ドラッグ・ディーラーからラッパーのスターとなりヒップホップ界の東西抗争に巻き込まれ24年の生涯を閉じた”ビギー・スモールズ”ことノトーリアス・B.I.G.の波乱の人生を描く、出演ジャマール・ウーラード、アンジェラ・バセット他共演、監督ジョージ・ティルマンJr.によるドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョージ・ティルマンJr.
製作
ヴォレッタ・ウォレス
ウェイン・バーロウ
マーク・ピッツ
トリッシュ・ホフマン
脚本
レジー・ロック・バイスウッド
チェオ・ホダリ・コーカー
撮影:マイケル・グレイディ
編集:スティーヴン・ローゼンブラム
音楽:ダニー・エルフマン
出演
クリストファー・ウォレス/ビギー・スモールズ:ジャマール・ウーラード
ヴォレッタ・ウォレス:アンジェラ・バセット
ショーン”パフィ”コムズ:デレク・ルーク
トゥパック・シャクール:アンソニー・マッキー
フェイス・エヴァンス:アントニーク・スミス
キンバリー・デニス・ジョーンズ/リル・キム:ナトゥーリ・ノートン
リル・シーズ:マーク・ジョン・ジェフリーズ
ウェバー:デヴィッド・コスタビル
アメリカ 映画
配給 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
2009年製作 123分
公開
北米:2009年1月16日
日本:未公開
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $36,843,680
世界 $44,371,750
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1997年3月8日、ロサンゼルス。
スターであるラッパーのビギー・スモールズは、襲撃される。
1983年5月、ニューヨーク ブルックリン。
母親ヴォレッタ(アンジェラ・バセット)と暮らすクリストファー・ウォレスは、肥満体だが成績優秀な少年だった。
ある日クリストファーは、”良い子”でいることに見切りをつけ、ドラッグが蔓延する街で売人の仕事を始める。
1990年10月。
要領よくドラッフをさばくクリストファー(ジャマール・ウーラード)は、17歳にしてかなりの金額を稼ぎ、学校では教師を侮辱してしまう。
そんなクリストファーは、ドラッグ・ディーラーの傍ら、趣味のラップでも才能を発揮していた。
しかし、恋人の妊娠やまともに登校しないことを母ヴォレッタに責められ、ドラッグのことも知られたクリストファーは、彼女に家を出て行くように言われそれに従う。 それをきっかけに、大きく稼ぐことを考えたクリストファーは、4人の売人の元締めになり、その後も金を稼ぐことに執着するものの、逮捕され刑務所行きとなる。 刑務所内でクリストファーは、趣味のつもりのラップに没頭するようになり、釈放後、わだかまりが消えた母ヴォレッタの元に戻る。 娘も生まれていたクリストファーは、ラップの才能を生かすことを考え、録音テープを気に入った音楽プロデューサー、ショーン”パフィ”コムズ(デレク・ルーク)に会うことになる。 コムズは、金でなく夢を追うことをクリストファーに告げ、”ビギー・スモールズ”としてスターにしてみせる自信を彼に語る。 しかし、コムズが解雇されてしまい、不安を抱えたクリストファーは再びドラッグをさばこうとして逮捕される。 しかし、自分の才能を生かし可能性に賭けろという仲間が犠牲になり、クリストファーは釈放される。 自分や仲間達のために本気になったビギー(クリストファー)は、コムズがセッティングした大学のステージを成功させる。 そしてビギーは、ヒップホップMCのスター、トゥパック・シャクール(アンソニー・マッキー)に気に入られる。 キンバリー・デニス・ジョーンズ/リル・キム(ナトゥーリ・ノートン)と付き合い始めていたビギーは、彼女もにラップの才能があることに気づく。 母ヴォレッタにはラップのことを話さずにいたビギーだったが、彼女が乳がんだと知りショックを受ける。 1994年。 その頃ビギーは、バックコーラスのフェイス・エヴァンス(アントニーク・スミス)に一目惚れし、親密になっていた二人は、1994年8月4日に結婚式を挙げる。 当然リル・キムはそれに憤慨するが、彼女はデビューを控えてビギーに従うしかなかった。 ソウル歌手としてデビューしたフェイスは、女好きのビギーを見限ろうとするが、彼は素直に謝罪し二人の関係は修復する。 1994年11月。 その後、トゥパックがビギーを批判する曲を出し、ファンやレーベルは完全に分裂状態になる。 フェイスがトゥパックと親密だという報道に激怒したビギーは、彼女にそれを問い質す。 しかし、何もなかったと言うフェイスは、ビギーを見限り彼の元を去って行く。 ロサンゼルス。 1996年9月7日、ラスベガス。 そしてトゥパックは、6日後の13日、25歳の生涯を閉じる。 交通事故で怪我をし、子供の成長を見守る父親としての生活を続けていたビギーは、変化を求めながら仕事に復帰することをコムズに伝える。 1997年3月8日。 会場を後にしたビギーは、信号待ちの際に、横付けにした車から銃撃され、翌日、死亡する。 葬儀を済ませたヴォレッタは、街道に集まりビギーを称える人々に感謝し、わずか24年の生涯を閉じた息子が、一人前の大人として認められていたことを知り安堵する。 セカンドアルバムのリリース直前でビギーは亡くなるが、その”ライフ・アフター・デス”は、1000万枚を突破するセールスを記録する。
...全てを見る(結末あり)
その後、コムズのプロデュースで、ビギーは”ノトーリアス・B.I.G.”としてアルバム”レディ・トゥ・ダイ”でデビューし、彼はついにスターとなる。
トゥパックが何者かに襲われ、彼はビギーとコムズにハメられたと二人を名指しで非難する。
シュライン・オーディトリアム、ソウル・トレイン・アワード。
控え室で脅迫を受けたビギーは苛立ち、ヒップホップ界の東西抗争の激化をマスコミは煽り、話し合いで解決できるものではないことを彼は悟る。
マイク・タイソンの試合を観戦した後、トゥパックが銃撃され4発の銃弾を受け意識不明の重態となる。
抗争を終わらせる覚悟を、がんを克服した母ヴォレッタに伝えたビギーは、ロサンゼルスに向かい”ソウル・トレイン・アワード”のパーティーに出席する。
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*(簡略ストー リー)
母親ヴォレッタと質素に暮らす、績優秀な少年クリストファー・ウォレスは、先の見えた将来に嫌気が差し、ドラッグ・ディーラーとなる。
そんなクリストファーは、その傍らラップの才能も発揮していたが、母ヴォレッタに休みがちな学校やドラッグのことなどを責められ家を追い出されてしまう。
その後クリストファーは、大きく稼ぐことを考えるが逮捕されてしまい、彼は刑務所内でラップにのめり込む。
出所したクリストファーは、恋人との間に生まれた子供のために生きようとも考える。
クリストファーは、自分の曲のテープを気に入った音楽プロデューサー、ショーン”パフィ”コムズと組み、デビューに向かい準備を始める。
しかし、コムズは解雇されてしまい、再びドラッグに手を出し逮捕されたクリストファーは、犠牲になった友人のお陰で釈放される。
その恩に報いるため本気になったクリストファーは、コムズにヒップホップMCのスター、トゥパック・シャクール紹介される。
そして、コムズのプロデュースにより、ビギーは”ノトーリアス・B.I.G.”としてアルバム”レディ・トゥ・ダイ”でデビューし、彼はついにスターとなる・・・。
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これが現実かと疑いたくもなる、青年の人生に凝縮された生き様がリアルに映し出された作品。
成績優秀な少年がドラッグを売りさばき、若者から圧倒的な支持を受ける文化の裏で、殺人まで起きるギャングの世界さながらの抗争が起きるとは、アメリカと恐ろしい国としか言いようがない。
その反面、過去は過去として、その実力如何ではとてつもない成功を得られる現実もあることにも驚かされる。
主人公のビギー・スモールズを、迫力で演ずるジャマール・ウーラード、彼に時に厳しく、そして支え温かく見守る母親アンジェラ・バセット、主人公の盟友ショーン”パフィ”コムズのデレク・ルーク、友人から敵対することになるトゥパック・シャクールのアンソニー・マッキー、妻となるソウル歌手フェイス・エヴァンスのアントニーク・スミス、愛人からラッパーになるリル・キム役のナトゥーリ・ノートン、ラッパーのリル・シーズのマーク・ジョン・ジェフリーズなどが共演している。