超能力者の兵器化を企む政府組織に立ち向かう特殊能力を持つ者達の戦いを描く、監督ポール・マクギガン、主演クリス・エヴァンス、ダコタ・ファニング、カミーラ・ベル、ジャイモン・フンスー、クリフ・カーティス他共演のSFアクション。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:ポール・マクギガン
製作
ブルース・デイヴィ
ウィリアム・ヴィンス
グレン・ウィリアムソン
製作総指揮
グレッチェン・ソマーフェルド
デヴィッド・ボーラ
デイヴ・ヴァロー
エイミー・ギリアム
マイケル・オホーヴェン
スタン・ヴロドコウスキー
脚本:デヴィッド・ボーラ
撮影:ピーター・ソーヴァ
編集:ニコラ・トランバシエヴィッツ
音楽:ニール・ダヴィッジ
出演
ニック・ガント:クリス・エヴァンス
キャシー・ホームズ:ダコタ・ファニング
キラ・ハドソン:カミーラ・ベル
ヘンリー・カーヴァー:ジャイモン・フンスー
フック・ウォーターズ:クリフ・カーティス
ピンキー・ステイン:ネイト・ムーニー
ヴィクター・ブダリン:ニール・ジャクソン
エミリー・フー:ミン・ナ
ウー・チェン:ポール・カー
ガント:ジョエル・グレッチ
テレサ・ストー:マギー・シフ
ポップ・ガール:リー・シャオルー
ポップ・ボーイズ:ジャッキー・ヒョン/チー・クァンファン
ポップ・ファーザー:ハル・ヤマノウチ
オールド・ウーマン:キャンディ・ハウ
マック:コリー・ストール
ホールデン:スコット・マイケル・キャンベル
アメリカ 映画
配給 サミット・エンターテインメント
2009年製作 111分
公開
北米:2009年2月6日
日本:2009年11月7日
製作費 $38,000,000
北米興行収入 $31,811,530
世界 $48,858,620
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
10年前。
息子のニックに、いつの日か花を持った少女が現れると伝えたガント(ジョエル・グレッチ)は、その子を助けるように指示する。
ある女性に言われたと伝えたガントは、自分の話を信じることをニックに確認し、特別な才能を持つ息子を抱きしめる。
”ディビジョン”が来たと言うガントは、”ウォッチャー”の裏をかけと伝えてニックを逃がす。
そこに現れたヘンリー・カーヴァー(ジャイモン・フンスー)はガントを殺し、死体を研究所に運ぶよう指示する。
その様子をニックは目撃していた。 1945年にナチスが超能力者を兵士にする軍事実験を開始し、多くの者は死亡し、終戦後もその実験は続いた。 世界中の政府が”ディビジョン”を編成し、ナチスが失敗した超能力者の兵器化を進めた。 世界中の超能力を持つ子供達は失踪し、未来が見える”ウォッチャー”、念動力者の”ムーバー”、記憶操作能力を持つ”プッシャー”、他”スニファー”、”シフター”、”シャドー”、”ブリーダー”など無限に分類された。 ディビジョンにとっては単なる実験台だったのだが、唯一の問題が子供達が死ぬことだった。 放射性のヨウ素入りのミルクを幼児に与えたためと発表されたものの、能力を増強する薬に誰も耐えられなかったのだ。 ディビジョンに母を奪われたウォッチャーのキャシー・ホームズ(ダコタ・ファニング)に見える未来は最悪で、彼女は、ディビジョンとの戦いに備える。 現在、ディビジョン研究所。 それを知ったカーヴァーは、匂いで物に接触した人物の過去と現在を特定できるスニファーを総動員して、会うものを全て協力者にする可能性があるキラを捜すよう指示する。 2日後、香港。 スニファーのエージェント、マック(コリー・ストール)とホールデン(スコット・マイケル・キャンベル)に見つかったニックは、自分達の所有物を盗んだ女を捜していると言われる。 マックとホールデンが部屋を調べたて去った後に現れたキャシーは、協力するとニックに伝える。 自分達の600万ドルを手に入れるとキャシーから言われたニックは、彼女と出かける。 ニックは第二世代のムーバーであり自分はウォッチャーだと話すキャシーは、600万ドルを女が持ってくると伝える。 話を信じないニックは去ろうとするが、未来が見えたキャシーは、音による振動を使ったソニックバイブレーション攻撃能力を持つブリーダーがいると言ってその場から逃げる。 キャシーを追ったニックは、ブリーダーのポップ・ファーザー(ハル・ヤマノウチ)とウォッチャーの娘のポップ・ガール(リー・シャオルー)、その双子の兄でブリーダーのポップ・ボーイズ(ジャッキー・ヒョン/チー・クァンファン)に襲われ、ソニックバイブレーション攻撃を受ける。 キャシーはその場から逃れ、今殺せば女(キラ)が姿を消すことに気づいたポップ・ガールは、ニックを見逃す。 船の上で目覚めたキラは、鏡に書かれた”4100 ニック”という文字を確認する。 肉体を再構築する能力を持つスティッチャーのテレサ・ストー(マギー・シフ)の元に向かったキャシーは、自分の母親に借りがある彼女が、ニックの傷を治す様子を見守る。 回復したニックは、キャシーからスイレンの花を渡され、父親が言っていた少女が彼女だと気づく。 最高のウォッチャーである母親をディビジョンが拘束していると話すキャシーは、ディビジョンが母親を支配できないことを恐れているとニックに伝える。 父親も同じ理由で殺されたと考えたニックは、過去なのでそれは見ることができないと言うキャシーから、自分達の未来は最悪だと描いた絵を見せられる。 女とスーツケースをスニファーが手に入れようとしているのだが、キャシーにはその理由が分からなかった。 ケースがディビジョンを倒し母を救うカギだということは母から聞いていたキャシーは、自分達が死ぬという未来の絵もニックに見せる。 キラを捕えたマックとホールデンは、空港に連れて行く途中で吐き気をもよおした彼女をトイレに連れて行く。 その場でキラは記憶操作を使い、ホールデンが弟を殺したとマックに思い込ませる。 ホールデンを射殺したマックに襲いかかったキラは、彼を叩きのめして車を奪い逃亡する。 キャシーとタクシーに乗るニックは、彼女のスケッチを見て見覚えがあったため、あるクラブに向かう。 スケッチの中には、父親を殺したカーヴァーの顔もあった。 戻ったマックがキラから記憶を埋め込まれたと言われたカーヴァーは、彼を解任して帰国させようとする。 記憶は確かだと言うマックに、銃をくわえて撃てと伝えたカーヴァーは、弾を抜いたことを覚えているはずだと言ってその場を去る。 銃を手にして引き金を引いたたマックは、弾が発射されたために死亡する。 街中のスニファーとウォッチャーにビーズを配るようヴィクター・ブダリン(ニール・ジャクソン)に指示したカーヴァーは、中国側のブリーダーもキラを捜し増強薬を奪おうとしていることを知り、それを捜すために賞金を懸けようとする。 クラブに着いたニックは、物の外観を変更できるシフターのフック・ウォーターズ(クリフ・カーティス)に会う。 同席したキャシーに母親が最高のウォッチャーだったと話したフックは、ニックからスケッチのビーズを見せられ、これがある人物に導いていると言われる。 ビーズをシフトしたフックは、スニファーのエミリー・フー(ミン・ナ)に見せるようにと言って、彼女の住所をニックに知らせる。 エミリー・フーに会ったニックは、ビーズを落とした女がディビジョンを倒すケースを持っていると言って、キャシーによれば、それがないと自分達は死ぬと伝える。 ニックとキャシーはエミリー・フーを納得させて、ディビジョンがビーズを街にまいていることを知らせる。 エミリー・フーから、女はクントン埠頭にいると言われたニックとキャシーは現場に向かい、キラに銃撃される。 捜していたのが恋人のキラだったために、ニックは驚く。 連れ去られたキラを捜していたと言うニックは、彼女とキャシーと共に街に向かう。 ディビジョンが捜していると言われたキラは、目的はケースだとニックに伝える。 船で目覚めた後に、”ニックとケースを捜せ”というメモを見つけたと話すキラは、この場に来るまでの2日間の記憶がないことも伝え、ニックから、追跡されないように記憶を消されたと言われる。 自分達と母が死ぬとキャシーから知らされたニックは、キラのせいだと言言われて、彼女と別れるよう指示される。 ケースも持っていないキラに付き合う意味がないと言うキャシーは、解決策を考えるようニックに伝える。 超能力者の能力をブロックできるシャドウのピンキー・ステイン(ネイト・ムーニー)に会ったニックは、キラをスニファーからブロックするのに1日1万ドルを要求される。 ピンキーのアパートに向かったニックらは、キラから、ケースのことは思い出せないと言われる。 キャシーは街に出かけ、ピンキーが気を利かせて部屋から出てくれたために、ニックはキラと愛し合う。 ポップ・ガールに出くわしたキャシーは、シャドーにキラを守らせているが、彼女は希望を全て打ち砕く存在で、自分の家族がニックの頭を破裂させると言われる。 酔って戻ったキャシーは、キラに八つ当たりして、ウォッチャーに襲われることをニックとピンキーに伝える。 守れるのはスニファーだけだと言うピンキーに、2グループに分かれることを提案したニックは、キラとピンキーを組ませようとする。 それしか方法がないと言ってキラを納得させたニックは、眠ることにする。 目覚めたキャシーは未来を見て、ポップ・ガールらが押し入ってくることに気づき、ニックらと共にその場から逃れる。 部屋に現れたポップ・ガールとポップ・ボーイズは、気づかれたと考える。 キラはピンキーと共に行動し、ケースを見つけないと母は殺されると言うキャシーに、未来を変えると伝えたニックは、カーヴァーを殺そうと考える。 エミリー・フーに連絡したニックは、カーヴァーを捜してほしいと言って、彼がビーズに触れていることを伝える。 ある中華料理店に向かったニックは、ガーヴァーとヴィクターがいることを確認して、二挺の拳銃を宙に浮かせて近づく。 銃を二人の頭に向けたニックは、自分が撃つ前にプッシュできるか試してみろと伝え、父親の敵だということを考える。 父親を尊敬していたと言うカーヴァーは、部下のウォッチャー20人が、この状況を追っていることをニックに伝える。 患者”0”のキラを使えば世界最強の軍隊を作れると言うカーヴァーは、興味を示さないニックに、自分だけが持っている薬を打たなければ彼女は死ぬと伝える。 彼女の血は黒くなり変化しているかと訊かれたニックは、パワーが落ちて拳銃を浮かせておけなくなり、カーヴァーとヴィクターは隙を見て反撃する。 ムーバーのヴィクターと一騎打ちになったニックは、叩きのめされる。 外に出たカーヴァーはキャシーに気づき、彼女が持っていたスケッチを見る。 結末は分かっているはずで、変えられるのは描き方だと言われたキャシーは、結末は変えるつもりなので自分には何もしないでほしいとカーヴァーに伝える。 傷つけると未来が変わるが今のままで満足だと伝えたカーヴァーは、キャシーからニックは死ぬと言われる。 店に戻ったカーヴァーはニックを解放し、ヴィクターと共にその場を去る。 自分が救ったと言うキャシーは、今後は自分の指示に従うようにとニックに伝えてピンキーの元に向かう。 キラの様子を見たニックは、ケースの中身のことを訊き、ステロイドの一種である超能力を増強するドラッグで、成功したのは自分だけだと言われる。 部屋に入ってきたキャシーは、自分がキラの靴を履いている絵を描いたとニックに伝え、彼女の靴の中から鍵を見つける。 鼻血が止まらないキラを連れてエミリー・フーの元に向かったニックは、鍵で何が開くのかを彼女に尋ねる。 同行していたフックから、中国人が何を知っているか訊かれたキャシーは、キラがケースを隠した場所を知っているのかもしれないと答える。 キャシーから、計画を変えた瞬間に相手にバレてしまうと言われたニックは、目的を作らずに常に考えを変える必要があると皆に伝える。 エミリー・フーは、シャドーされているとニックらに伝え、キャシーは、方角だけを確認した状況で絵を描き、あるビルが隠し場所だと気づく。 テレサを呼んだポップ・ガールは、彼女に協力を求める。 街はウォッチャーだらけで、カーヴァーや中国人に行動を全て読まれていると言うニックは、それが理由でキャシーが死の絵ばかりを描くと考える。 自分もエレベーターで死ぬと言われたフックは、予測されない方法はあるのかを尋ね、ニックから、直前まで何をすべきか知らないことだと言われる。 指示を書いた手紙を全員に渡すと言うニックは、時が来るまでは開けないで、最後の手紙は自分に書き記憶を消すことを考える。 キラの記憶を消した男にそれを頼もうとするニックは、ケースの正確なサイズと形、そして注射器をキャシーに描かせる。 キャシーは思いつくままに、そしてポップ・ガールもそれに対抗するように描き始め、エミリー・フーは、鍵に”4100”という番号が隠されていたことに気づく。 同じ頃、キャシーと同じ注射器を描いたポップ・ガールは、ディビジョンが手に入れようとしているものはそれだとポップ・ファーザーに知らせ、手に入れれば最強になれると伝える。 手紙を用意したニックは、自分だけが持っている薬を打たなければキラは死ぬとカーヴァーから言われた言葉を思い出す。 カーヴァーの薬が必要だとキラに伝えたニックは手紙を渡し、いつ開けるのか尋ねる彼女に、迷いを感じた時だと言って別れる。 皆に手紙を渡したニックは、フックから成功する自信を訊かれ、ないと答えて、声をかけたきたキャシーを気遣いながらその場を去る。 現れたキラを非難したカーヴァーは、彼女を連れて来たピンキーに賞金を渡して車に向かう。 手紙を読んだピンキーはニックの元に戻って受け取った報酬を渡し、記憶を削除できるワイパーのウー・チェン(ポール・カー)の船を教える。 キラの記憶を消したウーと話したニックは、12年前にある女性に依頼され、女が来ると言われたことを知らされる。 この2時間と7通の手紙の記憶を消してほしいとウーに伝えたニックは、それも女性から聞いていると言われる。 報酬は受け取っていないと言うウーに現金と手紙を渡したニックは、終わったら読んでほしいと伝える。 皆が手紙を読む7時35分を確認したニックは、ウーに記憶を消される。 ポップ・ガールは未来が消えたことをポップ・ファーザーに伝え、ニックらを見失ったために父に責められる。 建設中のビルのロッカーに向かったフックは、手紙に書かれた”4100”を確認する。 ケースの隠し場所をシャドーしていたオールド・ウーマン(キャンディ・ハウ)から銃を向けられたフックは、もうシャドーしなくてもいいと伝える。 フックが持ち帰ったケースと同じものを用意したキャシーは、それをニックの部屋に置いて銃を隠し、”帰れ”という手紙の文字を確認する。 目覚めたニックは、”家に戻れ”と書かれた手紙を読み部屋に向かうが、テレサに体の自由を奪われる。 テレサは、その場にあったケースの中の注射器を奪い、ニックは隠してあった銃を確認する。 現れたポップ・ボーイズに、ゆっくり殺すと妹のポップ・ガールと約束したと伝えたテレサは、彼らにケースを渡して報酬を受け取る。 ニックにキャシーの居場所を訊いたテレサは、銃を向けられる。 ポップ・ボーイズからケースを受け取ったポップ・ファーザーだったが、中身の注射器は醤油の瓶に変わる。 キャシーからの電話を受けたポップ・ガールは、ドラッグの在処を知っていると言われ、キャシーの死も知っていると伝える。 ポップ・ガールは、ポップ・ボーイズにドラッグの場所を教える。 ニックのアパートに向かったキャシーは、キラがいる場所が手紙に書いてあったと伝える。 傷つける気はないとキラに伝えたカーヴァーは、自分で志願したエージェントであることを彼女に伝えて、”キラ・ホリス”のIDを見せる。 自分が鍛えたと言うカーヴァーは、記憶を取り戻すようキラに指示する。 描いた絵で死を意識し過ぎるキャシーに、安全な場所に隠れているようにと言って、ニックは彼女を安心させる。 ニックと別れてある場所に向かったキャシーは、自分を追ってきたポップ・ガールを罠にはめて、手紙を読んだウーの協力で彼女の記憶を消す。 カーヴァーの元に向かったニックは、薬を投与されて回復したキラから、今までの記憶は嘘で”コニーアイランド”にも行っていない、利用しただけであり、ケースを渡せば全て忘れさせると言われる。 手紙を読んだフックからの電話に出たニックは、自分にドラッグを打てと言われ、カーヴァーと代わる。 フックから、ケースを渡すのでニックを殺すなと言われたカーヴァーは、場所を知らされる。 カーヴァーらとビルに向かったニックは、ヴィクターに殴られて車のトランクに入れられる。 ロッカーの”4100”にあったケースの中身を確認したカーヴァーは、キラを殺すようヴィクターに指示する。 そこにポップ・ファーザーらが現れ、ケースの中身はアメリカ政府の所有物だとカーヴァーは彼らに伝える。 この場を支配しているのは自分達だと言うポップ・ファーザーだったが、念動力を使ったヴィクターに攻撃され、両者の戦いが始まる。 死体が車に落下したためにトランクが開き、その場から出たニックは、銃を手にして階上に向かう。 ニックと格闘になったヴィクターは、ポップ・ファーザーのソニックバイブレーションで殺される。 その衝撃で足場が崩れ、ポップ・ファーザーは下敷きになる。 プッシュでカーヴァーに操られているとキラに伝えたニックは、操られた振りをして、隙を見てケースの注射器を奪う。 ドラッグを使っても死ぬだけで、キラしか生き残れなかったとカーヴァーから言われたニックは、彼女が自分を思い出せないために注射を打って倒れこむ。 ニックの死を確認したカーヴァーは、キラを連れてその場を去る。 生きていたニックは、現れたキャシーと本物のケースの場所に向かう。 注射器を取り出したニックは、自分が生まれる前から母親が計画していたことだとキャシーから知らされ、これを取り戻すためならディビジョンは何でもすると言われる。 注射器の中身は醤油であり、キラにはすぐに会えるとキャシーはニックに伝える。 アメリカに向かう機内で、バッグの中の手紙に気づいたキラは、ニックから、迷いを感じた時に開けるようにと言われたことを思い出す。 封筒に入っていた、”コニーアイランド”で撮ったニックとの写真には、”彼を殺せ すぐに会える ニック”と書かれていた。 キラは、銃を口にくわえて引き金引いて自殺するよう、眠っているカーヴァーにプッシュする。
...全てを見る(結末あり)
拉致された後、薬品投与に耐えたキラ・ハドソン(カミーラ・ベル)が、注射器を奪いその場から逃亡する。
10年前に父をディビジョンに殺されたニック・ガント(クリス・エヴァンス)は、ムーバーとして潜伏していたが、その能力は完ぺきではなかった。
*(簡略ストー リー)
超能力者を集めて兵器化を企む政府の組織”ディヴィジョン”から、能力増強剤の投与に初めて耐えたキラが逃亡する。
香港、10年前にディヴィジョンのカーヴァーに父を殺された、念動力を持つ”ムーバー”のニック・ガントは、現れた未来を見ることができる”ウォッチャー”の少女キャシーと共に、スーツケースを持った女を捜すことになる。
記憶を失っていたキラは、研究所から持ち出したドラッグ/増強剤が入っているケースを奪おうとするカーヴァーや中国側に追われていた。
ドラッグの隠し場所を知るキラが、自分が捜していた恋人だと知ったニックは驚く。
キャシーやフックら超能力者の協力を得たニックは、キラを守るためにカーヴァーらに立ち向かおうとするのだが・・・。
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「ラッキーナンバー7」(2006)など話題作を手掛けるスコットランド人監督ポール・マクギガンの作品。
ナチス・ドイツ時代から続く超能力者の兵器化の実現を企む政府組織”ディヴィジョン”の陰謀に立ち向かう、特殊能力を持つ者達の命を懸けた戦いを描くSFアクション。
近代科学の発展と共に行われる、超能力者を利用した人体実験の恐ろしさがテーマの物語は、舞台が香港であるため、刺々しさもなく、どことなく古風な雰囲気を漂わせた戦いが繰り広げられる内容が興味深い。
若手人気スターのクリス・エヴァンス、ダコタ・ファニングの共演などが話題になった作品ではあるが、「X-Men」シリーズの亜流のような内容が気になる。
切れ味に欠けるポール・マクギガンの演出も平凡で評価は低く、北米興行収入は約3200万ドル、全世界では約4800万ドルという結果に終わった。
主演のクリス・エヴァンスは、念動力を持つ青年を熱演している。
見た目は良いのだが、圧倒的な能力を発揮できないヒーローであるところが何とも消化不良的だ。
未来が見える超能力少女として主人公に協力するダコタ・ファニング、主人公の恋人でもある、超能力兵器として初めて増強剤の投与に耐えるカミーラ・ベル、彼女を捜す、記憶操作能力を持つ”ディヴィジョン”のエージェント、ジャイモン・フンスー、主人公の協力者で、物の外観を変更し錯覚させる能力を持つクリフ・カーティス、超能力者の攻撃をブロックできる能力を持つネイト・ムーニー、カーヴァー(ジャイモン・フンスー)の部下で念動力を持つニール・ジャクソン、匂いで物に接触した人物を特定する能力を持つミン・ナ、記憶を消す能力を持つポール・カー、主人公の父親ジョエル・グレッチ、肉体を再構築する能力を持つマギー・シフ、未来を見る中国人のリー・シャオルー、その双子の兄で、音による振動放出攻撃ができるジャッキー・ヒョンとチー・クァンファン、同じ能力を持つその父親ハル・ヤマノウチ、スーツケースを守っていた老女キャンディ・ハウ、カーヴァーの部下コリー・ストールとスコット・マイケル・キャンベルなどが共演している。