スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの起業時代から出会いそして対立などを描く、主演ノア・ワイリー、アンソニー・マイケル・ホール、ジョーイ・スロトニック他共演、監督、脚本マーティン・バークによるドキュメンタリー・タッチのドラマ。 |
・海外TVドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:マーティン・バーク
製作総指揮
スティーヴン・ハフト
ニック・ロンバルド
製作:リアンヌ・ムーア
原作
ポール・フレイバーガー
マイケル・スウェイン
”Fire in the Valley”
脚本:マーティン・バーク
撮影:オウサマ・ラーウィ
編集:リチャード・ハルゼイ
音楽:フランク・フィッツパトリック
出演
スティーブ・ジョブズ:ノア・ワイリー
ビル・ゲイツ:アンソニー・マイケル・ホール
スティーブ・ウォズニアック:ジョーイ・スロトニック
スティーブ・バルマー:ジョン・ディマジオ
ポール・アレン:ジュッシュ・ホプキンス
アーリーン:ジェマ・ザンプローニャ
ジョン・ギルモア:ボディ・エルフマン
マイク・マクーラ:ジェフリー・ノードリング
ジョン・スカリー:アラン・ロイヤル
リドリー・スコット:J・G・ハーズラー
アメリカ 映画
配給 ターナー・ネットワーク・テレビジョン
1999年製作 95分
放映
北米:1999年6月20日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1984年。
”第18回スーパーボウル”放送中に流される”Macintosh”のコマーシャル撮影に立ち会った、”アップル”のCEO・スティーブ・ジョブズ(ノア・ワイリー)は、撮影を担当する映画監督リドリー・スコット(J・G・ハーズラー)に、妥協を許さないことを伝え、完璧な映像を求める。
1997年、ボストン。
ジョブズが、犬猿の仲だったマイクロソフトのビル・ゲイツ(アンソニー・マイケル・ホール)に語りかける姿に、誰もが目を疑った。
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1971年、バークレー。 その後、ジョブズは消息を絶ち、インドの修行道場やコミューンで暮らし、心を探る旅を続ける。 1974年、ハーバード大学。 三人は、”MITS”の世界初の個人向けコンピューター”アルテア8800”を動かす言語を書き上げ、それを手に入れる。 バークレーに戻ったジョブズは、ウォズニアックに実母を捜すために探偵を雇ったことを話す。 1976年、”ホームブリュー・コンピューター・クラブ”。 その後ジョブズは、打倒”IBM”という考えにとり憑かれ、”ヒューレット・パッカード”に、開発した物を売るというウォズニアックに激怒する。 しかし、コンピューターを”ヒューレット・パッカード”に持ち込んだウォズニアックは相手にされず、それを喜んだジョブズは、実業家として銀行融資を受けようとするが、 ヒッピーのような彼も相手にされなかった。 ジョブズはあご髭をそり落とし、社名を”アップル”として、ガレージでコンピューターを作り始める。 そんな時、ジョブズらの噂を聞いたマイク・マクーラ(ジェフリー・ノードリング)が現れ、彼らに25万ドルを投資する話を持ちかける。 ”アルバカーキ” 二人は、 モーテルを拠点にしてビジネスを始め、1977年、”マイクロソフト”の最初のオフィスを構える。 そんなゲイツは、”アップル”の存在を知り、カリフォルニアで何かが起きていることに気づく。 サンフランシスコ、コンピューター・フェア。 その後”アップル”は快進撃を続け、本社を建設するまでになり、ジョブズはその顔となる。 しかし、恋人アーリーン(ジェマ・ザンプローニャ)の妊娠や、社員を叱責し、自分の考えを変えないジョブズの態度が問題にもなり始め、ウォズニアックも戸惑ってしまう。 1980年、シアトル。 ”IBM”は、”Apple II”の成功を見てパソコン市場に乗り出そうとしていたため、ゲイツは自分達のOS”DOS”を売り込む。 しかし、ゲイツらは、その時点でOSを開発していたわけではなく、アレンが”シアトル・コンピュータ・プロダクツ”の”86DOS(QDOS)”を5万6000ドルで買い取り、それを改修し、その結果、ついに彼らも大成功を収める。 一方、ジョブズは時の人となり、”アップル”は新本社を建設し、1983年、ペプシコーラの事業担当社長ジョン・スカリー(アラン・ロイヤル)を引き抜き社長に就任させる。 アーリーンは女の子を出産するが、ジョブズは自分が父親であることは認めぬまま、その子に”リサ”という名前を付けさせる。 ジョブズは、新プロジェクトで製品名を”リサ”にすることを決め、ウォズニアックはその名前に頭を悩ませる。 その後ジョブズは、”XEROX”の”パロアルト研究所”が開発した、ビットマップ・ディスプレイやマウスで操作される”Alto”に目を付け、それを手に入れることになる。 発売された”Lisa”を見たゲイツは衝撃を受け、”アップル”本社に向かい、ジョブズから開発中の”Macintosh”を見せられる。 ゲイツは手を組むことをジョブズに提案し、”Macintosh”を譲り受けることが出来る。 その頃、”Macintosh”のプロジェクト・チームと、”Apple II”側の社員との対立を、ジョブズが助長させるような行動に出たため、ウォズニアックは彼を見限り”アップル”を去る。 ジョブズは、性能よりもシンプルさと低価格を売りに完成させた”Macintosh”と、そのチームこそが芸術だと称える。 スカリーとマクーラは、社内分裂を放置し、アーリーンと娘の問題も解決しないジョブズに苛立ち始める。 ”Windows”発売を控え、ジョブズに呼ばれたゲイツは、試作品からアイデアを盗んだことを罵られる。 しかし、ゲイツは”Windows”の全てをジョブズに伝え、数時間後に二人は和解する。 その後、”Windows”が搭載された、日本の”NEC”製のパソコンが発売される。 それを知ったジョブズは、自分達の真似をしたとゲイツに言い寄るが、彼はそれは”類似点”であり、既に手遅れだと言い放ち、その場を立ち去ろうとする。 ジョブズは、自分達の方が、技術力は優れていると告げるが、ゲイツは、そんなことは問題ではないことを伝えて立ち去る。
意気投合して、行動を共にしていたジョブズとスティーブ・ウォズニアック(ジョーイ・スロトニック)は、不正に無料で長距離電話がかけられる”ブルー・ボックス”を、独自で作り売りさばく。
...全てを見る(結末あり)
ビル・ゲイツ(アンソニー・マイケル・ホール)、スティーブ・バルマー(ジョン・ディマジオ)、ポール・アレン(ジュッシュ・ホプキンス)らは、コンピューターに興味を持つ。
ジョブズとウォズニアックは、苦労の末に自分達で組み立てたコンピューターを持ち込み、50台を売ることに成功しする。
ゲイツは、アレンと共に”MITS”を訪れ、”アルテア8800”が一台売れた場合の、ライセンス料を引き上げることに成功する。
”アップル”のブースは人だかりとなり、ゲイツはジョブズに声をかけるが相手にされない。
バルマーを引き入れたゲイツは、ゴミのような存在から脱するために、アレンも伴い三人で”IBM”に乗り込む。
*(簡略ストー リー)
一風変わった青年のスティーブ・ジョブズと、エンジニアを目指すスティーブ・ウォズニアックは意気投合し、独自に個人用コンピューターを作ろうとする。
自宅のガレージでビジネスを始めた二人は、社名を”アップル”と名付け、その噂を聞いて現れたマイク・マクーラから投資を得られることになる。
その頃、ハーバード大学の学生ビル・ゲイツは、友人のスティーブ・バルマーとポール・アレンと共に、世界初の個人向けコンピューター”アルテア8800”を手に入れ、言語を書きライセンス料を手に入れることに成功する。
その後、”マイクロソフト”を立ち上げていたゲイツは、”アップル”の存在を知り、快進撃を始めた彼らに対抗すべく、世界企業”IBM”に乗り込む。
”Apple II”の成功を見ていた”IBM”に、OS”DOS”を売り込むゲイツはだったが、実は彼らはその時点でOSを開発していなかった。
他社のOSを買い取り、それを改修してついに大成功を収めたゲイツだったが、”アップル”の開発した”Lisa”に衝撃を受け、ジョブズの元に向かう・・・。
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言わずと知れた、世界を席巻したスティーブ・ジョブズとビル・ゲイツ、そして両者が創業した”アップル”と”マイクロソフト”の成功秘話を描く物語。
内容は、”アップル”や”マイクロソフト”信者にとっては、時代考証や製品開発の点で、疑問に思うこともあるだろうが、テレビ用のドラマにしては、上出来といって言い仕上がりとなっている。
ドラマはスティーブ・ジョブズが”アップル”に復帰したところで終わるのだが、その後に仕掛けるジョブズの新戦略を思うと、解任以前の功績を上回る独創性と、てつもない感性を兼ね備えた、人類史上でも稀と言っていい彼の才能を実感できる。
そんなところが、通信会社の好き嫌いはともかく、自分自身”iPhone”を手放せない理由だろう。
リドリー・スコットが担当した、”第18回スーパーボウル”の中継で流される、”Macintosh”の”歴史的CN”で始まるオープニングなども、ファンには嬉しい演出となっている。
また、懐かしいマシーンの数々も実に興味深く、その歴史と共に、主人公達の、世界を動かそうとする情熱がよく伝わってくる。
現代に生まれた、古代の征服王のような存在、スティーブ・ジョブズを好演するノア・ワイリー、ただのオタク青年のようではあるのだが、ビル・ゲイツを前者以上の熱演で演ずるアンソニー・マイケル・ホール、スティーブ・ウォズニアックのジョーイ・スロトニック、スティーブ・バルマー、ジョン・ディマジオ、ポール・アレンのジュッシュ・ホプキンス、ジョブズの恋人ジェマ・ザンプローニャ、マイク・マクーラのジェフリー・ノードリング、ジョン・スカリーのアラン・ロイヤル、リドリー・スコット役のJ・G・ハーズラー、ジョン・ギルモア役のボディ・エルフマンなどが共演している。