイプ役だと言うマハレットは、この場を去るよう伝える。

夜明けとともに目覚めたレスタトは、多くの人間が殺されていることに気づく。

陽を浴びても無事だったレスタトは、自分の血のお蔭だとアカーシャに言われる。

それはパワーの一部であると言って、レスタトを王と呼ぶアカーシャは、人間を滅ぼす気かと訊かれ、新しい王国を築くと答える。

マハレットは、現れたマリウスやマエル(クリスチャン・マノン)、パンドラ(クローディア・ブラック)、カイマン(ブルース・スペンス)、アーマンド(マシュー・ニュートン)に、家系図を見せる。

子孫を守って来たと言うマハレットに、一族のために女王と戦わなければならないと伝えたマリウスは、人間が滅びてしまうことを恐れる。

女王が血を与える時に襲う考えのマリウスは、血を飲み干した者も死ぬとマハレットに伝える。

レスタトがどうなるかと尋ねたジェシーは、女王側についた敵だとマハレットに言われる。

そこに、レスタトを伴ったアカーシャが現れ、野蛮な種族である人間を絶滅させるべきだと言って、共存の道を保ってきたマハレットの考えを聞こうとしない。

マハレットやマリウスらが自分に従おうとしないため、アカーシャは、ジェシーを殺すようレスタトに命ずる。

それを止めさせようとしたマハレットはアカーシャに妨害され、ジェシーは望むところだと言ってレスタトに近づく。

レスタトはジェシーの胸を噛み、アカーシャに血を与えられる。

血を吸い続けるレスタトをアカーシャが突き倒した瞬間、マリウスらは女王に襲いかかる。

マエルとパンドラは抵抗するアカーシャに殺されるが、レスタトが、女王の首筋に噛みつく。

血を飲み干す前にレスタトを制止したマハレットは、アカーシャに噛みつく。

苦しむアカーシャは消え去り、血の最後の一滴を飲んだマハレットは石像になる。

マハレットがアカーシャの道連れになり死んだと言うアーマンドに、マリウスは、彼女は眠っているだけだと伝える。

レスタトは、意識を失っているジェシーに血を与える。

ロンドン、タラマスカ超常研究所。
その後デヴィッドは、レスタトはバンドから撤退し、デスヴァレーのコンサート会場の飲料水に幻覚剤が混入されていたことが疑われたという新聞記事を確認する。

何かを感じたデヴィッドは、突然、姿を現したレスタトとジェシーに驚く。

レスタトから日記を渡されたデヴィッドは、ヴァンパイアとなったジェシーから別れを告げられる。

建物から出て去っていくレスタトとジェシーを見守るマリウスは、デヴィッドの元に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ヘヴィメタルの音楽に誘われて100年振りに眠りから覚めたヴァンパイアのレスタトは、種族の掟を破り正体を明かしてしまい、ロックバンドに加わり瞬く間に世界を席巻する。
超常現象を研究するジェシーは、上司のデヴィッドからレスタトの日記を渡され、彼のことを調べ始める。
200年以上前に最古のヴァンパイア、マリウスによりその世界に引き入れられたレスタトは、石像となり眠っていた女王アカーシャを復活させてしまう。
種族の正体を明かしたため、ヴァンパイアから命を狙われることになったレスタトを追うジェシーは、コンサートが行われるアメリカに向かうのだが・・・。
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監督ニール・ジョーダントム・クルーズブラッド・ピットの共演ということで話題になり大ヒットした「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994)の8年ぶりの続編として注目された作品。

また、本作は、公開前に22歳の若さで飛行機事故で亡くなったアリーヤに捧げられている。

闇の世界の”美”を追及するセットや映像、神秘的な雰囲気を漂わせる役者達の演技はまずまずだ。

しかし、どうしても意識してしまう前作に比べると、インパクトが弱く小ぢんまりと無難にまとめているという感じだろうか。

前作は、北米ではオープニングの勢いが続かず1億ドルに届かなかったものの、全世界の興行収入は2億ドルを超すヒットになった。
本作は、世界でも約4600万ドルに終わり、製作費が3500万ドルだったため、商業的に成功した作品とは言えない。

公開を待たずに事故死した、復活するヴァンパイアの女王アリーヤ、種族の掟を破りヴァンパイアの正体を明かしてしまうスチュアート・タウンゼント、彼に接近しヴァンパイアの世界に入り込むマーガリート・モロー、レスタト(スチュアート・タウンゼント)を闇の世界に引き入れた最古のヴァンパイア、ヴァンサン・ペレーズ、超常現象及びヴァンパイア研究の専門家ポール・マッギャン、人間とヴァンパイアの共存を維持し続けた、ジェシー(マーガリート・モロー)の伯母レナ・オリン、彼女に協力するヴァンパイアのクリスチャン・マノンクローディア・ブラックブルース・スペンスマシュー・ニュートンなどが共演している。


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