人妻と不倫関係の警察署長が麻薬取引の証拠金を狙う者達の陰謀に巻き込まれる姿を描く、監督カール・フランクリン、主演デンゼル・ワシントン、エヴァ・メンデス他共演の犯罪サスペンス。 |
・デンゼル・ワシントン / Denzel Washington 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:カール・フランクリン
製作
ジェシー・ビートン
ニール・H・モリッツ
製作総指揮
ジョン・バーグ
アレックス・ガートナー
ケヴィン・レイディ
ダミアン・サッカーニ
脚本:デイヴ・コラード
撮影:テオ・ヴァン・デ・サンデ
編集:キャロル・クラヴェッツ
音楽:グレーム・レヴェル
出演
デンゼル・ワシントン:マティアス(マット)・リー・ウィトロック
エヴァ・メンデス:アレックス・ディアス・ウィトロック
サナ・レイサン:アン・マレー・ハリソン
ジョン・ビリングスレイ:チェイ
ディーン・ケイン:クリス・ハリソン
テリー・ローリン:ストラーク
アレックス・カーター:ポール・キャボット
ロバート・ベイカー:トニー・ダルトン
アメリカ 映画
配給 MGM
2003年製作 105分
公開
北米:2003年10月3日
日本:2004年4月10日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $40,905,280
世界 $55,495,560
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
フロリダ州、バニアン・キー。
小さな町の警察署長マット・リー・ウィトロック(デンゼル・ワシントン)は、アン・マレー・ハリソン(サナ・レイサン)から強盗の報せを受け急行する。
アンは、ウィトロックの高校の後輩であり愛人で、通報は、いつもの2人の戯れだった。
翌日、別居中の妻アレックス(エヴァ・メンデス)に署内で噛み付かれたウィトロックは、彼女が自分の荷物を運ぶために自宅の鍵を渡す。
アンは、チームを首にされたフットボール選手の夫クリス(ディーン・ケイン)に暴力を受け、彼女から相談を受けたウィトロックは、アンと親密になった。 病院の精密検査を受けていたアンは、ウィトロックに兄ということで付き添われ、その結果を聞きに行く。 検査結果でアンは、癌細胞が転移して余命も短いことを言い渡されてしまう。 ショックを受けたアンのために、ウィトロックは治療方法を探す。 代替治療があると、医師(アレックス・カーター)から知らされたウィトロックだったが、高額な上に治る保証もなかった。 ウィトロックは、アンにかけられている生命保険の金額が、クリスによって引き上げられたことを知り、彼女はその保険を買い取る会社に、保険の権利を売ろうとする。 しかし、保険を売ることができないことがわかり、クリスもウィトロックとアンの密会に気づき始める。 そしてアンは、クリスから逃れ余生を静かに過ごすため、保険の受取人をウィトロックにして旅立とうとする。 ウィトロックは、署内に保管してある麻薬取引の証拠金48万5000ドルを持ち出し、アンにそれを渡し治療のできるスイスに向かわせようとする。 約束の時間になっても現れないアンを、ウィトロックは迎えに行くが、彼女には会えなかった。 翌早朝、アンの家は家事で全焼してしまい、現場から2体の焼死体が見つかり放火だと分かる。 殺人課の刑事でもある、ウィトロックの妻アレックスが現場に到着する。 その場に居たウィトロックは、アンとの不倫や保険金受け取りに関連し、自分が放火殺人犯として疑われかねないことに気づく。 自分とアンの関係がばれるのを避けたいウィトロックは焦るが、彼女が診察を受けた病院に、アレックスと共に向かうことになる。 しかし、アンの主治医が、自分の会った医師とは別人だったことを知ったウィトロックは、主治医だと言った男が使っていたペンを押収して署に戻る。 ペンの指紋照合を急がせたウィトロックだったが、麻薬の証拠金の回収の連絡が入る。 ウィトロックは、アンの電話の通話記録を偽装し、それに気づいた検死官のチェイ(ジョン・ビリングスレイ)は、彼の窮地を救う。 そして、焼死体が火事の前には死んでいたこともチェイの調べで分かる。 ウィトロックは、アンとの関係と、証拠金を彼女とクリスに奪われたことをチェイに話す。 ペンの指紋照合の結果連絡が入り、それが前科のあるポール・キャボット(アレックス・カーター)という男の指紋だということが判明する。 キャボットの家に向かったウィトロックとチェイは、彼が病院の死体安置所係だということを知る。 ウィトロックは、アレックスが、アンの生命保険とキャボットのことを調べ始めたことに気づく。 先手を打ったウィトロックは、キャボットがホテルにチェックインしたことを突き止める。 証拠金引渡しを切り抜けたウィトロックは、キャボットのいるホテルの部屋で格闘になる。 その結果、キャボットは、ベランダから落ち転落死してしまう。 その頃、アレックスもキャボットの所在を突き止めホテルに到着する。 部屋で現金を見つけたウィトロックは、アレックスに気づき逃亡しようとする。 しかし、フロント係が、ウィトロックをキャボットだと指差したため、アレックスは彼を追う。 ウィトロックは機転を利かし、捜査で到着したと言ってわざとアレックスの前に現れその場を切り抜ける。 ホテルから引き上げようとしたウィトロックは、アレックスにつかまり、離婚についての話し合いをする。 アレックスは、ウィトロックの髪の毛に付いていたガラスの破片に気づき不審に思う。 署に戻ったアレックスは、ホテルのフロント係が到着することをウィトロックに伝え、アンの通話記録の中にあった、”バニアン・キーの公務員”の番号も気にし始める。 ウィトロックは、夫クリスに脅されて騙したとの電話をアンから受けるが、アレックスは彼を疑う。 フロント係も署に到着するため、ウィトロックは逃亡してアンの元に向かう。 保険金の受取人が、ウィトロックだと知っていたアレックスは、ウィトロックが証拠金の引渡しもしていないことを知る。 アンとクリスの元に向かったウィトロックは、クリスと乱闘になり、アンがクリスを射殺してしまう。 正当防衛だと言って、アンを落ち着かせるウィトロックだったが、彼女は彼に銃を向けて現金を奪おうとする。 アンはウィトロックの足を撃ち、そして彼を殺そうとするが、GPSで彼の居場所を知ったアレックスが現れ、彼女を射殺する。 アレックスは、ウィトロックが証拠金を返すつもりだったということを疑うのだが、彼の持ってきたアタッシュケースにはGPS端末と書類しか入っていなかった。 ウィトロックは、キャボットを追って捜査をしていたということになり、証拠金の運搬係を装って、チェイが現場に現れ現金を捜査官に渡し、事件は一件落着する。 数日後、アレックスはウィトロックの家を訪れ、チェイは、アンの保険金100万ドルが、彼に支払われることを知らせる。 アレックスは、ウィトロックの”妻”として、彼が保険金を受け取らないことをチェイに告げる。 ウィトロックは、アレックスのその言葉で保険金のことを忘れ、大金を手にしろというチェイを無視し、彼女とベッドに向かう。
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*(簡略ストー リー)
フロリダ州。
小さな町の警察署長マット・リー・ウィトロックは、夫クリスから受けた暴力の相談をされたアンと親密になっていた。
優秀な警察官であるウィトロックだったが、私生活では問題を抱え、妻のアレックスとは別居中だった。
そんな時、アンが癌だと分かり、高額な医療費がかかる上に治る保証もなかった。
生命保険の受取人を、ウィトロックにしてしまったアンは、署内に保管してあった麻薬取引の証拠金を持ち出した彼から大金を受け取り、治療のできるスイスに向かう予定だった。
しかし、アンの家が放火され、現場から2体の焼死体が発見されて、状況証拠からウィトロックが犯人に疑われる可能性が・・・。
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愛人への同情心から、疑いもなく現金を渡した直後から、主人公に一気に襲い掛かる保険金殺人の疑い。
それを回避していく、際どい証拠のもみ消し工作などを、傑作テレビ・ドラマ「ROME」の第1話を監督したカール・フランクリンが、スピーディーで緊迫感溢れる展開に仕上げてあり見応もある。
人助けだとは言え、麻薬取引の証拠金を横領して、ただで済むはずのないことを知っている警察署長の行動を、短絡的と見るかは別として、突如として窮地に追い込まれる者の焦りや不安を、ハリウッド一の実力派スターと言えるデンゼル・ワシントンが見事に演じている。
主人公の別居中の妻で、美しさも邪魔にならない刑事役が様になっているエヴァ・メンデス、結局は主人公を裏切る犯人サナ・レイサン、マイペースで臨機応変に物事に対処する検死官をコミカルに演ずるジョン・ビリングスレイ、元フットボーラーで共犯者、テレビ・シリーズのスーパーマン役者ディーン・ケインなどが共演している