大ヒットしたアクション・アドベンチャー大作「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」(2003)の続編。 監督ゴア・ヴァービンスキー、主演ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、ビル・ナイ、トム・ホランダー、ステラン・スカルスガルド、ジョナサン・プライス、ジェフリー・ラッシュ他共演。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ゴア・ヴァービンスキー
製作総指揮
マイク・ステンソン
チャド・オーマン
エリック・マクロード
製作:ジェリー・ブラッカイマー
キャラクター原案
スチュアート・ビーティー
ジェイ・ウォルパート
テッド・エリオット
テリー・ロッシオ
脚本
テッド・エリオット
テリー・ロッシオ
撮影:ダリウス・ウォルスキー
編集
クレイグ・ウッド
スティーヴン・E・リフキン
美術・装置
リック・ハインリクス
シェリル・カラシク
音楽
ハンス・ジマー
クラウス・バデルト
出演
キャプテン・ジャック・スパロウ:ジョニー・デップ
ウィリアム・ターナー・ジュニア:オーランド・ブルーム
エリザベス・スワン:キーラ・ナイトレイ
デイヴィ・ジョーンズ:ビル・ナイ
カトラー・ベケット卿:トム・ホランダー
ビル・ターナー:ステラン・スカルスガルド
ジェームズ・ノリントン:ジャック・ダヴェンポート
ウェザビー・スワン:ジョナサン・プライス
ジョシャミー・ギブス航海士:ケヴィン・マクナリー
ティア・ダルマ:ナオミ・ハリス
ピンテル:リー・アレンバーグ
ラゲッティ:マッケンジー・クルック
コットン:デイヴィッド・ベイリー
マーティ:マーティン・クレッバ
マーサー:デイヴィッド・スコフィールド
キャプテン・バルボッサ:ジェフリー・ラッシュ
アメリカ 映画
配給
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
2006年製作 150分
公開
北米:2006年7月7日
日本:2006年7月22日
製作費 $225,000,000
北米興行収入 $423,032,630
世界 $1,066,179,730
■ アカデミー賞 ■
第79回アカデミー賞
・受賞
視覚効果賞
・ノミネート
録音・音響編集・美術賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ジャマイカ、ポート・ロイヤル。
結婚式を控えたウィリアム”ウィル”ターナー(オーランド・ブルーム)とエリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)は、”東インド貿易会社”のカトラー・ベケット卿(トム・ホランダー)に拘束されてしまう。
キャプテン・ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)は、悪霊デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)の、烙印の呪いから逃れるために、ある”鍵”を探しに”ブラックパール”で航海に出る。
ベケットは、絞首刑になることが決まったウィルを呼び出して、彼らが逃がしたジャックの持つ、”欲する物がある所を指すコンパス”を奪う条件で、ウィルを解放する。
ある夜、ジャックの前に、ジョーンズの使者としてウィルの父ビル・ターナー(ステラン・スカルスガルド)が現れる。
ジャックが、ブラックパールと交換することで交わしていた、”フライング・ダッチマン”で100年もの間、働き続けるというジョーンズとの契約が迫り、ターナーは、海底から怪物クラーケンが放たれたことを伝える。 ウィルは、ベケットとの取引に応じることをエリザベスに伝えるが、彼女の父ウェザビー・スワン総督(ジョナサン・プライス)は、それが解決策につながるか疑問視する。 早速、航海に出たウィルだったが、ジャックの消息は分からなかった。 ウィルは、苦難の末に、ようやく海岸に座礁したブラックパールを見つける。 その島の部族に捕らえられたウィルは、彼らの首長となっていたジャックに会う。 スワン総督は、娘エリザベスが絞首刑になるのを阻止するため、彼女を逃亡させようとするが失敗してしまう。 しかし、国王の署名もある罪を許す書状を持つエリザベスは、ベケットに銃を向けて、それに署名させ逃亡する。 ブラックパールの航海士ジョシャミー・ギブス(ケヴィン・マクナリー)ら乗組員と共に捕らえられていたウィルは、彼らと拘束を逃れ海岸に向かう。 火炙りにされそうになっていたジャックも逃亡し、脱獄して船を発見したピンテル(リー・アレンバーグ)とラゲッティ(マッケンジー・クルック)が、ブラックパールに向かい出航の準備をする。 難を逃れたジャックは、ブラックパールを沖に向かわせて、エリザベスを救うためにコンパスを要求するウィルに、交換条件で”鍵”を探す手伝いをさせる。 その後、占い師ティア・ダルマ(ナオミ・ハリス)の元に向かったジャックらは、”鍵”が、ジョーンズの心臓が入っている箱”デッドマンズ・チェスト”を開けるためのものだと知らされる。 ダルマは、その”鍵”をジョーンズが肌身離さず持ち歩いていることも付け加える。 そしてダルマは、ジャックの掌に浮かび上がるジョーンズとの契約切れを示す烙印を確認し、彼に心臓を入れる土の入った瓶を渡す。 ジョーンズのいる幽霊船に、単身向かったウィルは、彼に捕らえられてしまう。 ブラックパールに乗り込んだジョーンズは、ジャックに対し、3日の間に、ウィルの他に99人の男を連れて来るよう命ずる。 ジャックは、男達を確保するために自由港トルトゥーガへ向かう。 その頃、男装して船に乗り込んでいたエリザベスは、船員に女の幽霊がいると思い込ませ、そのお告げを利用してトルトゥーガを目指させる。 トルトゥーガで男達を集めていたジャックとギブスは、彼らを追っている途中、ハリケーンで船を失ったイギリス海軍提督ジェームズ・ノリントン(ジャック・ダヴェンポート)に出くわす。 酒に溺れ落ちぶれたノリントンは、酒場で揉め事を起こし、そこに現れたエリザベスに救われる。 幽霊船”フライング・ダッチマン”では、ターナーが船に同乗していた息子ウィルに気づく。 ターナーは、失態を犯した罰として、ウィルを鞭打つようデイヴィ・ジョーンズに命ぜられる。 ウィルは、”デッドマンズ・チェスト”の鍵を探していることをターナーに告げる。 ジャックはエリザベスと合流し、彼女にコンパスを持たせ、”デッドマンズ・チェスト”のある方向を確認し、ノリントンも乗船させて出航する。 ウィルは、ジョーンズへの永遠の服従を賭けて、彼の”鍵”を手に入れようとサイコロの勝負しようとする。 ターナーが割って入り負けて責任を背負い、彼はウィルが”鍵”奪う手助けをする。 ウィルは、父ターナーを救出することを誓い、”フライング・ダッチマン”を脱出した、エリザベスが潜んでいた帆船に助けられる。 そこでエリザベスのドレスを見つけたウィルは、彼女が逃亡したことを知る。 そこに”フライング・ダッチマン”が現れ、ジョーンズはクラーケンを差し向けて帆船を沈没させる。 ウィルは船に潜み、ジョーンズは、既にジャックが向かっているだろう、目的地イスラ・クルセス”十字架島”に進路を取る。 一方、ジャックはエリザベスを口説こうとするが、一度消えた掌の烙印が再び浮かび上がったことに気づく。 そして、十字架島に到着したジャックらは、”デッドマンズ・チェスト”の位置を確認するが、ジョーンズらも沖合いに現れる。 ”フライング・ダッチマン”は潜航し、ウィルは島にたどり着きエリザベスと再会する。 ウィルは、奪った”鍵”で”デッドマンズ・チェスト”を開けようとするが、ジャックはクラーケンを倒せなくなるためにそれを阻止し、更にノリントンが、復権するため箱をベケットに渡そうと考える。 三人は剣を交え、その間に揉めごとの種の”デッドマンズ・チェスト”をピンテルとラゲッティが奪ってしまう。 ジョーンズは、10年間陸に上がることができないために、手下を島に向かわせる。 ジャックは、ウィルから”鍵”を奪い、エリザベスを愛していたノリントンとウィルを戦わせている隙に逃亡する。 ピンテルとラゲッティに追いついたエリザベスだったが、ジョーンズの手下に襲われる。 ”デッドマンズ・チェスト”を見つけたジャックは、それを開けて心臓を取り出し、ボートに戻り、土の入った瓶にそれを保管する。 浜辺にたどり着いたノリントンは、エリザベスの書状を手に入れ、空だと知った”デッドマンズ・チェスト”を敵に渡してしまう。 水面に現れた”フライング・ダッチマン”は砲撃を開始するが、ブラックパールはそれを振り切る。 そかし、船上で瓶を落としたジャックは心臓がないことに気づき、次の瞬間に、船はクラーケンに襲われてしまう。 砲撃で反撃させたウィルは、集めた火薬とラム酒を網に入れてクラーケンを退治しようとする。 引き上げた網を切り爆破させようとしたウィルは、火薬を撃つようエリザベスに指示する。 クラーケンの攻撃で、思うように銃が撃てないエリザベスだったが、独りボートで逃亡しようとしたものの、舞い戻ったジャックが火薬を撃ち抜く。 一応はクラーケンを撃退するが、ジャックは船員を避難させようとする。 エリザベスは感謝すると見せかけて、クラーケンが狙うジャックを鎖でつなぎ、ボートで船から離れる。 ジャックは何とか鎖を外すが、船と共にクラーケンに飲み込まれてしまう。 それを確認したジョーンズは、”デッドマンズ・チェスト”を開けて心臓がないことに気づき、ジャックの名を呼んで絶叫する。 ノリントンは、書状を持参してベケットの前に現れ、奪った心臓と交換に地位を取り戻す。 占い師ダルマの元に向かったウィルらは、目的を果たせず、ジャックと共にブラックパールも失い悲しみに暮れる。 ジャックを取り戻すために、世界の果てまでも行く覚悟があるかをダルマに聞かれた一行は、ダルマにそれを誓う。 そしてダルマは、その航海を可能にすることができる、復活したキャプテン・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)を呼び寄せる。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」(2003)
・「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」(2006)
・「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(2007)
・「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」(2011)
*(簡略ストー リー)
結婚目前のウィルとエリザベスは、東インド貿易会社のベケット卿に拘束され、絞首刑が決まる。
ベケットは、ジャック・スパロウが持つ”欲する物の方向を指すコンパス”を手に入れることを条件にウィルを解放する。
その頃ジャックは、悪霊デイヴィ・ジョーンズの呪いから逃れるために、ある”鍵”を探そうとしていた。
それを、ジョーンズ自身が持っていることを知ったジャックは、合流したウィルと共に航海を続ける。
その”鍵”が、ジョーンズの心臓を入れてある、”デッドマンズ・チェスト”を開ける鍵だと知ったジャックらは幽霊船を探す。
単独で幽霊船に向かったウィルはジョーンズに捕らえられ、ジャックは逃亡したエリザベスや因縁のあるノリントン提督と出くわす。
そしてジャックらは、”デッドマンズ・チェスト”のある、”十字架島”を目指すのだが・・・。
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前作の大ヒットを受けて、製作費に2倍近い2億2500万ドルをかけた超大作で、人気は更に上がり、北米で約4億2300万ドルの興行収入を記録し、全世界では10億ドルを突破する脅威の大ヒットとなった。
第79回アカデミー賞では視覚効果賞を受賞し、録音、音響編集、美術賞にノミネートされた。
スタッフ・キャストは、前作からほぼ引き継がれ、製作費と共にパワーアップし工夫を凝らした、迫力ある映像が存分に楽しめる娯楽大作に仕上がっている。
機械的に作られた場面も多い中で、シリーズの特徴である、美しいカリブ海の映像他も見所の一つだ。
主人公ジャック・スパロウに偏り過ぎていない人物描写と、その個性溢れる登場人物それぞれが存在感を発揮している。
特に、ドラマのキーマン、デイヴィ・ジョーンズを演ずるビル・ナイは、CG映像を駆使し、全く素顔が見えない役柄を、名優らしく見事に演じている。
次回作に期待を持たせる、中継ぎ的な作りではあるが、もちろん手抜きはなく、単独作品として観ても十分に楽しめる。
相変わらず、茶目っ気ある愛すべきキャラクターのジョニー・デップ、見かけよりも遥かに勇敢で逞しいオーランド・ブルーム、その婚約者であり、男勝りの活躍を見せるキーラ・ナイトレイ、海底の悪霊D・ジョーンズのビル・ナイ、彼に労働を課せられるステラン・スカルスガルド、東インド貿易会社の使者トム・ホランダー、落ちぶれた提督で復権を狙うジャック・ダヴェンポート、総督ジョナサン・プライス、ジャックの部下の航海士ケヴィン・マクナリー、占い師のナオミ・ハリス、船員リー・アレンバーグとマッケンジー・クルック、そして、ラストのみの出演ジェフリー・ラッシュも共演している。