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ワン・モア・タイム One More Time (2015)

人生に行き詰ったシンガーソングライターの女性と成功したミュージシャンの父や家族との関係を描く、主演クリストファー・ウォーケンアンバー・ハードケリ・ガーナーハミッシュ・リンクレイターオリヴァー・プラットアン・マグナソン他共演、監督ロバート・エドワードによるドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:ロバート・エドワード

製作:ルーカス・ホアキン他
脚本:ロバート・エドワード
撮影:アン・エサリッジ
編集:モリー・ゴールドスタイン
音楽:ジョー・マクギニティ

出演
ポール・ロンバード/ポール・リップマ:クリストファー・ウォーケン
スターシャドウ”ジュード”リップマン:アンバー・ハード
コリーヌ・サンダーソン:ケリ・ガーナー
ティム・サンダーソン:ハミッシュ・リンクレイター
デヴィッド・サンダーソン:ヘンリー・ケルマン
ルシール・リップマン:アン・マグナソン
アラン:オリヴァー・プラット

アメリカ 映画
配給 Starz
2015年製作 98分
公開
北米:2015年4月18日
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
売れないシンガーソングライターのスターシャドウ”ジュード”(アンバー・ハード)は、弁護士のアラン(オリヴァー・プラット)に悩みを電話で話ながら、かつて成功したムードシンガーの父ポール・ロンバード(クリストファー・ウォーケン)の家に向かう。

ロングアイランドハンプトンズ
ポールに迎えられたジュードは、姉コリーヌ(ケリ・ガーナー)と夫のティム(ハミッシュ・リンクレイター)、その息子のデヴィッド(ヘンリー・ケルマン)そして、義母ルシール(アン・マグナソン)と共に食事をする。

ジュードが家主と揉めてマンハッタンを離れたいという話などを聞いたポールは、皆にレコードを出すことを伝える。
...全てを見る(結末あり)

聴かせてほしいというティムのリクエストに応えたポールは、ジュードのピアノの伴奏で皆の前で気分よく歌う。

その後、居間でテレビを見ていたポールと話したジュードは、再起を考える父から、真剣に将来を考えるようにと説教される。

自分のバンド活動を侮辱されて気分を害したジュードは、ポールを批判して部屋に戻る。

翌朝、ゴルフに行くと言って出かけたポールは、モーテルに向かう。

訪ねてきたアランは、ポールが留守だったために、夕食時に再び来ると言って、訴訟の書類を置いていく。

コリーヌからアランと寝たか訊かれたジュードは、彼はゲイだと言ってそれを否定するものの、1度だけあると答える。

夕食になり、復帰しても相手にされないとジュードから言われたポールは、成功して富と名声を得ても”新しさ”は手に入れられないが、魅力は消えることなく、求めるファンもいると語る。

それでも昔の自分に戻ることはできないと言うポールの言葉に、ジュードは一応、納得する。

古くなっても、新しいものは追及できると考えるジュードは、ポールから、自作の曲を歌うことで、自分なりに試みていると言われる。

食後に居間でくつろぐ家族は、ポールの歌を聴くことになり、ジュードとデュエットした彼は、自分のペースで歌ってしまう。

その後ジュードは、アランから仕事のことで力になると言われ、それを拒みはしなかった。

不倫関係の精神科医に電話をしたジュードは、会いたいと伝えるが、妻に疑われ子供のことなどもあり今は無理だと言われる。

翌日、ティムに起こされたジュードは居間に向かい、ポールは、アランが業界人に新曲を聴かせた結果、好印象を持ってくれたと皆に伝える。

ザ・フレーミング・リップス”の前座でステージに立つと話したポールは、ただのノリで頼まれただけだとジュードから言われたため、気分を害する。

ジュードを誘って出かけたポールは、コリーヌとの姉妹仲と、かつて恋していたティムのことを訊かれる。

遥か昔の話だと答えたジュードは、ティムは男としていまいちだと言うポールに、それはコリーヌの問題だと伝える。

クルー射撃場に向かったポールは、人生を無駄にするなとジュードに伝えるものの、話がかみ合わない。

その夜、ティムに誘われたジュードはバーに向かい、ステージに立つよう促され、断り切れずに歌い大いに受ける。

家に戻ったジュードは、精神分析医と不倫していることをティムに話し、驚かない彼に、なぜコリーヌと結婚したかを尋ねる。

逆にコリーヌを嫌う理由をティムから訊かれたジュードは、自分達の関係は複雑だと答ええる。

コリーヌは悪い人間ではないと言うティムに、あのまま付き合っていたらうまくいっただろうかと尋ねたジュードは、自分達が大人でコリーヌがいなければ可能性はあったと話す。

キスしようとしたジュードは、やはりおかしいと言うティムから、まともにセラピーを受けるべきだと助言されるものの、彼の話を聞き入れない。

翌朝、車を運転しながら、業界人とのアポを取ったというアランからの電話を受けていたジュードは、モーテルにポールの”ロールス・ロイス”が止まっていることに気づく。

ポールが部屋から出てくるのを待っていたジュードは、自分の友人や教師にまで手を出したことを責める。

メイドとまで寝たことを知り呆れたジュードは、母や自分を傷つけたと言ってポールを非難する。

そのせいで自分の人生は酷いことになったとポールに伝えたジュードだったが、コリーヌはまともに育ったと言われたため、憤慨して家に戻る。

今度は何事かとコリーヌから訊かれたポールは、ジュードは手に負えないと伝える。

ルシールには言わないでほしいとジュードに伝えたポールは、人を傷つけている自覚がないか、気づかない振りをしているだけだと再び非難される。

身勝手過ぎるとも言われたポールは、全てを親の責任にするつもりなのかとジュードに尋ね、行き詰る度に責められては困る、感謝もしてほしいと伝える。

何もかも自分の責任にできる免罪符を与えたはずで、自分の問題を他人のせいにするなとポールから言われたジュードは、納得できなかった。

その夜、バーで飲んでいいたジュードは、その場にいたジョシュに話しかけられ、成り行きで車の中で愛し合う。

翌日、寝過ごしたジュードは、アランが手配してくれたアポに行くことができずにキャンセルされてしまう。

サフォーク・シアター。
ポールと喧嘩していることやアポの件をアランに話したジュードは、ステージに上がった父を家族と共に見守る。

ステージを成功させたポールが満足していないことを知ったジュードは、さらなる飛躍を考えている父から、バンドにアピールするべきだと言われる。

殻を破れと世話を焼くポールに、今晩、受けたのは、皆が昔を懐かしみ楽しんでいただけだと伝えたジュードだったが、それは承知であり、だからなんだと言われたために言葉を失う。

帰宅したポールは、モーテルの未払い請求書を確認して浮気を知ったルシールに責められ、憤慨した彼女は出ていく。

その後、離婚申請をしてきたルシールが、新曲の作者は自分だと主張していることをアランから知らされたポールと家族は、曲を作った時の直筆原稿を彼女が持っていると言われる。

こちらが訴えても時間と資金がかかるだけで、ルシールは和解を求めてくると言われたポールは、曲の共同著作権を認めることが条件だとアランから知らされる。

新曲を発表しなけらばいいというジュードの案は悪くはないと言うアランは、ルシールと争えばカムバックに響くとポールに伝える。

コリーヌは、ある考えが浮かぶ。

先日のことは自分にも責任があるとジュードに伝えたティムは、彼女にキスしようとする。

それを拒んだジュードに、それを求めていたと思ったと伝えたティムは、彼女が何を望んでいるのか分からないためにその場を去る。

ルシールに会ったコリーヌは、曲を書いたということの信憑性を追求して疑い、訴えを取り下げれば妥当な金額を払うことを提案する。

金額を提示されたルシールは話にならないと伝えるが、女優だった1980年代に、ポルノ映画に出演していたことをコリーヌが知っていたため、仕方なく納得する。

浮気相手から妻と離婚すると言われたジュードだったが、別れると伝える。

コリーヌの家を訪ねたジュードは、ルシールの件は上出来だったと伝え、家を出てカリフォルニアに向かうことを伝える。

それが独り立ちなのか問題回避なのかとコリーヌから訊かれたジュードは、分からないと答え、ティムにも別れを告げてその場を去る。

旅立つジュードにポールは、自分はダメな父親だが愛していると伝える。

それを理解しているとポールに伝えたジュードは、彼が二階に上がった後、”新曲はすごくいい”と、ピアノの楽譜に父へのメモを残す。

ポールは、旅立つジュードを二階の窓からいつまでも見つめる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
売れないシンガーソングライターのスターシャドウ”ジュード”は、人生に行き詰まり、ミュージシャンとして成功した父ポール・ロンバードの家があるロングアイランドハンプトンズに向かう。
ポールに歓迎されたジュードは、姉コリーヌと夫のティム、二人の息子デヴィッド、そした義母のルシールと共に過ごす。
様々な女性に手を出したポールのことを身勝手だと思うジュードは、コリーヌとの姉妹仲も悪く、更に、かつてティムと付き合っていた過去があった。
そんな、将来が見えないジュードは、父と衝突しながら苦悩する・・・。
__________

音楽の才能に恵まれているにも拘らず自堕落な生活を続け、父の生き方を身勝手だと思い傷つけられたと決めつける、人生を模索する女性の苦悩を描いたドラマ。

個性派ベテラン俳優のクリストファー・ウォーケンアンバー・ハードが父娘を演ずるという、実に興味深い作品。
撮影時はアンバー・ハードジョニー・デップは結婚目前だった。

主人公と言える娘の視点で描かれた作品で、長年、芸能界で生きた父は偏屈で頑固もな性格であり、才能がありながらも積極性に欠ける”反逆者”のような娘は、話がかみ合うはずもない。
そんな二人が、それなりに互いを理解する姿がしみじみと描かれている。

かつての栄光を思いつつ再起を目指すミュージシャンを、いい雰囲気で演ずるクリストファー・ウォーケン、人生の道を踏み外したことを、父や家族のせいにしながら苦悩するシンガーソングライターのアンバー・ハード、彼女の不仲の姉ケリ・ガーナー、その夫で、かつてジュード(アンバー・ハード)と付き合っていたハミッシュ・リンクレイター、その息子ヘンリー・ケルマン、主人公の妻アン・マグナソン、主人公の弁護士オリヴァー・プラットなどが共演している。


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