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ペット・セメタリー2 Pet Sematary Two (1992)

1983年に発表された、スティーヴン・キングのホラー小説”ペット・セマタリー”を基に製作された映画「ペット・セマタリー」(1989)の続編。
人気女優の母親を事故で亡くした少年が死者が生き返る墓がある田舎町で体験する恐怖を描く、監督メアリー・ランバート、主演エドワード・ファーロングアンソニー・エドワーズクランシー・ブラウン他共演のホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:メアリー・ランバート

製作:ラルフ・S・シングルトン
脚本:リチャード・アウテン
撮影:ラッセル・カーペンター
編集:トム・フィナン
音楽:マーク・ガヴァナー

出演
ジェフ・マシューズ:エドワード・ファーロング
チェイス・マシューズ:アンソニー・エドワーズ
ガス・ギルバート:クランシー・ブラウン
ルネ・ハーロウ・マシューズ:ダーラン・フリューゲル
クライド・パーカー:ジャレッド・ラシュトン
アマンダ・ギルバート:リサ・ワルツ
マージョリー・ハーグローヴ:サラ・トリガー
ドリュー・ギルバート:ジェイソン・マクガイア
クウェンティン・ヨランダー:ジム・ペック

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1992年製作 100分
公開
北米:1992年8月28日
日本:1992年11月21日
製作費 $8,000,000
北米興行収入 $17,092,450


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
13歳の少年ジェフ・マシューズ(エドワード・ファーロング)は、人気女優である母親ルネ・ハーロウ(ダーラン・フリューゲル)の撮影現場で彼女の演技を見守る。

しかしルネは、撮影中の事故により、ジェフの目の前で感電死してしまう。

ルネとは別居中の夫で獣医のチェイス(アンソニー・エドワーズ)は、息子ジェフからの連絡を受けて妻の死を知らされる。

メイン州、ルドロー
ルネの葬儀は終り、チェイスは、保安官ガス・ギルバート(クランシー・ブラウン)に声をかけられる。

チェイスと暮らすことになったジェフは、母の死を受け入れられず立ち直れなかった。
...全てを見る(結末あり)

家政婦のマージョリー・ハーグローヴ(サラ・トリガー)を雇ったチェイスは、ジェフと共に開業する病院に向かう。

その場にいた子猫に驚いたジェフは、掃除をすれば飼っていいとチェイスに言われる。

そこに、ガスと義理の息子のドリュー(ジェイソン・マクガイア)が現れ、ウサギに鼻をひっかかれた愛犬ゾーイをチェイスに診てもらう。

傷は直ぐ治るだろうが右目の角膜に損傷があると言うチェイスは、ウサギには近づけないようにとドリューに伝える。

ガスは、高校時代にルネと親しかったとジェフに伝える。

学校に通い始めたジェフは、クラスメイトのクライド・パーカー(ジャレッド・ラシュトン)に、隠し持っていた猫を奪われてしまう。

クライドを追ったジェフは、猫は死にペット・セメタリーに埋めたと言われる。

死者が甦ると墓場に母親も埋めるべきだと言われたジェフは、クライドを殴り二人は喧嘩になる。

殴り倒されたジェフは、皆が去った後でペット・セメタリーに向い、猫を見つける。

そこに現れたドリューは、ジェフから、親が死ぬことを考えたことがあるかと訊かれる。

ガスが死ねばいいと言うドリューは、彼が実の父親でないことをジェフに話す。

死者が生き返ると言われたことを気にするジェフだったが、昔からある幽霊の話と同じで嘘だとドリューに言われる。

ウサギを飼育しているガスは、防犯のために金網に電流を流す。

帰宅したジェフは学校のことをチェイスに訊かれ、酷かったと答える。

初日は辛いこともあると慰めたマージョリーが母親のような言い方をしたため、ジェフは気分を害して部屋に向かう。

帰宅したドリューは、母アマンダ(リサ・ワルツ)といちゃつくガスに反抗する。

考えこむジェフは、母ルネと仲直りできたかをチェイスに問う。

チェイスは、ルネの死を受け入れられないと言って悩むジェフに、彼女とは仲直りはできたと伝える。

その夜、ドリューの愛犬ゾーイがウサギに近づいたことに気づいたガスは、銃を手にして外に出る。

ドリューは止めようとするが、ガスは、逃げたゾーイに向かって発砲する。

銃弾を受けたゾーイを抱き寄せるドリューは、涙を堪える。

翌日、ゾーイが死んだことをドリューから知らされたジェフは、彼と共にペット・セメタリーに向かう。

二人は立入禁止区域の先住民の墓地に向い、ドリューは、ゾーイをその場に埋めれば生き返るかもしれないとジェフに伝える。

ジェフは馬鹿げた話だと言うが、ゾーイを可愛がっていたドリューは、試してみたいと伝える。

誰にも言わないことをジェフに約束してもらったドリューは、先住民のやり方に従い、一人で穴を掘ってゾーイを埋める。

ドリューを捜していたガスは、街道で彼を見つけて車に乗せて帰る。

夜中にウサギ小屋の物音に気づいたアマンダは、ゾーイが戻って来たことに気づく。

ガスは、ゾーイを埋葬したと言ったドリューを叱り、二度と家に入れるなと命ずる。

チェイスを呼んだアマンダはゾーイを診てもらい、ジェフが付き添う。

銃で撃たれた傷を治療しようとするチェイスは、治るまで預かってほしいとドリューから頼まれ、それを承知する。

ジェフは、埋めた時にゾーイが死んでいなかったと考えるが、確かに死んでいたとドリューに言われる。

ベッドに入ったジェフは、アマンダが現れた夢を見る。

数日後、ゾーイの心音が聴こえないことを気にするチェイスは、心臓が弱っていると考えて採血をしてみる。

それを気にするジェフは、ゾーイを檻に入れて鍵を閉める。

ハロウィン
ジェフとドリューは、クライドらと共にペット・セメタリーに向う。

そこに現れたガスはドリューを殴り叱るが、ゾーイがガスに襲いかかる。

ガスはゾーイに噛み殺されてしまい、ジェフとドリューは、ガスを埋めて生き返らせようとする。

家に戻ったドリューは、ガスから逃れてきたとアマンダに伝える。

帰りが遅いためにチェイスに注意されたジェフは、疲れているので休みたいと言って、二人は翌朝、話し合うことにする。

ドリューは、生き返って家に戻ったガスに気づく。

ガスは、嫌がるアマンダに迫る。

翌朝、ジェフと共に学校に向かうドリューは、ガスが別人のように優しくなったことを話す。

ゾーイの血液検査の結果を問い合わせたチェイスは、死んだ動物の血液だと知らされ、以前、クウェンティン・ヨランダー医師(ジム・ペック)からも同様の血液検査を依頼されたと言われる。

チェイスの元に子猫を引き取りに来た親子は、それが殺されていることを知り驚く。

その場を調べたチェイスは、ゾーイが檻の格子を破り逃げ出したことに気づく。

下校しようとしていたジェフとドリューに声をかけたチェイスは、ゾーイが逃げたことを知らせて、見かけたら連絡するようにと伝える。

ヨランダー医師を訪ねたチェイスは、病院を引き継いだ者だと伝える。

以前、クリード家の猫の件でゾーイと同じような症状を経験していたヨランダーは、犬は死んでいると伝える。

クリード家の猫も同じだったと言うヨランダーは、チェイスに町から出て行くようにと伝えて彼を追い払う。

ドリューの家に泊めてもらうことになったジェフは、可愛がっていたウサギを殺して食べてしまい、様子がおかしいガスの行動を気にする。

警戒するチェイスは、戸締りをして銃を用意する。

ルネと愛し合う夢を見ていたチェイスは、ゾーイに襲われて目が覚める。

抵抗したチェイスは銃を手にして発砲し、ゾーイは窓を突き破って逃げる。

ドリューと別れたジェフは自転車で家に向い、バイクで追ってきたクライドに土手から突き落とされる。

クライドはジェフを痛めつけようとするが、現れたガスに制止される。

ジェフに帰るよう指示したガスは、クライドを殴り倒して、エンジンをかけたバイクの車輪を顔に押し付けて彼を殺す。

それを目撃していたドリューを追ったガスは、家に戻った彼に襲いかかる。

二階の窓を突き破り、戻って来たアマンダの車に乗ったドリューは、襲いかかって来るガスが死んだ人間だと彼女に伝える。

車で走り去ったアマンダを追ったガスは、彼女の車を対向車線のトラックに衝突させる。

クライドの死体を運んだガスは、先住民の墓に埋める。

志望したアマンダとドリューの葬儀が行われるが、クライドは行方不明のままだった。

屋根裏部屋に閉じ篭っていたジェフは、ルネをゾーイのように生き返らせるとチェイスに伝える。

死んだゾーイとガスも埋めたと言うジェフの言葉を信じないチェイスは、ルネが埋葬されている墓地の管理人からの電話を受けて出かける。

墓地に向かったチェイスは、妻子の葬儀の後、ガスが許可を得たと言ってルネの棺を掘り起こし、遺体を運んだと知らされる。

チェイスに見張りを頼まれたマージョリーが眠っていたため、家を抜け出したジェフは、先住民の墓に向かう。

待ち構えていたガスは、用意した墓にルネの遺体を運び、ジェフに葬らせる。

物音で目覚めたマージョリーは、ジェフだと思い屋根裏部屋に向い、ルネの衣装に見とれる。

ガスの家に向かったチェイスは、ゾーイに襲われて噛まれるものの撃ち殺す。

家の中にいたガスに、ルネの遺体を運んだ理由を訊いたチェイスは、襲われそうになり発砲する。

銃を奪われて痛めつけられたチェイスだったが、抵抗しようとする。

落ちていた銃を拾ったチェイスは、ガスを射殺してその場を去る。

ルネの衣装を着たマージョリーは、ドレッサーに座りメイクを始める。

マージョリーは、現れたルネに襲われて叫び声をあげる。

屋根裏部屋に向かったジェフは、ルネが生き返ったことを知り喜ぶ。

家に戻ったチェイスは、マージョリーが目をえぐられて殺されていることに気づき、ジェフを抱き寄せるルネから、やり直すことを提案される。

ルネは死んだと言って彼女に近づくチェイスは、ジェフに離れるよう指示する。

チェイスと話があると言うルネは、部屋を出ようとするジェフに愛を伝える。

ドアを開けたジェフは、生き返ったクライドに襲われ、チェイスも殴られる。

ルネはその場に火を点け、ジェフは、電線でクライドを感電死させる。

ルネの体は溶け始め、ジェフは鍵のかかったドアを壊して、チェイスを連れてその場から逃げる。

その後、病院を閉鎖したチェイスは、ジェフと共に町を離れる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
メイン州、ルドロー
人気女優の母ルネを事故で亡くし、心に傷を負った13歳の少年ジェフ・マシューズは、獣医である父チェイスと共に田舎町で暮らすことになる。
学校に通う始めたジェフは、見つけた猫をクラスメイトのクライドに奪われ、死者が生き返ると言われる”ペット・セマタリー”に埋められてしまう。
生きていた猫を助けたジェフは、親しくなったドリューが保安官である義父ガスを嫌っていることを知る。
ガスは、飼育していたウサギを襲ったドリューの愛犬ゾーイを射殺してしまう。
悲しむドリューは、ゾーイを先住民の墓に埋めて生き返るか試そうとする。
それを信じないジェフだったが、ドリューと共に墓に向い、彼がゾーイを埋葬するのを見守る。
その夜ドリューは、生き返ったゾーイが、狂暴になって家に戻ったことに気づく・・・。
__________

好評だった前作に引き続き、メアリー・ランバートが監督した作品ではあるが、前作で脚本を担当した原作者のスティーヴン・キングは、本作には関わっていない。

前作と同じ町が舞台で、医師だった主人公の家族の話やエピソードが、セリフの中で度々、登場する。

もちろん、タイトルでもある”ペット・セマタリー”は登場し、その付近にある立入禁止区域の先住民の墓で起きる、死者が甦る出来事が主に描かれている。

”ペット・セマタリー”とは名ばかりで、その”先住民の墓”とタイトルしたいような内容だ。

前作のような薄気味悪い重々しい独特の雰囲気もなく、趣味の悪い単なるホラーに終わってしまったのは残念だ。

前年の「ターミネーター2」(1991)で”衝撃的”なデビューを果たしたとも言える注目のエドワード・ファーロングは、当時としては、それなりに魅力的な、まずまずの演技を見せているのではないだろうか。

主人公の父親である獣医のアンソニー・エドワーズ、町の保安官で、生き返る死者でもあるクランシー・ブラウン、同じく生き返る主人公の母親で女優のダーラン・フリューゲル、主人公をいじめるクラスメイトのジャレッド・ラシュトン、主人公の家の家政婦サラ・トリガー、保安官の妻リサ・ワルツ、その息子で主人公の親友ジェイソン・マクガイア、以前の事件を体験した獣医ジム・ペックなどが共演している。


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