1960年公開「オーシャンと十一人の仲間」のリメイク「オーシャンズ11」の続編であるシリーズ第2作。 監督、撮影スティーブン・ソダーバーグ、ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、ドン・チードル、バーニー・マック、アンディ・ガルシア、ジュリア・ロバーツ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アルバート・フィニー、ブルース・ウィリス他共演の犯罪サスペンス。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:スティーブン・ソダーバーグ
製作総指揮
ブルース・バーマン
ジョン・ハーディー
スーザン・イーキンズ
製作:ジェリー・ワイントローブ
脚本:ジョージ・ノルフィ
撮影:スティーブン・ソダーバーグ(ピーター・アンドリュース)
編集:スティーヴン・ミリオン
音楽:デイビッド・ホルムズ
出演
ダニー・オーシャン:ジョージ・クルーニー
ラスティ・ライアン:ブラッド・ピット
ライナス・コールドウェル:マット・デイモン
フランク・キャットン:バーニー・マック
バシャー・ター:ドン・チードル
ヴァージル・モロイ:ケイシー・アフレック
ターク・モロイ:スコット・カーン
イエン:シャオボー・チン
リヴィングストン・デル:エディ・ジェイミソン
ルーベン・ティシュコフ:エリオット・グールド
ソール・ブルーム:カール・ライナー
フランソワ・トゥルア:ヴァンサン・カッセル
イザベル・ラヒリ:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ギャスパール・ルマーク:アルバート・フィニー
テリー・ベネディクト:アンディ・ガルシア
テス:ジュリア・ロバーツ
マツイ/マクナリー:ロビー・コルトレーン
ナイゲル:エディ・イザード
モリー・スター/コールドウェル夫人:チェリー・ジョーンズ
ヴァン・デ・ヴァウダ:ジェローン・クラッベ
バシャーのエンジニア:ジャレッド・ハリス
本人:ブルース・ウィリス
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2004年製作 125分
公開
北米:2004年12月10日
日本:2005年1月22日
製作費 $110,000,000
北米興行収入 $125,531,634
世界 $362,744,280
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
3年半前、ローマ。
ギャンブラーのラスティ・ライアン(ブラッド・ピット)は、恋人であるユーロポール(欧州刑事警察機構)の捜査官イザベル・ラヒリ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)から、捜査中のブルガリ事件の話を聞く。
イザベルから、左のかかとが磨り減ったブーツの跡が見つかり、毛髪をDNA鑑定にかけているので結果を待っていると言われたラスティは、自分が犯人だったために姿を消す。
3週間半前、コネチカット州、イーストヘブン。
カジノ王のテリー・ベネディクト(アンディ・ガルシア)の金庫から1億6000万ドルもの大金を盗み出してから3年。
ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)は、田舎町の銀行に口座を開設する。
元妻でベネディクトの愛人だったテス(ジュリア・ロバーツ)と寄りを戻し平穏に暮らしていたオーシャンは、彼女に電話をする。 テスとの会話でベネディクトが現れたことを知ったオーシャンは、その場から逃亡する。 ベネディクトは、自分から奪った1億6000万ドルに3年分の利子を付けて2週間以内に返済することをテスに要求して、その場を去る。 ユタ州、プロボ 。 マイアミ。 ニュージャージー州、イーストオレンジ。 ロンドン。 シカゴ。 ニューヨーク州、イーストハンプトン。 ニューオーリンズ。 ラスベガス。 ウエスト・ハリウッド。 最初の木曜日 残り13日 ベネディクトに脅された仲間達を集めたオーシャンは、使い込んでしまった現金と利子分を合わせた金額が、一人当たり約1900万ドルであることを確認する。 それを工面する話になったが、年齢を考えるとこれ以上、何かをする気になれないソールは、金を使い切って死ぬと言ってその場を去る。 必要な皆の合計金額が9700万ドルだということを確認したオーシャンは、国内での仕事は無理だと考え、新たな強盗計画を練るためにアムステルダムに向かう。 ラスティは、あの件(イザベル)は黙っているようにとフランクに伝える。 機内でラスティに相談したライナスは、自分も修業を積んだので、今回は中心的な仕事をしたいと伝える。 確実な自信がない様子のライナスにはまだ無理だと思うラスティは、検討しておくと伝える。 アムステルダム。 最初の土曜日 残り11日 情報屋のマツイ(ロビー・コルトレーン)に会ったオーシャンとラスティは、仕事を提供すると言う彼をが信用できるかで迷い、同行させたものの話について行けないライナスは頼りにならない。 骨董商である大富豪のヴァン・デ・ヴァウダ(ジェローン・クラッベ)から、価値ある古い証文、”オランダ東インド会社”の世界初の株券を盗む計画を当てたオーシャンだったが、250万ユーロにしかならなかった。 今はそれしかないと言うラスティは、マツイがその10倍の仕事をくれると皆に伝えて、綿密な計画を立てる。 最初の日曜日 残り10日 ヴァウダの屋敷が8センチ沈んでいて、装置を窓から設置するためのボウガンの矢を撃ち込めないことが分かり、ラスティは建物ごと上げる方法を考える。 最初の火曜日 残り8日 オーシャンズは、水中のジャッキでヴァウダの屋敷を持ち上げて、バシャーが窓からボウガンの矢を撃ち込む。 ユーロポール ヴァウダ邸に強盗が入ったことを知らされたイザベルは、現場に向かい調べる。 ボウガンの矢の痕を見つけたイザベルは、屋敷を持ち上げなければ無理だと考えて地下の杭を調べさせる。 向かいの建物の屋上から放ったボウガンの矢でワイヤーを張り、装置を移動させて装着し金庫を開けたオーシャンらだったが、今回の件はベネディクトが仕組んだことで、マツイに自分達を雇わせたということを知る。 一月前 ナイト・フォックスからの連絡を受けたベネディクトは、情報提供の見返りは求めないが、手出ししないでほしいと言われ、2週間でオーシャンらに金を返させることを約束される。 情報はデスクの上にあると言われたベネディクトは、キツネの置物と書類を確認する。 この場にナイト・フォックスが来たことを確信したイザベルは、マツイを連行するよう指示する。 イザベルがホテルに現れたために驚いたラスティは、彼女を部屋に招き入れる。 ナイト・フォックスのことなどを話したイザベルは、フランクが警察署にいることをラスティに伝え、ヴァウダ邸に、彼が偽造カードで買ったブーツの足跡があったことなどを伝えてその場を去る。 イザベルのこと知らせず、泥棒だった彼女の父親が元師匠だったことなどを黙っていたためオーシャンらに批判されたラスティは、ナイト・フォックスに連絡しようとする。 しかし、ラスティは、携帯電話をイザベルに持ち去られたことに気づく。 次の木曜日 残り6日 バッグに入れられたイエンは、誤ってサッカーチームのバスに乗せられてしまい、姿を消してしまう。 その頃、日々、何もすることがないソールは、苛立ち始める。 ”ナイト・フォックス”の正体が、大富豪のプレイボーイ、フランソワ・トゥルア男爵(ヴァンサン・カッセル)だと知ったオーシャンは、彼に接触しようとする。 次の金曜日 残り5日 イタリア、コモ湖。 オーシャンを牽制するトゥルアは、ベネディクトへの借金の肩代わりとして、”ファベルジェの卵”の争奪戦への挑戦を提案する。 パリを出てローマに向かった”卵”はレプリカもあり、オーシャンは、48時間以内に手に入れられなければ負けだと言われる。 ラスティの秘書に扮し、彼の電話から模造品の偽造屋ナイゲル(エディ・イザード)に電話をしたイザベルは情報を入手する。 次の土曜日 残り4日 ローマ。 地元警察に向かい、”卵”が盗まれると確信しているイザベルは、24年前にルマークが奪ったのだが妻が返させたと言っても、美術館の警備を承認してもらえなかった。 美術館で開催される展示会で、”卵”を強奪しようとするオーシャンズは、準備を始める。 次の日曜日 残り3日 美術館の模型を作り、各役割を決めて綿密な計画を練ったオーシャンはナイゲルを呼び、”卵”のバーチャル投影装置を確認する。 ナイゲルから、報酬を2倍払うことで電話してきた秘書と交渉済みだと言われたラスティは、携帯電話をイザベルに奪われたことを知ったオーシャンから、それを取り戻せと言われる。 ラスティがアパートに侵入していたことに気づいたイザベラは、彼を迷惑に思い、コモ湖で絵画の盗難があり人と会わなくてはならないと伝える。 今度、会った時には仲間達と共に逮捕すると言われたラスティは、その場を去る。 イザベルは、警察署の警備承認書のサインを偽造してしまう。 トゥルアに会ったイザベルは、恨みを持たれていないかなどを尋ねる。 思い当たらないと言うトゥルアは、監視カメラの映像をイザベルに渡す。 オーシャンズが絵画を盗む映像をチェックしたイザベルは、美術館の警備の手配をする。 次の月曜日 残り2日 ”ファベルジェの卵”の公開は始まるが、イザベルは、オーシャンズのメンバーのほとんどを逮捕してしまう。 残された、ライナス、バシャー、タークは、オーシャンやラスティらが逮捕されたことは話さないまま、テスをアメリカから呼び寄せる。 次の火曜日 残り1日 現地に着いたテスは、オーシャンが逮捕されたことをバシャーから知らされ、留置場ならベネディクトには狙われないと言われる。 ライナスとバシャーの指示で女優の”ジュリア・ロバーツ”に扮することになったテスは、ファンにもみくちゃにされながらホテルに向かう。 ロビーにいたブルース・ウィリスは、友人のジュリア・ロバーツでないかと思う。 スイートルームを用意されたテスは、妊娠中のジュリア・ロバーツを演ずることに難色を示すが、そこにブルース・ウィリスが訪ねてきたために驚く。 ライナスらと共に焦るテスだったが、そこに、引退宣言していたソールが現れ、妊娠しているジュリア・ロバーツの主治医に扮した彼のお陰で難を逃れ、ブルース・ ウィリスも連れて美術館に向かう。 テスが気絶する振りをした隙に、ライナスらは”卵”をすり替えて逃亡しようとするが、監視カメラで様子を見ていたイザベラが館内を封鎖してしまう。 イザベルはテスがジュリア・ロバーツでないことを見破り逮捕するものの、FBI捜査官のモリー・スター(チェリー・ジョーンズ)が現れる。 スターは、イザベルが行った承認書の不正を指摘し、アムステルダムに戻るようにというユーロポール長官の指示を伝える。 留置場に向かい、まずライナスを尋問したスターは、罪を認めれば仮釈放もあると伝える。 オーシャンズのメンバーの身柄を引き取った、ライナスの母親だったスターは、彼らを脱出させることに成功する。 憤慨するテスをなだめたオーシャンは、彼女に謝罪する。 ラスティを追ったイザベルは、死んだと思っていた父親が生きていると言われ、離婚した時に母親が、娘に近づいたら刑務所に送ると脅したことを知らされるものの信じようとしない。 父の居場所を訊かれたラスティは、知っている者がいると言って、戻っても文書偽造罪に問われるとイザベルに伝える。 ラスティのプライベートジェットに乗ったイザベルは、携帯電話を彼に返す。 弁護士に扮したオーシャンの旧友ブルーザーは、フランクを釈放させる。 テスと共にトゥルアの屋敷を訪れたオーシャンは、どうやって”ファベルジェの卵”を盗んだかを訪ねる。 自分が一番だと認めれば教えると言うトゥルアは、オーシャンがそれに同意したので、”卵”を盗んだ方法を話す。 納得して一番だということを認めたオーシャンは、自分達が勝ったので金の手配をすることをトゥルアに求める。 自分が勝ったと伝えるものの、トゥルアは、オーシャンがルマークに会ったことに気づく。 次の木曜日 残り6日 ルマークに会ったオーシャンとラスティは、自分達を一番と認めたためにトゥルアを怒らせたことを謝罪される。 トゥルアに会い挑戦を受ければ監視されると言われたオーシャンとラスティは、うまい芝居をするようにと指示される。 本物の”ファベルジェの卵”は、午前9時30分の北駅発の列車に乗せられるバックパックで運ばれることをルマークから知らされたオーシャンとラスティは、彼に感謝する。 オーシャンズはその列車に乗り、車両内で騒ぎを起こし、ライナスがバックパックをすり替える。 その後バックパックは、帰国するラスティのプライベートジェットに乗せられていた。 自分が盗んだ”卵”がレプリカだと気づいたトゥルアは、オーシャンから、盗まれた絵画はミラノの金庫にあると言われ、場所と暗証番号などを知らされる。 トゥルアから話はしたと言われたオーシャンとテスは、その場を去る。 イザベルが追っていた謎の大物強盗ルマークが、彼女の死んだはずの父親だったことを知らせたラスティは、二人を対面させる。 ルマークとイザベルは抱き合い、”ファベルジェの卵”が入ったバックパックをその場に起いたラスティは、二人を見つめる。 ベネディクトに会ったルーベンは、利子を付けた2億ドル弱の小切手を渡す。 オーシャンは負けたと思っていないと話すルーベンは、ベネディクトから受けて立つと言われる。 何かあったとしても自分達は無関係だと言うルーベンに、ベネディクトは、いい心がけだと伝える。 部屋の外で庭の手入れをするのはトゥルアだった。 月曜の夜 集まったオーシャンズの元に、イザベルを伴ったラスティが現れ、彼女に仲間達を紹介する。
...全てを見る(結末あり)
結婚するヴァージル・モロイ(ケイシー・アフレック)とターク(スコット・カーン)兄弟の元に現れたベネディクトは、彼らの家族に式とハネムーンは延期してもらうと伝える。
ベネディクトは、豪邸に住んでいたイエン(シャオボー・チン)も見つける。
ネイルサロンを経営していたフランク・キャットン(バーニー・マック)の元に、ベネディクトが現れる。
スタジオでエンジニア(ジャレッド・ハリス)と話していたバシャー・ター(ドン・チードル)は、現れたベネディクトに気づく。
ベネディクトは、ライナス・コールドウェル(マット・デイモン)の居場所も突き止める。
優雅に暮らしていたソール・ブルーム(カール・ライナー)は、ベネディクトに見つかったことに気づき動揺する。
ナイトクラブに出演していたリヴィングストン・デル(エディ・ジェイミソン)の前に、ベネディクトは現れる。
ルーベン・ティシュコフ(エリオット・グールド)もベネディクトに見つかる。
ホテル業で成功していたラスティは、ベネディクトからの電話を受けて、目の前で愛車を爆破される。
現地に着いたラスティは、かつての恋人イザベルを監視する。
会議で、ヨーロッパ一の強盗である、消息を絶ったギャスパール・ルマーク(アルバート・フィニー)のことを話すイザベルは、それに匹敵する強盗”ナイト・フォックス”の逮捕を最優先案件にするべきだと主張する。
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訪ねて来たオーシャンに会ったトゥルアは、なくなっていた絵は、ルールを破ったことに対するお返しだと言われる。
ホテルに戻ったオーシャンは、イエンがいることに気づく。
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参考:
・「オーシャンズ11」(2001)
・「オーシャンズ12」(2004)
・「オーシャンズ13」(2007)
・「オーシャンズ8」(2018)
*(簡略ストー リー)
ダニー・オーシャンと仲間達が、カジノ王のベネディクトの金庫 から1億6000万ドルを盗み出してから3年。
オーシャンと寄りを戻していたテスの元にベネディクトが現れ、盗んだ現金に3年分の利子を付けて2週間以内に返済することを要求する。
ベネディクトは、”オーシャンズ”のメンバーを見つけ出し同じように彼らを脅す。
ホテル業で成功していたラスティを加えた仲間達は、現金を用意するため、新たな強盗計画を練る。
そしてオーシャンズは、国内での仕事は無理だと考え、アムステルダムに飛ぶのだが・・・。
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今回も、それほど大掛かりな作品という感じはしないが、製作費はアクション大作並みの1億1000万ドルとなり、豪華スター競演のギャラは抑えられたという噂は流れたが、どう考えてもこれだけの出演者では、出費が嵩む作品には違いない。
北米で約1億2600万ドル、全世界では約3億6300万ドルのヒットとなったが、前作より1億ドル弱の減少となった。(世界)
人気スターが多数出演する作品ではあるが、個人的には自分の好みの俳優が少なくて、どうもこのシリーズを好きになれないのが正直な意見だ。
本来の個性があまり生かされない俳優陣は、気の合う仲間が集まり、やりたい放題、好き勝手に作っているとしか思えない。
しかし、それに1億ドルを超す投資ができるところが、いかにもハリウッドらしい。
今回はレギュラーメンバーに加え、ユーロポール捜査官キャサリン・ゼタ=ジョーンズの役柄が一つのポイントとして描かれ、美しさと男勝りな彼女の魅力は注目だ。
大富豪である怪盗ヴァンサン・カッセルと、クライマックスでようやく顔を出すヨーロッパ一の強盗アルバート・フィニーの存在も見逃せない。
情報屋のロビー・コルトレーン、偽造屋のエディ・イザード、”オーシャンズ”を助けるライナス(マット・デイモン)の母チェリー・ジョーンズ、スタジオ・エンジニアのジャレッド・ハリス、大富豪であるウ骨董商のヘンリー・ツェニー、そして、本人役のブルース・ウィリスが楽しそうに演じている。