1967年から発表されたドナルド・E・ウェストレイク(リチャード・スターク)の小説”パーカー”シリーズ”Flashfire”(2000)を基に製作された作品。 プロの強盗が裏切った仲間に復讐する姿を描く、製作、監督テイラー・ハックフォード、主演ジェイソン・ステイサム、ジェニファー・ロペス、ニック・ノルティ他共演のクライム・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:テイラー・ハックフォード
製作総指揮
ブラッド・ラフ
ストラットン・レオポルド
製作
レス・アレクサンダー
スティーヴ・チャスマン
テイラー・ハックフォード
シドニー・キンメル
ジョナサン・ミッチェル
原作:ドナルド・E・ウェストレイク(リチャード・スターク)”Flashfire”
脚本:ジョン・J・マクラフリン
撮影:J・マイケル・ミューロ
編集:アンドリュー・ワイスブラム
音楽:デヴィッド・バックリー
出演
パーカー:ジェイソン・ステイサム
レスリー・ロジャース:ジェニファー・ロペス
ボブ・ハーリー:ニック・ノルティ
メランダー:マイケル・チクリス
ハードウィック:マイカ・A・ハウプトマン
アセンシオン:パティ・ルポーン
クレア・ハーリー:エマ・ブース
カールソン:ウェンデル・ピアース
ロス:クリフトン・コリンズJr.
ジェイク・フェルナンデス:ボビー・カナヴェル
ノルティ:カリオス・カラスコ
アメリカ 映画
配給 フィルム・ディストリクト
2013年製作 118分
公開
北米:2013年1月25日
日本:2013年2月9日
製作費 $35,000,000
北米興行収入 $17,609,980
世界 $46,216,640
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
オハイオ州、コロンバス。
プロの強盗パーカー(ジェイソン・ステイサム)は、神父に扮してステートフェア会場に向かう。
パーカーは、師匠であるボブ・ハーリー(ニック・ノルティ)の指示で、メランダー(マイケル・チクリス)ら4人の男達と共に、100~150万ドルの現金を奪おうとしていた。
現金を奪ったパーカーらは、仲間の一人ハードウィック(マイカ・A・ハウプトマン)が火を放ち、会場が混乱している隙に、消防署員に扮したカールソン(ウェンデル・ピアース)の車で逃走する。
パーカーは、被害を大きくしたハードウィックの行為を非難する。
メランダーは、今回の現金を元にして更に高額な強盗を提案するが、パーカーはそれを断る。
納得しないメランダーは、パーカーを殺そうとするが、ショットガンを手にしたロス(クリフトン・コリンズJr.)が抵抗される。
パーカーは車から脱出し、メランダーは、傷を負った彼を始末するようハードウィックに命ずる。 銃撃されたパーカーは、通りがかりの農夫に救われ病院に運ばれる。 意識を取り戻したパーカーは、フェアの火災で死亡者が出たことをニュースで知り、警察が現れたため病院を脱出する。 救急車を奪ったパーカーは、その場にあった薬剤で体調を整え、武器や現金を手に入れて、印刷業者のノルティ(カリオス・カラスコ)の元に向かい、身分証の偽造を依頼する。 ハーリーに連絡を入れたパーカーは、メランダーらへの復讐を決意したことを伝え彼らを追う。 あるクラブに向かったパーカーは、ハードウィックの兄を脅し、メランダーらがフロリダのパームビーチにいることを知る。 ウェストパームビーチ。 ハーリーは警戒するが、娘でパーカーの恋人クレア(エマ・ブース)が襲われそうになる。 その場から逃れたクレアは、パーカーに連絡を入れて、身を隠すよう指示される。 パーカーは、シカゴから送り込まれた殺し屋が現れたノルティの元に向かい、書類を手に入れて、彼に男達を始末させる。 現地に向かったハーリーは、パーカーに相手が悪いと言って、復讐を諦めさせようとする。 しかし、仕事での信頼関係を重んじるパーカーは、それを裏切られたことで納得しない。 中南米出身のテキサスの富豪に扮したパーカーは、メランダーらを捜すために、不動産業者の案内で街の物件を見て回ろうとする。 業者のレスリー・ロジャース(ジェニファー・ロペス)は、同僚の仕事を横取りしてパーカーに会い彼に好意を抱く。 その後パーカーは、オキーチョビー湖の別荘にいたクレアの元に向かい、彼女の身を案じながら時を過ごす。 その頃レスリーは、パーカーの身元を調べ不審感を抱く。 メランダーらのアジトを突き止めたパーカーは、その場に拳銃を隠し、彼らの武器に細工をする。 車でパーカーを待っていたレスリーは、疑っていることを伝える。 生活や仕事に不満を抱くレスリーは、只者ではないと思えるパーカーに、協力することを伝える。 パーカーは、レスリーが盗聴器などを付けているかを調べ、その話に乗るか検討することを告げる。 翌日、レスリーを呼び出したパーカーは、自分の目的の概略を話す。 捜していた相手の隠れ家を見つけたというパーカーは、街の資産家が競売にかける高価な宝石を、彼らが奪うことをレスリーに伝え、協力を強要する。 メランダーらが、業者として資産家の屋敷に出入りしていることを確認したパーカーだったが、レスリーと別れた後、ホテルで殺し屋に襲われる。 パーカーは、傷つけられながら相手をバルコニーから落下させる。 翌朝レスリーは、保安官補のジェイク・フェルナンデス(ボビー・カナヴェル)から、襲われたパーカーについて聞かれる。 レスリーは、フェルナンデスの質問を受けながら、血だらけで侵入したパーカーがキッチンにいることに気づく。 フェルナンデスが帰った後、動揺するレスリーに、ある人物に電話をして出社するようパーカーは指示する。 パーカーは、レスリーの母親アセンシオン(パティ・ルポーン)と駆けつけたクレアに介抱される。 一旦家に帰ったレスリーは、クレアから傷の手当てを受けるパーカーに、警察に監視されているため戻るよう言われる。 その夜、宝石の競売が始まるが、メランダーらが仕掛けてあった爆発物が発火し、会場は混乱する。 消防士に扮したメランダーらは、屋敷に入り宝石を奪い、待ち構えるハードウィックのボートに向かう。 ボートが警察に退去させられたため、メランダーらは、潜水具を使いアジトまで泳ぐ。 宝石が奪われたことが分かり、警察は街を封鎖する。 パーカーはメランダーらのアジトに向かい、レスリーは、彼に協力するために現場に向かう。 家に侵入したパーカーは、隠してあった拳銃を手にして、メランダーらを待つ。 戻ってきたメランダーらは、家を覗いていたレスリーを捕え、パーカーの居場所を聞き出そうとする。 レスリーが何も知らないと言うため、メランダーらは、パーカーが既にこの場にいないかを確かめる。 パーカーはロスを殺し、レスリーは、隠してあった銃に気づきカールソンを射殺する。 潜んでいたパーカーは、メランダーと格闘になり彼を殺す。 ハードウィックはレスリーに銃を向けるが、それは細工されていたためパーカーに射殺される。 パーカーは、奪った宝石を暫くの間隠し、現金化したした後に数百万ドルを渡すことをレスリーに伝える。 レスリーはパーカーに感謝し、クレアの存在を気にしながら別れる。 シカゴ、6ヶ月後。 1年後。 パーカーを助けた農夫にも現金が届けられ、彼らは、その人物が”天使”だったと考える。
...全てを見る(結末あり)
パーカーが生きていることを知ったメランダーは、シカゴのマフィア、ダンジンガーの甥であるハードウィックに、この件を片付けるよう命ずる。
ダンジンガーの元に現れたパーカーは彼を殺す。
レスリーは、パーカーから届いた大金を受取る。
*(簡略ストー リー)
プロの強盗パーカーは、師匠であるハーリーの指示で、メランダーら4人と共に現金強奪に成功する。
メランダーから、更に大きな仕事を提案されたパーカーだったが、それを断ったために裏切られ重傷を負わされる。
一命を取り留めたパーカーはメランダーらに復讐を誓い、フロリダのパームビーチに向かう。
富豪を装ったパーカーは、不動産業者レスリーと共に物件を見て回り、メランダーらの隠れ家を探す。
情報を得ようと、シカゴのマフィアの甥を痛めつけていたパーカーは、殺し屋に狙われる。
パーカーは、自分を疑い始めたレスリーの協力を得ながら、メランダーらに制裁を加えるため彼らを捜すのだが・・・。
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エンド・ロールでも表記されるように、「ホット・ロック」(1972)、「ペイバック」(1999)など、何作もの映画化作品を発表した人気作家ドナルド・E・ウェストレイク(リチャード・スターク)に捧げられた作品。
凄腕のプロの強盗である前に、道義に反する行為を決して許さない男の生き様を強調する作風、テイラー・ハックフォードのシャープな演出が見所。
”女殺し”風にも見える主人公は、自分を信じ支え愛する者も裏切らず、出会った魅力的な女性に手も出さない姿もまたいい。
中南米出身のテキサス人に扮したりもする主演のジェイソン・ステイサムは、男臭さが光るニヒルな演技に加え、悪党ではあるが筋は通す魅力的な主人公を個性を生かし熱演する。
やり手のキャリアウーマンのように登場するが、セクシーさを前面に出し過ぎない好感が持てる役柄のジェニファー・ロペス、主人公の師匠でもあるニック・ノルティ、主人公を裏切るマイケル・チクリス、マイカ・A・ハウプトマン、ウェンデル・ピアース、クリフトン・コリンズJr.、主人公の恋人エマ・ブース、レスリー(J・ロペス)の母親パティ・ルポーン、保安官補のボビー・カナヴェル、印刷業者カリオス・カラスコなどが共演している。