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沈黙の要塞 On Deadly Ground (1994)

アラスカを舞台に、利益重視の石油企業の陰謀に立ち向かう男の戦いを描く、製作、監督、主演スティーヴン・セガールマイケル・ケインジョアン・チェンジョン・C・マッギンリーR・リー・アーメイ他共演のアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督:スティーヴン・セガール

製作
スティーヴン・セガール
ジュリアス・R・ナッソー
A・キットマン・ホー
脚本
エド・ホロウィツ
ロビン・U・ルシン
撮影:リック・ウェイト
編集
ロバート・A・フェレッティ
ドン・ブロチュ
音楽:ベイジル・ポールドゥリス

出演
フォレスト・タフト:スティーヴン・セガール
マイケル・ジェニングス:マイケル・ケイン
マースー:ジョアン・チェン
マグルーダー:ジョン・C・マッギンリー
ヒュー・パーマー:リチャード・ハミルトン
ストーン:R・リー・アーメイ
ライルズ:シャリ・シャタック
ホーマー・カールトン:ビリー・ボブ・ソーントン
ビッグ・マイク:マイク・スター
オットー:スヴェン=オーレ・トールセン
ジョン・ストークス:デヴィッド・ジョン・セルヴァンテス
ジョセフ・イートク:モゼス・ワシリー
ウォルターズ:アーヴィン・カーシュナー
ジョニー・レッドフェザー:ジョン・トゥルーデル
シルック:チーフ・アーヴィン・ブリンク
エトク:リード・アサト
ハロルド:デヴィッド・セルバーグ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1994年製作 101分
公開
北米:1994年2月18日
日本:1994年5月21日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $38,590,500


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
アラスカ
エイジス石油の石油精製所が出火し、ヘリコプターで到着した炎上事故消火の専門家フォレスト・タフト(スティーヴン・セガール)を、現場責任者のヒュー・パーマー(リチャード・ハミルトン)が迎える。

ヘリに乗っていた社長のマイケル・ジェニングス(マイケル・ケイン)は、部下のマグルーダー(ジョン・C・マッギンリー)とオットー(スヴェン=オーレ・トールセン)に、原因はヒューの不注意だと伝える。

経費を節減をするジェニングスのせいだと言うヒューは、それを否定するタフトに、昔と違い金で動く男になってしまったと伝えて嘆く。

爆薬をセットして爆破し、難なく火を消したタフトは、ヒューに報告書を出すよう指示したジェニングスと共にその場を去る。
...全てを見る(結末あり)

装置の故障が原因だと言うタフトの考えを否定するジェニングスは、ヒューの過失だと決めつけて、環境保護団体やイヌイットの出方を気にする。

その夜、バーでヒューと話したタフトは、言い過ぎたことを謝罪され、装置の異常に気付いていたヒューから、ジェニングスが何かを企んでいると言われる。

その考えを否定しないタフトは、リグ/掘削機と製油所”エイジス1”についてを調べるようにとヒューから指示される。

酔ったイヌイットをからかうビッグ・マイク(マイク・スター)に徴発されたタフトは、彼と仲間を叩きのめす。

予想通り環境保護団体が騒ぎ始め、その件や犠牲者への保証などの対処を秘書のライルズ(シャリ・シャタック)と始めたジェニングスは、イヌイットに採掘権が奪われてしまうために、エイジス1の完成を急がせる。

EPA/環境保護庁にエイジス1の欠陥情報が流れたことを知ったジェニングスは、ヒューの行動を疑い、マグルーダーに彼を始末するよう命ずる。

エイジス1について調べたタフトは、噴出防止装置のテスト結果を見て欠陥があることを知る。

タフトがエイジス1の情報をチェックしているという保安室からの情報を受けたジェニングスは、ヒューの後にタフトも始末するようマグルーダーに指示する。

オットーと共に現れたマグルーダーから、EPAに渡すつもりの事故記録の手帳を渡すよう強要されたヒューは抵抗する。

コンピューターを調べたマグルーダーだったが、データは消去されていたため、手帳を手に入れるためにヒューを拷問する。

記者会見を終えたジェニングスは、イヌイット評議会代表のエトク(リード・アサト)から事故の件を非難され、現れた部族長の娘マースー(ジョアン・チェン)からもスーツに原油を浴びせられる。

情報にアクセスしたことをジェニングスに話したタフトは、工期に間に合わせるために欠陥品を使ったことを指摘して避難する。

事故が発生したことをタフトに伝えたジェニングスは、最後の頼みだと言ってそれを彼に任せる。

現場に着いたタフトはその場を調べ、ヒューの死体を発見し、ジェニングスは施設を爆破しようとする。

爆弾に気づいたタフトは、爆破寸前でその場から脱出する。

イヌイットに救われたタフトは、村落に運ばれる。

記者会見を開いたジェニングスは、タフトとヒューの破壊工作による事故であり、二人は爆破で死亡したことを伝える。

マースーの父である部族長のシルック(チーフ・アーヴィン・ブリンク)は、タフトの傷を治療する。

タフト死体が見つかっていないために、マグルーダーとオットーは、それを捜すようジェニングスから命ぜられる。

回復したタフトは、部族に伝わる伝説などをシルックから聞き、土地を汚した白人と戦う必要があると言われる。

白人から土地を取り戻す使命をシルックから受けたタフトは、戦いに備える。

村落を見つけたマグルーダーは、タフトのコートを見つけて、シルックを脅しそれを追及する。

制止しようとしたマースーが殴られたたために抵抗したシルックは、マグルーダーに銃撃される。

村落に戻ったタフトは、瀕死のシルックから後を任されて、マースーらと共に彼を看取る。

エイジス1。
マグルーダーから報告を受けたジェニングスは、この場の警備を任せる。

隠してあったスノーモービルに乗り、マースーと共の村落を離れたタフトは、ヒューの家に向かい、報告書の手帳とフロッピーディスクを見つける。

武器を確保したタフトは、現れたオットーらを倒す。

タフトの恐ろしさをマグルーダーに話したジェニングスは、傭兵を雇うことを提案される。

到着した傭兵のリーダー、ストーン(R・リー・アーメイ)に会ったジェニングスは、タフトの生死は問わないことを伝える。

友人のジョニー・レッドフェザー(ジョン・トゥルーデル)の家に向かったタフトは、爆発して枯れた油井に毒物を入れて原油を流し込み他社に売却する、ジェニングスのあくどい考えに気づく。

即刻、爆破するしかないと考えるタフトに、無駄な犠牲者が出ると言うマースーは、父シルックの教えを忘れたのかと問う。

おとぎ話のような考えでは巨悪には立ち向かえないと反論するタフトは、ジョニーから武器と馬を借りて山小屋に向かう。

ヘリでタフトを捜すストーンは、正体不明の男タフトを恐れる。

山小屋に着いたタフトは、大量の爆薬を確認して、通信機を使い敵を誘き寄せる。

信号をキャッチしたストーンらはヘリを現場に急行させて、自分達は馬を用意して小屋に向かう。

現場に到着したヘリは、タフトが小屋を爆破したために爆風を受けて墜落する。

追跡のために森を入ったストーンらは、タフトの仕掛けた罠にはまり、数人の傭兵を失う。

爆薬を仕掛けて谷を馬で飛び越えたタフトとマースーは、追っ手を振り切る。

谷を飛び越えることを諦めたマグルーダーらは、タフトがエイジス1に向かったと考える。

エイジス1。
施設に侵入したタフトは、発電機を壊す。

FBIが到着したことをライルズから知らされたジェニングスは、タフトが必ず現れることを伝える。

法的に問題ないように見せるためにFBIを利用するだけだとストーンに話すジェニングスは、タフトを始末できなかったマグルーダーを非難する。

傭兵を数人叩きのめしたタフトは、爆破が迫ることをマースーに伝える。

施設内は停電して爆発が起き、更に爆薬を仕掛けたタフトは、傭兵達を迎え撃ち次々と倒す。

タフトに叶わないと考え危険を感じたマグルーダーとライルズは、ヘリで施設から離れようとする。

それを阻止したタフトはマグルーダーを殺し、車で逃げようとしたライルズは、タンクローリーに衝突して爆死する。

リグに向かったタフトは、待ち構えていた傭兵ホーマー・カールトン(ビリー・ボブ・ソーントン)らを爆死させ、コントロールルームに向かい、石油を噴出させて発電機を停止する。

噴出防止装置を内側に破裂させようとしたタフトは、現れたストーンの銃を奪い射殺する。

傭兵達を倒したタフトは、その場にいたジェニングスに銃をむけて、足にワイヤーを絡めて吊るす。

ワイヤーを撃たれたジェニングスは、原油に落下する。

仕掛けた爆薬が爆発し、タウトとマースーは車でその場から脱出する。

アラスカ州議会議事堂
エトクの要請を受けたタフトは、政府と大企業の不正を訴える。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
アラスカ
エイジス石油の新精製所”エイジス1”の建設が進む中、社長のジェニングスは、利益重視の強引な経営を進めていた。
ジェニングスに雇われる炎上事故消火の専門家フォレスト・タフトは、会社の不正を疑う友人でもある現場責任者ヒューから協力を要請され、エイジス1の情報を調べる。
噴出防止装置が欠陥であることを知ったタフトは、それに気づいたジェニングスに命を狙われる。
ヒューは殺され、一命を取り留めイヌイットに救われたタフトは、巨悪に立ち向かうため戦いに挑むのだが・・・。
__________

突如として映画界に登場し、人気アクションスターとなったスティーヴン・セガールが、製作、監督、主演を兼ねた意欲作。

政府や利益を重視する大企業などの不正を追及する、ラストのスティーヴン・セガールの大演説を含めて、そのテーマは伝わってくる内容ではある。

単なるアクションではなく社会派ドラマ的に仕上げようとする余りに、ご都合主義、説教じみた押しつけがましい内容などは評価されず、失敗作に終わった。

製作費に5000万ドルをかけた派手なアクションなどは見応えはあるのだが、北米興行収入は約3900万ドルに終わった。

ラジー賞では、スティーヴン・セガールが最悪監督賞を受賞してしまい、主要部門にもノミネートされた。

主演のスティーヴン・セガールは、いつものように圧倒的な強さを見せる主人公を力強く演じている。

キャスティングの失敗が目立つ中で、憎き敵役の石油会社社長を演ずるマイケル・ケインは、熱演しているとも言えるが、ファンが彼に望む役ではなかったと思う。

主人公に協力するイヌイットの女性ジョアン・チェン、ジェニングス(マイケル・ケイン)の部下ジョン・C・マッギンリー、秘書のシャリ・シャタック、主人公の友人である精製所の現場責任者リチャード・ハミルトン、ジェニングスに雇われる傭兵のリーダー、R・リー・アーメイ、その部下ビリー・ボブ・ソーントン(出番も少なく太っているので、彼だと分かった方はかなりの映画通)、主人公にバーで叩きのめされる男マイク・スター、巨漢ではあるが主人公に簡単に叩きのめされるジェニングスの部下スヴェン=オーレ・トールセンイヌイットの部族長チーフ・アーヴィン・ブリンク、イヌイット評議会の代表リード・アサト、主人公の友人ジョン・トゥルーデル、そして、アーヴィン・カーシュナーがコマーシャル・ディレクターとして登場する。


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