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幻の女 Phantom Lady (1944)

1942年に発表された、ウィリアム・アイリッシュコーネル・ウールリッチ)の小説”幻の女”を基に製作された作品。
妻殺しの容疑で起訴された上司を救おうとする秘書の行動を描く、監督ロバート・シオドマク、主演フランチョット・トーンエラ・レインズアラン・カーティスオーロラ・ミランダトーマス・ゴメスフェイ・ヘルムエリシャ・クックJr.他共演のフィルム・ノワール

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:ロバート・シオドマク
製作:ジョーン・ハリソン
原作:ウィリアム・アイリッシュコーネル・ウールリッチ)”幻の女
脚本:バーナード・C・ショーンフェルド
撮影:ウディ・ブレデル
編集:アーサー・ヒルトン
音楽:ハンス・J・サルター

出演
ジャック・マーロウ:フランチョット・トーン
キャロル”カンザス・リッチマン:エラ・レインズ
スコット・ヘンダーソン:アラン・カーティス
エステラ・モンテイロ:オーロラ・ミランダ
バージェス警部: トーマス・ゴメス
アン・テリー:フェイ・ヘルム
クリフ・ミルバーン:エリシャ・クックJr.
マック:アンドリュー・トームス
刑事:レジス・トゥーミイ
刑事(トム): ジョセフ・クレハン
ケティシャ:ドリス・ロイド
チェイス医師:ヴァージニア・ブリサック
地方検事:ミルバーン・ストーン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1944年製作 87分
公開
北米:1944年1月28日
日本:1951年4月17日


ストーリー
ニューヨーク
32歳のエンジニアで実業家でもあるスコット・ヘンダーソン(アラン・カーティス)は、結婚記念日に妻と喧嘩した後にバーに向かう。
その場でスコットは、考え込む女性(フェイ・ヘルム)に声をかけてショーに誘い、タクシーで劇場に向かう。
スコットと女性は、舞台に立つ人気スター、エステラ・モンテイロ(オーロラ・ミランダ)のショーを楽しむ。
演奏するドラマーのクリフ・ミルバーン(エリシャ・クックJr.)は、スコットの連れである、派手な帽子を被る魅力的な女性が気になる。
女性が自分と同じ帽子を被っていることに気づいたモンテイロは、ステージを降りた後で激怒する。
その後、劇場を出たスコットは、女性の名前も教えてもらえないまま別れる。
帰宅したスコットは、その場にバージェス警部(トーマス・ゴメス)と部下の2人(レジス・トゥーミイ/ジョセフ・クレハン)がいたために驚く。
妻が殺されたことを知ったスコットはショックを受け、自分のネクタイで絞殺されていたために、事情聴取されることになる。
翌日、出社したスコットの秘書キャロル”カンザス・リッチマン(エラ・レインズ)は、スコットの事件を知り驚き動揺する。
取り調べを受けたスコットは 女性をはじめとした何人もの接触した人物がいるために、アリバイを証明しようとする。
スコットは、一緒にいた名前も所在も知らない女性やバーのバーテンダーのマック(アンドリュー・トームス)、タクシー運転手、モンテイロのことをバージェスに話し会いに行く。
ところが、3人とも女性が一緒にいたことを否定し、スコットは窮地に追い込まれる。
その後、現状証拠から逮捕され起訴されたスコットは投獄される。
密かにスコットに惹かれているキャロルは、彼の無実を証明するために、独自に行動し始めるのだが・・・。


解説 評価 感想

ウィリアム・アイリッシュコーネル・ウールリッチ)の原作”幻の女”を基に、監督ロバート・シオドマク、主演フランチョット・トーンエラ・レインズの共演が話題になった作品。

アルフレッド・ヒッチコック作品の脚本で知られるジョーン・ハリソンが製作を担当した最初の作品でもある。

妻殺しの容疑で起訴された上司を救おうとする秘書の行動を描くフィルム・ノワール

窮地に立たされた人間の心理を鋭く描く、サスペンスを得意とするロバート・シオドマクのスリリングな演出は見応え十分だ。

ファーストクレジットはフランチョット・トーンではあるが、彼は中盤過ぎまで登場しない。
物語の主人公は、密かに惹かれる上司を救おうとする忠実な秘書を演ずるエラ・レインズであり、無実を証明するために、危険を冒しながら行動する逞しさと共に、美しく魅力的な彼女の熱演は見ものだ。

上記のように中盤以降に登場し、友人を救うために秘書に協力すると見せかけて事件を起こす異常者を演ずるフランチョット・トーン、妻殺しの犯人にされたエンジニアのアラン・カーティス、事件に関わるスターのオーロラ・ミランダ、ヒロインを信頼する事件の担当警部 トーマス・ゴメス、事件の鍵となる謎の女性を演ずるフェイ・ヘルム、その担当医ヴァージニア・ブリサック、事件に関わるドラマーを印象的に演ずるエリシャ・クックJr.、同じくバーテンダーのアンドリュー・トームス、刑事のレジス・トゥーミイジョセフ・クレハン、帽子のデザイナー、ドリス・ロイド、地方検事のミルバーン・ストーンなどが共演している。


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