傲慢で利己的な若者が謎の男に狙われ制裁を受ける恐怖を描く、監督ジョエル・シュマッカー、主演コリン・ファレル、フォレスト・ウィテカー、ラダ・ミッチェル、ケイティ・ホームズ、キーファー・サザーランド他共演の犯罪サスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョエル・シュマッカー
製作総指揮:テッド・カーディラ
製作
ギル・ネッター
デヴィッド・ザッカー
脚本:ラリー・コーエン
撮影:マシュー・リバティーク
編集:マーク・スティーヴンス
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演
スチュワート”スチュー”シェパード:コリン・ファレル
エド・レイミー警部:フォレスト・ウィテカー
ケリー・シェパード:ラダ・ミッチェル
パメラ”パム”マクファーデン:ケイティ・ホームズ
電話の主:キーファー・サザーランド
フェリシア:ポーラ・ジャイ・パーカー
コーキー:アリアン・アッシュ
エイシア:ティア・テクサーダ
レオン:ジョン・イーノス三世
コール巡査部長:リチャード・T・ジョーンズ
アダム:キース・ノッブス
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2003年製作 82分
公開
北米:2003年4月4日
日本:2003年11月22日
製作費 $13,000,000
北米興行収入 $46,566,210
世界 $97,837,140
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク、タイムズスクウェア。
自称、一流のパブリシストだというスチュワート”スチュー”シェパード(コリン・ファレル)は、やや頼りないアダム(キース・ノッブス)を助手に、今日も忙しい日々を過ごしていた。
53丁目8番街。
”フォーン・ブース”に入ったスチューは、結婚指輪を外し新進女優パメラ”パム”マクファーデン(ケイティ・ホームズ)に電話をかけようとする。
そこに、代金支払済みのピザが届けられ、スチューは、配達人を相手にせず追い払う。
パムに電話したスチューは、彼女を誘うものの断られ、直後にかかってきた電話に出る。
ピザを配達させたという相手(キーファー・サザーランド)は、スチューを監視し、彼の全てを知っていることを伝える。 一旦、電話を切った男は、再びスチューに電話し、同時にパムとも通話する。 男は、スチューが妻ケリー(ラダ・ミッチェル)に通話明細を見られないよう、”フォーン・ブース”から電話をすることをパムに伝える。 パムは、スチューが独身だと思っていたのだが、彼と付き合う気はないとそれを聞き流す。 パムの電話を切った男はスチューと話し、ケリーに浮気をしていると伝えるよう強要する。 仕方なくケリーに電話したスチューだったが、ブースを使おうとする娼婦フェリシア(ポーラ・ジャイ・パーカー)に邪魔されてしまう。 そして、その様子を聞いていた男は、電話を切れば殺すと、スチューを脅迫する。 高性能照準器付きボルト・アクションの狙撃銃で狙っていることをスチューに伝えた男は、ブースに近づいたおもちゃのロボットを狙撃してみせる。 レーザー照準が、スチューを狙っていることを確認させた男は、彼に言いがかりをつける娼婦のヒモのレオン(ジョン・イーノス三世)を射殺する。 娼婦達はスチューが殺したと騒ぎ立て、彼は動揺して、男に知られぬよう携帯電話で”911”に電話をかける。 男はブースに向かい威嚇射撃をして、全て承知していることを伝える。 やがて、ニューヨーク市警のエド・レイミー警部(フォレスト・ウィテカー)が現れて説得を始める。 男はスチューをからかい、レイミーを侮辱する質問をするよう強要する。 レイミーはブースを盗聴し、スチューが話している電話の相手を知ろうとする。 ローカルのテレビ局も現れ、レイミーは狙撃主などを配備させる。 男はその間も、この事件の責任は全てスチューにあると言って、動揺する彼を嘲り笑う。 そこにケリーが現れ、レイミーと共にスチューに話しかけるが、彼は知らない女だと男に言わされる。 男は、ケリーを監視していることや、警察の盗聴が無駄だということをスチューに伝え、レイミーも盗聴ができないという報告を受ける。 そして男は、スチューに、パムのことをケリーに話せば解放することを伝える。 指示通りにケリーに告白したスチューだったが、男が約束を破ったために電話を切ってしまう。 スチューは投降しようとするが、電話が鳴ったためにブースに戻る。 レイミーは電話に出るようスチューに指示し、レオンを撃ったのは彼ではなく、どこかに狙撃犯がいると考え、コール巡査部長(リチャード・T・ジョーンズ)に、特殊部隊を配備するよう指示を出す。 男は、スチューに自分の居場所を教え、隠してあった拳銃が、ボックスの天井上部にあることも知らせる。 そこにパムが現れ、拳銃を取らなければ彼女かケリーを殺すと、男はスチューを脅す。 スチューは、落ちていた結婚指輪を拾い、ケリーに電話をかけ、彼女はそれをレイミーに知らせる。 ケリーは、見知らぬ男から、働いている店に電話があったことをレイミーに伝え、彼はその通話記録を調べさせる。 レイミーはケリーをパトカーに非難させ、犯人に悟られないように捜査を強化し、時間稼ぎのためにスチューに近づく。 それも男に阻止され、彼はスチューに拳銃を手にするよう迫る。 男は、無益な相手には冷たく、人を利用し、嘘ばかりつく、うわべだけの男だとスチューに言わせ、彼はパムのことも告白し自分をさらけ出し、ケリーに愛を告げる。 その時、通話記録から、ケリーに電話をかけてきた男の居場所が分かり、レイミーに知らされる。 レイミーは特殊部隊の突入を命じ、スチューはそれを男に伝える。 男がケリーを道連れにすると言ったため、スチューは隠されていた銃を手にしてボックスを出る。 スチューは警察のゴム弾を受け、狙撃犯は突入を前に喉を切って自殺する。 ケリーに寄り添われ、犯人の遺体を見せられたスチューは、それがピザを届けに来た男だと確認する。 スチューは、救急車に乗せられて手当てを受け、鎮静剤を打たれるが、意識がもうろうとする中、電話の男が現れる。 男は、今回のような誠実さを忘れるなとスチューに警告し、それが出来なければ、再び電話すると言い残して去って行く。 そして男は、何事もなかったかのように、事件現場の”フォーン・ブース”を確認して通り過ぎる。
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*(簡略ストー リー)
ニューヨーク。
自称、パブリシスト、スチュワート”スチュー”シェパードの、忙しい一日が始まる。
スチューは、”フォーン・ブース”から、目をつけていた新進女優のをパムに電話をかけて誘うが断られる。
その直後にスチューは、かかってきた電話に出るが、自分のことを全て知っているという男から、電話を切れば殺すと脅迫される。
男は、スチューに、狙撃銃で狙っていることを伝え、電話を使おうとした娼婦のヒモを射殺して見せる。
娼婦が、犯人はスチューだと騒いだため、駆けつけた警察はブースを包囲する。
現れたレイミー警部は、スチューの説得を始めるが、男に操られ、自分の意思を伝えられず、スチューは追い込まれていく。
さらに男は、現場に駆けつけたスチューの妻ケリーやパムに照準を合わせ、彼の日頃の傲慢な態度を戒めようとする・・・。
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携帯電話社会の中で、犯行現場に使われるのがなぜ”フォーン・ブース”なのか?
大衆の目が集中する空間で、姿が見えない犯人から脅される恐怖、ラリー・コーエンの巧みな脚本と斬新なアイデア、そして、緊迫感溢れるジョエル・シュマッカーの演出も冴える一作。
四方がガラス張りで逃げ場がなく、さらにはレーザー照準で狙われる男の、追い詰められる拷問に近い姿は、傲慢だった男が人間性を取り戻すものの、痛々しく哀れであり、その全てを操り支配する犯人の恐るべき強かさが、痛快にも感じてしまう。
無益な者を見下す、詐欺師まがいのうわべだけの男、見えない相手に”制裁”を加えられ、恐怖の体験をする、コリン・ファレルの迫真の演技は見応えがある。
彼を説得し、冷静沈着な判断で事件の解決を図る警部フォレスト・ウィテカー、主人公の妻ラダ・ミッチェル、主人公が誘う新進女優のケイティ・ホームズ、クライマックスのみの登場の恐怖の知能犯役キーファー・サザーランド、娼婦ポーラ・ジャイ・パーカー、アリアン・アッシュ、ティア・テクサーダ、狙撃される彼女らのヒモ役ジョン・イーノス三世、巡査部長の役リチャード・T・ジョーンズ、主人公の助手キース・ノッブス等が共演する。