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プレシャス Precious (2009)

1996年に発表された、サファイア(詩人・作家)の体験に基づく小説”Push”の映画化。
父親にレイプされ母親にも虐待される心を閉ざした少女の成長と自立を描く、製作総指揮オプラ・ウィンフリー、製作、監督リー・ダニエルズ、主演ガボレイ・シディベモニークポーラ・パットンマライア・キャリーレニー・クラヴィッツ他共演のヒューマン・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■
監督:リー・ダニエルズ

製作総指揮
オプラ・ウィンフリー

タイラー・ペリー
リサ・コルテス
トム・ヘラー
製作:リー・ダニエルズ

原作:サファイアPush
脚本:ジェフリー・S・フレッチャー

撮影:アンドリュー・ダン
編集:ジョー・クロッツ
音楽:マリオ・グリゴロフ

出演
クレアリース“プレシャス”ジョーンズ:ガボレイ・シディベ
メアリー・リー・ジョンストン:モニーク
ブルー・レイン:ポーラ・パットン
ワイス:マライア・キャリー
ジョン・マクファデン:レニー・クラヴィッツ
コーンロウズ:シェリー・シェパード
ロンダ・パトリス・ジョンソン:チャイナ・レイン
リヒテンシュタイン:ニアラ・ゴードン

アメリカ 映画
配給 ライオンズゲート
2009年製作 110分
公開
北米:2009年11月6日
日本:2010年4月24日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $47,395,660
世界 $63,535,180


アカデミー賞 ■
第82回アカデミー賞

・受賞
助演女優(モニーク
脚色賞
・ノミネート
作品・監督
主演女優(ガボレイ・シディベ
編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1987年、ニューヨークハーレム
アフリカ系の16歳の少女クレアリース“プレシャス”ジョーンズ(ガボレイ・シディベ)は、”プレシャス/貴い”というミドルネームとは裏腹に、過酷な毎日を送っていた。

父親にレイプされ、その子供を身ごもり、2度目の妊娠をしたプレシャスは、学校長リヒテンシュタイン(ニアラ・ゴードン)から退学を言い渡されてしまう。

それを拒んだプレシャスだったが、校長は彼女の家を訪ねる。

校長は家に入れてもらえず、インターフォン越しに、数学の成績は良いプレシャスに、フリー・スクールに通うように提案する。

日頃、母メアリー・リー・ジョンストン(モニーク)から、精神的にも肉体的にも虐待を受けているプレシャスは、彼女が生活保護を受け取れなくなることで、それに反対することを理解していた。
...全てを見る(結末あり)

翌日、プレシャスは、リヒテンシュタイン校長に教えられた住所に向かい、フリー・スクールの入学手続きをしようとする。

極度な肥満体と、読み書きもまともに出来ない劣等感から、プレシャスは余計に惨めさを感じる。

死にたい思いも頭を過ぎるプレシャスだったが、彼女は自分が脚光を浴びる日を思い描き、全てがいい方向に向かうと考えたりもするのだった。

翌日もフリー・スクールに顔を出したプレシャスは、若い女性教師ブルー・レイン(ポーラ・パットン)から、予科クラスに入るよう指示される。

以前の学校のクラス内で、話したこともなかったプレシャスは、レインに促され自己紹介をする。

プレシャスは、クラスでトラブルも起こすのだが、熱心なレインの指導を素直に聞き入れ、読み書きを覚えていく。

数日後、福祉課を訪れたプレシャスは、ソーシャルワーカーのワイス(マライア・キャリー)から、家族のことで質問を受ける。

母メアリーは、福祉課からソーシャルワーカーが来る日だけ、ダウン症のプレシャスの子供を連れてこさせ、自分は働きもせず生活保護を受けていたのだ。

これ以上、嘘をつくのが嫌になったプレシャスは、ワイスに全てを話し、生活保護は止められてしまう。

今までと違うスクールでの日々を過ごす中、プレシャスは自分に知恵が付いてきていることに気づく。

そんなプレシャスは、授業中に産気づき、病院に運ばれ男の子を出産する。

プレシャスは、担当した看護師ジョン・マクファデン(レニー・クラヴィッツ)に親切にされ、クラスメイトに冷やかされる。

入院中、プレシャスはレインとノートで語り合い心を通わせる。

退院したプレシャスは自宅に戻り、母メアリーに子供を抱かせるが、生活保護がなくなったことなどで彼女に罵倒され、二人は争いになる。

メアリーを叩きのめしたプレシャスは、子供を抱いて家を飛び出し、スクールに侵入し一夜を過ごす。

その後、レインがプレシャスと子供の世話をして、彼女は自分なりに勉強に励み、市長から表彰されたりもする。

以前の母との生活や学校を思うと、希望が持てる夢のような日々を送るプレシャスは別人のようになる。

そんなある日、プレシャスを訪ねてきた母メアリーは、父親がエイズで死んだことを彼女に知らせる。

そしてプレシャスも、検査の結果HIV陽性と診察されショックを受け、その気持ちをレインに伝える。

その後、ソーシャルワーカーのワイスは、母メアリーがやり直したい考えがあることをプレシャスに伝える。

ワイスは、プレシャスとメアリーを呼び出し、母親から夫の娘に対する性的虐待についてを聞き出そうとする。

わずか3歳の時から、プレシャスが父親に虐待されたことを話したメアリーは、自分を愛するはずだった夫を、娘に取られたことでプレシャスを憎んだことを告白する。

母メアリーが、辛い思いをしたことは理解したプレシャスだったが、大学にも通う夢を語った彼女は、今後のことは自分で決めることを母とワイスに告げる。

そして、席を外したプレシャスは子供達を連れて、満面の笑みを浮かべながら街に出る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
極度の肥満体で読み書きもまともに出来ず、父親にレイプされ、その子供を身ごもり、母親メアリーに虐待もされている少女クレアリース“プレシャス”ジョーンズは、心を閉ざし学校では話もしなかった。
そんなプレシャスは、妊娠を理由に学校を退学させられ、フリー・スクールに通うことになる。
プレシャスは、スクールの教師レインの熱心な指導で心を開き、読み書きを覚えてわずかな希望を抱きながら日々を送る。
ある日プレシャスは、家庭環境についての嘘をつくのが嫌になり、福祉課に全てを話してしまう。
そして、男の子を出産したプレシャスは、母メアリーを見限り家を飛び出し、レインの世話になる。
そんな時、父親がエイズで死んだことを知らされたプレシャスには、さらなる悲しい現実が待ち構えていた・・・。
__________

16歳の少女に襲い掛かる、目を覆いたくなるような過酷な現実を、製作者でもあるリー・ダニエルズが、リアルに映像化した秀作。

妊婦でもある主人公が、脚光を浴びる日を思い描く華やかなシーンは、少女らしい夢の世界として描写され、拷問室のような自宅アパートの雰囲気と母親の酷い仕打ちとの対比がショッキングでもある。

第82回アカデミー賞では6部門でノミネートされ、助演女優(モニーク)と脚色賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演女優(ガボレイ・シディベ
編集賞

結局は死に近い宣告を受けた主人公が、希望の象徴である子供達を連れ、笑顔で終わるラストは心を打ち、爽やかな感動を与えてくれる。

オーディションで選ばれた主人公を演ずるガボレイ・シディベは、見た目のインパクトで画面を圧倒しているが、無気力な学生から多感な少女へと成長しいく姿を、新人のデビュー作とは思えない繊細な演技で好演している。

娘を虐待する屈折した母親役のモニークの、ガボレイ・シディベ以上の凄まじい熱演は絶賛され、各映画賞を総なめにした。

主人公を温かく見守る教師ポーラ・パットン、ソーシャルワーカーをクールに演ずる、ノーメイクに近い別人のようなマライア・キャリー、気のいい看護師役のレニー・クラヴィッツ、フリー・スクールの受付係役のシェリー・シェパード、主人公のクラスメイト役のチャイナ・レイン、学校長ニアラ・ゴードンなどが共演している。


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